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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第50条(義務承継人の訴訟引受け)

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  1. 訴訟の係属中第三者がその訴訟の目的である義務の全部又は一部を承継したときは、裁判所は、当事者の申立てにより、決定で、その第三者に訴訟を引き受けさせることができる。
  2. 2.裁判所は、前項の決定をする場合には、当事者及び第三者を審尋しなければならない。
  3. 3.第四十一条第一項及び第三項並びに前二条の規定は、第一項の規定により訴訟を引き受けさせる決定があった場合について準用する。

この条文の基本情報

義務承継人の訴訟引受けとは何ですか?

定義義務承継人の訴訟引受けとは、民事訴訟法第50条に定められた規定で、「訴訟の係属中第三者がその訴訟の目的である義務の全部又は一部を承継したときは、裁判所は、当事者の申立てにより、決定で、その第三者に訴訟を引き受けさせることができる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第50条(義務承継人の訴訟引受け)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第50条の条文原文は「訴訟の係属中第三者がその訴訟の目的である義務の全部又は一部を承継したときは、裁判所は、当事者の申立てにより、決定で、その第三者に訴訟を引き受けさせることができる…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第50条は第三節 訴訟参加に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第50条の前の条は民事訴訟法第49条です。
  7. 民事訴訟法第50条の次の条は民事訴訟法第51条です。
  8. 民事訴訟法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第50条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/50

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法50条は、訴訟係属中に義務を承継した第三者を、当事者の申立てにより裁判所の決定で訴訟に引き受けさせる制度を定める。従前の訴訟状態は承継人に引き継がれる。

Q · 裁判の途中で相手が借金や物件を他人に移して逃げたら、もう一度訴え直すしかないの?

申立て一つで承継人を今の訴訟に引き込めます。訴え直しは不要です。

民事訴訟法50条により、訴訟係属中に相手が訴訟の目的である義務(明渡義務、債務、登記義務など)を第三者へ承継させたときは、当事者の申立てにより、裁判所が決定でその第三者に訴訟を引き受けさせることができます。引受けが認められると、これまでの口頭弁論や証拠調べの結果はそのまま承継人に引き継がれ、ゼロからやり直す必要はありません。承継人は「自分は無関係」とは言えず、不利な訴訟状態ごと背負います。なお引受けの決定には当事者および第三者の審尋が必須です(2項)。

解説

建物の明渡しを求めて訴訟を起こした。判決も間近というところで、相手は建物の占有を別の人物にこっそり移し、「自分はもう関係ない、新しい占有者に言ってくれ」と開き直る。ここで多くの人は絶望する。一からやり直しかと。だが民事訴訟法50条は、その逃げ道を塞ぐ。訴訟の途中で、訴訟の目的である義務の全部または一部を第三者が承継したとき、あなたは申立て一つで、その第三者を今の訴訟に引きずり込める。裁判所が決定で「お前が引き受けろ」と命じるのだ。これまで積み上げた証拠調べも主張も、ゼロには戻らない。相手が債務を別会社に付け替えようと、占有を仲間に移そうと、義務が動いた先まで訴訟が追いかける。この一手を知っているかどうかで、相手の時間稼ぎが通用するかが決まる。

法的な位置づけ

民事訴訟法50条は訴訟引受けを定める規定であり、訴訟係属中に訴訟の目的である義務を承継した第三者に対し、当事者の申立てに基づき裁判所が決定でその訴訟を引き受けさせる制度を規律する。引受けの決定にあたっては当事者および第三者の審尋が必須であり、従前の訴訟状態は承継人に承継される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.義務承継の兆候と承継人を特定する 相手が訴訟の目的である義務(明渡義務、債務、登記義務など)を第三者に移した兆候をつかんだら、登記簿、契約書、会社分割公告などで承継の事実と承継人を特定し、疎明資料を集める
  2. 2.訴訟引受けを速やかに申し立てる 事実審の口頭弁論終結前に、裁判所へ訴訟引受けの申立書を提出する。相手が承継人と口裏を合わせて新たな防御を組む前に動くほど、有利な訴訟状態をそのまま引き継がせられる
  3. 3.審尋期日で承継と必要性を主張する 民訴50条2項に基づく審尋期日において、第三者が訴訟の目的である義務を承継した事実と、引受けの必要性を主張・疎明する。一部承継にとどまる場合はその範囲も明確にする
  4. 4.当事者恒定との二択を比較検討する 係争物が譲渡された局面では、引受けと、当事者を固定したまま判決効を承継人に及ぼす当事者恒定(民訴115条1項3号)の二択がある。後の執行手続の手間を比較し、有利な方を選ぶ

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟引受けとは何ですか?

訴訟係属中に訴訟の目的である義務を承継した第三者を、当事者の申立てにより裁判所の決定で当事者に加える制度です。民事訴訟法50条が根拠で、従前の訴訟状態が承継人に引き継がれます。

Q2訴訟引受けと訴訟参加の違いは何ですか?

引受けは当事者の申立てで第三者を強制的に当事者にする制度、参加は第三者が自ら訴訟に入る制度です。引受けは義務を承継した者を裁判所が決定で引き込む点が異なります。

Q3訴訟引受けの申立てはいつまでできますか?

事実審の口頭弁論終結前に限られます。弁論終結後に承継が起きた場合は引受けではなく、民訴115条1項3号により確定判決の効力が承継人に及ぶ枠組みで処理します。

Q4訴訟引受けの手続きの流れはどうなりますか?

承継の事実を疎明して当事者が申立て、裁判所が当事者および第三者を審尋し(2項)、決定で引受けを命じます。引受け後は従前の訴訟状態を前提に審理が続きます。

Q5会社分割で債務を新会社に移されたら訴訟はどうなりますか?

承継を知ったら速やかに訴訟引受けを申し立て、債務を承継した新会社を訴訟に取り込めます。放置すると判決後に115条で承継人を追う遠回りを強いられます。

Q6当事者恒定と訴訟引受けはどちらを選ぶべきですか?

引受けは承継人を当事者に加える方法、当事者恒定は当事者を固定したまま判決の効力を承継人に及ぼす方法(民訴115条)です。後の執行の手間で有利不利が変わるため両にらみで判断します。

Q7訴訟引受けの申立ては誰ができますか?

訴訟の当事者(原告・被告)が申し立てます。条文上は「当事者の申立てにより」とされ、義務を承継した第三者自身が引き受ける場合は別途参加の枠組みになります。

Q8引受けの決定に第三者の意見は反映されますか?

反映されます。民訴50条2項は引受けの決定をする場合に当事者および第三者の審尋を必須としており、第三者は承継の有無や引受けの必要性を争えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判の途中で相手が物件を他人に売ったら、もう一度その人を訴え直さないとダメですか?

訴え直す必要はありません。民事訴訟法50条の訴訟引受けを申し立てれば、買った第三者を今の訴訟に引き込めます。これまでの審理結果も引き継がれます。実務のポイント:あえて引受けを使わず当事者を固定したまま判決を取り、115条1項3号で承継人に効力を及ぼす「当事者恒定」という手もあります。どちらが得かは執行の手間で変わるので、弁護士は両にらみで判断する。一般の人は引受け一択だと思い込んでいる。

Q2引き受けさせられた側は、前の人がやった裁判をそのまま背負うんですか?

原則そうです。民事訴訟法50条3項が41条等を準用し、承継人は従前の訴訟状態を引き継ぎます。前任者の自白や証拠調べの結果から、いきなりやり直しはできません。実務のポイント:だからこそ事業譲渡や会社分割のデューデリでは、相手方が抱える係属中の訴訟を必ず洗う。係争債務を見落として承継すると、不利な訴訟をまるごと買ったことになる。これは契約書の表明保証条項で守るべき領域です。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「相手が義務を他人に移したら、その新しい相手を新たに訴え直すしかない」と考える人が多い。だが、その問いの立て方自体がずれている。やり直す必要はなく、今の訴訟に引き込めばいい。再提訴を前提にした瞬間、時間も費用も二重に失う。
  • 訴訟引受けという制度があると聞いたことはあっても、その威力を理解していない人がほとんどだ。引受けが認められると、これまでの口頭弁論や証拠調べの結果がそのまま承継人に引き継がれる。承継人は「自分は最初からいなかった」とは言えず、不利な訴訟状態ごと背負う。この縛りの強さを、使う側も使われる側も軽く見ている。
  • あなたから見れば「相手が勝手に義務を移しただけ」だが、法律から見れば、移した先の第三者も同じ紛争の当事者になりうる。この落差を知らないと、承継人側は「自分は無関係」と油断し、権利者側は「もう追えない」と諦める。どちらも誤りだ。
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる承継民訴50条:訴訟の目的である義務を承継した第三者(義務承継人)の引受け民訴51条:権利承継人の参加・義務承継人の引受けを補完
民訴115条:口頭弁論終結後の承継人への判決効の拡張
手続きの起点当事者の申立て + 裁判所の決定(審尋必須)承継人の参加または当事者の引受申立て
申立て不要、確定判決の効力が当然に及ぶ
時期事実審の口頭弁論終結前(訴訟係属中)訴訟係属中
口頭弁論終結後の承継
従前の訴訟状態承継人に引き継がれる(50条3項で41条等を準用)参加・引受けの態様により引継ぎ
判決の既判力・執行力が承継人に及ぶ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第254条

台湾は当事者恒定主義を原則とし、訴訟標的の法律関係が第三者に移転しても訴訟に影響しないとしつつ、両造の同意により第三者が承当訴訟できる構造。日本の引受けより当事者恒定寄り。

韓国
대한민국 민사소송법 제82조

韓国は承継人の訴訟引受け(소송인수)を明文で定め、当事者の申立てによる引受けという日本と類似の構造を採る。日本法の影響が色濃い。

ドイツ
ZPO §§ 265, 266

ドイツは係争物の譲渡があっても訴訟に影響しないとする当事者恒定(Relevanztheorie)を基礎とし、判決効を承継人に及ぼす。日本50条はこれに引受手続を組み合わせた継受形態。

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 25(c)

米国は Transfer of Interest があった場合、裁判所の裁量で承継人を当事者に substitute または join できる。職権・申立ての双方が可能で、日本の申立て前提とは運用が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 建物明渡訴訟で勝訴目前、被告が占有を知人に移して「新しい占有者に言ってくれ」と逃げる。50条で引受けを申し立てれば、その知人を当事者に加えてそのまま審理を続けられる。一からの再提訴は要らない。
  • もし訴訟中に相手企業が会社分割で債務を新設会社に移したら、どうなる? 放置すれば判決をもらっても相手は空っぽの抜け殻だ。承継を知ったら速やかに引受けを申し立て、義務を承継した新会社を訴訟に取り込む。動きが遅いと、判決後の承継人として115条で追う遠回りを強いられる。
  • あなたが事業を買収した先で、前のオーナーが抱えていた訴訟の相手から、突然「訴訟を引き受けろ」との申立てが裁判所に出された。審尋に呼ばれる。引き受けさせられれば、前任者が積み上げた不利な訴訟状態をそのまま背負う。買収のデューデリで係争中の債務を見落とした代償が、ここで一気に表面化する。
  • 賃貸物件を借りたら、前の借主と大家の間で明渡訴訟が係属中だった。あなたは「新しい占有者」として引受けの対象になりうる。知らずに入居した瞬間、他人の裁判の当事者にされる。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手が訴訟の目的である義務(明渡義務、債務、登記義務など)を第三者に移した兆候をつかんだら、承継の事実と承継人を特定する証拠(登記簿、契約書、会社分割公告)を集める2. 速やかに裁判所へ訴訟引受けを申し立てる、認められれば承継人が当事者に加わる3. 審尋期日で承継の事実と引受けの必要性を主張4. 引受け後は、これまでの訴訟状態が承継人に引き継がれることを前提に、追加の主張立証を組み立てる

訴えられた側:1. 引受申立ての審尋に呼ばれたら、まず本当に「訴訟の目的である義務」を承継したのかを争点にする、承継が一部にとどまるなら全部引受けは過大だと主張2. 承継原因(債務引受の有無、占有取得の経緯)を精査し、無関係なら引受けの必要性を否定3. 引受けが避けられないなら、前任者が積み上げた不利な訴訟状態の立て直しを早期に弁護人と検討4. 買収や事業承継の局面なら、前主への補償・求償の根拠を契約書で確認

時効(請求できる期限):訴訟引受けの申立ては、訴訟係属中(事実審の口頭弁論終結前)に限られる。口頭弁論終結後に承継が起きた場合は引受けではなく、民事訴訟法115条1項3号により判決の効力が承継人に及ぶ枠組みで処理する。特定の出訴期間はないが、承継を知ったら速やかに動くのが鉄則(証拠の散逸防止)。

学説

通説:民訴50条の訴訟引受けは、訴訟係属中の義務承継について紛争の一回的解決を図る制度であり、引受けの決定により従前の訴訟状態が承継人に引き継がれると解する。引受け(承継主義)と当事者恒定(民訴115条)は補完関係にあり、権利者は局面に応じて選択できるとするのが一般的理解である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の引受承継の規定を継承しつつ、現行50条として整理。義務承継人の訴訟引受けの要件(訴訟係属中の義務承継、当事者の申立て、決定による引受け)と当事者・第三者の審尋の必須化を明文で整備した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧法の引受承継の規定を継承しつつ現行50条として整理し、義務承継人の訴訟引受けの要件(訴訟係属中の義務承継、当事者の申立て、決定による引受け)と、当事者・第三者の審尋の必須化を明文で整備した。

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 訴訟参加

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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