表示に関する登記は、登記官が、職権ですることができる。
要点不動産登記法 28 条は、表示に関する登記を登記官が職権ですることができると定める。権利に関する登記と異なり、所有者の申請がなくても表題部は職権で登記される。
Q · 自分で申請していないのに、法務局が勝手に建物や土地の登記を入れることってあるんですか?
あります。表示に関する登記は登記官が職権でできます
不動産登記法 28 条により、表示に関する登記は登記官が職権ですることができます。表題部に記録されるのは土地の地目・地積、建物の種類・構造・床面積といった不動産の物理的現況であり、所有権や抵当権のような権利関係ではありません。そのため当事者申請主義(16 条)の例外として、登記官は実地調査(29 条)を経て自ら登記を入れられます。ただし職権登記があっても所有者の申請義務(37 条・47 条・51 条・57 条、いずれも 1 か月以内)は消えず、違反は 10 万円以下の過料(164 条)の対象です。
登記簿は自分が申請しない限り一行も動かない、そう思っている人がほとんどだ。表示に関する登記だけは違う。建物の構造や床面積、土地の地目や地積、つまり不動産の「物理的な姿」を記録する表題部については、登記官が申請を待たずに自分の判断で登記できる。それが 28 条である。権利に関する登記(所有権、抵当権)は当事者が申請しなければ絶対に動かない(16 条の申請主義)のに、表示だけが例外扱いされる理由は、表題部が「誰のものか」ではなく「この国にどんな不動産が存在するか」を記録する公的台帳だからだ。あなたの家が未登記のまま放置されていれば、登記官は実地調査(29 条)をしたうえで職権で表題登記を入れることができる。そして登記されれば、その内容は市町村に通知され、固定資産課税台帳に反映される。あなたが動かなくても、記録の側は動く。
不動産登記法 28 条は、表示に関する登記についての職権主義を定める規定であり、登記官が当事者の申請を要せず、自らの判断で表題部の登記をすることができる旨を規定する。当事者申請主義(同法 16 条)の例外として位置付けられ、登記官の実地調査権(同法 29 条)を事実上の前提とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
土地の所在・地番・地目・地積、建物の所在・種類・構造・床面積など、不動産の物理的現況を登記簿の表題部に記録する登記です。誰のものかを示す権利に関する登記とは区別されます。
抵当権を設定できず住宅ローンが組めません。売買では買主が決済に進めず、相続でも対象を特定しにくくなります。表題登記の申請義務違反は 10 万円以下の過料(164 条)の対象です。
新築などで所有権を取得した日から 1 か月以内です(47 条)。建物の滅失も 1 か月以内(57 条)、土地の地目・地積の変更も 1 か月以内(37 条)と定められています。
表示に関する登記は原則として登録免許税がかかりません。実際の負担は土地家屋調査士への報酬と測量費用が中心で、建物の規模や現地の状況によって変動します。
表題部は不動産の物理的現況を記録し、登記官が職権でも登記できます(28 条)。権利部は所有権や抵当権を記録し、当事者の申請がなければ動きません(16 条)。
存在しない建物の登記が残り、土地の売買や再建築の障害になります。滅失から 1 か月以内の申請義務があり(57 条)、登記官が職権で滅失登記をする場合もあります。
登記されている土地の面積を実測に基づく正しい面積に改める登記です。隣地所有者との境界確認と土地家屋調査士による測量が前提となり、売却交渉に入る前に済ませておくのが安全です。
本人申請は可能ですが、建物図面・各階平面図や地積測量図の作成が必要です。代理は土地家屋調査士の独占業務であり(土地家屋調査士法 3 条)、実務では専門家に依頼するのが一般的です。
制度上は可能です。28 条が登記官に職権での表示登記を認め、その前提として 29 条が実地調査権を与えています。実際は人員の制約があり、地図整備、区画整理、市町村からの情報提供などのきっかけがある場合に動くのが通常です。業界裏話ヒント:登記官が動くきっかけの最大の供給源は市町村の家屋調査です。固定資産税の調査で新しい建物が把握された時点で、その存在は登記側からも見えていると考えた方がいい
義務は消えません。建物の新築表題登記は 1 か月以内(47 条)、滅失は 1 か月以内(57 条)が申請義務で、違反は 10 万円以下の過料(164 条)の対象です。28 条は登記官の権限規定であって、あなたの義務を免除する条文ではありません。業界裏話ヒント:実際に過料が科される例は多くありません。しかし未登記のままでは抵当権が設定できず住宅ローンが組めない。売却時も買主が決済に進めない。過料より、金融機関に断られる方がはるかに痛い
争えます。登記官の処分に不服があるときは、監督法務局または地方法務局の長へ審査請求ができます(156 条)。並行して、土地家屋調査士に依頼して地積更正登記や表題部の更正登記を申請する道もあります。業界裏話ヒント:審査請求より、正確な測量図を添えた更正登記の申請の方が早く決着することが多い。争う姿勢を見せる前に、まず数字で反論できる資料を作る。解釈が分かれる論点ではなく、単純に手続の速さの問題です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登記を動かす主体 | 28 条:登記官が職権で登記できる | — |
| 対象となる登記 | 表示に関する登記(表題部:地目・地積・種類・構造・床面積) | — |
| 所有者が動かない場合の帰結 | 登記官が職権で記録を整える。申請義務は消えない | — |
| 所有者側の対抗手段 | 更正登記の申請、または審査請求(156 条) | — |
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