(趣旨)
第1条
別タブ ↗船内作業による危害の防止及び船内衛生の保持に関し、船舶所有者のとるべき措置及びその基準並びに船員の遵守するべき事項は、他の法令に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
(趣旨)
船内作業による危害の防止及び船内衛生の保持に関し、船舶所有者のとるべき措置及びその基準並びに船員の遵守するべき事項は、他の法令に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
(船長による統括管理)
船舶所有者は、船内における安全及び衛生に関する事項に関し船長に統括管理させ、かつ、安全担当者、消火作業指揮者、衛生担当者その他の関係者の間の調整を行わせなければならない。
(船内安全衛生委員会)
船員が常時五人以上である船舶の船舶所有者は、次に掲げる事項を船内において調査審議させ、船舶所有者に対し意見を述べさせるため、船内安全衛生委員会を設けなければならない。
一船内における安全管理、火災予防及び消火作業並びに衛生管理のための基本となるべき対策に関すること。
二発生した火災その他の災害並びに負傷及び疾病の原因並びに再発防止対策に関すること。
三その他船内における安全及び衛生に関する事項
2船内安全衛生委員会の委員は、次の者をもつて構成する。
一船長
二各部の安全担当者
三消火作業指揮者
四船員法(昭和二十二年法律第百号。以下「法」という。)第八十二条に規定する医師、法第八十二条の二第一項に規定する衛生管理者(以下「衛生管理者」という。)又は衛生担当者
五船内の安全に関し知識又は経験を有する海員のうちから船舶所有者が指名した者
六船内の衛生に関し知識又は経験を有する海員のうちから船舶所有者が指名した者
3船内安全衛生委員会の委員長は、船長をもつて充てなければならない。
4船舶所有者は、第二項第五号及び第六号の委員には、海員の過半数を代表する者の推薦する者が含まれるようにしなければならない。
5船舶所有者は、船内安全衛生委員会が第一項の規定により当該船舶所有者に対し述べる意見を尊重しなければならない。
(安全担当者の選任)
船舶所有者は、船内においてこの省令に定める事項を行なうために、船長の意見をきいて、甲板部、機関部、無線部、事務部その他の各部について当該部の海員の中からそれぞれ安全担当者を選任しなければならない。
2船舶所有者は、船内における各部の構成上やむを得ない場合においては、一の部の安全担当者を他の部の安全担当者に兼任させることができる。ただし、もつぱら漁獲物を冷凍し、若しくは加工する作業又はサルベージ、ケーブル布設若しくはしゆんせつの作業を行なう海員が二十名をこえる部における安全担当者については、この限りでない。
(安全担当者の資格)
安全担当者は、当該部の業務に二年以上従事した経験を有する者であつて、当該部の業務に精通するものでなければならない。ただし、他の部の安全担当者を兼任する場合における兼任する部の業務については、この限りでない。
2前項の規定によるほか、引火性液体類(危険物船舶運送及び貯蔵規則(昭和三十二年運輸省令第三十号)第二条第一号に掲げる引火性液体類をいう。)又は引火性若しくは爆発性の蒸気を発する物質(以下「引火性液体類等」という。)を常時運送する船舶の甲板部の安全担当者は、次に掲げる要件のいずれかに該当する者でなければならない。
一第七十七条及び第七十八条の規定により国土交通大臣の登録を受けた講習(以下「登録タンカー安全担当者講習」という。)の課程を修了した者であること。
二千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約(以下この号において「条約」という。)の締約国が発給した条約に適合する危険物又は有害物の取扱いに関する業務の管理に関する資格証明書(次項において「締約国危険物等取扱責任者資格証明書」という。)を受有しており、かつ、法、船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年法律第百四十九号)、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和四十五年法律第百三十六号)及び船舶安全法(昭和八年法律第十一号)並びにこれらに基づく命令についての講習の課程を修了した者であること。
3第一項の規定によるほか、船員法施行規則(昭和二十二年運輸省令第二十三号。以下「施行規則」という。)第七十七条の三第二項に規定する低引火点燃料船に乗り組む機関部の安全担当者は、次に掲げる要件のいずれかに該当する者でなければならない。
一第九十一条の二及び第九十一条の三の規定により国土交通大臣の登録を受けた講習(以下「登録低引火点燃料船安全担当者講習」という。)の課程を修了した者であること。
二締約国危険物等取扱責任者資格証明書を受有しており、かつ、法、船舶職員及び小型船舶操縦者法、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律及び船舶安全法並びにこれらに基づく命令についての講習の課程を修了した者であること。
(安全担当者の選任の特例)
船舶所有者は、海員が常時二十人以下である漁船又は漁船以外の海員が常時十人以下である船舶については、船長を安全担当者に選任することができる。この場合において、前条第二項に規定する船舶の船長にあつては、同項に規定する講習の課程を修了した者でなければならない。
2前項の規定により、船長を安全担当者に選任する場合は、前二条の規定は、適用しない。
(安全担当者の業務)
船舶所有者は、次に掲げる事項を、安全担当者に行わせなければならない。
一作業設備及び作業用具の点検及び整備に関すること。
二安全装置、検知器具、消火器具、保護具その他危害防止のための設備及び用具の点検及び整備に関すること。
三作業を行う際に危険な又は有害な状態が発生した場合又は発生するおそれのある場合の適当な応急措置又は防止措置に関すること。
四発生した災害の原因の調査に関すること。
五作業の安全に関する教育及び訓練に関すること。
六安全管理に関する記録の作成及び管理に関すること。
(改善意見の申出等)
安全担当者は、船長を経由し、船舶所有者に対して、作業設備、作業方法等について安全管理に関する改善意見を申し出ることができる。この場合において、船長は、必要と認めるときは、当該改善意見に自らの意見を付すことができる。
2船舶所有者は、前項の申出があつた場合は、その意見を尊重しなければならない。
(消火作業指揮者の選任)
船舶所有者は、船内においてこの省令に定める事項を行うために、船長の意見を聴いて、次のいずれかに適合する安全担当者の中から、消火作業指揮者を選任しなければならない。ただし、総トン数二十トン未満の船舶(以下「小型船」という。)については、この限りでない。
一船舶職員及び小型船舶操縦者法第五条第一項第一号から第四号までに掲げる海技士(航海)、海技士(機関)、海技士(通信)及び海技士(電子通信)に係る海技免許を受けていること。
二船舶職員及び小型船舶操縦者法第二十二条の二第一項又は第二十二条の三第一項の承認を受けていること。
三船舶職員及び小型船舶操縦者法別表第一第四号に規定する消火講習であつて同法第四条第二項に規定する登録海技免許講習実施機関が実施するものの課程を修了していること。
(消火作業指揮者の業務)
船舶所有者は、次に掲げる事項を、消火作業指揮者に行わせなければならない。
一消火設備及び消火器具の点検及び整備に関すること。
二火災が発生した場合の消火作業の指揮に関すること。
三発生した火災の原因の調査に関すること。
四火災の予防に関する教育並びに消火作業に関する教育及び訓練に関すること。
(改善意見の申出等)
消火作業指揮者は、船長を経由し、船舶所有者に対して、消火設備、消火作業に関する訓練等について火災予防及び消火作業に関する改善意見を申し出ることができる。この場合において、船長は、必要と認めるときは、当該改善意見に自らの意見を付すことができる。
2船舶所有者は、前項の申出があつた場合は、この意見を尊重しなければならない。
(衛生担当者の選任)
船舶所有者は、船内においてこの省令に定める事項を行うために、船長の意見を聴いて、次のいずれかの要件に適合する海員の中から(小型船にあつては、船内の衛生管理に関する知識を有する海員の中から)、衛生担当者を選任しなければならない。ただし、法第八十二条の規定により医師が乗り組んでいる場合又は法第八十二条の二第一項の規定により衛生管理者が選任されている場合は、この限りでない。
一第六条の二第一号又は第二号に掲げる要件
二船舶職員及び小型船舶操縦者法別表第一第三号に規定する救命講習又は機関救命講習であつて同法第四条第二項に規定する登録海技免許講習実施機関が実施するものの課程を修了していること。
2第四条第一項の規定は、衛生担当者の選任について、準用する。
(衛生担当者の業務)
船舶所有者は、次に掲げる事項(小型船にあつては、第四号に掲げる事項を除く。)を、衛生担当者に行わせなければならない。
一居住環境衛生の保持に関すること。
二食料及び用水の衛生の保持に関すること。
三医薬品その他の衛生用品、医療書、衛生保護具等の点検及び整備に関すること。
四負傷又は疾病が発生した場合における適当な救急措置に関すること。
五発生した負傷又は疾病の原因の調査に関すること。
六衛生管理に関する記録の作成及び管理に関すること。
(改善意見の申出等)
衛生担当者は、船長を経由し、船舶所有者に対して、衛生設備、居住環境等について衛生管理に関する改善意見を申し出ることができる。この場合において、船長は、必要と認めるときは、当該改善意見に自らの意見を付すことができる。
2船舶所有者は、前項の申出があつた場合は、その意見を尊重しなければならない。
(補助者)
安全担当者、消火作業指揮者又は衛生担当者は、必要と認めるときは、その補助者を指名することができる。
(産業医の選任)
船舶所有者(常時五十人以上の船員を使用する船舶所有者に限る。以下この条から第十条の八までにおいて同じ。)は、次に掲げる事項で医学に関する専門的知識を必要とするもの(以下「船員の健康管理等」という。)を行わせるため、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第十三条第二項に規定する要件を備えた医師のうちから産業医を選任しなければならない。
一施行規則第五十五条の規定による検査(以下第三十一条の二から第三十二条までにおいて「健康検査」という。)の結果に基づく船員の健康を保持するための措置に関すること。
二第三十二条の二第一項の規定による面接指導及び当該面接指導に準ずる措置の実施並びにこれらの結果に基づく船員の健康を保持するための措置に関すること。
三第三十二条の八第一項の規定による心理的な負担の程度を把握するための検査の実施並びに第三十二条の十二第一項の規定による面接指導の実施及びその結果に基づく船員の健康を保持するための措置に関すること。
四作業環境の維持管理に関すること。
五作業の管理に関すること。
六前各号に掲げるもののほか、船員の健康管理に関すること。
七健康教育、健康相談その他船員の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
八衛生教育に関すること。
九船員の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。
2前項の規定による産業医の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。
一産業医を選任すべき事由が発生した日から十四日以内に選任すること。
二次に掲げる者以外の者のうちから選任すること。
一船舶所有者が法人の場合にあつては当該法人の代表者
二船舶所有者が個人である場合にあつては当該個人
三船員を使用して船舶所有者が行う事業の実施を統括管理する者
3船舶所有者は、産業医を選任したときは、遅滞なく、第一号様式による報告書を、主たる船員の労務管理の事務を行う事務所の所在地を管轄する地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下同じ。)(以下「所轄地方運輸局長」という。)に提出しなければならない。
4船舶所有者は、第二項の規定により産業医を選任することができないやむを得ない事由がある場合であつて、所轄地方運輸局長の許可を受けたときは、同項の規定によらないことができる。
5船舶所有者は、産業医を選任したとき、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を船員災害防止活動の促進に関する法律(昭和四十二年法律第六十一号。以下「船災防法」という。)第十一条第一項に規定する安全衛生委員会又は同法第十二条第一項に規定する団体安全衛生委員会(以下「安全衛生委員会等」という。)に報告しなければならない。
(産業医の業務に関する事項の周知)
産業医を選任した船舶所有者は、次に掲げる事項を船員に周知させなければならない。
一産業医の業務の具体的な内容
二産業医に対する健康相談の申出の方法
三産業医による船員の心身の状態に関する情報の取扱いの方法
2前項の規定による周知は、次に掲げるいずれかの方法により行うものとする。
一常時船内の見やすい場所に掲示され、又は備え置かれていること。
二書面を船員に交付すること。
三磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、船内に船員が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。
(産業医に対する情報の提供)
産業医を選任した船舶所有者は、産業医に対し、次に掲げる情報を提供しなければならない。
一第三十一条の五、第三十二条の五又は第三十二条の十五第一項の規定により既に講じた措置又は講じようとする措置の内容に関する情報(これらの措置を講じない場合にあつては、その旨及びその理由)
二第三十二条の二第一項第一号の超えた時間が一月当たり八十時間を超えた船員の氏名及び当該船員に係る当該超えた時間に関する情報
三前二号に掲げるもののほか、船員の業務に関する情報であつて産業医が船員の健康管理等を適切に行うために必要と認めるもの
2前項の規定による情報の提供は、次の各号に掲げる情報の区分に応じ、当該各号に定めるところにより行うものとする。
一前項第一号に掲げる情報第三十一条の四第一項、第三十二条の四又は第三十二条の十四の規定による医師からの意見聴取を行つた後、遅滞なく提供すること。
二前項第二号に掲げる情報第三十二条の二第二項の規定により同条第一項第一号の超えた時間の算定を行つた後、速やかに提供すること。
三前項第三号に掲げる情報産業医から当該情報の提供を求められた後、速やかに提供すること。
(産業医に対する権限付与等)
船舶所有者は、産業医に対し、船員の健康管理等をなし得る権限を与えなければならない。
2前項の権限には、次条第一項に規定する勧告及び第十条の七第一項の規定による勧告、指導又は助言のほか船員の健康管理等に係る次に掲げる事項に関する権限が含まれるものとする。
一船舶所有者又は船災防法第十条第一項に規定する総括安全衛生担当者(以下単に「総括安全衛生担当者」という。)若しくは船長に対して意見を述べること。
二船員の健康管理等を実施するために必要な情報を船員から収集すること。
三船員の健康を確保するため緊急の必要がある場合において、船員に対して必要な措置をとるべきことを指示すること。
(産業医による勧告等)
産業医は、船員の健康を確保するため必要があると認めるときは、船舶所有者に対し、船員の健康管理等について必要な勧告をすることができる。この場合において、船舶所有者は、当該勧告を尊重しなければならない。
2産業医は、前項の勧告をしようとするときは、あらかじめ、当該勧告の内容について、船舶所有者の意見を求めるものとする。
3船舶所有者は、第一項の勧告を受けたときは、遅滞なく、次に掲げる事項を安全衛生委員会等に報告しなければならない。
一当該勧告の内容
二当該勧告を踏まえて講じた措置又は講じようとする措置の内容(措置を講じない場合にあつては、その旨及びその理由)
4船舶所有者は、第一項の勧告を受けたときは、次に掲げる事項を記録し、これを三年間保存しなければならない。
一当該勧告の内容
二当該勧告を踏まえて講じた措置の内容(措置を講じない場合にあつては、その旨及びその理由)
5船舶所有者は、産業医が第一項の規定による勧告をしたことを理由として、産業医に対し、解任その他不利益な取扱いをしてはならない。
第十条の七
産業医は、前条第一項の規定による勧告のほか、船員の健康管理等について、総括安全衛生担当者若しくは船長に対して勧告し、又は安全担当者、法第八十二条に規定する医師、衛生管理者、衛生担当者若しくは法第六十七条の二第一項に規定する労務管理責任者その他船員の労務の管理を行う者のうち船舶所有者の行う船員の健康管理等に係る業務を管理する者に対して指導し、若しくは助言することができる。
2船舶所有者は、産業医が前項の規定による勧告、指導又は助言をしたことを理由として産業医に対し、解任その他不利益な取扱いをしてはならない。
(産業医の巡視等)
船舶所有者は、産業医に対し、次の各号に掲げる方法により、当該各号に掲げる頻度で船内の作業環境及び衛生状態を把握させ、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、船員の健康障害を防止するため必要な措置を講じさせなければならない。
一次のイ又はロに掲げる方法少なくとも毎年一回
一産業医による船内の巡視
二イに準ずるものとして国土交通大臣が認める方法
二船舶所有者による安全担当者、法第八十二条に規定する医師、衛生管理者又は衛生担当者が行つた船内の巡視の結果の提供少なくとも毎月一回
2船舶所有者は、前項各号に掲げる方法により把握された船内の作業環境及び衛生状態に関する情報並びに同項の措置の内容について、船員に周知するものとする。
(第十条の二第一項の船舶所有者以外の船舶所有者の努力義務)
第十条の二第一項の船舶所有者以外の船舶所有者は、次に掲げるいずれかの者に船員の健康管理等の全部又は一部を行わせるよう努めなければならない。
一船員の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識を有する医師
二船員の健康管理等を行うのに必要な知識を有する保健師
2第十条の三及び第十条の四の規定は、前項各号に規定する者に船員の健康管理等の全部又は一部を行わせる船舶所有者について準用する。この場合において、第十条の三第一項中「周知させなければ」とあるのは「周知させるよう努めなければ」と、第十条の四第一項中「提供しなければ」とあるのは「提供するよう努めなければ」と読み替えるものとする。
(健康相談への対応)
船舶所有者は、産業医又は前条第一項各号に規定する者による船員の健康管理等の適切な実施を図るため、産業医又は同項各号に規定する者が船員からの健康相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)