児童福祉法 第24条の35
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- 市町村長は、指定障害児相談支援事業者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定障害児相談支援事業者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。
- 一当該指定に係る障害児相談支援事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について第二十四条の三十一第一項の内閣府令で定める基準に適合していない場合当該基準を遵守すること。
- 二第二十四条の三十一第二項の内閣府令で定める指定障害児相談支援の事業の運営に関する基準に従つて適正な指定障害児相談支援の事業の運営をしていない場合当該基準を遵守すること。
- 三第二十四条の三十一第三項に規定する便宜の提供を適正に行つていない場合当該便宜の提供を適正に行うこと。
- 2.市町村長は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた指定障害児相談支援事業者が、同項の期限内にこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
- 3.市町村長は、第一項の規定による勧告を受けた指定障害児相談支援事業者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該指定障害児相談支援事業者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
- 4.市町村長は、前項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第24条の35は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第24条の35の条文原文は「市町村長は、指定障害児相談支援事業者が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該指定障害児相談支援事業者に対し、期限を定めて、当該各号に定める措置をと…」で始まります。
- 児童福祉法第24条の35は第二款 指定障害児相談支援事業者に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第24条の35の前の条は児童福祉法第24条の34です。
- 児童福祉法第24条の35の次の条は児童福祉法第24条の36です。
- 児童福祉法第24条の35には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の35 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の35(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/24_35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法24条の37は、基準違反の指定障害児相談支援事業者に対し、市町村長が期限付き勧告、不服従時の公表、命令を行えると定め、命令時の公示を義務づける。
Q · 相談支援事業所が市町村から勧告を受けたら、その後どうなるの?
期限内に従わなければ公表され、命令と公示へ進み得る
児童福祉法24条の37では、市町村長は基準違反の指定障害児相談支援事業者に期限を定めて勧告できます(1項)。期限内に従わなければその旨を公表でき(2項)、正当な理由なく措置をとらなければ期限付きで命令できます(3項)。命令を出したときは公示が義務です(4項)。勧告は行政指導、命令は行政処分であり、命令からは審査請求や取消訴訟で争えます。
解説
障害のある子どもの相談支援。その事業所を選ぶとき、あなたが見るべき情報は「市区町村のサイトに公表された事業者名」かもしれない。児童福祉法24条の37は、指定障害児相談支援事業者が人員基準・運営基準・便宜提供の三つのどれかを守っていないと市町村長が認めたとき、期限付きで勧告できると定める。ここからが本題だ。勧告に従わなければ「公表できる」(2項)。さらに正当な理由なく放置すれば「命令できる」(3項)、そして命令を出したら市町村長は「公示しなければならない」(4項、義務)。つまりこの条文は、行政のペナルティを段階的に外へ見せる仕組みを内蔵している。あなたが保護者なら、契約前に自治体の公示・公表を確認するという武器を手にしたことになる。事業者側なら、勧告書が届いた時点が唯一の静かな交渉期間であり、それを過ぎれば事業所名が公の記録に残る。
法的な位置づけ
児童福祉法24条の37は、指定障害児相談支援事業者に対する市町村長の監督手段を定める規定である。人員基準、運営基準、便宜の提供のいずれかに適合しない場合の期限付き勧告、勧告不服従時の公表、正当な理由のない不履行に対する措置命令、および命令時の公示義務という段階的な是正手続を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.勧告書の指摘事項と期限を特定する 勧告書が1項1号(人員)、2号(運営)、3号(便宜の提供)のどれを指摘しているか、是正すべき措置の内容と期限を一覧にする。期限を過ぎると2項の公表対象になる
- 2.是正計画を立てて実行する 人員配置の補充、モニタリング記録や障害児支援利用計画の更新、運営規程の見直しなど、指摘ごとに担当者と完了日を決めて実行する
- 3.期限内に改善報告を提出する 是正の証跡を添付した改善報告を期限内に市町村の障害福祉担当課へ提出する。未了の項目は、理由と完了見込みを具体的な資料とともに示す(3項の「正当な理由」の主張につながる)
- 4.命令が出たら不服申立ての期限を管理する 3項の命令は行政処分なので、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、6か月以内に取消訴訟を提起できる。争うかどうかと並行して、命令の措置も期限内に履行する
よくある質問 AI による整理
Q1指定障害児相談支援事業者とは?
障害児支援利用計画の作成やモニタリングを行う事業者として、市町村長の指定を受けた事業者です。指定は児童福祉法24条の26に基づきます。
Q2児童福祉法24条の37の勧告とは?
人員基準・運営基準・便宜の提供のいずれかを守っていない事業者に、市町村長が期限を定めて是正を求める行政指導です。
Q3勧告に従わなかった事業所の公表はどこで確認できる?
公表は市町村長が行うため、市区町村の公式サイト、障害福祉担当課のページ、公報が主な確認先です。掲載方法は自治体によって異なります。
Q4勧告の期限はいつまで?
法律に一律の日数はありません。市町村長が勧告ごとに期限を定めるため、届いた勧告書に書かれた日付が基準になります。
Q5命令にも従わないとどうなる?
命令に従わなかった事実は、24条の38の指定取消・効力停止を検討する際の事情になり得ます。命令の段階で公示はすでに行われています。
Q6命令が出ない「正当な理由」とは?
法律上の定義はありません。人材確保の努力が客観的に確認できるのに期限内に間に合わなかった場合などが考えられますが、個別に判断されます。
Q7公表と公示の違いは?
勧告不服従の公表(2項)は「できる」で市町村長の裁量です。命令をしたときの公示(4項)は「しなければならない」で義務です。
Q8立入検査から勧告までの流れは?
24条の36の報告徴収・立入検査で事実を確認し、基準不適合と認められると本条の勧告に進むのが一般的な流れです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告を受けたって、行政指導ですよね。無視したらどうなるんですか
期限内に従わなければ市町村長はその旨を公表できます(本条2項)。さらに正当な理由なく措置を取らなければ命令が出され、命令が出た場合の公示は市町村長の義務です(3項、4項)。実務のポイント:実務で本当に効くのは制裁ではなく公表です。事業所名が自治体サイトに載ると、利用者の紹介ルートが静かに止まる。期限内是正が唯一の防御線だと、監査対応に慣れた事業者ほど知っている
Q2勧告に納得いかないとき、裁判で争えますか
勧告は行政指導であり処分性がないため、原則として取消訴訟の対象になりません。争えるのは3項の命令からで、これは行政処分なので審査請求(行政不服審査法)と取消訴訟(行政事件訴訟法)の両方が使えます。実務のポイント:勧告段階では訴訟ではなく、事実誤認を指摘する意見書を担当課に出すのが定石。ここで記録を残しておくと、後に命令が出たときの争点整理で効いてくる
Q3事業所に問題があるとき、どこに言えばいいんですか
障害児相談支援の指定と監督は市町村長が行うので(本条1項、指定は24条の26)、市区町村の障害福祉担当課が窓口です。人員(1号)、運営(2号)、便宜の提供(3号)のどれに当たるか書き添えると処理が早い。実務のポイント:通報先を都道府県にしてしまう人が非常に多く、回付されるまでに数週間かかる。障害児相談支援は市町村、という一点を押さえるだけで動き出しが変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 勧告は「お願い」レベルだから従わなくても実害はない、と考える事業者は多い。実害の本体は制裁そのものではなく可視化にある。公表(2項)と公示(4項)で事業所名が行政の公的記録に載れば、利用者の流出、他自治体からの照会、指定更新時の心証、すべてに波及する。金銭の罰より重い
- 「行政から何か言われた」と聞くと一律に同じものと受け取りがちだが、勧告と命令は法的性質が違う。勧告は行政指導であり処分性がなく、原則として取消訴訟の対象にならない。3項の命令は行政処分であり、審査請求も取消訴訟もできる。争える段階と争えない段階の境目が、この条文の中にある
- 監督権限は都道府県にあると思い込んでいる人が多い。障害児相談支援については本条の主体は市町村長である。都道府県庁に電話しても話が進まない理由はここにあり、通報先を間違えると数週間が無駄になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手段の性質 | 24条の37:勧告(行政指導)→ 命令(行政処分) | 24条の36:報告徴収・立入検査(調査権限) 24条の38:指定の取消・効力停止(行政処分) |
| 発動の場面 | 人員・運営基準、便宜の提供に適合しないと認めたとき | 必要があると認めたとき(事実確認の段階) 法定の取消事由に該当するとき |
| 外部への可視化 | 勧告不服従の公表は任意、命令の公示は義務 | 原則として公表を予定しない 指定取消等の結果が事業所名とともに明らかになる |
| 事業者が争える段階 | 勧告は原則不可、命令からは審査請求・取消訴訟が可能 | 調査そのものは原則として争いにくい 処分として審査請求・取消訴訟が可能 |
他国ではどう定めているか 3 か国
身心障礙福利機構への監督は、主管機関の限期改善命令と、改善しない場合の罰鍰・公告を組み合わせる仕組み。段階的是正という発想は日本と共通する
ドイツはサービスの質の審査と報酬減額を組み合わせる。公表よりも契約上・報酬上の制裁が中心
フランスは監督当局が社会・医療社会施設に是正命令(injonction)を出し、不履行時に管理措置や許可の見直しへ進む
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 障害児通所支援の利用計画を作ってもらう相談支援事業所を選ぶ段階。パンフレットも見学もいいが、その前に市区町村の障害福祉担当課のページで「公示」「勧告に従わない旨の公表」の履歴を確認する。書いてあれば、そこは基準違反を指摘され改善しなかった事業所だ
- あなたが相談支援専門員として働いている事業所に、市町村から勧告書が届いた。所長は「様子を見よう」と言う。だが期限内に従わなければ公表され、その後の命令は必ず公示される。従業者であるあなたのキャリアにも、その事業所名は残り続ける
- モニタリングの訪問が半年以上ない、計画が去年のコピーのまま。これは基準違反の疑いか? 運営基準(24条の31第2項の内閣府令)違反として市町村に情報提供できる。監査の端緒は、多くの場合利用者からの相談だ
- 指定を受けた事業者に勧告書が到達。期限は1か月。改善計画の提出と実地の是正、両方を期限内に終えなければ公表が待っている。残り時間で何を優先するかが、事業所の看板の生死を分ける
- 友人から「この事業所、相談員が一人しかいなくて回ってない」と相談された。人員基準への不適合は1項1号の勧告事由そのもの。どこに言えばいいか、あなたは即答できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 何が守られていないかを基準に紐づけて記録する(訪問頻度、担当者数、計画の更新日、モニタリング記録の有無)。日付と事実だけを時系列で2. 通報先は都道府県ではなく市町村の障害福祉担当課。1項各号のどれに当たるかを添えると動きが早い3. 並行して計画相談の事業所変更を検討、行政の是正には数か月かかる4. 公表・公示は市町村の公報やサイトに出るので、経過を自分で追う
訴えられた側:1. 勧告書の各号の指摘と期限を確認、期限内の是正完了が最優先。ここを越えると公表(2項)の対象になる2. 是正の証跡(人員配置表、勤務実績、更新した支援計画、研修記録)を書面で残し期限内に提出3. 期限内に間に合わない部分は「正当な理由」を具体的資料とともに主張、3項の命令は正当な理由がないことが要件4. 命令が出た場合は行政処分なので、審査請求または取消訴訟で争える。勧告段階では原則争えないため、反論は事実ベースで行政側に直接出す
時効(請求できる期限):勧告・命令の期限は市町村長が個別に定める(本条1項、3項)ので、届いた文書に書かれた日付がすべて。3項の命令は行政処分であり、不服申立ては処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
学説
通説:本条1項の勧告は行政指導であり、原則として処分性はない。ただし勧告と後の不利益処分との法的な結びつきが強い場合、平成17年最判の枠組みで処分性が問題になり得る
通説:2項の公表は制裁的な機能を持つ事実行為と理解される。事前の意見聴取の機会や、誤った公表への救済方法(国家賠償など)が議論されている
手続法上の整理:市町村長の行政指導には行政手続法第4章が適用されず(同法3条3項)、各自治体の行政手続条例による。法律に基づく3項の命令には行政手続法の不利益処分の規定が及ぶ
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 新設:障害者自立支援法等の改正により障害児相談支援が創設され、指定障害児相談支援事業者に対する勧告・公表・命令・公示の規定が置かれた(2012年4月施行)
- 2.令和5年(2023年) 改正:こども家庭庁の設置に伴い、基準を定める府省令が厚生労働省令から内閣府令に改められた
- 児童福祉法 第24条の31勧告の前提となる人員・運営基準の定め
- 児童福祉法 第24条の26指定障害児相談支援事業者の指定要件
- 児童福祉法 第24条の36報告徴収・立入検査、勧告の端緒となる調査権
- 児童福祉法 第24条の38指定の取消・効力停止、本条の次段階の制裁
- 行政手続法 第32条行政指導の一般原則、勧告の限界
- 行政不服審査法 第2条命令への審査請求の根拠
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第51条成人の相談支援における同型の勧告・命令(通称 障害者総合支援法)
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