商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したときであっても、申込者の費用をもってその物品を保管しなければならない。
要点商法510条は、商人が営業の申込みとともに受け取った物品を、申込みを拒絶しても申込者の費用で保管する義務を定める。ただし価額が費用に満たないとき等は除く。
Q · 注文していない商品が会社に届いた。断ったのに、保管しないといけないの?
商人なら拒絶しても申込者の費用で保管義務があります
商法510条により、商人が営業の部類に属する契約の申込みとともに物品を受け取ったときは、申込みを拒絶しても申込者の費用でその物品を保管しなければなりません。雑に扱って毀損すれば損害賠償の可能性があります。ただし物品の価額が保管費用に満たないとき、または保管によって商人が損害を受けるときは、この義務は外れます。なお一般消費者は2021年の特定商取引法改正で送りつけ商品を直ちに処分できますが、商人には別のルールが適用されます。
取引のないメーカーから、注文していない商品が請求書つきで段ボールで届いた。あなたの会社はその話を断った。普通なら「勝手に送ってきたんだから関係ない」で済ませたいところだ。だが商法510条は、あなたが商人で、その商品があなたの営業の部類に属する契約の申込みとともに届いたのなら、申込みを拒絶しても、申込者の費用でその物品を保管しなければならないと定める。受け取った瞬間、あなたは保管責任を背負う。倉庫の隅に放置して傷ませたら、断ったはずのあなたが損害を問われかねない。ただし逃げ道もある。物品の価額が保管費用に満たないとき、または保管によってあなたが損害を受けるときは、この義務は外れる。一般の消費者なら2021年の法改正で送りつけ商品を即処分できるが、商人のあなたには別のルールが走っている。この非対称を知っているかどうかで、届いた荷物への第一手が変わる。
商法510条は、商人が営業の部類に属する契約の申込みとともに物品を受け取った場合の保管義務を定める規定である。商人は申込みを拒絶しても、申込者の費用でその物品を保管しなければならない。ただし物品の価額が費用を償うのに足りないとき、又は保管により商人が損害を受けるときは、義務を負わない。
商人が営業の部類に属する契約の申込みとともに物品を受け取ったとき、拒絶しても申込者の費用で保管する義務を定めた規定です。
申込みと一緒に届いた商品を、取引を断った場合でも放置・廃棄せず管理する義務です。費用は申込者負担ですが、毀損すれば賠償責任を負う可能性があります。
消費者は2021年改正で即処分できますが、商人は510条で保管義務を負います。守られる消費者と縛られる商人で立場が逆転する点が要注意です。
物品の価額が保管費用に満たないとき、または保管によって商人が損害を受けるときは、保管義務を負いません。この2つが免除の入口です。
一方的に送りつけられた商品について、消費者が直ちに処分できると定める規定です。商人に保管義務を課す商法510条と真逆の構造です。
商人が日常的に営む営業の範囲に属する種類の取引を指します。これに該当しない申込みであれば、510条の保管義務は生じません。
原則として捨てられません。保管義務があり、毀損すれば賠償の可能性があります。ただし価額が保管費用未満なら、ただし書きで処分できる余地があります。
商人の保管には善管注意義務が及びうるため、倉庫に放り込むだけでは不十分です。商品の性質(生鮮・冷凍など)に応じた管理が求められます。
あなたが商人で、その商品が営業の部類に属する契約の申込みとともに届いたなら、拒絶しても保管義務があり(商法510条)、雑に扱って毀損すれば賠償の可能性があります。逆に商品価額が保管費用に満たないなら、ただし書きで義務は外れます。業界裏話ヒント:「商人かどうか」「営業の部類か」の二つの入口を相手が立証しなければ義務は発生しません。送られた側はまずこの入口を争うのが定石で、安易に保管義務を認めない方がよい
費用は申込者(送ってきた側)の負担です(商法510条本文「申込者の費用をもって」)。あなたが立て替えた保管費用は申込者に償還請求できます。業界裏話ヒント:黙って保管していると後で費用回収が難しくなります。届いた時点で「費用はそちら負担で保管している」と書面で通知しておくと、償還請求の証拠が固まる。通知一通の有無が、立て替え費用を取れるか取りこぼすかを分ける
反復継続して営利目的で物品の売買をしていれば、商法上の「商人」(商法4条)と認定されうるので、510条の保管義務が及ぶ可能性があります。趣味の単発出品なら商人ではありません。業界裏話ヒント:「商人」かどうかは規模や継続性で実質判断され、開業届の有無だけでは決まりません。ECで仕入れ販売を続けている人は、自覚なく商人扱いされ、消費者向けの送りつけ商法対策(特定商取引法59条)が使えないことがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰の義務か | 商法510条:受け取った商人の保管義務 | — |
| 拒絶後の扱い | 拒絶しても保管義務が残る | — |
| 費用負担 | 申込者負担(償還請求可) | — |
| 免除・例外 | 価額が費用未満・保管で損害を受けるとき | — |
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