法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、第二百六十五条、第二百六十六条、第二百六十八条(第一項を除く。)、第二百六十九条から第二百七十二条まで、第二百七十四条又は第二百七十五条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
要点破産法 277 条は両罰規定で、従業者が会社の業務に関し詐欺破産罪などの違反をしたとき、行為者だけでなく会社にも罰金刑を科す。ただし選任・監督に相当の注意を尽くせば免責の余地がある。
Q · 破産直前に社員が財産隠しをしたら、罰せられるのは社員だけ?会社は無傷なの?
社員だけでなく会社にも罰金が科されます
破産法 277 条の両罰規定により、法人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が会社の業務または財産に関して詐欺破産罪(265 条)や偏頗行為罪(266 条)などの違反行為をした場合、現実に手を動かした行為者を罰するほか、会社そのものにも各本条の罰金刑が科されます。会社は行為者を選任・監督する責任を負っているためです。ただし判例の流れ(過失推定説)では、会社が相当の注意と監督を尽くしたと立証できれば免責される余地があります。
会社が倒産していく過程で、ある役員が債権者に見つからないよう会社の財産をこっそり別口座へ移した。罰せられるのは、その手を動かした役員ひとりだけだと思っているなら、認識を改めたほうがいい。破産法277条は、法人の代表者や代理人、従業員が会社の業務や財産に関して詐欺破産罪などの違反行為をしたとき、行為者を罰するだけでなく、その会社自体にも罰金刑を科すと定めている。これが「両罰規定」だ。会社という存在は手も足もなく、自分では罪を犯せない。それでも罰金を科される。従業員を選び、監督する責任が会社にあるからだ。あなたが経営者なら、社内の誰か一人の暴走が、会社の名前で処罰を呼び込むことを知っておくべきだ。個人を切り捨てれば会社は無傷、という発想がいちばん危ない。
破産法 277 条は両罰規定を定める規定であり、法人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が、その法人または人の業務または財産に関して詐欺破産罪など所定の違反行為をした場合に、現実の行為者を処罰するほか、その法人または人に対しても各本条所定の罰金刑を科す旨を規定する。処罰の根拠は法人自身の選任・監督上の過失に求められると解されている。
現実に違反行為をした行為者を罰するほか、その者が属する法人(会社)にも罰金刑を科す仕組みです。破産法では 277 条が定めており、法人の選任・監督責任を処罰根拠とします。
277 条自体に固有の金額はなく、詐欺破産罪(265 条)など各本条に定められた罰金額が上限として法人に科されます。適用される罪ごとに上限が変わります。
判例の過失推定説により、選任・監督につき相当の注意を尽くしたと立証できれば免責の余地があります。財産管理規程や承認フロー、教育記録を事件前から文書で整えておくことが鍵です。
はい。代表者や従業者が業務・財産に関して詐欺破産罪(265 条)を犯した場合、行為者に加えて会社にも 277 条で罰金が科されます。
関係あります。277 条は法人の規模を問いません。社員数名の同族会社でも、アルバイトや派遣が会社の業務に関して違反すれば会社に罰金が飛びます。管理体制が薄いほど免責立証が難しく危険です。
法人に科されるのは罰金刑のため、罰金にあたる罪として原則 3 年(刑訴 250 条 2 項 6 号)とされます。ただし行為者個人の罪の法定刑との関係で起算・期間の扱いに解釈が分かれ、個別確認が必要です。
払う場合があります。277 条は「代理人、使用人その他の従業者」を対象とし、雇用形態を問いません。アルバイトや派遣が会社の業務・財産に関して違反すれば会社に罰金が科されます。
どちらも法人に罰金を科す構造は同じですが、対象犯罪が異なります。破産法 277 条は詐欺破産罪など倒産手続関連犯罪を、会社法 979 条は会社法上の違反行為を対象とします。
原則として払います。277条は、行為者を罰するほか会社にも罰金を科すと定めているからです。ただし判例の流れ(過失推定説)では、会社が選任・監督について相当の注意を尽くしたと立証できれば免責される余地があります。業界裏話ヒント:この免責は「事後に頑張った」では通りません。事件が起きる前から財産管理規程・承認フロー・教育記録が文書で存在していたかが勝負。倒産が見えた段階で慌てて作った書類は、日付と実態を疑われる
両方科されますが、二重処罰には当たりません。行為者個人と法人は別の人格であり、それぞれが別個に処罰されるからです(憲法39条の二重処罰禁止は同一人に対する重複処罰を禁じるもの)。277条はまさにこの「ほか…も」という併科構造です。業界裏話ヒント:個人が無罪・不起訴になっても、会社の罰金が当然に消えるわけではない論点がある一方、行為者の犯罪成立が両罰の前提になるという理解が実務の基本。個人弁護と法人弁護の戦略は連動させる必要がある
罰金の金額以上に、その後の信用面への波及が重い。官公庁の入札参加資格の制限・指名停止、許認可の更新審査、金融機関の与信判断、取引先のコンプライアンスチェックに長期間影響します。277条の罰金は各本条の罰金額が上限です。業界裏話ヒント:多くの経営者は罰金額だけを見て「払えば済む」と考えるが、入札停止が数年続けば失う売上は罰金の何十倍にもなる。罰金の有無そのものを争う価値が、金額の大小とは別次元で存在する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰される主体 | 破産法 277 条:法人(会社そのもの)+行為者 | — |
| 刑の種類 | 各本条の罰金刑(法人に対して) | — |
| 処罰根拠 | 法人の選任・監督上の過失(過失推定) | — |
| 免責・防御の余地 | 相当の注意・監督の立証で免責の余地あり | — |
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