登記簿等及び筆界特定書等については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。
要点不動産登記法 154 条は、登記簿等と筆界特定書等に情報公開法を適用しないと定める。開示は同法 119 条の登記事項証明書の交付など、登記法独自の公示制度によって行われる。
Q · 登記簿は情報公開法の対象外って、つまり見られないということですか?
逆で、登記法側にもっと開かれた開示制度がある
不動産登記法 154 条により、登記簿等及び筆界特定書等には情報公開法が適用されません。ただし見られなくなるわけではなく、同法 119 条により何人も手数料を納めて登記事項証明書の交付を請求でき、請求理由の説明も本人確認も不要です。一方、登記簿の附属書類の閲覧は 121 条の正当な理由、筆界特定手続記録は 149 条 2 項・150 条の利害関係が要件となり、拒否されたときは 156 条の審査請求で争うことになります。
役所から情報を引き出す最強の道具は情報公開請求だ、と多くの人が信じている。ところが不動産登記法154条は、登記簿等と筆界特定書等について、その道具をまるごと取り上げる。だが慌てる必要はない。理由が逆だからだ。情報公開法を通せば、他人の氏名や住所は不開示情報として黒塗りされる。一方、登記法のルートなら、あなたは何者かを名乗る必要すらなく、手数料だけで他人名義の不動産の所有者・抵当権・差押えまで全部読める(119条)。一般法より特別法のほうが開かれている、珍しい逆転がここで起きている。ただし裏の顔もある。筆界特定手続記録のうち筆界特定書以外の部分は、あなたが利害関係を持つ部分しか見られない(149条2項、150条)。そこを情報公開請求で回り込もうとしても、154条が入口を塞ぐ。さらに拒否されたときの争い方も、情報公開・個人情報保護審査会ではなく、登記官の処分に対する審査請求(156条)へ振り替わる。どの窓口に立つかで、黒塗りの有無も、負けたときの次の一手も変わる。
不動産登記法 154 条は、登記簿等及び筆界特定書等を行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用対象から除外する規定である。これらの資料の開示は、何人も請求できる登記事項証明書の交付(119 条)や筆界特定書等の写しの交付(149 条)など、不動産登記法自体が定める公示制度の枠内で処理される。
登記簿等及び筆界特定書等について、行政機関の保有する情報の公開に関する法律を適用しないと定める適用除外規定です。開示は登記法内部の公示制度に一本化されます。
できません。154 条で情報公開法の適用が除外されているため、請求しても受理されません。登記事項証明書の交付請求(119 条)や附属書類の閲覧請求(121 条)を使います。
取れます。119 条により何人も手数料を納付して請求でき、請求理由を述べる必要も自分の身分を明かす必要もありません。他人名義の不動産についても同じです。
誰でもというわけではありません。121 条により、附属書類の閲覧は正当な理由があると認められる者に限定されています。図面については取扱いが異なります。
筆界特定書等の写しは 149 条に基づき請求できますが、それ以外の筆界特定手続記録は、利害関係を有する部分に限られます(149 条 2 項、150 条)。
情報公開・個人情報保護審査会ではなく、156 条の登記官の処分に対する審査請求として、監督法務局または地方法務局の長へ申し立てます。
154 条は情報公開法の適用を除外し、155 条は個人情報保護法の開示請求等の適用を除外します。一般法二本を両方切り離して対をなす構造です。
登記事項証明書の交付請求には不要です。ただし附属書類の閲覧では正当な理由の疎明、筆界特定手続記録では利害関係の疎明が求められます。
逆である。119条により、誰でも手数料を納めれば登記事項証明書を請求でき、請求理由を述べる必要も、自分が誰かを名乗る必要もない。情報公開法を外したのは、それより開かれた制度が既にあるからだ。業界裏話ヒント:情報公開法を通すと、氏名や住所は同法5条1号の個人に関する情報として黒塗りの検討対象になる。154条がなければ、登記簿の所有者名すら読めなくなる事態が起こり得た
筆界特定書そのものは誰でも写しを請求できるが、それ以外の筆界特定手続記録は、あなたが利害関係を有する部分に限られる(149条2項、150条)。情報公開請求での迂回は154条で封じられている。業界裏話ヒント:利害関係は隣接地所有者なら自動的に広く認められるものではない。どの図面のどの部分が自分の筆界判断に影響するかを具体的に書けた人ほど、通る範囲が広い。窓口で口頭で粘るより、A4一枚の疎明書を先に用意するほうが早い
止められない。154条で適用除外だからだ。使うべきは不動産登記法119条6項の住所非表示措置で、人の生命や身体に危害が及ぶおそれがある場合等に、証明書へ住所に代わる事項を記載してもらえる(令和6年4月1日施行)。業界裏話ヒント:これは申出制で、被害届を出していても自動では適用されない。転居しても旧住所が登記に残るため、住所変更登記と非表示の申出はセットで動かすのが実務
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 排除される一般法 | 154 条:行政機関の保有する情報の公開に関する法律 | — |
| 請求できる人 | 154 条自体は請求主体を定めない(入口を塞ぐ規定) | — |
| 実務上の効果 | 情報公開請求という迂回路が使えない | — |
| 拒否されたときの争い方 | 156 条の審査請求(監督法務局長)へ振り替わる | — |
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