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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第117条(官庁又は公署の嘱託による登記の登記識別情報)

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  1. 登記官は、官庁又は公署が登記権利者(登記をすることによって登記名義人となる者に限る。以下この条において同じ。)のためにした登記の嘱託に基づいて登記を完了したときは、速やかに、当該登記権利者のために登記識別情報を当該官庁又は公署に通知しなければならない。
  2. 2.前項の規定により登記識別情報の通知を受けた官庁又は公署は、遅滞なく、これを同項の登記権利者に通知しなければならない。

この条文の基本情報

官庁又は公署の嘱託による登記の登記識別情報とは何ですか?

定義官庁又は公署の嘱託による登記の登記識別情報とは、不動産登記法第117条に定められた規定で、「登記官は、官庁又は公署が登記権利者(登記をすることによって登記名義人となる者に限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第117条(官庁又は公署の嘱託による登記の登記識別情報)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第117条の条文原文は「登記官は、官庁又は公署が登記権利者(登記をすることによって登記名義人となる者に限る。」で始まります。
  3. 不動産登記法第117条は第三節 権利に関する登記に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第117条の前の条は不動産登記法第116条です。
  7. 不動産登記法第117条の次の条は不動産登記法第118条です。
  8. 不動産登記法第117条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第117条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第117条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/117

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法117条は、官庁又は公署の嘱託により登記が完了したとき、登記官が登記識別情報を当該官庁へ通知し、官庁が遅滞なく登記権利者本人へ転送する義務を定める。

Q · 収用や公売で役所が登記してくれた場合、権利証にあたる書類はどこから届きますか?

登記所から役所へ、役所からあなたへ届きます

不動産登記法117条により、官庁又は公署が登記権利者のために嘱託した登記が完了すると、登記官は速やかに登記識別情報を当該官庁又は公署へ通知し(1項)、通知を受けた官庁又は公署が遅滞なくこれを登記権利者本人へ転送します(2項)。したがって権利証にあたる情報は登記所から直接届かず、必ず役所を一度経由します。届かない場合は登記事項証明書で名義を確認したうえで、嘱託した官庁の担当課へ2項の義務を挙げて催促するのが最短経路です。

解説

役所が代わりに登記をしてくれた。だから安心、ではない。土地収用、公売、市町村への寄付、区画整理、これらの場面では所有権を取得するあなた本人ではなく、官庁または公署が登記所へ「嘱託」という形で申請する。このとき登記識別情報(旧来の権利証にあたる12桁の英数字)は、登記官からあなたに直接届かない。まず嘱託した官庁に通知され、その官庁があなたへ転送する。117条2項が「遅滞なく」と命じているのはそのためだ。つまりあなたの権利証は、一度は役所の机の上を経由する。ここに二つの落とし穴がある。第一に、役所から届いた薄い封筒を「何かの通知書」と思って捨てると、再発行は永久にできない。第二に、届かないまま数か月放置しても誰も教えてくれない。あなたが自分から催促しない限り、書類は役所のどこかで止まったままになる。

法的な位置づけ

不動産登記法117条は、官庁又は公署が登記権利者のために嘱託した登記が完了した場合における登記識別情報の通知経路を定める規定である。1項は登記官から嘱託者たる官庁又は公署への速やかな通知を、2項は当該官庁又は公署から登記権利者本人への遅滞なき通知を義務付ける。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.登記が完了しているかを自分で確認する 官庁嘱託による登記が予定されている場合、まず登記事項証明書を取得するか登記情報提供サービスで登記記録を閲覧し、自分が登記名義人として記録されているかを確認する。名義が入っていれば登記自体は完了しており、あとは通知の到達だけが残っている状態と判断できる
  2. 2.嘱託した官庁の担当課に交付時期を確認する 収用なら起業者の用地担当課、公売なら徴収機関、寄付なら受納した自治体の管財担当課に連絡し、登記識別情報通知の交付方法と時期を確認する。嘱託の段階で先に確認しておくと、担当者の引き継ぎによる書類滞留を防げる
  3. 3.届いた通知書を未開封のまま保管する 登記識別情報通知が届いたら、目隠しシールを剥がさずに保管する。他の重要書類とは分けて保管場所を決め、家族にも所在を共有する。開封済みだと次の取引で相手方から情報漏えいリスクを理由に追加の本人確認を求められることがある
  4. 4.通知が来ない場合は117条2項を根拠に書面で催促する 名義が入っているのに通知が届かない場合、嘱託した官庁の担当課に対し、不動産登記法117条2項の遅滞なき通知義務を明示して書面で交付を求める。登記完了日と照会日を記録に残しておくと、後に代替手続の費用負担を協議する際の資料になる
  5. 5.紛失・漏えいに気付いたら次回登記の方針を先に決める 再発行制度は存在しないため、紛失が判明したら司法書士に相談し、次回の売却や抵当権設定で事前通知(不動産登記法23条1項)と本人確認情報(同条4項)のどちらを使うかを決めておく。決済日が動かせない取引では事前通知が使えないため、事前の方針決定が費用と交渉力を左右する

よくある質問 AI による整理

Q1嘱託登記とは何ですか?

当事者の申請ではなく、官庁又は公署が登記所へ申請する形式の登記です。収用、公売、寄付、区画整理などの場面で用いられ、権利者本人が手続をしなくても登記が実現します。

Q2登記識別情報はいつ届きますか?

登記官から嘱託した官庁への通知は登記完了後「速やかに」、官庁から本人への転送は「遅滞なく」と定められています。ただし具体的な日数の定めはなく、官庁の内部処理により数週間から数か月かかる例があります。

Q3登記識別情報が届かないときはどこに連絡すればいいですか?

登記所ではなく、嘱託した官庁又は公署の担当課です。117条2項の転送義務を負うのは官庁側であり、登記所は本人への到達を確認しません。

Q4収用された土地の登記は自分で申請する必要がありますか?

原則として不要です。起業者や官庁が嘱託により登記を行います。権利者側がすべきことは、登記完了の確認と、届いた登記識別情報通知の保管です。

Q5登記識別情報の封筒は開封してもいいですか?

開封しない方が安全です。12桁の英数字は目隠しシールで秘匿されており、司法書士へ提供する直前まで未開封のまま保管するのが実務上の扱いです。

Q6公売で落札した不動産の権利証はいつもらえますか?

代金納付後に徴収機関が所有権移転登記を嘱託し、登記完了後に登記識別情報が徴収機関へ通知され、そこから転送されます。手元に届くまで転売の決済日を確定させないのが安全です。

Q7登記が完了したかどうか確認する方法はありますか?

法務局で登記事項証明書を取得するか、登記情報提供サービスで登記記録を閲覧すれば、自分が登記名義人になっているかを誰でも確認できます。

Q8登記識別情報の通知を希望しないことはできますか?

不動産登記法21条ただし書により、あらかじめ通知を希望しない旨を申し出れば通知されません。ただし次回登記では事前通知や本人確認情報による代替手続が必要になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1役所から届いた登記識別情報の紙、失くしたらどうなりますか?

再発行は制度上ありません。次に売却や抵当権設定をするとき、登記所からの事前通知(不動産登記法23条1項)を受け取って返送するか、司法書士など資格者代理人に本人確認情報を作成してもらう(同条4項)ことになります。実務のポイント:本人確認情報の作成報酬は不動産の価額や案件の複雑さで大きく変わり、数万円から十数万円になることがある。決済日が動かせない取引では事前通知が使えず、実質この一択になるため、紛失は費用だけでなく交渉力の問題にもなる

Q2官庁が嘱託してくれた登記なのに、なぜ権利証だけ直接届かないんですか?

117条1項が、登記官は嘱託者である官庁または公署に通知すると定めているためです。登記所にとっての手続の相手方は嘱託した官庁であり、権利者本人ではありません。だから2項が官庁に転送義務を課しています。実務のポイント:この二段構えのせいで、実務では官庁の内部処理で書類が数週間から数か月止まる例がある。登記完了の有無は登記事項証明書で誰でも確認できるので、名義が入っているのに通知が来ないと分かった時点で催促する方が早い

Q3そもそも登記識別情報って、昔の権利証と同じものですか?

機能は同じですが形が違います。かつての登記済証(権利証)は書類そのものが権利の証でしたが、登記識別情報は12桁の英数字であり、その情報を知っていること自体が本人性の証明になります(不動産登記法21条)。実務のポイント:情報である以上、コピーを撮られただけで危険が生じる。他人に見られた疑いがあるときは失効の申出(不動産登記規則65条)ができ、失効させれば以後は事前通知や本人確認情報での手続に切り替わる。紛失より漏えいの方が実は怖い

間違えやすい点 AI による整理

  • 「登記識別情報は登記所から本人に直接送られてくる」と思い込んでいる人が多いが、官庁嘱託の場合は117条1項により、まず嘱託した官庁または公署に通知される。あなたの手元に届くかどうかは、その官庁が2項の義務を果たすかどうかにかかっている
  • 登記識別情報を紛失しても再発行してもらえばよい、と考えている人は、その深刻度を理解していない。登記識別情報は不動産ごと・登記名義人ごとに一度きり通知される情報であり、失効の申出はできても再通知の制度はない。紛失後の売却では事前通知または本人確認情報という代替手段が必要になり、時間と費用が余計にかかる
  • 「役所がやってくれた登記だから権利関係は完璧」という発想そのものが問いの立て方を誤っている。嘱託登記は登記手続を官庁が代行するだけで、あなたが登記名義人として負う管理責任、つまり識別情報を保管し次の取引で提示する責任は、通常の申請登記と何も変わらない
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面117条:官庁又は公署が登記権利者のためにした嘱託登記が完了した場合21条:当事者本人またはその代理人が申請した登記全般
116条:収用等により官庁又は公署が登記を嘱託する手続そのもの
通知の経路登記官 → 嘱託した官庁又は公署 → 登記権利者の二段階登記官 → 登記名義人となる申請人へ直接
通知経路の規定はなく、嘱託の要件・主体を定める
義務の名宛人と期限1項=登記官に「速やかに」、2項=官庁又は公署に「遅滞なく」登記官(通知を要しない場合の例外あり)
嘱託権限を有する官庁又は公署
権利者が取るべき行動官庁からの転送を待ち、届かなければ官庁の担当課へ催促する登記所からの交付をその場または送付で受領する
自分の取引が嘱託登記の対象かを事業者・官庁に確認する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地登記規則第29条(機関による嘱託登記)

台湾も政府機関が登記機関に嘱託して登記を実現する仕組みを持ち、登記完了後は登記機関が権利書状を交付する。日本と異なり書状の再交付(書状補給)手続が制度上存在する点が実務上の大きな差となる

韓国
부동산등기법(不動産登記法)の官公署嘱託登記・등기필정보

韓国も2011年の登記法改正で書面の등기필증から情報としての등기필정보へ移行しており、再発行がない点、官公署嘱託の場合の通知経路が置かれている点で日本と構造が近い

ドイツ
GBO § 38(Ersuchen einer Behörde)

ドイツも官庁の嘱託(Ersuchen)に基づく登記を認めるが、そもそも登記識別情報のような本人性証明情報を権利者に交付する制度がなく、Grundbuch の記載と公証人の関与が本人性を担保するため、本条に相当する転送義務の問題は生じない

アメリカ
州ごとの Recording Acts(county recorder への記録)

米国は登記官が権利者に固有の識別情報を通知する制度を持たず、記録済み deed の写しと title insurance policy が権利の裏付けとなる。紛失しても再取得可能である点が日本の一度きりの通知と決定的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 道路拡幅で自宅の土地の一部が収用された。補償金は振り込まれ、登記も国が嘱託で済ませてくれた。数週間後、役所から書留が届く。中身は登記識別情報通知。これを開封もせず引き出しに入れたまま忘れると、残地を売却するときに司法書士から「権利証がありません」と言われ、本人確認情報の作成費用(数万円から十数万円)を追加で払うことになる
  • 公売で不動産を落札した。代金を納付し、税務署または自治体が所有権移転登記を嘱託する。あなたのもとに登記識別情報が届くのはその後だ。落札直後に転売の話が進んでいるなら、識別情報が手元に来る前に決済日を設定してはいけない。あと2週間で決済という段取りを組んだ人が、通知の到着遅れで決済を延期した例は実務で珍しくない
  • 相続した山林を市に寄付した友人から「登記識別情報って何? 市役所から封筒が来たんだけど」と相談された。あなたは説明できるか。寄付した側は登記名義人でなくなるので原則として通知の対象外だが、交換や一部譲渡の場合には自分が新たな登記名義人になる部分がある。誰が「登記権利者」なのかで結論が変わる
  • 官庁から一向に通知が来ない。半年経った。この場合、登記自体は完了している可能性が高い。まず登記事項証明書を取得して名義を確認し、それから嘱託した官庁の担当課に117条2項を根拠に催促する
  • もし通知書を紛失したら、どうなる? 再発行は制度上存在しない。次回の登記では事前通知制度(不動産登記法23条)か資格者代理人による本人確認情報の提供で代替するしかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 収用・公売・寄付など官庁嘱託による登記があったら、まず登記事項証明書を取得して自分が登記名義人になっているか確認する2. 名義が入っているのに識別情報の通知が届かない場合、嘱託した官庁の担当課に117条2項の遅滞なき通知義務を挙げて催促する3. 届いた通知書は目隠しシールを剥がさず、他の重要書類と分けて保管、保管場所を家族にも伝える4. 紛失に気付いたら早めに司法書士へ相談し、次回登記で事前通知か本人確認情報のどちらを使うか方針を決めておく

訴えられた側:官庁側の担当者として通知が遅れている場合、1項の通知を登記所から受領した日付と、2項による権利者への発送日を記録に残す。遅延が生じたら、権利者へ経緯を書面で説明し、代替手続が必要になった場合の費用負担について早期に協議する。放置して権利者が売却機会を逃すと、損害賠償請求(国家賠償法1条)に発展する余地がある

時効(請求できる期限):117条自体に権利者側の期限はない。1項は登記官に「速やかに」、2項は官庁に「遅滞なく」を課すのみである。ただし通知の未達を放置した結果として損害が生じた場合の国家賠償請求権には、民法724条の期間制限(損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年)が及びうる(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:不動産登記法の全部改正により、書面としての登記済証(権利証)の交付制度から、情報としての登記識別情報の通知制度へ移行。これに伴い、官庁又は公署の嘱託による登記における通知経路として本条が置かれ、登記官から嘱託者への通知と、嘱託者から登記権利者への転送義務が明文化された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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