救助料につき特約がない場合において、その額につき争いがあるときは、裁判所は、危険の程度、救助の結果、救助のために要した労力及び費用(海洋の汚染の防止又は軽減のためのものを含む。)その他一切の事情を考慮して、これを定める。
要点商法 793 条は、救助料の特約がなく額に争いがあるとき、裁判所が危険の程度・救助の結果・労力・費用・海洋汚染防止の貢献その他一切の事情を考慮して定めると規定する。
Q · 海で遭難した船を助けたら、救助料はいくらもらえるの?
特約がなければ裁判所が一切の事情を考慮して定めます
商法 792 条により他人の船や積荷を危険から救助した者は救助料を請求でき、その額について特約がなく争いがあるときは、793 条により裁判所が危険の程度・救助の結果・救助に要した労力及び費用(海洋汚染の防止・軽減のためのものを含む)その他一切の事情を考慮して定めます。かかった実費だけでなく救った物の価値も加味され、救助された物の価額が上限となります(794 条)。
週末にプレジャーボートで海に出たあなたが、エンジン故障で漂流している別の船を見つけ、ロープで曳いて港まで連れ帰った。あなたは「人助けをした」と思っている。だが商法から見れば、あなたは「救助料請求権」を手にした救助者だ。海難救助は、陸の世界の常識と違う。他人の船や積荷を危険から救った者には、報酬を請求する権利が法律で認められている。問題は、その額をいくらにするか。当事者間に特約(事前の取り決め)がなく、金額で揉めたとき、最終的に決めるのは裁判所だ。793条は、裁判所が何を見て金額を定めるかを列挙する。危険の程度、救助の結果、かけた労力と費用、さらに海洋汚染を防いだ貢献まで。つまり、危険な状況で価値の高い船を救えば救助料は跳ね上がる。あなたが知っておくべきは、救助料は「かかった実費」ではなく「救った価値」を含めて決まるという点だ。
商法 793 条は、海難救助の救助料の額を裁判所が定める基準を規定する条文である。当事者間に特約がなく額に争いがあるとき、裁判所は危険の程度、救助の結果、救助に要した労力及び費用(海洋汚染の防止・軽減のためのものを含む)その他一切の事情を考慮して救助料を決定する。実費弁償にとどまらず、救助された物の価値も考慮要素に含まれる。
他人の船や積荷を海上の危険から救助した者が請求できる報酬です。商法 792 条が請求権の根拠、793 条が額の決定基準を定めます。特約がなければ裁判所が額を定めます。
救助の作業が終了した時から 2 年間行使しないと時効により消滅します。額に争いがある場合も起算点は救助作業の終了時です。最新の改正状況をご確認ください。
救助に成功しなければ原則として救助料は発生しないという海難救助の基本原則です。だからこそ救助前に成功の見込みと報酬の枠組みを整理することが実務上重要です。
請求できる可能性があります。趣味の航海でも漂流中の他船を危険から救えば海難救助に当たりえます。多くのレジャーボーターはこの権利を知りません。
増えうる要素です。793 条の括弧書きにより、海洋汚染の防止・軽減のための労力及び費用も考慮要素に含まれます。油流出を食い止めた貢献が加算されます。
あります。救助された物の価額が救助料の上限となります(商法 794 条)。これを超える請求は争う余地があります。
結べます。特約があれば 793 条の裁判所裁定を待たず金額が確定します。ただし危難に乗じた著しく不当な特約は後で覆されうるため、相場感が必要です。
救助前の相手船の危険状態(浸水・座礁・漂流)、気象・海象、かけた時間・労力・費用を写真と記録で残します。証拠は時間とともに消えるため救助直後が勝負です。
もらえる可能性があります。他人の船や積荷を危険から救助した者は、商法792条で救助料を請求でき、特約がなく金額で揉めたら793条で裁判所が危険の程度・救助の結果・労力などを考慮して定めます。業界裏話ヒント:単に困っている船に乗り合わせて手伝った程度では「救助」と認められにくく、『危険から救った』という実質が必要です。だから救助時の相手船の危険状態(浸水、漂流、座礁)を記録しておくかどうかで、後の請求が通るかが決まる
特約がなければ言い値を払う必要はありません。救助料の額は当事者が一方的に決めるものではなく、争いがあれば793条で裁判所が一切の事情を考慮して定め、さらに救助された物の価額が上限です(商法794条)。業界裏話ヒント:救助業者は危難の最中に結んだ特約を盾にすることがあるが、相手の絶体絶命に乗じた著しく不当な特約は後から争える余地がある。署名したからと諦めず、その時の切迫状況を主張材料にする
実費だけではありません。793条は、注いだ労力・費用に加えて、危険の程度・救助の結果・救った物の価値まで考慮し、海洋汚染を防いだ貢献も加算します。命がけで高価な船を救えば、実費を大きく超える救助料になりえます。業界裏話ヒント:救助の世界には『ノー・キュア・ノー・ペイ(成功報酬)』の原則があり、救助に失敗すれば原則として救助料は出ない。だから救助前に成功の見込みと報酬の枠組みを整理しておくのが実務の鉄則
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 793 条:救助料の額の決定基準(特約なし・争いあり) | — |
| 適用の前提 | 特約がなく額に争いがあること | — |
| 金額への作用 | 危険・結果・労力・費用・汚染防止を考慮し額を定める | — |
| 環境保護との関係 | 海洋汚染防止の労力・費用を救助料に加算 | — |
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