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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第30条(選定当事者)

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  1. 共同の利益を有する多数の者で前条の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる。
  2. 2.訴訟の係属の後、前項の規定により原告又は被告となるべき者を選定したときは、他の当事者は、当然に訴訟から脱退する。
  3. 3.係属中の訴訟の原告又は被告と共同の利益を有する者で当事者でないものは、その原告又は被告を自己のためにも原告又は被告となるべき者として選定することができる。
  4. 4.第一項又は前項の規定により原告又は被告となるべき者を選定した者(以下「選定者」という。)は、その選定を取り消し、又は選定された当事者(以下「選定当事者」という。)を変更することができる。
  5. 5.選定当事者のうち死亡その他の事由によりその資格を喪失した者があるときは、他の選定当事者において全員のために訴訟行為をすることができる。

この条文の基本情報

選定当事者とは何ですか?

定義選定当事者とは、民事訴訟法第30条に定められた規定で、「共同の利益を有する多数の者で前条の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第30条(選定当事者)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第30条の条文原文は「共同の利益を有する多数の者で前条の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第30条は第一節 当事者能力及び訴訟能力に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第30条の前の条は民事訴訟法第29条です。
  7. 民事訴訟法第30条の次の条は民事訴訟法第31条です。
  8. 民事訴訟法第30条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第30条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第30条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/30

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法30条は、共通の利益を持つ多数の者がその中から代表(選定当事者)を選び全員のために訴えられると定める。判決の効力は選定者全員に及ぶ。

Q · 被害者が大勢いるとき、全員で裁判所に行かなくても訴えられるの?

代表を選べば一本化でき、判決は全員に及ぶ

民事訴訟法30条により、共通の利益を持つ多数の被害者は、その中から一人または数人を「選定当事者」に選び、全員のための原告に立てられます。選定者は訴訟から脱退でき、費用も主張も一本化されます。ただし確定判決の効力は選定者全員に及ぶため(同法115条)、選んだ代表が敗訴すれば全員が敗訴したことになり、同じ請求で再び訴えることはできません。選定はいつでも取消・変更が可能です(30条4項)。

解説

同じ欠陥商品で被害を受けた人が全国に三百人いるとする。三百人がそれぞれ弁護士を雇い、それぞれ法廷に立てば、費用も時間も三百倍だ。民事訴訟法30条は、この非効率を一撃で解く。共通の利益を持つ多数の者が、その中から一人または数人を選んで全員のための原告に立てられる。選ばれた者(選定当事者)が法廷で戦い、残りの者(選定者)は訴訟から抜けてよい。だが抜けても判決は全員に及ぶ(115条)。ここが急所だ。あなたが選定者として抜けた瞬間、勝っても負けても、その結果はあなたを縛る。後から自分は別だとやり直すことはできない。日本にアメリカ型のクラスアクションはないが、この条文が最も近い武器になる。

法的な位置づけ

民事訴訟法30条にいう選定当事者とは、共同の利益を有する多数の者が、その中から全員のために原告または被告となるべき者として選定した一人または数人をいう。選定当事者は全選定者のために訴訟を追行する権限を有し、その確定判決の効力は選定者全員に及ぶ。日本における集団的紛争解決の中核的手続である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.共通の利益を持つ仲間と被害をリスト化 同じ加害者・同種の被害を受けた仲間を集め、被害内容と請求金額を一覧にする。事実関係と法律上の争点の共通性が高いほど「共同の利益」が認められやすい
  2. 2.信頼できる代表(選定当事者)を選ぶ 全員の中から、訴訟を追行する一人または数人を選定当事者として選ぶ。費用負担と方針決定の覚書を事前に交わし、誰が弁護士費用を負担し和解の可否を誰が決めるかを書面化しておく
  3. 3.各自が選定書を作成して代表に渡す 選定者ごとに、誰を選定当事者とするかを明示した選定書を書面で作成し代表に交付する。書面要件は厳格で不備は無効になりうるため、提出前に弁護士に確認する
  4. 4.代表が弁護士に委任して提訴 選定当事者が弁護士に委任し、全選定者のための原告として訴えを提起する。訴訟費用は人数で按分できるため一人当たりの負担が大きく下がる
  5. 5.判決が全員に及ぶことを全員で確認 確定判決の効力は選定者全員に及ぶ(民訴115条)。勝っても負けても結果を引き受けることを全員が理解した上で進める。不満があれば30条4項で代表を変更する

よくある質問 AI による整理

Q1選定当事者とは何ですか?

共通の利益を持つ多数の者が、その中から全員のための原告・被告に選んだ代表者です。民事訴訟法30条が根拠で、訴訟を一本化できます。

Q2選定当事者制度の使い方は?

被害者が共通の利益を確認し、代表を一人または数人選び、各自が書面の選定書を作成して代表に渡します。代表が弁護士に委任して提訴します。

Q3選定書はどう書きますか?

選定者が誰を選定当事者とするかを明示する書面です。書面要件は厳格で、不備があると選定の効力が否定されうるため、弁護士の確認が安全です。

Q4選定当事者が負けたら選定者も負けますか?

はい。確定判決の効力は選定者全員に及びます(民訴115条)。同じ請求で再び訴えることはできません。

Q5途中で代表を変更できますか?

できます。選定者はいつでも選定を取消し、または選定当事者を変更できます(民訴30条4項)。訴訟は中断せず継続します。

Q6選定当事者とクラスアクションは同じですか?

違います。日本に包括的クラスアクションはなく、選定当事者は選定書を出した人だけを束ねます。声を上げない被害者は救済されません。

Q7訴訟が始まった後でも仲間を追加できますか?

できます。係属中の訴訟の当事者と共同の利益を持つ者は、自己のためにもその者を選定当事者にできます(民訴30条3項)。

Q8選定当事者が死亡したらどうなりますか?

資格を喪失した者がいても、他の選定当事者が全員のために訴訟行為を続けられます(民訴30条5項)。訴訟は止まりません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1代表に選ばれたら、私が裁判に負けたとき他の人から責任を取れと言われませんか?

選定当事者(代表)は全員のために訴訟を追行する立場で、判決の効力は選定者全員に及びます(民訴115条1項2号)。つまり勝敗は全員の自己責任であり、代表個人が他の選定者に賠償する関係ではありません。実務のポイント:実務では代表と選定者の間で費用分担と方針決定の覚書を事前に交わすのが定石です。誰が弁護士費用をいくら負担し、和解の可否を誰が決めるかを書面化しておかないと、勝った後の分配や負けた後の費用で内紛になります。

Q2途中で代表のやり方に納得できなくなったら、抜けられますか?

選定者はいつでも選定を取り消し、または選定当事者を変更できます(民訴30条4項)。ただし個別に抜けて自分一人で訴える場合は、それまでの訴訟追行の効果や時効の扱いに注意が要ります。実務のポイント:代表を変更しても訴訟自体は中断せず継続するため、タイミングを誤ると主張の一貫性が崩れます。不満があるなら、抜けるより代表団を複数人にして相互に牽制させる設計を最初から組む方が実務的に強いです。

間違えやすい点 AI による整理

  • 選定当事者という名前は知っていても、判決が全員を縛るという重さを知らない人が多い。選定者として訴訟から抜けたら気楽だと思いがちだが、選んだ代表が負ければあなたも負けたことになり、同じ請求で再び訴えることはできない。抜けることは責任放棄ではなく、結果の引き受けである
  • 人数さえ集めればクラスアクションのように全員が自動で救済されるという問いの立て方そのものが誤っている。日本に包括的なクラスアクションはなく、選定当事者は選定書を出した人だけを束ねる仕組み。声を上げなかった被害者は一円も受け取れない。問うべきは、どう全員を自動で救うかではなく、誰が選定書を出すかである
  • 代表に選ばれたら全ての判断を背負わされて損だと思われがちだが、選定者はいつでも選定を取り消し、代表を変更できる(30条4項)。代表が暴走しても、選定者は手綱を握り直せる
比較の観点この条文ほかの条文
制度の趣旨民訴30条:多数者が代表を選び訴訟を一本化(選定当事者)民訴38条:共同の利益で複数人が共に当事者となる(共同訴訟)
民訴115条:確定判決の効力が及ぶ者の範囲
法廷に立つ者選定当事者(代表)のみ。選定者は脱退できる共同訴訟人全員が当事者として法廷に立つ
(判決効の客観・主観的範囲を定める規定)
判決効の範囲選定者全員に及ぶ(民訴115条1項2号)各共同訴訟人に個別に及ぶ
当事者・承継人・選定者等に及ぶ
離脱・変更選定の取消・変更がいつでも可能(30条4項)通常共同訴訟は各自独立、必要的共同訴訟は一体(40条)
—

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第41条以下

台湾も「選定當事人」制度を持ち、共同の利益を有する多数者が代表を選定する仕組みで日本とほぼ同型。機能的対応関係が最も明確

韓国
대한민국 민사소송법 제53조

韓国も「선정당사자(選定当事者)」を採用。共同の利益を要件とし判決効が選定者に及ぶ点で日本と類似

ドイツ
ZPO § 606 ff.(Musterfeststellungsklage)

ドイツは個人代表型ではなく、適格団体による模範確認訴訟(2018年導入)で集団被害を処理する。発想が団体訴訟型で日本と構造が異なる

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 23(Class Action)

米国はオプトアウト型クラスアクションで、明示的に離脱しない限り全員に判決効が及ぶ。日本の選定当事者は選定書を出した者のみを束ねるオプトイン型で射程が狭い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの会社が販売した健康食品で、二百人の購入者が一斉に返金と慰謝料を求めてきた。彼らは選定当事者制度を使い、代表三人だけを原告に立てた。あなたは三人と戦っているように見えて、実は二百人全員と戦っている。和解するなら二百人分、敗訴すれば判決は全員に及ぶ。目の前の頭数で相手の本当の規模を見誤ると、和解の値付けを一桁間違える
  • もし、あなたを含む五十人のマンション住民が、施工不良で同じ被害を受けたら? 五十件の別々の訴訟を起こすのか、それとも数人を選んで一本にまとめるのか。選定当事者なら訴訟費用も主張も一本化でき、裁判所も同じ事実を五十回審理せずに済む。各自で戦うより、束ねた方が立証の厚みも増す
  • 町内会の有志で業者を訴えることになった。代表に選ばれたあなたに、選定書を集める期限が迫る。書面の不備一つで、誰が誰を縛るかが揺らぐ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 同じ加害者、同種の被害の仲間を集め、被害内容と金額をリスト化する。共通性が高いほど共同の利益が認められやすい2. 全員で信頼できる代表(一人または数人)を選び、選定当事者とする3. 各自が書面で選定書を作成し代表に渡す。書面要件は厳格で、不備は無効になりうる4. 代表が弁護士に委任し提訴。費用は人数で割れるため一人当たりの負担は激減する5. 判決は全選定者に及ぶことを全員が理解した上で進める

訴えられた側:1. まず原告が本当に共同の利益を満たすか精査し、要件を欠けば選定の効力自体を争う2. 選定書の書面要件と選定者の範囲を確認し、不備があれば一部選定者への判決効を否定できる3. 和解する場合、目の前の代表だけでなく背後の全選定者を拘束する内容かを必ず確認。漏れると残りの選定者から再度訴えられる4. 選定当事者が死亡等で資格を喪失した場合の手続(30条5項)も把握し、訴訟遅延の隙を突かれないようにする

時効(請求できる期限):選定の取消し、変更は訴訟係属中いつでも可能(30条4項)。選定当事者制度は手続上の仕組みであり、それ自体に特定の時効はない。ただし束ねる請求権そのものの時効(例:不法行為は損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)は進行するため、選定者集めに時間をかけすぎると土台の請求権が時効で消える(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:選定当事者制度の利用には「共同の利益」が要件であり、主要な争点を共通にし攻撃防御方法を共通にできる関係が必要とされる。選定書は書面によることを要し、選定者の範囲が明確でなければならない。確定判決の効力は民訴115条1項2号により選定者全員に及ぶ

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民訴法の選定当事者規定を現行30条に整理。係属後の選定(2項)、追加選定(3項)、選定の取消・変更(4項)、資格喪失時の処理(5項)を体系化

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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