児童福祉法 第20条
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- 都道府県は、結核にかかつている児童に対し、療養に併せて学習の援助を行うため、これを病院に入院させて療育の給付を行うことができる。
- 2.療育の給付は、医療並びに学習及び療養生活に必要な物品の支給とする。
- 3.前項の医療は、次に掲げる給付とする。
- 一診察
- 二薬剤又は治療材料の支給
- 三医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
- 四病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
- 五移送
- 4.第二項の医療に係る療育の給付は、都道府県知事が次項の規定により指定する病院(以下「指定療育機関」という。)に委託して行うものとする。
- 5.都道府県知事は、病院の開設者の同意を得て、第二項の医療を担当させる機関を指定する。
- 6.前項の指定は、政令で定める基準に適合する病院について行うものとする。
- 7.指定療育機関は、三十日以上の予告期間を設けて、その指定を辞退することができる。
- 8.都道府県知事は、指定療育機関が第六項の規定に基づく政令で定める基準に適合しなくなつたとき、次条の規定に違反したとき、その他指定療育機関に第二項の医療を担当させるについて著しく不適当であると認められる理由があるときは、その指定を取り消すことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第20条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第20条の条文原文は「都道府県は、結核にかかつている児童に対し、療養に併せて学習の援助を行うため、これを病院に入院させて療育の給付を行うことができる。」で始まります。
- 児童福祉法第20条は第三款 療育の給付に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第20条の前の条は児童福祉法第19条の24です。
- 児童福祉法第20条の次の条は児童福祉法第21条です。
- 児童福祉法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法20条は、都道府県が結核の児童を入院させ、医療と学習・療養生活物品を給付する療育の給付を定める。医療は知事指定の指定療育機関に委託される。
Q · 結核で子どもが入院したら、治療費以外にも何か公的な支援はあるの?
指定療育機関に入院すれば、医療と学習用品が給付される
児童福祉法20条により、都道府県は結核にかかっている児童を病院に入院させ、療育の給付を行うことができます。給付内容は医療に加え、学習及び療養生活に必要な物品の支給です(2項)。ただし医療に係る給付は、都道府県知事が指定した指定療育機関に委託して行われるため(4項)、入院先が指定療育機関かどうかを事前に確認することが重要です。
解説
結核という言葉を聞いて、過去の病気だと思ったなら、この条文の存在理由を半分見落としている。児童福祉法20条は、結核にかかった児童を病院に入院させ、医療と同時に「学習の援助」まで公費で給付する制度、療育の給付を定める。ここが他の医療費助成と決定的に違う点だ。給付の中身は医療だけではない。第2項が明記しているのは「医療並びに学習及び療養生活に必要な物品の支給」。教科書、ノート、学習用品、療養生活に必要な日用品まで含まれる。長期入院で学校に通えない子どもが、退院したとき学年に戻れないという二次被害を、法律の側から潰しにかかっている。しかも給付を受ける先は自由な病院ではなく、都道府県知事が指定した「指定療育機関」に限られる。あなたの住む都道府県に指定療育機関が何か所あるか、調べたことがある保護者はほとんどいない。制度は存在するが、入口を知らない人には届かない構造になっている。
法的な位置づけ
療育の給付とは、児童福祉法20条に基づき、都道府県が結核にかかっている児童を病院に入院させ、療養に併せて学習の援助を行うために実施する給付である。その内容は医療並びに学習及び療養生活に必要な物品の支給であり、医療部分は都道府県知事が病院開設者の同意を得て指定する指定療育機関に委託して行われる。
手順
- 1.入院前に指定療育機関かを確認する 結核で入院が必要と告げられたら、入院先を決める前に保健所または都道府県の担当課に連絡し、候補の病院が指定療育機関かどうかを確認する。指定外の病院では医療に係る療育の給付が受けられない
- 2.療育の給付を申請する 窓口で申請書の様式と必要書類を確認し、入院と並行して申請する。給付は申請以降の期間に及ぶのが原則のため、入院と同時期の申請を目指す
- 3.学習・療養生活物品の対象を確認する 児童福祉法20条2項の学習及び療養生活に必要な物品について、具体的に何が支給対象になるかを窓口で列挙してもらい、記録に残す
- 4.教育側の支援も同時に確認する 物品の給付とは別に、授業そのものは院内学級や訪問教育が担う。入院先の病院と在籍校の双方に、利用の可否と手続を同じ内容で問い合わせる
よくある質問 AI による整理
Q1療育の給付とは何ですか?
結核にかかっている児童を病院に入院させ、医療と学習及び療養生活に必要な物品を都道府県が給付する制度です。根拠は児童福祉法20条です。
Q2指定療育機関とはどんな病院ですか?
政令で定める基準に適合する病院のうち、開設者の同意を得て都道府県知事が指定した病院です(児童福祉法20条5項・6項)。医療の給付はここに委託されます。
Q3療育の給付の申請先はどこですか?
実施主体は都道府県です。実務上の窓口は保健所や都道府県の担当課であることが多いため、まず最寄りの保健所に問い合わせると確実です。
Q4療育の給付に自己負担はありますか?
児童福祉法56条により、本人又は扶養義務者の負担能力に応じて費用の全部又は一部が徴収される場合があります。具体額は自治体で確認が必要です。
Q5療育の給付は何歳まで使えますか?
対象は「児童」であり、児童福祉法4条で満18歳に満たない者と定義されています。18歳未満で結核にかかっていることが前提となります。
Q6療育の給付は通院治療でも使えますか?
条文は「病院に入院させて」療育の給付を行うと定めており、入院が前提の制度です。通院中心の治療は別の公費負担制度の対象となるか確認が必要です。
Q7外国籍の子どもでも療育の給付は受けられますか?
条文上は「結核にかかつている児童」とのみ定め、国籍要件はありません。ただし在留資格や住所の扱いは自治体の運用によるため、窓口で確認してください。
Q8指定療育機関の指定取消しは争えますか?
指定取消しは行政処分のため、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、6か月以内に取消訴訟を提起して争うことができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1結核の入院って、普通の健康保険と何が違うんですか?
健康保険は医療費の自己負担を減らすだけですが、本条の療育の給付は医療に加えて学習及び療養生活に必要な物品まで給付対象にしています(20条2項)。給付は都道府県知事が指定した指定療育機関への委託により行われます(同4項)。実務のポイント:感染症法の結核医療公費負担と本条は別制度で、窓口も担当課も違うことが多い。病院の医事課で「結核の公費」とだけ聞くと感染症法の話だけで終わる。児童の場合は児童福祉の窓口にも別途あたること
Q2近くに指定療育機関がないと言われました。どうしようもないんでしょうか?
指定は都道府県知事が病院開設者の同意を得て行うもので(20条5項)、政令の基準に適合する病院について行われます(同6項)。隣接自治体の指定機関の利用可否や移送の扱い(3項に移送が給付内容として挙がっている)を確認する余地があります。実務のポイント:3項が移送を給付内容に列挙している意味は大きい。遠方の指定機関しかない場合でも、移送が給付対象になりうる前提で窓口に相談すると、話の出発点が変わる
Q3入院中の勉強の遅れって、本当に国が面倒を見てくれるんですか?
本条1項は「療養に併せて学習の援助を行うため」と目的を明記しており、2項で学習に必要な物品の支給を給付内容に含めています。ただし授業そのものは教育行政側の院内学級・訪問教育が担い、本条は物品面の支えです。実務のポイント:学習の援助は福祉(本条)と教育(在籍校・特別支援教育)の二系統に分かれている。片方の窓口だけに相談すると「それはうちではない」で終わる。最初から両方に同じ質問を投げるのが、実務で一番速い
間違えやすい点 AI による整理
- 「結核は昔の病気だから、この条文は死文だ」という理解は、前提そのものが誤っている。日本の結核罹患率は先進国の中でなお高い水準にあり、毎年新規登録患者が出続けている。小児結核の届出も途絶えていない。条文が現役である以上、給付を請求する権利も現役である(最新の罹患統計は厚生労働省の結核登録者情報調査年報でご確認ください)
- 医療費の公費負担制度なら他にもあると知っている人は多い。だが感染症法に基づく結核医療の公費負担と、この20条の療育の給付が「学習の援助」という項目で決定的に違う点までは、ほとんど知られていない。前者は医療のみ、後者は医療+学習+療養生活物品。同じ結核でも、児童であるかどうかで給付の設計思想が変わる
- 保護者の視点では「入院先は医師が決めるもの」に見える。だが法律の視点では、指定療育機関に入院したかどうかが給付の可否を分ける(4項)。この落差が家計を直撃する。医師は医学的最適を考え、給付の要件までは考えない。要件を知っている保護者だけが、入院先の選択肢を先に確認できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 児童福祉法20条:結核児童の入院による療育の給付 | 児童福祉法19条:保健所長による療育の指導 感染症法37条:入院患者の医療に係る公費負担 |
| 給付・支援の内容 | 医療+学習及び療養生活に必要な物品の支給 | 診査・相談・療育の指導(金銭・物品の給付ではない) 医療費の公費負担(学習物品は対象外) |
| 対象者 | 結核にかかっている児童(18歳未満) | 身体に障害のある児童等 入院の勧告・措置を受けた感染症患者(年齢不問) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では結核治療の費用負担は感染症法制と健康保険が担い、入院児童の学習支援は特殊教育の枠組みで行われる。医療と学習物品を単一の給付として束ねる日本型の規定は見当たらない
韓国は結核予防法で結核患者の医療費支援を定めるが、児童に限定した学習物品の給付を一体化した構造ではない
米国では病弱児の教育は特別教育法制と学区の在宅・病院内教育で対応し、医療費は保険制度が担う。福祉と教育が別系統である点は日本の実務と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 子どもが学校の健康診断で結核の精密検査を指示され、入院が必要だと告げられた。医療費の心配で頭がいっぱいになるが、本当に確認すべきは「この病院は指定療育機関か」の一点。指定外の病院に入院すると、療育の給付は原則として使えない。転院の判断は入院前にしかできない
- 半年の入院で授業についていけなくなった中学生。保護者は塾代を自腹で覚悟していたが、20条2項の「学習に必要な物品の支給」は療育の給付の一部として請求対象になる。院内学級の設置と併せて、福祉事務所の窓口で何が出るかを具体的に確認する価値がある
- 病院の開設者側の視点に立つと、指定療育機関の指定は「同意を得て」行われる(5項)。強制ではない。そして辞退も30日以上の予告期間を設ければ自由にできる(7項)。つまりあなたの地域の指定病院は、いつ消えてもおかしくない
- 指定療育機関が政令基準に適合しなくなり、都道府県知事から指定取消しの通知が届いた。取消しは行政処分(役所が特定の相手に直接下す法的効力のある決定)なので、審査請求または取消訴訟で争える。だが審査請求の期間は処分を知った日の翌日から3か月。通知を机に置いたまま夏が終われば、争う道は閉じる
- 外国籍の家庭の子どもが結核で入院することになった。療育の給付は国籍要件を条文上置いていない。在留資格や住所の扱いで自治体判断が分かれる実務はあるが、条文の文言だけを見れば「結核にかかつている児童」であり、そこに国籍の文字はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 入院が必要と言われた時点で、その病院が指定療育機関かを保健所・福祉事務所・都道府県の担当課に確認する2. 療育の給付の申請窓口と必要書類(医師の診断書、世帯の状況を示す書類等)を確認し、入院と並行して申請する3. 医療だけでなく学習及び療養生活に必要な物品の支給(2項)について、具体的に何が対象かを窓口で列挙してもらい、記録に残す4. 院内学級や訪問教育の可否を、入院先と在籍校の双方に確認する
訴えられた側:指定療育機関の側として指定取消しを受けた場合:1. 取消しの根拠が政令基準の不適合(8項)か、21条違反か、著しく不適当かを処分理由から特定する2. 事実認定に誤りがあれば、記録と体制整備の証拠を揃える3. 処分通知の教示欄を確認し、審査請求または取消訴訟を検討する4. 自主的に指定を離れる選択なら、7項の30日以上の予告期間による辞退で、取消しの記録を残さず整理する道もある
時効(請求できる期限):指定取消しなどの行政処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。指定の辞退は30日以上の予告期間が必要(本条7項)。療育の給付の申請自体に条文上の一般的な期限はないが、給付は原則として申請以降の期間に及ぶため、入院と同時期の申請が実務上の分水嶺となる
- 児童福祉法 第21条指定療育機関の診療方針及び診療報酬の準拠
- 児童福祉法 第21条の3指定療育機関に対する報告徴収及び検査
- 児童福祉法 第19条結核児童に対する療育の指導、本条の前段手続
- 児童福祉法 第4条児童の定義、給付対象者の範囲を画定
- 児童福祉法 第56条費用徴収、本人及び扶養義務者の負担能力に応じた徴収
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第37条結核患者の入院医療に係る公費負担との適用調整
- 行政不服審査法 第18条指定取消処分に対する審査請求期間
- 行政事件訴訟法 第14条指定取消処分に対する取消訴訟の出訴期間
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