要点破産法 276 条は破産犯罪の国外犯処罰を定め、詐欺破産罪などに刑法 2 条を準用する。行為地が国外でも、行為者が外国人でも日本の刑罰権が及ぶ。
Q · 会社の破産で財産を海外に移して自分も国外に逃げれば、日本では裁かれないの?
裁かれます。破産犯罪は国外でも日本の刑罰権が及びます
破産法 276 条は、詐欺破産罪など主要な破産犯罪に刑法 2 条(すべての者の国外犯)を、贈収賄罪などに刑法 4 条を準用します。そのため行為地が国外でも、行為者が外国人でも日本の刑罰権が及びます。破産管財人への贈賄(273 条 5 項)は、国外で外国人が犯した場合にまで明文で適用が拡張されています。さらに犯人が国外にいる間は公訴時効が停止する(刑訴 255 条)ため、海外に逃げて時効で逃げ切る戦略も成立しません。
会社をたたむとき、財産を海外口座に移し、自分も国外へ移住すれば、日本の債権者からも検察からも逃げ切れる。そう計算する人は、この条文の存在を知らない。破産法276条は、詐欺破産罪をはじめとする破産犯罪について、日本の刑法の国外犯規定(刑法2条・4条)をそのまま準用すると定める。刑法2条は「すべての者の国外犯」、つまり日本人か外国人かを問わず、犯行が国外で行われても日本の刑罰権が及ぶ類型だ。破産は債権者全員の財産を集団的・公平に清算する社会の仕組みであり、その根幹を欺く行為は、国境の外にいても日本で裁かれる。さらに3項は、破産管財人への贈賄(273条5項)について、海外で贈賄した外国人にまで適用範囲を広げる。あなたが描く「日本を出れば終わり」という逃走シナリオは、この一条の前で最初から崩れている。
破産法 276 条は破産犯罪の国外犯処罰を定める規定であり、265 条・266 条・270 条・272 条・274 条の罪には刑法 2 条(すべての者の国外犯)を、267 条・273 条(5 項を除く)の罪には刑法 4 条(公務員等の国外犯)を準用する。273 条 5 項の贈賄罪は、日本国外で外国人が犯した場合にも適用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産法 276 条により、破産犯罪が日本国外で行われても日本の刑罰権が及ぶ類型です。詐欺破産罪などには刑法 2 条が準用され、外国人が国外で犯した場合まで含みます。
詐欺破産罪(265 条、長期 10 年の拘禁刑)の公訴時効は 7 年です(刑訴 250 条)。ただし犯人が国外にいる間は時効が停止します(刑訴 255 条)。
逃げ切れません。犯人が国外にいる間は公訴時効が停止する(刑訴 255 条)ため、海外滞在期間は時効に算入されず、帰国時にほぼ進んでいない事態が起こります。
なります。273 条 5 項の贈賄罪は、276 条 3 項により日本国外で外国人が犯した場合にも適用されます。管財人を公務員に準じて保護する趣旨です。
日本人か外国人かを問わず、国外で犯した一定の罪に日本の刑罰権を及ぼす保護主義の規定です。国民の国外犯(刑法 3 条)とは別で、射程がより広くなります。
詐欺破産罪(265 条)、特定の債権者に対する担保供与等の罪、贈収賄罪(273 条)などがあり、276 条はこれらの国外犯処罰の適用範囲を罪質ごとに定めます。
破産手続を欺く目的で財産を隠匿・国外移転すれば詐欺破産罪(265 条)に該当しえます。行為地が海外でも 276 条 1 項の国外犯規定で立件されます。
処罰されます。265 条などに準用される刑法 2 条は保護主義の規定で、外国人が国外で犯した場合まで含みます。273 条 5 項の贈賄も外国人に適用されます。
それは誤解です。詐欺破産罪などには刑法2条(すべての者の国外犯)が準用され(276条1項)、国外にいても日本の刑罰権が及びます。犯罪人引渡条約や国際捜査共助も使われます。業界裏話ヒント:海外逃亡は時効対策にもなりません。犯人が国外にいる間は公訴時効が停止する(刑訴255条)ため、逃げている年数は時効に算入されない。10年隠れても、帰国した瞬間に時効はほとんど進んでいないという事態が起こります
なります。破産管財人への贈賄罪(273条5項)は、276条3項により、日本国外で外国人が犯した場合にも適用されます。管財人を公務員に準じて保護する趣旨です。業界裏話ヒント:クロスボーダー倒産では、海外の親会社や債権者が現地の慣行で『謝礼』を渡すことがありますが、相手が日本の管財人なら、それは国外での外国人の行為でも日本で立件されうる。海外だから大丈夫という現地感覚が、最も危険です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 準拠する国外犯規定 | 刑法 2 条(すべての者の国外犯・保護主義) | — |
| 対象となる罪 | 265・266・270・272・274 条(詐欺破産罪等) | — |
| 外国人への適用 | 外国人が国外で犯した場合も及ぶ | — |
| 典型シナリオ | 海外へ資産隠匿・国外移住して逃走 | — |
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