要点地方自治法 287条の2は、一部事務組合が専用議会を置かず、構成団体の各議会で組合議会を組織する特例を定める。組合の議案は全構成団体の議会の一致がなければ議決できない。
Q · うちの市のごみ処理や消防を運営する組合に、専用の議会がないって本当?
特例型なら専用議会はなく各市議会が代行する
地方自治法 287条の2の「特例一部事務組合」では、組合専用の議会を置かず、構成する各市町村の議会がそのまま組合の議会を兼ねます。管理者は議案を構成団体の長を通じて全構成団体の議会に提出し(2項)、各議会がこれを議決します(3項)。重要なのは第5項で、組合の議案は全構成団体の議会が一致して議決しなければ成立しない点です。一つの市議会が反対すれば組合は何も決められず、各自治体が事実上の拒否権を握ります。
市役所の広報で「○○一部事務組合」という名前を見たことはあるはずだ。消防、ごみ処理、火葬場、病院。複数の市町村がコストを分け合って共同運営する組織で、本来は組合専用の議会を持つ。だが地方自治法 287条の2は、その専用議会を丸ごと省く道を用意している。特例一部事務組合といって、組合の議会の役割を、構成する各市町村の議会がそのまま引き受ける。あなたが選んだ市議会議員が、組合の予算や条例まで議決する立場になるということだ。ただし条件が一つある。第5項により、組合の重要事項は全構成団体の議会が一致して議決しなければ通らない。一つの市議会が反対すれば、組合は身動きが取れない。効率化のための仕組みが、同時に強力な拒否権を各自治体に握らせている。
特例一部事務組合とは、地方自治法 287条の2に基づき、一部事務組合がその議会を構成団体の議会をもって組織することとした組合をいう。組合固有の議会を設けず、議案は全構成団体の議会に提出され、第5項により全議会の一致した議決を要件とする。複合的一部事務組合および理事会を置く組合は対象から除かれる。
地方自治法 287条の2に基づき、組合専用の議会を置かず、構成する各市町村の議会がそのまま組合の議会を兼ねる一部事務組合のことです。
専用の組合議会は存在しません。各構成団体(市町村)の議会が議案を議決し、その役割を兼ねます(287条の2第3項)。
特例型では組合専用の議会がないため、組合議員の選挙もありません。住民は自分の市町村議会議員を通じて関与します。
第5項が全構成団体の議会の一致を議決要件とするためです。専用議会を廃した代わりに、各自治体に拒否権を残して統制を確保しています。
特例型なら、組合専用議会ではなく構成する各市町村の議会が予算を議決します。あなたの市議会の一票が組合予算を左右します。
規約変更も議案として全構成団体の議会に提出され、第5項により全議会の一致した議決が必要です。一つでも否決すれば変更できません。
組合専用議会の議員報酬・招集・事務局コストを削減できる点です。小規模な広域組合の運営負担軽減が狙いです。
第11項により、規約で定める構成団体の監査委員が組合の監査委員の事務を行うことができます。組合独自の監査委員を置かない選択が可能です。
特例一部事務組合(287条の2第1項)なら組合専用の議会は存在せず、構成する各市町の議会が議案を議決します(同条3項)。監視がないのではなく、各市議会に分散しているのです。業界裏話ヒント:第5項で「全構成団体の議会の一致」が議決要件。一つの市議会が反対すれば組合は何も決められない。逆に言えば、あなたの市議会を動かせば全体を止められる。
普通型は組合自前の議会が議員を選んで議決しますが、特例型(287条の2)は構成団体の議会がそのまま組合の議会を兼ねます。住民が組合議員を意識する必要が消える反面、議決は全議会の一致が必須です(同条5項)。業界裏話ヒント:総務省はこの特例を小規模組合の議会運営コスト削減策として用意した。だが全会一致要件のせいで意思決定が遅くなり、導入をためらう組合も少なくない。効率化の看板の裏に硬直性がある。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 組合の議会 | 287条の2:専用議会を置かず、構成団体の各議会が兼ねる | — |
| 議決要件 | 全構成団体の議会の一致した議決(5項) | — |
| 適用除外 | 複合的一部事務組合・理事会型は対象外(1項) | — |
| 監査の主体 | 規約で定める構成団体の監査委員が行える(11項) | — |
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