要点商法797条は、海難救助の救助料を船舶所有者に3分の2、船員に3分の1分配すると定める。船員に不利な特約は無効で、救助を業とする者の場合は全額がその者に支払われる。
Q · 海で遭難船を助けたら、その救助料は船員ももらえる?会社が全部取れるの?
救助料の3分の1は船員のもの。減らす特約は無効です
商法797条1項により、救助に従事した船舶に係る救助料は、3分の2を船舶所有者に、3分の1を船員に支払わなければなりません。これに反して船員に不利となる特約は2項で無効とされ、会社が契約書に『救助料は全額会社のもの』と書かせても、3分の1の請求権は残ります。割合が著しく不相当なら3項により増減を請求でき(793条準用)、各船員への割り振りは4項で船舶所有者が決定します。ただし救助を業とする者が救助した場合は、5項によりこの分配ルールを外れ、全額がその救助者に支払われます。
漁船や貨物船で海の仕事をしているなら、この条文はあなたの財布に直結する。海で遭難した別の船を助けたとき、発生する「救助料(船や積荷を救った見返りに受け取る報酬)」は、まず船舶所有者に3分の2、船員に3分の1が分配される。商法797条1項がそう定める。だが本当に効いてくるのは2項だ。「船員に不利な特約は無効」。つまり会社が雇用契約や就業規則に『救助料は全額会社のもの』と書き込み、あなたにサインさせていても、その条項は法的に効力を持たない。3分の1を請求する権利は消えずに残る。さらに3項では、割合が著しく不相当なら、船員の側からでも増額を請求できる。ただし5項に落とし穴がある。救助を「業とする」プロのサルベージ業者が救助した場合は、この分配ルールごと外れて、全額が業者に入る。偶然居合わせて助けたのか、仕事として助けたのかで、お金の流れがまるごと変わる。
商法797条は、海難救助に従事した船舶に係る救助料の分配を定める規定である。救助料はまず3分の2を船舶所有者に、3分の1を船員に支払うものとされ、これに反する船員に不利な特約は無効とされる。各船員への割合は船舶所有者が決定するが、著しく不相当な場合は増減請求の対象となり、救助を業とする者が救助したときは全額がその者に帰属する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
海で遭難した他の船や積荷を救助した見返りに支払われる報酬です。商法797条が船舶所有者と船員の分配を定めています。
海難救助に係る債権は短期消滅時効にかかり、おおむね救助作業終了時から2年で行使しないと消滅します。最新の改正状況を確認してください。
救助に従事した船舶の船員です。商法797条1項により、救助料の3分の1は船員に支払われ、残り3分の2が船舶所有者の取り分となります。
商法797条が船舶所有者と船員の分配割合を法定しています。船員の3分の1は最低保障で、これを下回る特約は無効です。
サルベージ業者など救助を事業として行う者です。商法797条5項により、この者が救助した場合は救助料の全額がその者に支払われます。
割合が著しく不相当なときは、船舶所有者・船員のどちらからでも増減を請求できます(797条3項、793条準用)。
各船員に支払う割合は、救助に従事した船舶の船舶所有者が決定します(797条4項、796条準用)。著しく不相当なら争えます。
業としない一般の救助であれば、結果として他船や積荷を救ったときは救助料請求の対象になりえます。記録を残すことが重要です。
もらえます。797条2項で、船員に不利な特約は無効と明記されています。会社が用意した文言ではなく、法律が定めた3分の1の取り分が優先されるので、サインしていても請求権は残ります。業界裏話ヒント:会社は分配義務そのものを船員に知らせないことがある。船員側が797条を知らなければ請求が来ず、結果的に払わずに済んでしまう。知っているかどうかで手取りが変わる典型例です
出ます。むしろ業として救助する者でない一般の船・船員こそ、797条1項の船舶所有者3分の2・船員3分の1の分配ルールが正面から働きます。逆に業とする救助者だと5項で全額が業者に行き、この分配からは外れます。業界裏話ヒント:救助料が発生するかどうかは「結果として船や積荷を救ったか」が出発点で、頼まれたかどうかは絶対条件ではない。偶然の救助でも記録さえ残せば請求の土台になる
言えます。797条3項で、割合が著しく不相当なときは船舶所有者または船員のどちらからでも増減を請求でき、793条が準用されて見直しの手続が用意されています。業界裏話ヒント:4項で各船員への割り振りは船主が決める建付けですが、それは確定額ではない。船主の決定を最終のものと思い込んで諦める船員が多く、3項を持ち出せる人だけが交渉のテーブルに着ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 797条:救助料の船舶所有者・船員への分配(2/3・1/3) | — |
| 決定権者 | 分配割合は法定(2/3・1/3)、各船員分は船舶所有者が決定(4項) | — |
| 船員保護の仕組み | 船員に不利な特約は無効(2項)、著しい不相当は増減請求(3項) | — |
| 争う手段 | 797条3項の増減請求(793条準用) | — |
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