日本国内に住所及び居所(法人にあっては、営業所)を有しない者の育成者権その他育成者権に関する権利については、農林水産省の所在地をもって民事訴訟法第五条第四号の財産の所在地とみなす。
要点種苗法50条は、日本に住所や営業所を持たない在外者の育成者権を農林水産省の所在地にある財産とみなし、民事訴訟法5条4号により日本の裁判所に管轄を生じさせる規定である。
Q · 相手が海外にいて日本に営業所もないのに、育成者権の争いを日本の裁判所でできるの?
できる。在外者の育成者権も日本で争える
種苗法50条により、日本国内に住所・居所・営業所を持たない在外者の育成者権は、農林水産省の所在地(東京・霞が関)にある財産とみなされます。すると民事訴訟法5条4号の財産所在地の裁判籍が発動し、東京地裁に管轄が立ちます。相手が地球の裏側にいても、育成者権の侵害差止・損害賠償や、育成者権の無効・不存在確認を日本で提起できます。同じ仕組みは特許法15条にもあり、特許権・実用新案権でも特許庁所在地を財産所在地とみなします。
海外の種苗会社が日本で品種登録した育成者権を持っている。あなたはその品種をめぐって争いたい。たとえば自社の栽培方法がその育成者権を侵害していないと確認したい、あるいは登録の無効を主張したい。だが相手は日本に住所も居所も営業所もない。普通なら、被告の所在地(民事訴訟法4条)を頼りに海外まで出向いて訴えるしかなく、それだけで弁護士費用も翻訳費用も膨らむ。ところが種苗法50条は、その育成者権を「農林水産省の所在地(東京・霞が関)にある財産」とみなすと定める。これで民事訴訟法5条4号の財産所在地ルールが発動し、日本の裁判所に管轄が生まれる。相手が地球の裏側にいても、あなたは東京地裁で戦える。国境の外にいる権利者を日本の司法の射程内へ引き戻す、その一本の架け橋がこの条文だ。
種苗法50条は在外者の裁判籍を定める手続規定であり、日本国内に住所・居所・営業所を持たない者の育成者権その他育成者権に関する権利について、農林水産省の所在地を民事訴訟法5条4号にいう財産の所在地とみなす。これにより被告が国外にある育成者権紛争でも、国内裁判所の管轄が基礎づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
在外者の育成者権を農林水産省の所在地の財産とみなし、日本の裁判所に管轄を生じさせる手続規定です。民訴5条4号の財産所在地の裁判籍を発動させます。
品種登録を受けた者が登録品種等を業として独占的に利用できる知的財産権です。種苗法19条以下が発生・効力・存続期間を定めます。
農林水産省の所在地が財産所在地とみなされるため、原則として管轄は東京地方裁判所となります。在外被告でもここで争えます。
相手が国内なら被告所在地(民訴4条)、相手が在外者なら種苗法50条により東京地裁に提起できます。知財事件は東京・大阪地裁の専属管轄にも注意が必要です。
育成者権の効力を裁判で争う場合は裁判所ですが、品種登録の取消は農林水産大臣への手続です。争う相手が在外者なら50条で日本の管轄が立ちます。
国内での無断増殖・譲渡は育成者権侵害として差止・賠償の対象になり得ます。外国企業が絡む争いでも50条で日本の裁判所を使える点が実務上の足場になります。
2020年改正後、登録品種の自家増殖は原則として育成者権者の許諾が必要になりました。権利者が在外者なら、50条を足場に日本で訴えられる可能性もあります。
原則登録から25年、永年性植物は30年です(種苗法19条)。存続期間中は登録品種等の業としての利用を独占できます。
訴えられます。種苗法50条が在外者の育成者権を農林水産省の所在地(東京)にある財産とみなすため、民事訴訟法5条4号の財産権上の訴えとして東京地裁に管轄が立ちます。業界裏話ヒント:同じ仕組みは特許法15条にもあり、特許権・実用新案権でも特許庁所在地を財産所在地とみなす。知財紛争で『相手が外国だから手出しできない』は思い込みで、まず日本での管轄を確認するのが実務の第一歩
そこが本当の難所です。日本の判決を相手国で執行するには、その国が日本判決を承認する制度を持つ必要があり、国によって可否が分かれます。業界裏話ヒント:実務では、相手が日本国内に持つ財産(ライセンス料、売上金、口座)を先に押さえる方が現実的。日本に資産があれば民事執行法で差押えできる。判決を取る前から相手の日本国内資産の有無を調べておくのが、回収できるかどうかの分かれ目
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 管轄の根拠 | 種苗法50条:在外者の育成者権を農水省所在地の財産とみなす | — |
| 被告が国外の場合 | 育成者権を国内財産とみなし東京地裁に管轄が立つ | — |
| 対象権利 | 育成者権その他育成者権に関する権利に限定 | — |
| 類似規定 | 特許法15条(特許権を特許庁所在地の財産とみなす) | — |
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