職業安定法 第46条(準用)
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第二十条、第三十三条の四及び第四十一条第一項の規定は、労働組合等が前条の規定により労働者供給事業を行う場合について準用する。この場合において、第二十条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「労働者供給事業者」と、「求職者を紹介してはならない」とあるのは「労働者を供給してはならない」と、同条第二項中「求職者を無制限に紹介する」とあるのは「労働者を無制限に供給する」と、「公共職業安定所は当該事業所に対し、求職者を紹介してはならない」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を労働者供給事業者に通報するものとし、当該通報を受けた労働者供給事業者は、当該事業所に対し、労働者を供給してはならない」と、同項ただし書中「紹介する」とあるのは「供給する」と、第四十一条第一項中「同項の許可」とあるのは「同条の許可」と、「当該労働者の募集の業務」とあるのは「当該労働者供給事業の全部若しくは一部」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
準用とは何ですか?
定義準用とは、職業安定法第46条に定められた規定で、「第二十条、第三十三条の四及び第四十一条第一項の規定は、労働組合等が前条の規定により労働者供給事業を行う場合について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第46条(準用)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第46条の条文原文は「第二十条、第三十三条の四及び第四十一条第一項の規定は、労働組合等が前条の規定により労働者供給事業を行う場合について準用する。」で始まります。
- 職業安定法第46条は第三章の四 労働者供給事業に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第46条の前の条は職業安定法第45条の2です。
- 職業安定法第46条の次の条は職業安定法第47条です。
- 職業安定法第46条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第46条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第46条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/46
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法46条は、労働組合等の労働者供給事業に争議中立義務を準用し、ストやロックアウト中の事業所への労働者供給を禁止する。違反すると許可取消しや事業停止の対象となる。
Q · スト中の会社に、別の労働組合が組合員を応援として送り込むのはアリなの?
違法。スト中の事業所への組合の労働者供給は禁止
職業安定法46条は、労働組合等が許可を受けて行う労働者供給事業に20条を準用しています。そのため、ストライキや作業所閉鎖が行われている事業所に労働者を供給することはできません。労働委員会から通報があった場合は、争議前に通常使用していた人数を維持する範囲を超えて供給することも禁止されます。違反すると、41条1項の準用により、許可の取消しや事業の全部または一部の停止が命じられることがあります。
解説
ストライキ中の工場に、労働組合が組合員を「穴埋め要員」として送り込む。一見すると組合同士の裏切りにしか見えないが、職業安定法46条はこれを法律で止めている。労働組合が国の許可を得て行う労働者供給事業(組合が自分の組合員を他社の現場へ送り出し、そこで働かせる仕組み)には、公共職業安定所(ハローワーク)と同じ「争議中立義務」が準用される。具体的には三つある。第一に、ストライキや作業所閉鎖(ロックアウト、会社側が労働者を締め出すこと)が起きている事業所には、労働者を供給してはならない。第二に、労働委員会が「ストに発展しそうな争議があり、人を無制限に送ると解決が妨げられる」とハローワークに通報した場合、その通報を受けた供給事業者は、その事業所への供給を止めなければならない。ただし争議前の通常人員を維持する範囲なら供給できる。第三に、違反すれば厚生労働大臣が許可を取り消し、または事業の全部か一部の停止を命じうる(41条1項の準用)。あなたが争議の当事者なら、相手側の「人の補充ルート」のうち、どこが法的に塞がれているかを知っているかどうかで、交渉の読みが変わる。
法的な位置づけ
職業安定法46条は、労働組合等が厚生労働大臣の許可を受けて行う労働者供給事業について、公共職業安定所の争議中立義務(20条)、33条の4、許可取消し等(41条1項)を読み替えて準用する規定である。供給事業者は争議中の事業所への労働者供給を禁止され、違反した場合は許可取消しまたは事業の全部もしくは一部の停止の対象となる。
手順
- 1.供給先の労使状況を確認する 増員依頼や新規供給の前に、供給先の事業所でストライキや作業所閉鎖が行われていないかを確認する。開始日がわかれば、供給開始日と照らし合わせる
- 2.労働委員会の通報の有無を確認する 公共職業安定所を経由して労働委員会の通報が届いていないかを確認する。届いていれば、通報の日付と対象事業所を記録して保存する
- 3.争議前の通常人員と照合する 通報があった場合は、争議発生前に通常使用されていた人数を月別配置記録で確定する。そのうえで、今回の供給がその人数を維持する範囲内かどうかを判定する
- 4.範囲を超える供給を止め、経緯を記録する 禁止される供給や範囲を超える供給は直ちに止める。経緯を書面にまとめ、労働局から照会があれば事実関係を整理して対応する
よくある質問 AI による整理
Q1労働者供給事業とは何ですか?
供給契約に基づいて、自分の支配下にある労働者を他人の指揮命令下で働かせる事業です。職業安定法44条で原則禁止されています。
Q2労働者供給事業の許可はどこで取る?
許可権者は厚生労働大臣で、許可を受けられるのは労働組合等に限られます(45条)。申請窓口は都道府県労働局です。
Q3職業安定法46条に違反するとどうなる?
準用される41条1項により、厚生労働大臣が許可を取り消すか、期間を定めて事業の全部または一部の停止を命じることがあります。
Q4スト中の会社に派遣社員を送るのは違法?
制限されます。労働者派遣法24条が職業安定法20条を準用しており、争議中の事業所への派遣には労働者供給と同様の中立義務がかかります。
Q5労働者供給と労働者派遣の違いは?
派遣は派遣元が雇用し、派遣先が指揮命令します。供給は雇用関係によらない形も含み、組合の許可事業以外は禁止されています。
Q6無許可の労働者供給に罰則はある?
あります。44条違反は64条で1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です。最新の改正状況を確認してください。
Q7労働組合の労働者供給事業は有料でもできる?
できません。45条が認めているのは、労働組合等が許可を受けて行う無料の労働者供給事業だけです。
Q8スト破りの応援要員を送るのは違法?
供給事業者や職業紹介・派遣のルートを通じて送る場合は禁止です。会社自身による直接雇用は本条の対象外で、別の法理で判断されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働組合が人を貸し出すって、そもそも合法なんですか?
原則は禁止である。職業安定法44条は労働者供給事業を禁じているが、45条により、労働組合等が厚生労働大臣の許可を受けて無料で行う場合だけは例外として認められる。46条は、その例外ルートに争議中立義務などを上乗せしている。実務のポイント:許可を受けた組合は、運転手などの一部の職種で現在も活動している。補充要員が「組合員」と名乗っていても、許可の有無と争議中立義務の両方を確かめる価値がある
Q2ストの最中に、会社が自分で臨時の人を雇うのも違法ですか?
46条や20条が縛るのは、職業紹介・労働者供給・派遣といった仲介ルートである。会社が自分で直接雇う行為は、この規定の対象外になる。直接雇用による補充が争議を潰す目的で行われた場合に問題となるのは、労働組合法7条の不当労働行為などの別の法理である。実務のポイント:争議の対抗策を立てるときは、仲介ルートを塞ぐ手と、直接雇用による補充を不当労働行為として争う手を分けて考える
Q3労働委員会の通報があっても、取引先に人を送り続けていいケースはありますか?
ある。準用される20条2項ただし書により、争議発生前に通常使用されていた労働者数を維持するために必要な限度までは、供給が認められる。実務のポイント:この例外を主張できるかどうかは、争議前の配置人数を証明できるかで決まる。供給事業者は、取引先ごとの月別配置記録を普段から残しておくと、いざというときに許可を守る盾になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ストをすれば会社は代わりの人を一切入れられない」と思われがちだが、46条が縛るのは労働者供給事業者であって、会社そのものではない。日本では、使用者が非組合員や新たに直接雇った労働者で操業を続けることは、一般に直ちに違法とはされていない(不当労働行為に当たるかは個別判断)。補充を塞げるのは、仲介ルートに限られる。この限界を知らないと、ストの戦略設計そのものを誤る
- 労働委員会の通報があっても全面的に供給禁止になるわけではない。準用される20条2項ただし書により、争議発生前に通常使用していた人数を維持する範囲の供給は認められる。「通報が来たら一人も送れない」と考えるのは過剰反応で、「通報が来ても一切関係ない」と考えるのは違反への近道である。問題は人数の線引きであり、争議前の人員記録がその根拠になる
- 供給事業者の側から見ると、取引先への「通常業務」でしかない。しかし法律から見ると、労働争議の帰趨に介入する行為である。この認識のずれのせいで、悪意のない組合役員が許可取消しのリスクを負うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 46条:許可を受けた労働組合等の労働者供給事業者 | 20条:公共職業安定所(職業紹介) 45条:労働組合等への供給事業の許可 |
| 争議中の禁止行為 | スト・作業所閉鎖中の事業所への労働者供給の禁止。通報後は通常人員を維持する範囲を超える供給も禁止 | スト・作業所閉鎖中の事業所への求職者紹介の禁止。通報後は通常人員を維持する範囲を超える紹介も禁止 争議に関する定めはなく、許可を受けた無料事業であることが要件 |
| 違反時の効果 | 41条1項の準用により、許可取消しまたは事業の全部・一部停止 | 行政機関の義務であり、許可取消しの問題は生じない 許可がなければ44条違反として罰則の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では、合法的な罷工の期間中や、多数の労働者に関わる争議の調解期間中に、就業服務機構が当該事業場へ求職者を推介することが禁止されている。日本の20条・46条と同じく、仲介機関の中立を求める構造である
韓国は使用者自身による争議期間中の代替採用も制限している。仲介ルートのみを縛る日本より規制範囲が広い
ドイツはストの影響を受ける事業所で派遣労働者を就労させることを禁止している。派遣ルートの遮断に重点がある
米国は暴力等を目的とするスト破り要員の州際移送を禁じるにとどまる。使用者による代替要員の雇用は広く許容されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 所属する組合がストに入った翌朝、見慣れない運転手が配車表に載っていた。調べると、別の労働組合が供給事業として送り込んだ組合員だった。46条が準用する20条1項により、スト中の事業所への供給そのものが禁止されている。供給元の組合と、許可権者である厚生労働省(都道府県労働局)に事実を伝える価値がある
- もしあなたが労働者供給事業を運営する組合の役員で、取引先から「来週から急に人が要る」と増員依頼を受けたら、どうなる? その取引先でストやロックアウトが進行中なら、引き受けた瞬間に違反である。許可取消しや事業停止の命令がありうる。依頼を受けたら、まず先方の労使状況を確認する
- 労働委員会からハローワーク経由で、取引先の争議について通報が届いた。供給は止めなければならない。ただし争議前の通常人員を維持するための分は例外。通報の日付と、争議前の人数記録をすぐに保存する
- 団体交渉が決裂寸前で、会社が「スト中も外部から人を入れて回す」と言っている。会社が自分で直接雇うのか、派遣会社や労働組合の供給事業を使うのか。補充ルートによって法的な縛りが違う。どの経路を塞げるか、スト通告の前に棚卸ししておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 補充要員の所属を確認する。会社が直接雇ったのか、派遣か、労働組合による供給か2. 入場日、人数、作業内容を記録し、争議前の通常人員の記録も確保する3. 供給や派遣による補充なら、供給元に争議の事実を書面で通知し、供給の停止を求める4. 改善がなければ、都道府県労働局に違反の事実を申告する。並行して、必要に応じて労働委員会への申立ても検討する
訴えられた側:1. 取引先でストやロックアウトがいつ始まったかを確認し、供給開始日と照らし合わせる2. 労働委員会の通報が出ている場合は、争議前の通常人員の範囲内かどうかを数字で示せるようにする3. 範囲を超えた供給は直ちに止め、経緯をまとめた記録を残す4. 労働局から指導や照会があれば、事実関係を整理して誠実に対応する。許可取消しや事業停止を避けるには、是正の速さが鍵になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。許可取消しや事業停止の命令は違反があれば行われうる。なお、無許可の労働者供給(44条違反)は64条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象とされ、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:職業紹介・労働者供給・労働者派遣といった労働力需給調整の仲介機関は、労働争議に中立であるべきとされる。46条はこの原則を、許可を受けた労働組合の供給事業に及ぼすものと理解されている。使用者自身による直接雇用での補充は本条の射程外とされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:職業安定法の制定により、労働者供給事業を原則禁止とし、労働組合が許可を受けて無料で行う場合を例外とする枠組みが設けられた
- 職業安定法 第20条争議中の事業所への紹介禁止、準用元
- 職業安定法 第41条許可取消し・業務停止、準用元
- 職業安定法 第44条労働者供給事業の原則禁止
- 職業安定法 第45条労働組合等の許可による例外
- 職業安定法 第33条の4本条が準用する規定(現行効力を要確認)
- 労働者派遣の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 第24条派遣事業への争議中立義務の準用(通称 労働者派遣法)
- 労働組合法 第7条直接雇用による補充と不当労働行為
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