国家公務員法 第8条(退職及び罷免)
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- 人事官は、左の各号の一に該当する場合を除く外、その意に反して罷免されることがない。
- 一第五条第三項各号の一に該当するに至つた場合
- 二国会の訴追に基き、公開の弾劾手続により罷免を可とすると決定された場合
- 三任期が満了して、再任されず又は人事官として引き続き十二年在任するに至つた場合
- 2.前項第二号の規定による弾劾の事由は、左に掲げるものとする。
- 一心身の故障のため、職務の遂行に堪えないこと
- 二職務上の義務に違反し、その他人事官たるに適しない非行があること
- 3.人事官の中、二人以上が同一の政党に属することとなつた場合においては、これらの者の中一人以外の者は、内閣が両議院の同意を経て、これを罷免するものとする。
- 4.前項の規定は、政党所属関係について異動のなかつた人事官の地位に、影響を及ぼすものではない。
この条文の基本情報
退職及び罷免とは何ですか?
定義退職及び罷免とは、国家公務員法第8条に定められた規定で、「人事官は、左の各号の一に該当する場合を除く外、その意に反して罷免されることがない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第8条(退職及び罷免)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第8条の条文原文は「人事官は、左の各号の一に該当する場合を除く外、その意に反して罷免されることがない。」で始まります。
- 国家公務員法第8条は第二章 中央人事行政機関に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第8条の前の条は国家公務員法第7条です。
- 国家公務員法第8条の次の条は国家公務員法第9条です。
- 国家公務員法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法8条は、人事官を本人の意に反して罷免できる場合を、欠格事由該当、国会の訴追による弾劾、任期満了・12年在任の三つに限定する規定である。
Q · 人事院の人事官って、首相や内閣が自由にクビにできるの?
できない。罷免は法定の三つの場合に限られる
国家公務員法8条1項により、人事官を本人の意に反して罷免できるのは、第5条3項の欠格事由に該当した場合、国会の訴追に基づき公開の弾劾手続で罷免が決定された場合、任期満了で再任されないか連続12年在任に達した場合の三つだけです。弾劾事由も心身の故障と職務上の非行に限られ(2項)、政策上の対立は罷免理由になりません。例外として、2人以上が同一政党に属した場合は内閣が両議院の同意を経て罷免します(3項)。
解説
政権が代わっても、首相が怒っても、人事院のトップである人事官3人を簡単に辞めさせることはできない。国家公務員法8条は、人事官を本人の意思に反して辞めさせられる場合を三つに限っている。一つ目は、第5条3項が定める「人事官になれない事情」(欠格事由)に当てはまるようになった場合。二つ目は、国会が訴え出て、公開の弾劾手続で罷免が決まった場合。三つ目は、任期満了で再任されなかった場合と、連続12年在任した場合である。弾劾の理由も二つに絞られている。心身の故障で職務を果たせないこと、職務上の義務違反などの非行があることの二つだ。「政府の方針に逆らった」は理由に入っていない。この保障があるから、人事院は内閣に遠慮せず、公務員の給与について勧告を出せる。約59万人の国家公務員の賃金と、それに連動する地方公務員や民間の賃金の基準は、この身分保障の上に成り立っている。もう一つの仕掛けが3項である。人事官のうち2人以上が同じ政党に入った場合、1人を残して内閣が両議院の同意を得て罷免する。後から入党した者が対象で、もともと所属していた者は影響を受けない(4項)。
法的な位置づけ
国家公務員法8条は、人事院を構成する人事官の身分保障を定める規定である。罷免事由を欠格事由該当、国会の訴追に基づく公開の弾劾手続、任期満了後の不再任または連続12年在任の三つに限定し、弾劾事由を心身の故障と職務上の非行に絞る。あわせて、2人以上が同一政党に属した場合の罷免手続を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1人事官とは何ですか?
人事院を組織する3人の特別職の国家公務員です。両議院の同意を経て内閣が任命し、うち1人が人事院総裁となります。任期は4年です。
Q2人事官の罷免事由は何条に書かれていますか?
国家公務員法8条です。欠格事由該当、国会の訴追による弾劾、任期満了・12年在任の三つに限定列挙されています。
Q3人事官の弾劾裁判はどこで行われますか?
国家公務員法9条により、人事官の弾劾の裁判は最高裁判所が行います。国会の訴追が出発点となり、手続は公開で進められます。
Q4人事官は何年まで在任できますか?
任期は4年で再任も可能ですが、国家公務員法8条1項3号により、引き続き12年在任するに至ると退任となります。
Q5人事官の弾劾事由とは?
心身の故障で職務の遂行に堪えないこと、職務上の義務違反その他人事官たるに適しない非行があることの二つに限られます(8条2項)。
Q6人事官が同じ政党に入ったらどうなる?
2人以上が同一政党に属することになった場合、内閣は両議院の同意を経て、そのうち1人以外を罷免します。所属に変化のない人事官は影響を受けません。
Q7人事官の欠格事由とは?
国家公務員法5条3項各号に定める事由です。在任中にこれに該当するに至った場合、8条1項1号により罷免の対象となります。
Q8人事院の独立性はなぜ必要?
公務員の労働基本権が制約される代わりに、人事院が中立の立場で給与勧告を行う仕組みだからです。独立性がなければ勧告は政府の追認になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1人事官って、首相が気に入らなかったらクビにできないの?
できない。罷免できるのは、欠格事由に当てはまった場合、国会の訴追と公開の弾劾手続で決まった場合、任期満了または12年在任に達した場合に限られる(8条1項)。弾劾の裁判は最高裁判所が行う(9条)。実務のポイント:実際に効く圧力は罷免ではなく、再任しないことだ。任期は4年(7条)なので、政権は交代の時期を待てばよい。独立性を見るときは、再任の実態に注目したい
Q2人事官が政党に入るのって、そもそも許されてるの?
一律には禁止されていない。本法が問題にするのは、3人のうち2人以上が同じ政党に所属する状態である(5条・8条3項)。その場合、内閣は両議院の同意を得て、1人を残して罷免する。もともと所属していた人事官は影響を受けない(8条4項)。実務のポイント:5条は、同じ大学学部の卒業者が2人以上になる任命も禁じている。政党だけでなく学閥による偏りも防ぐ設計だ(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「人事院は内閣の下にある役所だから、首相が人事官を自由に交代させられる」と思われがちだが、実際は逆である。人事院は内閣の所轄下にあるが、人事官の罷免事由は8条で限定されている。政策上の対立を理由に辞めさせる道はない
- 公務員の労働基本権が制限されている代わりに給与勧告制度がある、という理屈はよく知られている。だが、その理屈が人事官の身分保障に支えられていることまでは、あまり知られていない。人事官を政府が自由に交代させられるなら、勧告は政府の追認装置になる。そうなれば、最高裁が労働基本権の制約を正当化した「代償措置」という論拠そのものが揺らぐ
- 「政党の偏りを防ぐなら、政党員は人事官になれないとすればいい」という発想自体がずれている。本法は政党所属を一律に禁じず、2人以上が同じ政党に重なった状態だけを問題にする(5条・8条3項)。規制の対象は個人の思想ではなく、合議体の中での偏りである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 国公法8条:在任中の人事官の罷免事由と手続 | 国公法5条:人事官の任命要件・欠格事由・同一政党等の任命制限 国公法9条:人事官の弾劾裁判を最高裁判所が行う |
| 政党所属への対応 | 就任後に2人以上が同一政党となれば、内閣が両議院の同意を経て罷免(3項) | 任命段階で2人以上が同一政党とならないよう制限 定めなし(弾劾手続の担い手のみ規定) |
| 民主的統制の回路 | 国会の訴追、両議院の同意、任期満了・12年上限 | 両議院の同意を経た内閣の任命 最高裁判所による公開の弾劾裁判 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では人事行政を考試院が担い、考試委員は党派を超えて法律に基づき独立して職権を行使すると憲法で定める。日本の人事官と同様、人事行政機関の政治的中立を制度化している。
米国のMSPBは委員3人のうち同一政党は2人までとし、罷免を非能率・職務懈怠・非行に限る。合議体の政党構成と罷免事由の限定という点で本条と構造が近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 人事院勧告が「政権の意向どおりに下げられた」とSNSで騒がれたらどうなるか? 政権が勧告の内容を気に入らなくても、それだけで人事官を罷免することはできない。罷免の理由は8条に限定列挙されているからだ。公務員試験の面接で人事院の独立性を問われたとき、この条文を答えの軸にできる
- 人事官の1人が、退官後の立候補をにらんで与党に入党した。すでに同じ党に所属する人事官が1人いる。この場合、内閣は両議院の同意を得て、後から入党した方を罷免する。国会同意人事なので、次の国会会期が勝負になる
学説
通説:人事院は内閣の所轄の下にあるが、人事官の罷免事由を限定する8条によって職権行使の独立性が担保される。この独立性は、労働基本権制約の代償措置としての給与勧告制度が実効性を持つための前提とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国家公務員法制定(昭和22年法律第120号)。中央人事行政機関の組織と構成員の身分保障に関する規定が置かれた。
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