要点地方自治法291条の6は、広域連合に対し住民が条例改廃・事務監査・解散・解職・規約変更要請を直接請求できると定める。解散・解職の必要署名は原則として請求権者総数の3分の1以上である。
Q · 投票したこともない広域連合の議員、住民の力でクビにできるの?
できます。解職請求が準用されています
地方自治法291条の6は、広域連合に対する住民の直接請求を定めます。直接選挙で議員を選んでいなくても、請求権を有する者の総数の3分の1以上(40万・80万超で緩和)の連署により、議員や長の解職を請求できます(80条・81条準用)。条例の改廃、事務の監査、議会の解散に加え、広域連合固有の規約変更要請請求も可能です。解職や解散の投票は、広域連合の選挙人による選挙と同時に行うこともできます。
「広域連合」という言葉を、あなたは一度も聞いたことがないかもしれない。だが、あなたの75歳以上の親が毎月払う医療保険料を決めているのは、まさにこの広域連合だ。複数の市町村や都道府県が集まり、後期高齢者医療や防災、観光といった区域をまたぐ仕事を一つの団体で処理する。問題は、この団体の議会を、あなたは選挙で選んでいないことが多い点にある。住民から遠く、手が届かない。だがこの291条の6が、その距離を埋める。住民は広域連合に対し、条例の改廃、事務の監査、議会の解散、議員や長の解職、さらに規約そのものの変更要請まで、直接請求できる。選挙で選んでいないからどうにもならない、ではない。法律は、選んでいない団体にこそ、住民が直接手を突っ込む道を残した。
地方自治法291条の6は、広域連合に対する住民の直接請求を定める規定である。普通地方公共団体の直接請求(条例改廃・事務監査・解散・解職)を準用するとともに、広域連合に固有の規約変更要請請求を加え、選挙で構成されないことの多い広域行政体に対する住民統制の回路を確保する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
複数の市町村や都道府県が、後期高齢者医療や防災など区域をまたぐ事務を共同処理するために設ける特別地方公共団体です。住民の直接請求が及ぶ点が特徴です。
できません。住民の直接請求が及ぶのは広域連合だけで、一部事務組合は対象外です。まず対象がどちらの形態かを確認することが重要です(291条の6)。
多くは構成市町村の議会が選出し、住民の直接選挙ではありません。それでも住民は議員や長の解職を直接請求できます(80条・81条準用)。
署名収集には政令で定める期間制限があり、期間を過ぎた署名は効力を失います。代表者証明書を取得してから期間内に集める必要があります(最新の政令をご確認ください)。
広域連合の長は要旨を公表し、構成自治体に規約変更を要請します。構成自治体はこれを尊重して必要な措置を執る義務を負います(291条の6第3項・第4項)。
できます。解職や解散の投票は、広域連合の選挙人による選挙と同時に行えます(291条の6第8項)。投票率が上がり行政コストも下がります。
広域連合の監査委員に対して請求します。宛先を構成市町村と間違えると手続が進みません。事務の監査は75条が準用されます(291条の6第1項)。
できません。地方税の賦課徴収、分担金・使用料・手数料の徴収に関する条例は、直接請求の対象から除外されています(291条の6第1項)。
保険料を決めているのは市役所ではなく、各都道府県に置かれた後期高齢者医療広域連合です。これは地方自治法上の広域連合で、291条の6が住民の直接請求を定める対象になります。事務の監査は住民が直接請求できます(75条準用)。業界裏話ヒント:市役所の窓口は「うちでは決めていない」と言うだけで、広域連合を案内しないことが多い。算定根拠を争うなら、市町村ではなく広域連合の事務局に開示請求と監査請求を向けるのが正しい入口です
原則として、区域内に住所のある有権者(請求権を有する者)の総数の3分の1以上の連署が必要です(291条の6第2項、80条準用)。ただし総数が40万を超える部分は6分の1、80万を超える部分は8分の1に緩和されます。業界裏話ヒント:この緩和を知らずに「3分の1なんて無理」と諦める人が多い。人口の大きい広域連合ほど、実際に必要な署名の割合は3分の1よりずっと低くなる。まず正確な必要数を計算してから動くのが鉄則です
住民は広域連合の長に対し、規約の変更を要請するよう請求できます(291条の6第2項)。長は構成自治体に変更を要請し、構成自治体はこれを尊重して必要な措置を執る義務を負います(同第3項・第4項)。業界裏話ヒント:この規約変更の要請請求は広域連合だけにある特別な仕組みで、一部事務組合にはありません。自分の地域の組合がどちらの形態かで、住民が関与できる深さが全く違う。まず形態を確認するのが先決です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 住民の直接請求の可否 | 広域連合:条例改廃・監査・解散・解職に加え規約変更要請まで可(291条の6) | — |
| 規約変更要請請求 | あり(291条の6第2項、広域連合に固有) | — |
| 議会の選び方 | 構成団体の議会が選出することが多く、直接選挙でないことが多い | — |
| 解散・解職の必要署名数 | 請求権者総数の3分の1以上(40万・80万超で緩和) | — |
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