児童福祉法 第24条の11
クイックジャンプ
- 指定障害児入所施設等の設置者は、障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害児及びその保護者の意思をできる限り尊重するとともに、行政機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、障害児入所支援を当該障害児の意向、適性、障害の特性その他の事情に応じ、常に障害児及びその保護者の立場に立つて効果的に行うように努めなければならない。
- 2.指定障害児入所施設等の設置者は、その提供する障害児入所支援の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、障害児入所支援の質の向上に努めなければならない。
- 3.指定障害児入所施設等の設置者は、障害児の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、障害児及びその保護者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第24条の11は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第24条の11の条文原文は「指定障害児入所施設等の設置者は、障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害児及びその保護者の意思をできる限り尊重するとともに、行政機関、教…」で始まります。
- 児童福祉法第24条の11は第二款 指定障害児入所施設等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第24条の11の前の条は児童福祉法第24条の10です。
- 児童福祉法第24条の11の次の条は児童福祉法第24条の12です。
- 児童福祉法第24条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/24_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法24条の11は、障害児入所施設の設置者に意思尊重と質の向上を努力義務として課し、人格の尊重と忠実な職務遂行を法的義務として定める規定。
Q · 障害児入所施設に「努力します」と言われたら、それ以上は求められないの?
3項の人格尊重と忠実義務は努力目標ではなく法的義務です
児童福祉法24条の11のうち、1項(本人・保護者の意思の尊重と関係機関との連携)と2項(支援の質の向上)は努力義務です。一方、3項の障害児の人格の尊重、法令遵守、忠実な職務遂行は「しなければならない」と定められた法的義務です。また、1項・2項の内容も運営基準で具体化されており、基準違反が確認されれば、指定権者である都道府県による勧告・命令、最終的には指定取消しの対象になりえます。
解説
三つの項はどれも施設への注文に見えるが、義務の強さが違う。1項(本人と保護者の意思を尊重し、関係機関と連携して支援する)と2項(支援の質の評価と向上)の結びは「努めなければならない」。条文上の区分では努力義務(目指す方向を示す義務)である。3項だけは「しなければならない」と言い切っている。子どもの人格の尊重、法令と命令の遵守、子どもと保護者のために忠実に職務を遂行すること、この三点は目標ではなく守るべき線である。施設と話し合うとき、この違いを知らない保護者は「ご希望に沿えるよう努力します」という返事で引き下がる。知っている保護者は、「人格の尊重」と「忠実な職務遂行」は努力目標ではないと切り返せる。さらに具体的な運営ルールは厚生労働省令の基準に細かく書かれている。基準違反が確認されれば、都道府県は勧告・命令・指定取消しの手続に進める。苦情や面談では「どの項の、どの基準に反しているか」という形で話を進めることになる。
法的な位置づけ
児童福祉法第24条の11は、指定障害児入所施設等の設置者の責務を定める規定である。障害児及び保護者の意思の尊重、関係機関との緊密な連携、支援の質の評価と向上を努力義務とし、障害児の人格の尊重、法令遵守及び忠実な職務遂行を法的義務として課す。
手順
- 1.出来事と意向を記録する 気になる出来事を日付・場面・職員の発言ごとに記録し、子どもの体の変化は写真で残す。本人の意向も、言葉だけでなく表情や行動のメモとして整理しておく
- 2.個別支援計画と重要事項説明書を確認する 施設から個別支援計画と重要事項説明書を取り寄せ、本人の意向がどう書かれているか、苦情受付の窓口と手順がどう定められているかを確認する
- 3.施設の苦情受付窓口に書面で申し入れる 問題の場面と求める改善内容を書面にまとめて施設の苦情受付窓口に提出し、回答期限を示す。面談の場合は日時と参加者、発言内容を記録に残す
- 4.第三者機関や行政に相談する 改善がなければ、都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会、または指定権者である都道府県の担当課に相談する。虐待が疑われる場合は、ためらわず児童相談所へ通告する
よくある質問 AI による整理
Q1指定障害児入所施設等とは何ですか?
都道府県の指定を受けた障害児入所施設と、指定発達支援医療機関の総称です。障害児入所支援を提供し、児童福祉法24条の11の責務を負います。
Q2努力義務と法的義務の違いは?
努力義務は「努めなければならない」と定め、目指す方向を示す義務です。法的義務は「しなければならない」と言い切る義務で、違反すれば監督や責任追及の根拠になります。
Q3障害児入所施設への苦情はどこに言えばいい?
まず施設の苦情受付窓口に書面で伝えます。解決しなければ、都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会、または指定権者である都道府県の担当課に相談できます。
Q4施設職員の不適切な言動は違法?
子どもの人格を傷つける言動は、24条の11第3項の人格尊重義務に反する問題になります。内容によっては虐待として通告や指導監査の対象にもなりえます。
Q5個別支援計画に本人の意向は必ず書かれる?
1項は本人の意思をできる限り尊重するよう求めており、運営基準も計画作成時の意向把握を求めています。意向欄が空白なら、面談で理由を確認できます。
Q6障害児入所施設の指定は取り消されることがある?
あります。運営基準違反や不正が確認されると、都道府県は勧告・命令を経て、指定の取消しや効力停止に進むことができます。
Q7障害児入所施設は18歳になったら退所しなければならない?
原則は18歳未満が対象ですが、成人期への移行については経過的な扱いや移行調整の仕組みがあります。近年の改正で見直されているため、最新の制度を確認してください。
Q8施設の支援の質はどうやって確認できる?
施設の自己評価や第三者評価の結果、重要事項説明書などを確認します。公表していない場合は開示を求めることもでき、施設選びの判断材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1施設に不満があると言ったら、子どもが追い出されたりしませんか?
苦情を言ったことを理由に不利益な扱いをすることは、3項の忠実義務や運営基準の趣旨に反する。指定施設には、正当な理由なくサービスの提供を拒んではならないという基準もある(児童福祉法24条の11第3項、運営基準)。実務のポイント:施設への苦情は、運営適正化委員会のような第三者機関を通すと、「言った・言わない」の争いになりにくい。記録が残ること自体が抑止力になる
Q2「質の評価」って、外部の人がチェックしてくれるんですか?
2項が定めるのは、設置者自身が支援の質を評価するなどの措置を講じる努力義務である。具体的なやり方は運営基準や国の通知に委ねられている(児童福祉法24条の11第2項)。実務のポイント:評価結果を公表している施設もある。入所先を選ぶ段階で結果の開示を求め、応じない施設は質の向上に後ろ向きだと判断する材料にしてよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務なら、施設が何もしなくても責任は問えない」と考えがちだが、それは条文だけを見た場合の話である。1項・2項の中身は厚生労働省令の運営基準に具体化されている。基準違反が確認されれば、都道府県による勧告・命令、最終的には指定取消しの対象になる。義務の重さは本条ではなく、省令の側で決まる
- 保護者から見れば、施設は子どもを「預かってくれている」相手である。法律から見ると、設置者は障害児とその保護者のために忠実に職務を遂行する義務を負う立場にある。遠慮して言うべきことを言わないと、この落差のぶん子どもの支援が削られていく
- 「保護者の意見を尊重する」条文だと理解されやすいが、1項が最初に挙げているのは障害児本人の意思である。保護者の希望と本人の意向がぶつかる場面で、施設は保護者の言い分だけを通せばよいわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる事業者 | 児童福祉法24条の11:指定障害児入所施設等の設置者 | 障害者総合支援法42条:指定障害福祉サービス事業者等(主に成人向け) |
| 意思尊重・関係機関との連携 | 障害児及び保護者の意思の尊重、行政・教育機関等との連携を努力義務とする | 障害者等の意思の尊重、関係機関との連携を努力義務とする |
| 法的義務の範囲 | 障害児の人格尊重、法令遵守、障害児及び保護者のための忠実な職務遂行 | 障害者等の人格尊重、法令遵守、障害者等のための忠実な職務遂行 |
| 違反時の帰結 | 運営基準違反が確認されれば、都道府県による勧告・命令・指定取消し等 | 基準違反が確認されれば、都道府県知事等による勧告・命令・指定取消し等 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は身心障礙福利機構の設立許可と定期評鑑を法定し、行政が機構の服務品質を評価する仕組みをとる。日本の2項が設置者の自己評価に重心を置くのと対照的
ドイツは児童の入所施設に事前の運営許可を求め、児童の福祉が確保されない場合は許可を与えない、または取り消す構造をとる
フランスは社会・医療福祉施設の利用者に尊厳、私生活、安全の尊重などの権利を列挙し、利用者側の権利として構成している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 子どもが入所している施設で、本人が嫌がっている日課を「全員同じだから」と押し付けられている。面談で職員は「できる限り配慮します」と答えた。これは1項の意思尊重の問題として扱われる。本人が言葉で意思を伝えにくい場合でも、表情や行動の記録を支援計画の見直しに使うよう求められる
- 18歳の誕生日まであと半年。施設から「その後の行き先は保護者が探してください」とだけ言われた。1項は行政機関など関係機関との緊密な連携を求めている。成人後の生活に向けた移行調整を施設と行政に同時に求めるなら、半年はぎりぎりの長さである(近年の改正で移行支援の枠組みが見直されており、最新の改正状況をご確認ください)
- 施設職員が子どもに「言うことを聞かないならおやつ抜き」と繰り返した場合、どう扱われる? 3項の人格尊重違反の問題になり、内容によっては虐待の通告や指導監査の対象になりうる
- あなたが施設の管理者で、忙しさを理由に支援の自己評価を何年も放置していた。2項は努力義務だが、省令の基準で求められている措置を怠れば、実地指導でそのまま指摘事項になる
- 保護者会で施設への苦情が相次いだ。本人ひとりでは言いにくいことでも、都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会なら第三者として受け付けてくれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 気になる出来事を日付・場面・職員の発言ごとに記録し、子どもの体の変化は写真で残す2. 個別支援計画と重要事項説明書を取り寄せ、本人の意向がどう書かれているか確認する3. まず施設の苦情受付窓口へ書面で伝え、回答期限を示す4. 改善がなければ、都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会、または指定権者である都道府県の担当課に相談する。虐待が疑われる場合は、ためらわず児童相談所へ通告する
訴えられた側:1. 苦情の対象になった場面の支援記録・日誌・計画を保全し、書き換えない2. 本人の意向を確認した方法と、その根拠を説明できるよう整理する3. 自己評価や研修など、2項の質の向上のためにとった措置の実績をまとめる4. 保護者との面談は複数の職員で記録を残しながら行い、改善策を書面で示す。隠そうとすると、監査で最も不利に扱われる
時効(請求できる期限):本条に特定の期限はない。損害賠償を請求する場合、契約責任には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)が、不法行為には民法724条・724条の2(知った時から3年、生命・身体の侵害は5年)が適用される
- 児童福祉法 第24条の2障害児入所給付費の支給、指定施設の定義
- 児童福祉法 第24条の12人員・設備・運営基準の遵守(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第24条の17基準違反等による指定取消し(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第33条の10施設職員等による虐待の定義
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第42条成人向け指定事業者の同種責務規定
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第8条事業者の差別禁止と合理的配慮
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める