職業安定法 第43条の7(苦情の処理)
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- 募集情報等提供事業を行う者は、労働者になろうとする者、労働者の募集を行う者、募集受託者、職業紹介事業者その他厚生労働省令で定める者から申出を受けた当該事業に関する苦情を適切かつ迅速に処理しなければならない。
- 2.募集情報等提供事業を行う者は、前項の目的を達成するために必要な体制を整備しなければならない。
この条文の基本情報
苦情の処理とは何ですか?
定義苦情の処理とは、職業安定法第43条の7に定められた規定で、「募集情報等提供事業を行う者は、労働者になろうとする者、労働者の募集を行う者、募集受託者、職業紹介事業者その他厚生労働省令で定める者から申出を受けた当該事業に関す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第43条の7(苦情の処理)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第43条の7の条文原文は「募集情報等提供事業を行う者は、労働者になろうとする者、労働者の募集を行う者、募集受託者、職業紹介事業者その他厚生労働省令で定める者から申出を受けた当該事業に関す…」で始まります。
- 職業安定法第43条の7は第三章の三 募集情報等提供事業に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第43条の7の前の条は職業安定法第43条の6です。
- 職業安定法第43条の7の次の条は職業安定法第43条の8です。
- 職業安定法第43条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第43条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第43条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/43_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法43条の7は、求人サイト等の募集情報等提供事業者に、求職者や求人企業などからの苦情を適切かつ迅速に処理する義務と、そのための体制整備義務を課している。
Q · 求人サイトに「求人票と条件が違う」と苦情を出したら、サイトは対応しないといけないの?
はい。運営会社には苦情を迅速に処理する法的義務があります
職業安定法43条の7により、求人サイトやアグリゲーター、スカウトサービスなど募集情報等提供事業を行う者は、求職者や求人企業などから申し出られた苦情を適切かつ迅速に処理しなければなりません。さらに、そのための体制(窓口・担当・記録・回答の流れ)を整備する義務も負います。ただし求められるのは適切な処理であり、申出者の要求どおりの結果が保証されるわけではありません。対応が放置される場合は都道府県労働局に相談できます。
解説
求人サイトは「場所を貸しているだけ」なので、掲載内容のトラブルには責任がない。多くの運営会社がそう振る舞い、利用者の多くもそう信じてきた。しかし職業安定法43条の7は、求人サイト、求人情報をまとめて表示するアグリゲーター、スカウトサービスなど「募集情報等提供事業」(求人情報や求職者情報を集めて第三者に提供する事業)を行う者に、二つの義務を課している。苦情を「適切かつ迅速に」処理する義務と、そのための体制を整える義務である。どちらも努力目標ではなく、法律上の義務だ。苦情を申し出られるのは求職者だけではない。求人を出す企業、募集を委託された会社、職業紹介事業者も含まれる。面接に行ったら時給が求人票より200円低かった。掲載を理由も告げられず消された。こうした不満を運営会社に正式に申し出たとき、運営会社は「当社は関与していない」と門前払いできない。窓口が見当たらない、申し出ても放置される。そうした状態そのものが、行政に指導を求める根拠になる。
法的な位置づけ
職業安定法43条の7は、募集情報等提供事業を行う者の苦情処理義務を定める規定である。同事業者は、労働者になろうとする者、労働者の募集を行う者、募集受託者、職業紹介事業者その他厚生労働省令で定める者から申出を受けた当該事業に関する苦情を適切かつ迅速に処理し、そのために必要な体制を整備しなければならない。
手順
- 1.求人票の証拠を保存する 問題の求人票を、URLと閲覧日時が分かる形でスクリーンショットまたはPDF保存する。掲載は短期間で削除されることがあるため、最初に行う
- 2.運営会社の窓口に苦情を申し出る サイトの問い合わせ窓口から「職業安定法43条の7に基づく苦情」と明記し、求人票の記載と実際の条件の食い違いを時系列で送る
- 3.送信控えと回答を記録する 送信日時の分かる控えと、運営会社からの回答(定型文や無回答を含む)を保存する。返信がない状態も日付とともに記録しておく
- 4.必要に応じて労働局・警察に相談する 放置や不誠実な対応が続く場合は、都道府県労働局の需給調整事業部門に記録を持参して相談する。犯罪の疑いがある求人は警察にも同時に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1募集情報等提供事業とは何ですか?
求人情報や求職者情報を集め、求職者や求人企業など第三者に提供する事業です。求人サイト、求人情報のアグリゲーター、スカウトサービスなどが典型例です。
Q2求人票と実際の労働条件が違う場合、どこに相談できますか?
求人を出した会社への確認に加え、掲載した求人サイトへの苦情申出、都道府県労働局への相談という三つの窓口があります。証拠を保存してから動くのが基本です。
Q3求人サイトの苦情処理は法律上の義務ですか?
義務です。職業安定法43条の7は「処理しなければならない」と定めており、努力目標ではありません。体制の整備も同条2項で義務付けられています。
Q4アグリゲーター型の求人検索サイトも苦情処理義務の対象ですか?
求人情報を集めて提供する事業であれば、募集情報等提供事業に該当しえます。届出義務のある特定募集情報等提供事業者に限られない点に注意が必要です。
Q5求人サイトへの苦情はどう書けば効果的ですか?
「職業安定法43条の7に基づく苦情」と明記し、求人票の内容、実際の条件、食い違いの日時を時系列で記載します。送信控えは必ず保存しておきます。
Q6求人サイトが苦情を無視したら違法ですか?
放置が続けば本条違反の疑いがあり、厚生労働大臣による指導・助言や改善命令の対象になりえます。無視された記録を労働局への相談に使えます。
Q7闇バイトの求人を見つけたら求人サイトに通報できますか?
できます。運営会社には苦情を迅速に処理する義務があります。犯罪の疑いがある場合は、サイトへの申出とあわせて警察にも相談してください。
Q8求人サイトの苦情処理体制とは具体的に何ですか?
苦情の受付窓口、担当部署、記録方法、回答までの流れを定めた社内の仕組みです。窓口がチャットボットだけで処理の流れがない状態は不十分と評価されえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1求人サイトに問い合わせても返事がこないんですが、どこに言えばいいですか?
運営会社には、苦情を適切かつ迅速に処理する義務と、そのための体制を整える義務がある(職業安定法43条の7)。放置が続くなら、都道府県労働局に相談できる。大臣による指導・助言(48条の2)や改善命令(48条の3)の対象になりうる。実務のポイント:相談するときは、送信日時の分かるスクショを時系列で並べて持っていく。「放置された証拠」が整っているほど、行政は動きやすい
Q2掲載している企業側ですが、サイトに勝手に求人を消されました。文句を言えますか?
言える。本条の申出者には「労働者の募集を行う者」、つまり求人企業も含まれている。理由の説明と再掲載の条件を、苦情として正式に求めればよい。実務のポイント:運営会社が掲載を停止する理由は、求人内容の的確表示義務(5条の4)への抵触を疑った場合が多い。苦情を送る前に自社の求人票を見直し、誤解を招く表現を直しておくと、再掲載までが早くなる
Q3苦情を出したら、サイトが求人企業を処分してくれるんですか?
そこまでは保証されていない。本条が求めているのは苦情の適切かつ迅速な処理と、そのための体制であって、求人企業への制裁ではない。ただし運営会社には、虚偽や誤解を招く求人表示を防ぐ措置を講じる義務もある(5条の4)。実務のポイント:運営会社の社内では、同じ求人への苦情が何件来たかが掲載停止を判断する重要な材料になる。被害に遭った人が一人ひとり苦情を出すことに意味がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「求人サイトに文句を言っても無駄、悪いのは求人を出した会社だ」と思われがちだが、運営会社自身に苦情処理義務がある。求人を出した会社と直接争うのとは別に、媒体側に処理を求める道がもう一本ある
- 苦情処理義務があることは知っていても、その範囲を狭く見積もっている人が多い。義務を負うのは大手の求人サイトだけではない。求人情報を転載するアグリゲーターやスカウト型サービスなど、募集情報等提供事業を行う者に広く及ぶ。届出義務のある「特定募集情報等提供事業者」(43条の2)だけに限られた話ではない
- 「苦情を入れれば自分の要求どおりに対応してもらえるのか」という問いは、そもそもの立て方がずれている。本条が求めているのは「適切かつ迅速な処理」と体制であって、申出者の要求をそのまま実現することではない。何を求め、どんな記録を残すかを先に決めた人ほど、苦情を入れた結果を後の交渉や行政への相談に活かせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 職業安定法43条の7:募集情報等提供事業者の苦情処理と体制整備 | 職業安定法5条の4:求人等の情報の的確な表示 職業安定法43条の2:特定募集情報等提供事業の届出 |
| 義務を負う者 | 募集情報等提供事業を行う者全般 | 求人を出す者、職業紹介事業者、募集情報等提供事業者など 労働者になろうとする者の情報を扱う特定募集情報等提供事業者 |
| 求められる行為 | 申し出られた苦情の適切かつ迅速な処理と、そのための体制整備 | 虚偽・誤解を生じさせる表示をせず、情報を正確・最新に保つ 厚生労働大臣への事前の届出 |
| 利用者から見た使い道 | 媒体に対して苦情の処理を求める根拠 | 求人票の虚偽・誤解表示を指摘する根拠 事業者が届出対象かを確認する根拠 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は不実の求人広告の禁止など求人内容を規律するが、求人媒体に苦情処理体制を課す固有規定は見当たらない
韓国は職業情報提供事業を申告制とし遵守事項を課しており、求人媒体を行政規制の対象とする点で日本と近い
労働法ではなくEUのデジタルサービス法が、オンラインプラットフォーム一般に内部苦情処理システムの設置を求める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 求人サイトで「日給3万円・軽作業」の募集を見て応募したら、指示役から身分証の写真を送れと言われた。怖くなってやり取りを断った。このとき、警察への相談とあわせて、サイト運営会社に掲載元の情報を添えて正式に苦情を入れる。運営会社には迅速に処理する義務があり、同じ求人で次の誰かが被害に遭うのを止める最初の装置になる
- 求人票では「完全週休2日・残業月10時間」だったのに、入社初日に月40時間の固定残業込みと言われた。求人を出した会社と争う前に、掲載したサイト側に申し出ることはできるのか? できる。申出者には「労働者になろうとする者」がはっきり含まれている。虚偽表示の記録がサイト側に残ることが、後の交渉材料にもなる
- あなたは小さな飲食店の店長で、ある日突然、求人サイト上の自店の掲載が非公開にされた。理由の説明はない。繁忙期の採用はあと2週間が勝負だ。求人を出す側も本条の申出者に含まれる。問い合わせフォームに「職業安定法43条の7に基づく苦情として」と書き添えて送る。そう書くことで、運営会社の社内での扱いが一般の問い合わせから法令対応へ切り替わりうる
- スタートアップで求人アグリゲーターを立ち上げた。窓口はチャットボットだけで、人間の担当者はいない。苦情の受付・記録・回答の流れが体制として組まれていなければ、それだけで体制整備義務違反を問われうる
- スカウトサービスに登録したら、退会したはずなのに見知らぬ企業からスカウトメールが届き続けている。個人情報の扱いへの不満も、運営会社に苦情として申し出る対象になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 求人票の画面をURLと日付入りで保存する。掲載はすぐ消えることがある2. サイトの問い合わせ窓口に「職業安定法43条の7に基づく苦情」と明記し、食い違いの事実を時系列で送る3. 送信控えと返信を保存する4. 返信がない、または不誠実な対応なら、都道府県労働局の需給調整事業部門に相談する。闇バイトのような犯罪の疑いがあれば、警察にも同時に相談する
訴えられた側:運営会社の側なら、1. 苦情の受付窓口、担当部署、記録方法、回答までの期限を社内規程として明文化する2. 求人者からの苦情も求職者からの苦情と同じ流れで処理する3. 虚偽求人の通報を受けたら、掲載停止の判断基準と求人企業への確認手順を決めておく4. 苦情の対応記録を保存し、行政の指導や報告徴収に備える
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。実務上は、求人掲載が削除される前に証拠を保存し、条件の食い違いに気付いた時点ですぐ申し出るのが原則である
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、同年10月1日施行(要人的検証) 募集情報等提供事業の規律を強化した改正で、苦情処理と体制整備を事業者の義務とする本条が整備されたとみられる。改正前の位置付け(努力義務であったか、条番号の移動があったか)は未確認
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:職業安定法等の一部を改正する法律(令和4年法律第12号)により募集情報等提供事業の規律が整備され、苦情処理と体制整備が事業者の法的義務として明文化された。令和4年10月1日施行
- 職業安定法 第5条の4求人等に関する情報の的確表示義務
- 職業安定法 第5条の5求職者等の個人情報の取扱い
- 職業安定法 第43条の2特定募集情報等提供事業の届出
- 職業安定法 第48条の3義務違反に対する改善命令
- 職業安定法 第48条の4法違反事実の厚生労働大臣への申告
- 個人情報の保護に関する法律 第40条個人情報取扱いの苦情処理の一般則
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