要点不動産登記法 29 条は、表示に関する登記について登記官の実地調査権を定める。検査は日出から日没までに限られ、登記官は身分証明書の提示義務を負う。罰則のない任意調査である。
Q · 法務局の登記官が家や土地を見に来るって、断ってもいいんですか?
断れるが罰則がない代わりに申請が却下されうる
不動産登記法 29 条 1 項により、登記官は表示に関する登記の申請(18 条)または職権登記(28 条)の場面で、必要があると認めるときに不動産の表示に関する事項を調査できます。2 項の検査・質問・文書提示要求は日出から日没までに限られ、登記官は身分証明書を携帯し、請求があれば提示しなければなりません。応じない者を処罰する規定はなく任意調査ですが、調査結果と申請情報が合致しないときは 25 条 13 号により申請そのものが却下されます。
法務局の職員が、平日の昼下がりに突然あなたの敷地の前に立つことがある。建物の表題登記、地積の更正、滅失の登記といった「表示に関する登記」は、提出された書類だけで決まらないからだ。29 条 1 項が登記官に調査権限を与え、2 項が現地を検査し、所有者やその他の関係者に質問し、文書や電磁的記録の提示を求める権限まで与えている。ここであなたが握っておくべきは三本の縛りだ。第一に時間帯、日出から日没までに限られ、夜間の検査は権限外。第二に身分証明書、登記官は携帯義務を負い、あなたが請求すれば提示しなければならない。第三に強制力、この調査に応じない者を罰する規定は置かれておらず、法的性質は任意調査である。そしてもう一つ、条文は「調査することができる」と書くが、不動産登記規則 93 条は登記官に「調査しなければならない」と義務づけている。省略を期待して待つ側に回ると、調査結果と申請内容が合致しないという理由(25 条 13 号)で案件ごと却下される。
不動産登記法 29 条は、登記官の実地調査権を定める規定である。表示に関する登記につき申請があった場合または職権で登記しようとする場合において、登記官は不動産の表示に関する事項を調査することができ、日出から日没までの間に限り当該不動産を検査し、所有者その他の関係者に質問し、文書または電磁的記録に記録された事項の表示を求めることができる。罰則を伴わない任意調査として設計されている。
AI 輔助整理,以條文原文為準
表示に関する登記について、登記官が現地に赴き不動産の現況を確認する調査です。不動産登記法 29 条が根拠で、検査・質問・文書の提示要求ができます。
申請受付後、審査の過程で必要と認められた段階で行われます。時期は事案と登記所の繁忙により異なり、日程は事前に連絡されるのが通例です。
条文は「調査することができる」ですが、不動産登記規則 93 条は登記官に調査を義務づけたうえで省略できる場合を定めています。省略を期待して申請内容を現況に合わせない対応は危険です。
29 条 2 項が予定するのは不動産の検査であり、住居内部の捜索ではありません。任意調査のため建物内部への立入りには居住者の承諾が必要です。
なります。29 条 2 項は「所有者その他の関係者」に対する質問・提示要求を認めており、隣地所有者や占有者も対象になり得ます。
表示に関する登記の申請情報が 29 条の調査結果と合致しないときは、25 条 13 号により申請が却下されます。補正で済む軽微な問題として扱われるとは限りません。
監督法務局または地方法務局の長に対する審査請求ができます(不動産登記法 156 条)。却下通知を受けたら根拠と理由を確認して検討します。
建物の新築から 1 か月以内の表題登記申請が義務です(47 条 1 項)。怠ると 10 万円以下の過料の対象となります(164 条、最新の改正状況をご確認ください)。
29 条の調査に応じない者を罰する規定は不動産登記法になく、法的性質は任意調査である。ただし断れば、申請情報が調査結果と合致しないとして却下されうる(25 条 13 号)。業界裏話ヒント:法律の文言は「調査することができる」だが、不動産登記規則 93 条は登記官に調査を義務づけている。あなたが断っても調査は止まらず、過去の図面や現地の外観からあなたの言い分抜きで結論が出る。断るより、立ち会って自分の認識を残す方が実利は大きい
日没後は権限外である。2 項が「日出から日没までの間に限り」と明記しており、夜間の検査はできない。立会いを強制する規定もない。業界裏話ヒント:行政調査と憲法 35 条の関係について、最高裁は川崎民商事件(最大判昭和 47.11.22)で、刑事手続以外にも 35 条の保障が及びうるとしつつ、罰則付きの質問検査を合憲とした。不動産登記法の調査は罰則すらない最も弱い類型に位置する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 29 条:登記官に実地調査の権限を与える | — |
| 発動の契機 | 18 条の申請があったとき、または 28 条の職権登記をしようとするとき | — |
| 私人への効果 | 検査・質問・提示要求を受ける(罰則なしの任意調査) | — |
| 不服の手段 | 調査自体への不服は想定されにくいが、後続処分は 156 条の審査請求 | — |
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