要点破産法 152 条は、破産財団が財団債権総額を払えない財団不足の場合、優先権にかかわらず各財団債権を債権額に応じて按分弁済すると定める。ただし手続費用は他に先立って満額弁済される。
Q · 倒産した会社の未払い給料は財団債権だから、全額戻ってくるんですよね?
財団債権でも財団不足なら按分弁済で満額は戻りません
破産法 152 条 1 項により、破産財団が財団債権の総額を弁済できない「財団不足」が明らかになった場合、法令上の優先権にかかわらず、各財団債権は債権額の割合で按分弁済されます。つまり財団債権でも満額は保証されません。さらに 152 条 2 項で、手続費用(148 条 1 項 1 号・2 号)だけは他の財団債権に先立って満額弁済されます。給料が未払いの場合は、破産財団の按分を待つより、賃金の支払の確保等に関する法律に基づく未払賃金立替払制度で最大 8 割を回収する方が確実です。
勤め先が倒産し、退職前3か月分の給料が未払いのまま残った。この給料は破産法上「財団債権」として、一般の破産債権者より先に弁済される地位を持つ(149条)。だが安心するのは早い。152条1項は、破産財団が財団債権の総額すら払いきれないと判明した場合、法令上の優先順位を一旦リセットし、各財団債権を債権額に応じて按分弁済すると定める。つまりあなたの給料も満額は戻らない。さらに152条2項は、破産管財人の報酬を含む手続費用(148条1項1号2号)だけは他に先んじて満額払うとする。順番はこうだ。まず手続費用、次に残りを全財団債権者で頭割り。あなたの未払い給料が後回しになる構造が、この一条に組み込まれている。
破産法 152 条は、財団不足の場合における財団債権の弁済方法を定める規定である。破産財団が財団債権の総額を弁済するに足りないことが明らかになったとき、法令上の優先権にかかわらず各財団債権を債権額の割合により按分弁済する。ただし手続費用(148 条 1 項 1 号・2 号)は他の財団債権に先立って弁済され、留置権・特別の先取特権・質権・抵当権の効力も妨げられない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産手続の遂行に必要な費用や、開始前 3 か月分の給料など、破産債権に先立って随時弁済される債権です(破産法 148 条・151 条)。ただし財団不足なら 152 条で按分になります。
破産財団が財団債権の総額すら弁済できないことが明らかになった状態です。この時点で法定の優先順位はリセットされ、152 条により債権額按分の弁済へ切り替わります。
財団に余力があれば財団債権として弁済されますが、財団不足なら按分で目減りします。確実なのは未払賃金立替払制度で、一定期間の未払賃金の最大 8 割が国から立替えられます。
破産手続開始決定等の翌日から起算して原則 2 年以内です(賃金の支払の確保等に関する法律施行令。最新の改正状況をご確認ください)。期限を過ぎると請求できません。
財団債権は配当を待たず随時弁済され破産債権に優先します(151 条)。破産債権は配当手続で按分弁済です。ただし財団不足なら財団債権も 152 条で按分になります。
破産財団から手続費用(148 条 1 項 1 号・2 号)として支弁されます。152 条 2 項により、財団不足でもこの費用は他の財団債権に先立って満額弁済されます。
免れます。152 条 1 項ただし書が、留置権・特別の先取特権・質権・抵当権の効力を妨げないと定めており、担保権者は按分の列から外れて別枠で回収できます。
財団不足で手続費用すら賄えないと破産手続が廃止され(217 条)、配当は行われません。給料は立替払制度、担保があれば担保権実行など別ルートでの回収を検討します。
財団債権なら一般の破産債権より先に弁済されますが(破産法151条)、財団が財団債権の総額すら払えない「財団不足」の場合、152条1項で按分弁済となり満額は戻りません。業界裏話ヒント:このとき頼るべきは破産財団ではなく国の未払賃金立替払制度です。一定期間の未払い賃金の最大8割を立替えてくれる。管財人の配当を待つより、こちらを先に動かす方が確実で速い
152条2項が、手続費用(148条1項1号2号)を他の財団債権に先立って弁済すると定めているからです。これを優先しないと誰も倒産処理を引き受けず、手続自体が回らなくなる。業界裏話ヒント:だから財団不足の事案では、管財人は自分の報酬が確保できるかを早い段階で見極めます。報酬すら出ない見込みなら、そもそも管財事件にならず同時廃止(破産法216条)で終わることが多い。配当を期待する債権者は、事件の型を先に確認すべき
免れます。152条1項ただし書が、財団債権を被担保債権とする留置権・特別の先取特権・質権・抵当権の効力は妨げないと定めており、担保権者は按分の列から外れて別枠で回収できます。業界裏話ヒント:逆に言えば、無担保の財団債権者は財団不足の瞬間に立場が激変する。取引基本契約を結ぶ段階で担保を押さえているかどうかが、倒産時の回収率を決める。平時の面倒な手続きが、最悪の場面での生命線になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 152 条:財団不足時の財団債権の按分弁済 + 手続費用の優先 | — |
| 適用場面 | 財団が財団債権総額を払えない財団不足が明らかになった場合 | — |
| 弁済の帰結 | 優先権リセット→債権額按分。ただし手続費用のみ先に満額 | — |
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