国家公務員法 第81条の5(管理監督職勤務上限年齢による降任等及び管理監督職への任用の制限の特例)
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- 任命権者は、他の官職への降任等をすべき管理監督職を占める職員について、次に掲げる事由があると認めるときは、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日から起算して一年を超えない期間内(当該期間内に次条第一項に規定する定年退職日(以下この項及び次項において「定年退職日」という。)がある職員にあつては、当該異動期間の末日の翌日から定年退職日までの期間内。第三項において同じ。)で当該異動期間を延長し、引き続き当該管理監督職を占める職員に、当該管理監督職を占めたまま勤務をさせることができる。
- 一当該職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の他の官職への降任等により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由
- 二当該職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の他の官職への降任等により、当該管理監督職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由
- 2.任命権者は、前項又はこの項の規定により異動期間(これらの規定により延長された期間を含む。)が延長された管理監督職を占める職員について、前項各号に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、人事院の承認を得て、延長された当該異動期間の末日の翌日から起算して一年を超えない期間内(当該期間内に定年退職日がある職員にあつては、延長された当該異動期間の末日の翌日から定年退職日までの期間内。第四項において同じ。)で延長された当該異動期間を更に延長することができる。ただし、更に延長される当該異動期間の末日は、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日から起算して三年を超えることができない。
- 3.任命権者は、第一項の規定により異動期間を延長することができる場合を除き、他の官職への降任等をすべき特定管理監督職群(職務の内容が相互に類似する複数の管理監督職(指定職を除く。以下この項及び次項において同じ。)であつて、これらの欠員を容易に補充することができない年齢別構成その他の特別の事情がある管理監督職として人事院規則で定める管理監督職をいう。以下この項において同じ。)に属する管理監督職を占める職員について、当該職員の他の官職への降任等により、当該特定管理監督職群に属する管理監督職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由があると認めるときは、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日から起算して一年を超えない期間内で当該異動期間を延長し、引き続き当該管理監督職を占めている職員に当該管理監督職を占めたまま勤務をさせ、又は当該職員を当該管理監督職が属する特定管理監督職群の他の管理監督職に降任し、若しくは転任することができる。
- 4.任命権者は、第一項若しくは第二項の規定により異動期間(これらの規定により延長された期間を含む。)が延長された管理監督職を占める職員について前項に規定する事由があると認めるとき(第二項の規定により延長された当該異動期間を更に延長することができるときを除く。)、又は前項若しくはこの項の規定により異動期間(前三項又はこの項の規定により延長された期間を含む。)が延長された管理監督職を占める職員について前項に規定する事由が引き続きあると認めるときは、人事院の承認を得て、延長された当該異動期間の末日の翌日から起算して一年を超えない期間内で延長された当該異動期間を更に延長することができる。
- 5.前各項に定めるもののほか、これらの規定による異動期間(これらの規定により延長された期間を含む。)の延長及び当該延長に係る職員の降任又は転任に関し必要な事項は、人事院規則で定める。
この条文の基本情報
管理監督職勤務上限年齢による降任等及び管理監督職への任用の制限の特例とは何ですか?
定義管理監督職勤務上限年齢による降任等及び管理監督職への任用の制限の特例とは、国家公務員法第81条の5に定められた規定で、「任命権者は、他の官職への降任等をすべき管理監督職を占める職員について、次に掲げる事由があると認めるときは、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日か…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第81条の5(管理監督職勤務上限年齢による降任等及び管理監督職への任用の制限の特例)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第81条の5の条文原文は「任命権者は、他の官職への降任等をすべき管理監督職を占める職員について、次に掲げる事由があると認めるときは、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日か…」で始まります。
- 国家公務員法第81条の5は第二目に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第81条の5の前の条は国家公務員法第81条の4です。
- 国家公務員法第81条の5の次の条は国家公務員法第81条の6です。
- 国家公務員法第81条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第81条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第81条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/81_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法81条の5は、役職定年に達した管理監督職員の異動期間を1年単位で延長できる特例。2年目以降は人事院の承認が必要で、1項ルートは通算3年が上限。
Q · 役職定年を迎えた上司が、ポストに残り続けられるのはどんなとき?
降任で公務に著しい支障が出る等、人事院規則の事由があるとき
国家公務員法81条の5により、任命権者は、管理監督職の職員を降任等させると公務の運営に著しい支障が生ずる事由(人事院規則で規定)があると認めるとき、異動期間を1年以内で延長できます。2年目以降の延長には人事院の承認が必要で、1項・2項による延長は当初の異動期間末日の翌日から3年が上限です。特定管理監督職群に属するポストでは、3項・4項により定年退職日まで延長でき、同じ群の別ポストへの降任・転任も可能です。
解説
60歳を過ぎて最初の4月1日が来れば、課長や部長の椅子は空くはずである。2023年4月、国家公務員に「役職定年」(正式には管理監督職勤務上限年齢制。原則60歳)が入り、そう決まった。ただし本条には、その原則を止めるルートが二本ある。一本目は1項・2項のルートである。本人を動かすと公務に著しい支障が出る、または後任が見つからないと任命権者(人事を決める大臣や長官など)が認めれば、1年以内で同じ椅子に座り続けさせることができる。2年目からは人事院の承認が必要になり、延長は通算3年までである。二本目は3項・4項のルートである。年齢構成の偏りなどで欠員を埋めにくい「特定管理監督職群」に属するポストなら、延長に加えて、同じ群の別ポストへの降任や転任もできる。しかもこちらには、条文上3年の上限が書かれていない。最後の歯止めは定年退職日だけである。上司の延長がどちらのルートかを見れば、あなたの番が最長でいつ来るかを計算できる。
法的な位置づけ
国家公務員法81条の5は、管理監督職勤務上限年齢制(役職定年制)の特例を定める規定であり、任命権者が人事院規則で定める事由を認めるとき、管理監督職を占める職員の異動期間を1年以内で延長し、当該職に留めて勤務させることを可能とする。2年目以降の延長には人事院の承認を要し、特定管理監督職群では同群内の降任・転任も認められる。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員の役職定年とは?
管理監督職の職員が上限年齢に達すると、その後最初の4月1日までの異動期間に管理監督職以外の官職へ降任・転任させる制度です。正式名称は管理監督職勤務上限年齢制です。
Q2国家公務員の役職定年は何歳?
原則60歳です。一部の官職では人事院規則で異なる年齢が定められています。60歳に達した日後の最初の4月1日までが異動期間となります。
Q3役職定年制はいつから始まった?
令和3年法律第61号による国家公務員法改正で導入され、2023年(令和5年)4月1日に施行されました。定年の段階的な65歳への引上げと同時の導入です。
Q4役職定年が延長される理由は何?
降任させると公務の運営に著しい支障が生ずる場合や、欠員の補充が困難になる場合など、人事院規則で定める事由に当たるときに限られます。本人の評価とは別の基準です。
Q5役職定年の延長に人事院の承認は必要?
初回(1年目)の延長は任命権者の判断で行えますが、2年目以降の再延長には人事院の承認が必要です(81条の5第2項・第4項)。
Q6役職定年後の給料はどうなる?
降任後は新しい官職に応じた俸給となります。また60歳を超えた職員の俸給月額は、原則として60歳前の7割水準とする措置が給与法に置かれています。詳細は最新の給与法令をご確認ください。
Q7役職定年を過ぎても部長のままなのは違法?
本条の特例による延長であれば適法です。ただし人事院規則の事由に当たること、2年目以降は人事院の承認を得ていることが前提となります。
Q8役職定年の対象になる役職は?
管理監督職、つまり俸給の特別調整額(管理職手当)の支給対象となる官職や指定職などが対象です。範囲の詳細は人事院規則で定められています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1上司の役職定年が延びたんですけど、本人が残りたいってゴネたからですか?
条文上、延長を決めるのは任命権者であり、本人の希望で決まる仕組みではない(国家公務員法81条の5第1項)。判断基準は、降任させると公務の運営に著しい支障が出るか、後任の補充が困難かの二点である。実務のポイント:延長の理由はその人の評価ではなく、ポストと組織の事情に結びつけて書かれる。「延長=エース認定」と受け取って態度を変えるのは読み違いであり、後任の育成が遅れていることの表れである場合も多い
Q2延長って何回でもできるんですか? 3年で終わりって聞いたんですけど
3年の上限があるのは、1項・2項による延長だけである(81条の5第2項ただし書)。欠員を補充しにくい特定管理監督職群のポストについては、3項・4項による延長があり、条文上の上限は定年退職日である。実務のポイント:4項は、1項ルートで延長できなくなった職員について、3項の事由があれば人事院の承認を得てルートを切り替える道も認めている。「3年経てば必ず交代」と思い込んで待つと、読みを外すことがある
Q3市役所の部長にも同じ話は当てはまりますか?
地方公務員にも、同じ趣旨の役職定年制と特例による延長の規定が地方公務員法に置かれている。ただし、具体的な上限年齢や延長の事由は国のような人事院規則ではなく、各自治体の条例などで定める仕組みである。実務のポイント:自治体ごとに条例の書き方が違うため、延長の要件が国より緩いところも厳しいところもありうる。自分の自治体の条例と規則を読むのが一番の近道である
間違えやすい点 AI による整理
- 「役職定年になれば60歳で必ず役職を降りる」と思われがちだが、本条の特例を使えば同じ椅子にとどまれる。3項ルートなら、同じ群の別の管理職ポストへ移ることもできる。60歳は原則であって、絶対の期限ではない
- 「延長を希望すれば残れるのか」という問い方自体がずれている。条文上、延長を決めるのは任命権者であり、本人に申請する権利は書かれていない。判断基準も本人の能力や功績ではなく、「降ろすと公務の運営に著しい支障が出るか」である。延長されたことは、優秀だと認められたことと同じではない
- 「延長は最長3年」という知識は半分しか正しくない。3年の上限は2項(1項ルート)にしか書かれていない。4項を使えば、1項ルートで延長できなくなった職員も、人事院の承認を得て3項の事由に切り替え、さらに延長できる。こちらの最終的な上限は定年退職日である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 81条の5:役職定年の特例(異動期間の延長) | 81条の2:役職定年による降任等の原則 81条の7:定年による退職の特例(勤務延長) |
| 対象となる期限 | 管理職ポストを離れる期限(異動期間) | 上限年齢到達後の異動期間内に降任等 公務員の身分を失う期限(定年退職日) |
| 延長の判断・歯止め | 任命権者が1年ごと判断、2年目以降は人事院承認、1項ルートは3年上限 | 延長なし(原則そのもの) 勤務延長の要件・期間は同条と人事院規則による(詳細は原典確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には日本型の役職定年制はなく、公務員の年齢規律は限齢退休(65歳)が中心。延長服務は特定の職務に限って認められる仕組みで、管理職ポストだけを外す制度とは設計が異なる
韓国は年齢定年に加え、一部職種で階級定年を置く。一定期間昇進しなければ退職となる設計であり、日本の役職定年とは発想が異なる
ドイツ連邦公務員は年齢限界到達で退職するが、公務上の利益がある場合に退職時期を延期(Hinausschieben)できる。日本の延長特例と同じく職務上の必要性を要件とする
米国連邦政府は年齢差別禁止法制のもと一般職に定年を置かない。法執行官・消防職員など特定職種のみ強制退職年齢があり、機関の長が公益上必要と認めれば一定年齢まで延長できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 来年度で上限年齢に届く部長がいる。後継者の育成は間に合っていない。人事担当のあなたが年度内に延長の理由を人事院規則の文言に当てはめて書面にしておかないと、4月1日の異動発令を止められない。残りはおよそ三か月である
- 延長された上司が2年目に入ったら、どうなる? 任命権者の判断だけでは足りなくなり、人事院の承認が要る。しかも1項・2項ルートは通算3年が上限である。後任候補のあなたが待つのは、長くても3年ということになる
- 技術系の専門ポストで、同じ世代の管理職が一斉に上限年齢に届いた。3項の特定管理監督職群ルートを使えば、全員をまとめて外さずに、同じ群のなかでポストを入れ替えながら組織を回せる
- 市役所に勤める友人が「部長の役職定年が延びたのはズルだ」と怒っている。地方公務員法にも同じ趣旨の特例がある。ズルかどうかは、延長の理由が決められた事由に当たるかどうかで決まる
取るべき行動
被害を受けた側:(後任候補・昇進待ちの職員の場合)1. 延長の告知を受けたら、1項ルートか3項ルートか、今が何年目かを人事担当に確認する2. 2年目以降なら、人事院の承認を得ているかを確かめる3. 延長の理由が人事院規則の事由に当たるか疑問があれば、人事院の職員向け苦情相談窓口を利用できる4. 上限(3年、または定年退職日)から逆算して、自分の異動希望や資格取得の時期を組み直す
訴えられた側:(任命権者・人事担当者の場合)1. 延長の理由を「職員個人の能力」ではなく、人事院規則が定める事由(公務運営への著しい支障、欠員補充の困難)に当てはめて書面にする2. 延長は1年ごとに見直す前提で、毎年、事由が続いていることを記録する3. 2年目の延長に必要な人事院の承認は、手続期間を逆算して早めに申請する4. 1項ルートの3年上限に近づいたら、3項事由への切り替え(4項)が使えるかを検討する
時効(請求できる期限):特定の時効はない(人事上の期間の規制であり、消滅時効は問題にならない)。延長は各回とも、異動期間の末日の翌日から起算して1年以内である。1項・2項ルートは、当初の異動期間の末日の翌日から起算して3年が上限であり、すべてのルートで定年退職日(81条の6第1項)が最終期限となる。人事院承認の申請期限などの細則は、最新の人事院規則をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)国家公務員法等の一部を改正する法律(令和3年法律第61号)、令和5年(2023年)4月1日施行 定年の段階的な65歳への引上げとともに、管理監督職勤務上限年齢制(役職定年制)が導入され、その特例として異動期間の延長を認める本条が新設された
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:国家公務員法等の一部を改正する法律(令和3年法律第61号)により、定年の段階的な65歳への引上げとあわせて管理監督職勤務上限年齢制とその特例である本条が新設され、令和5年(2023年)4月1日に施行された
- 国家公務員法 第81条の2役職定年による降任等の原則
- 国家公務員法 第81条の4管理監督職への任用制限(現行効力を要確認)
- 国家公務員法 第81条の6定年と定年退職日の定義
- 国家公務員法 第81条の7定年による退職の特例(現行効力を要確認)
- 地方公務員法 第28条の5地方版の役職定年特例(現行効力を要確認)
- 検察庁法 第22条検察官の定年に関する独自規定
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