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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事訴訟法 第267条(和解等に係る電子調書の効力)

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  1. 裁判所書記官が、和解又は請求の放棄若しくは認諾について電子調書を作成し、これをファイルに記録したときは、その記録は、確定判決と同一の効力を有する。
  2. 2.前項の規定によりファイルに記録された電子調書は、当事者に送達しなければならない。この場合においては、第二百五十五条第二項の規定を準用する。

この条文の基本情報

和解等に係る電子調書の効力とは何ですか?

定義和解等に係る電子調書の効力とは、民事訴訟法第267条に定められた規定で、「裁判所書記官が、和解又は請求の放棄若しくは認諾について電子調書を作成し、これをファイルに記録したときは、その記録は、確定判決と同一の効力を有する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第267条(和解等に係る電子調書の効力)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第267条の条文原文は「裁判所書記官が、和解又は請求の放棄若しくは認諾について電子調書を作成し、これをファイルに記録したときは、その記録は、確定判決と同一の効力を有する。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第267条は第六章 裁判によらない訴訟の完結に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第267条の前の条は民事訴訟法第266条です。
  7. 民事訴訟法第267条の次の条は民事訴訟法第267条の2です。
  8. 民事訴訟法第267条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第267条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第267条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/267
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法267条は、和解・請求の放棄・認諾を調書に記載すると確定判決と同一の効力が生じると定める。和解調書は債務名義となり、再訴なく強制執行できる。

Q · 裁判の途中で「和解します」とサインした調書って、ただの妥協の紙じゃないんですか?

確定判決と同じ。再訴なく差押えでき、原則やり直せません

民事訴訟法267条により、和解・請求の放棄・認諾が調書に記載されると確定判決と同一の効力が生じます。和解調書は債務名義(民事執行法22条)となり、相手が約束を破れば再び裁判をせず、執行文の付与を受けて預金や給与を差し押さえられます(執行力)。一方、当事者は原則として控訴も再審もできず、覆すには錯誤・詐欺など意思表示の瑕疵(民法95条・96条)を主張するしかありません。

解説

裁判が長引いて疲れ果てたころ、裁判官が「この辺で和解しませんか」と切り出す。あなたは「穏便に終わるなら」とうなずく。その瞬間に起きることを、ほとんどの人は知らない。民訴267条は、和解や請求の放棄・認諾を調書に書き込むと、それが「確定判決と同一の効力」を持つと定める。つまり、やわらかい妥協のつもりの一枚が、判決そのものに化ける。相手が約束を破れば、あなたはもう一度裁判をせず、和解調書だけで相手の預金や給与をいきなり差し押さえられる(執行力)。逆に、あなたが軽率にうなずけば、判決と同じ重さで縛られ、控訴も原則できない(既判力)。剣にも檻にもなる紙に、あなたは今、ペンを近づけている。

法的な位置づけ

民事訴訟法267条は、訴訟上の和解・請求の放棄・請求の認諾を調書に記載した場合に、その記載へ確定判決と同一の効力を付与する規定である。これにより調書は債務名義(民事執行法22条)となり、強制執行の根拠となるとともに、当事者間の紛争を終局的に確定させる機能を担う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.和解条項に給付内容を数値で特定させる 「いくらを・いつまでに・どの方法で」払うかを具体的な数字で和解条項に書き込む。給付内容が特定されていれば調書がそのまま執行できる債務名義になる。「誠意をもって協議する」式の抽象条項は執行力ゼロになる
  2. 2.期限の利益喪失約款を盛り込む 分割払いの和解では「一回でも遅れたら期限の利益を失い残額を一括請求できる」条項を入れる。これがあると一度の滞納で全額を即差押えでき、回収の速さが半年単位で変わる
  3. 3.署名前に持ち帰って文言を精査する 裁判官に和解を勧められても即答せず「持ち帰って検討します」で一旦止める。調書記載後は確定判決と同一で撤回できないため、遅延損害金・期限の利益喪失約款・清算条項の範囲を一字一句確認してからうなずく
  4. 4.不履行時は執行文付与を受けて差し押さえる 相手が和解条項を履行しなければ、和解調書の正本に執行文の付与を受け、相手の預金・給与・不動産を差し押さえる。財産が不明なら財産開示手続・第三者からの情報取得手続を併用する

よくある質問 AI による整理

Q1和解調書とは何ですか?

訴訟上の和解の内容を裁判所が記載した公的文書です。民訴267条により確定判決と同一の効力を持ち、民事執行法22条の債務名義となります。

Q2和解調書で強制執行するにはどうすればいいですか?

和解調書の正本に執行文の付与を受け、相手の預金・給与・不動産を差し押さえます。判決を取り直す必要はありません(民事執行法22条7号)。

Q3裁判上の和解に既判力はありますか?

執行力には争いがありませんが、既判力の範囲は肯定説・否定説・制限的既判力説が対立します。実務上は解釈が分かれ、無効・取消を争う細い余地が残ります。

Q4期限の利益喪失約款とは何ですか?

分割払いの和解で「一回でも怠れば残額を一括で支払う」と定める条項です。一度の滞納で全額を即時に差し押さえられ、回収力が大きく変わります。

Q5裁判上の和解は控訴できますか?

できません。和解は確定判決と同一の効力を持ちますが上訴の対象ではなく、調書記載で即座に確定します。争うには錯誤・詐欺等の瑕疵の主張が必要です。

Q6請求の認諾の効力はいつ発生しますか?

調書に記載された時点で発生し、確定判決と同一の効力を持ちます(民訴267条、方式は266条)。判決理由は書かれず、一期日で訴訟が終わります。

Q7和解調書と公正証書の違いは何ですか?

どちらも債務名義になりますが、公正証書で執行できるのは金銭債務に限られます。和解調書は明渡しなど非金銭給付も執行でき、作成費用もかかりません。

Q8訴訟上の和解と裁判外の和解はどう違いますか?

訴訟上の和解は調書記載で確定判決と同一の効力を持ち即執行できます。裁判外の和解(民法695条)は私法上の契約にすぎず、別途訴訟が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判の途中で和解したら、もう一度ちゃぶ台返しできますか?

原則できません。確定判決と同一の効力(民訴267条)があり、控訴も再審も極めて限定的です。ただし和解の意思表示に錯誤・詐欺・強迫があれば、無効・取消を主張できます(民法95条、96条)。実務のポイント:無効を争う方法は二つあり、元の裁判の期日指定を申し立てて続行する道と、別に和解無効確認の訴えを起こす道です。どちらを選ぶかで時間も費用も変わるので、和解直後に違和感を覚えたら即弁護士へ

Q2和解したのに相手が払いません。また一から裁判ですか?

いりません。和解調書は債務名義(民事執行法22条)なので、執行文の付与を受ければそのまま差押えに進めます。実務のポイント:落とし穴は条項の書き方です。「○○円を○月○日までに支払う」と給付内容が特定されていないと執行できません。「双方誠意をもって協議する」式の抽象条項は執行力ゼロで、結局もう一度訴訟が必要になる。和解の値打ちは、その場の文言を詰められるかで決まる

Q3請求の放棄と認諾って、何がどう違うんですか?

放棄は原告が自分の請求を捨てること(原告敗訴の判決と同じ効力)、認諾は被告が原告の請求を全部認めること(原告勝訴の判決と同じ効力)です。どちらも調書に記載されれば確定判決と同一(民訴267条、方式は266条)。実務のポイント:認諾は一回の期日で訴訟が終わり、判決理由も書かれません。被告が早期決着を望み、敗訴が確実な事案で時間と費用を切り詰める戦術として使われます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「和解は後で気が変わったらやり直せる」と思っている人が多いが、確定判決と同一の効力を持つため、原則やり直せない。控訴も再審も極めて限定的。蒸し返したいなら、錯誤・詐欺など意思表示の瑕疵(民法95条、96条)を立証して無効・取消を争うしかなく、ハードルは高い
  • 「和解調書に強制執行できる力があるのは知っている」という人でも、既判力(もう争えない遮断効)まで及ぶかは実は学説が割れている。執行力には争いがないが、既判力については肯定説・否定説・制限的既判力説が対立し、実務上は解釈が分かれている。だからこそ、和解の無効・取消を主張できる細い余地が残されている
  • あなたから見れば「とりあえず一区切りつけた紙」、法律から見れば「いきなり財産を差し押さえられる債務名義」。この落差を知らないまま署名すると、相手にとってあなたは、判決を待たずに執行できる格好の標的になる
比較の観点この条文ほかの条文
効力発生のタイミング民訴267条:和解・放棄・認諾の調書記載時に即発生民訴264条:書面受諾の和解(和解条項案の受諾書面到達時)
民訴266条:放棄・認諾の方式(口頭弁論等での陳述)
国家の関与当事者の自主的合意・処分を調書に記載民訴89条:裁判所が和解を勧試(試みるのみ)
民訴265条:裁判所等が和解条項を定める(裁定和解)
得られる効力確定判決と同一(執行力+既判力)、債務名義になる受諾成立で和解成立、267条を経由して同一効力
認諾は原告勝訴判決と同一、放棄は原告敗訴判決と同一

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第380条

訴訟上の和解は確定判決と同一の効力を有するとし、日本と同構造。和解に無効・取消事由があるときは継続審判を請求できる点も類似。

韓国
대한민국 민사소송법 제220조

和解・請求の放棄・認諾を記載した調書に確定判決と同一の効力を認める。既判力をめぐる議論も日本と近い。

ドイツ
ZPO § 794 Abs. 1 Nr. 1

訴訟上の和解(Prozessvergleich)を執行名義(Vollstreckungstitel)とする。日本法の母法であり、執行力を中心に位置づける点が共通。

アメリカ
Consent Judgment / Fed. R. Civ. P. 41(a)

当事者の合意を裁判所が判決として登録する consent judgment が執行可能。和解契約自体は契約法で処理し、判決化して初めて即執行できる点が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 貸金返還訴訟の途中、被告が「6回分割で返す」と法廷で和解。あなたは喜んで合意した。ところが2回目から滞納。だが判決を取り直す必要はない。和解条項に「一回でも怠れば期限の利益を失い残額を一括で支払う」と入れてあれば、滞納の瞬間に相手の給与・預金を差し押さえられる。その一行を入れたか入れなかったかで、回収の速さが半年変わる
  • もし裁判官が「今日この場で和解しませんか」と和解案を示し、相手方の弁護士もうなずいているとしたら? その場でサインすれば確定判決と同じで、撤回できない。「持ち帰って検討します」と言える、それが法廷での最後の防御線。あと一言の有無で、不利な条項に一生縛られるかが決まる
  • 親が法廷で和解した。後日「あんな条件、のむんじゃなかった」と後悔している。だが調書に記載済み。確定判決と同一だから、原則もう動かせない
  • 建物明渡し訴訟で借家人が「○月末に退去する」と和解。期日が来ても居座る。家主は新たに判決を得る必要なく、和解調書をもって建物明渡しの強制執行(執行官による断行)に進める。和解そのものが、即・債務名義になっている

取るべき行動

被害を受けた側:1. あなたが債権者なら、和解条項に給付内容(支払額・期日・方法)を数値で特定させ、可能なら期限の利益喪失約款を入れる2. 相手が履行しなければ、和解調書正本に執行文の付与を受け、相手の預金・給与・不動産を差し押さえる。判決をもらい直す必要はない(民事執行法22条) 3. どこに財産があるか不明なら、財産開示手続や第三者からの情報取得手続を併用4. 抽象的な条項で執行できない場合は、改めて給付訴訟が必要になるので、条項作成の段階が勝負

訴えられた側:1. 裁判官に和解を勧められても、その場で即答しない。「持ち帰って検討します」で一旦止める2. 調書に記載されたら確定判決と同一で撤回不能。条項の文言を一字一句確認し、過大な遅延損害金・不利な期限の利益喪失約款・清算条項の範囲を精査してからうなずく3. すでに署名し、錯誤・詐欺・強迫があったなら、期日指定の申立てで旧訴を続行するか、別訴で和解無効を主張するルートを弁護士と選ぶ

時効(請求できる期限):和解・放棄・認諾は調書記載で即座に効力が発生し、控訴期間という概念はない(確定判決と同一だが上訴の対象ではない)。和解に錯誤・詐欺・強迫の瑕疵がある場合、取消権は追認できる時から5年、行為時から20年で消滅(民法126条)。早期に動かないと争う足場自体が消える(最新の改正状況をご確認ください)

学説

制限的既判力説:訴訟上の和解に執行力は当然及ぶが、既判力は全面的には認めず、錯誤・詐欺等の意思表示の瑕疵があれば無効・取消を争える余地を残すとする見解。実務に親和的とされる。

既判力肯定説:和解調書も確定判決と同一の効力を有する以上、既判力が全面的に及び、後の蒸し返しは遮断されるとする見解。法的安定性を重視する。

既判力否定説:和解は当事者の合意であり国家の判断ではないため既判力は生じず、執行力のみを認めるとする見解。意思表示の瑕疵による救済を広く認める。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法203条の『確定判決ト同一ノ効力ヲ有ス』を現代語化し、条文番号を現行267条へ移した。確定判決と同一の効力を付与するという実質的内容は旧法から維持されている

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民訴法203条の『確定判決ト同一ノ効力ヲ有ス』を現代語化し、条文番号を現行267条へ移した。実質的内容は旧法から維持。
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続の IT 化に伴い、和解・放棄・認諾の記載を電磁的記録(電子調書)でも行えるよう整備。確定判決と同一の効力を付与する枠組みは維持。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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