第二百四条第一項の者は、退職年金又は退職一時金を受けることができる。
要点地方自治法205条は、第204条第1項の常勤の職員が退職年金又は退職一時金を受けられると定める。額や要件は退職手当条例と地方公務員等共済組合法に委ねられる。
Q · 公務員の退職金は、何を根拠に金額が決まるんですか?
条例と共済法が根拠で、本条だけでは額は決まりません
地方自治法205条は、第204条第1項に該当する常勤の職員が退職年金又は退職一時金を受けられると定めます。ただし本条は受給の入口を開くだけで、金額や要件は各自治体の退職手当条例と地方公務員等共済組合法が決めます。給与条例主義(204条の2)により、条例等の根拠がなければ自治体は退職給付を一円も支給できません。自分の退職給付を確認する出発点は、勤務先の退職手当条例を開くことです。
「第二百四条第一項の者は、退職年金又は退職一時金を受けることができる」。たった一文で、全国およそ二百数十万人の地方公務員の退職後の生活が法的に支えられている。だがこの条文を読み解くには裏に二つの仕掛けがある。第一に、対象は「二百四条第一項の者」、つまり給料を受ける常勤の職員に限られる。非常勤やパートタイムの会計年度任用職員は、原則ここに入らない。第二に、本文は「受けられる」と言うだけで、いくら、どんな条件かを一切書いていない。実際の額や要件は、各自治体の退職手当条例と地方公務員等共済組合法へ飛ぶ。逆に言えば、条例や法律の根拠がなければ、自治体はあなたに退職給付を一円も出せないし、出してはならない。あなたの退職金の正体は、この一行と条例のセットで初めて姿を現す。
地方自治法205条は、地方公務員の退職給付の受給根拠を定める規定である。第204条第1項に該当する常勤の職員に対し、退職年金又は退職一時金を受ける地位を認める。ただし支給額及び要件は規定せず、各自治体の退職手当条例と地方公務員等共済組合法が具体化する。条例等の根拠を欠く支給及び不支給はいずれも違法となりうる。
地方公務員のうち第204条第1項の常勤の職員が、退職年金又は退職一時金を受けられる根拠を定めた条文です。額や要件は条例と共済法に委ねられています。
受給開始年齢や時期は本条ではなく、地方公務員等共済組合法と共済の規程が定めます。2015年の一元化後は年金部分が厚生年金の支給ルールに従います。
退職手当は各自治体の退職手当条例の支給率に、給料月額と勤続年数を当てはめて算定します。具体的な計算式は条例ごとに異なるため、勤務先の条例を確認します。
各自治体が議会の議決で定める退職手当の支給基準を示す条例です。地方自治法205条と組み合わさって初めて、退職給付の具体的な金額が決まります。
地方公務員への給与や給付は、法律・条例の根拠がなければ支給できないという原則です(204条の2)。退職給付もこの縛りの上に成り立ちます。
金額は自治体・職種・勤続年数で大きく異なります。総務省が地方公務員給与実態調査を公表しているため、最新の統計を参照して比較するのが確実です。
不支給や減額が処分に当たる場合、原則として処分があったことを知った日の翌日から三か月以内に審査請求が必要です(行政不服審査法18条)。
過大な退職給付が違法・不当な支出に当たると考える住民は、当該行為のあった日から原則一年以内に住民監査請求ができます(地方自治法242条)。
退職年金は退職後に定期的に受け取る年金、退職一時金や退職手当は退職時に一括で受け取るお金で、別の制度です。本条(205条)はその両方を受けられる根拠を示すだけで、金額や要件は退職手当条例と地方公務員等共済組合法に飛びます。業界裏話ヒント:2015年の被用者年金一元化で、公務員の退職年金部分は厚生年金へ統合され、上乗せ分は「年金払い退職給付」に切り替わりました。古い解説書のままだと制度像を読み違えます(最新の改正状況をご確認ください)。
本条の対象は二百四条一項の常勤の職員です。フルタイムの会計年度任用職員は退職手当の対象になりうる一方、パートタイムは原則対象外という整理が一般的です。業界裏話ヒント:2020年の会計年度任用職員制度の導入で、フルタイムかパートタイムかという「勤務時間の一線」が退職手当の有無を分ける決定打になりました。採用時の勤務時間設定を確認しないと、退職時に初めて対象外と知ることになります(最新の改正状況をご確認ください)。
給料その他の給付に関する処分には、地方自治法206条が審査請求の道を定めています。共済年金分は実施機関(地方職員共済組合など)への審査申立て、退職手当分は処分庁への審査請求と、窓口が分かれます。業界裏話ヒント:多くの人が「人事課に文句を言って終わり」にしますが、不支給や減額が「処分」に当たるなら、知った日から三か月という審査請求の期限が動き出しています。口頭の苦情では期限は止まりません。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 205条:退職年金・退職一時金の受給根拠 | — |
| 額・要件の定め | 本条は定めず、退職手当条例・共済法に委任 | — |
| 争う手段 | 206条の審査請求・242条の住民監査請求 | — |
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