児童福祉法 第25条の2
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- 地方公共団体は、単独で又は共同して、要保護児童(第三十一条第四項に規定する延長者及び第三十三条第十九項に規定する保護延長者を含む。次項及び第六項において同じ。)の適切な保護又は要支援児童若しくは特定妊婦への適切な支援を図るため、関係機関、関係団体及び児童の福祉に関連する職務に従事する者その他の関係者(以下「関係機関等」という。)により構成される要保護児童対策地域協議会(以下「協議会」という。)を置くように努めなければならない。
- 2.協議会は、要保護児童若しくは要支援児童及びその保護者又は特定妊婦(以下この項及び第五項において「支援対象児童等」という。)に関する情報その他要保護児童の適切な保護又は要支援児童若しくは特定妊婦への適切な支援を図るために必要な情報の交換を行うとともに、支援対象児童等に対する支援の内容に関する協議を行うものとする。
- 3.地方公共団体の長は、協議会を設置したときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
- 4.協議会を設置した地方公共団体の長は、協議会を構成する関係機関等のうちから、一に限り要保護児童対策調整機関を指定する。
- 5.要保護児童対策調整機関は、協議会に関する事務を総括するとともに、支援対象児童等に対する支援が適切に実施されるよう、内閣府令で定めるところにより、支援対象児童等に対する支援の実施状況を的確に把握し、必要に応じて、児童相談所、養育支援訪問事業を行う者、こども家庭センターその他の関係機関等との連絡調整を行うものとする。
- 6.要保護児童対策調整機関は、子ども・若者育成支援推進法(平成二十一年法律第七十一号)第十五条第一項に規定する子ども・若者のうち要保護児童又は要支援児童であるものに対し、協議会及び同法第十九条第一項に規定する子ども・若者支援地域協議会が協働して効果的に支援を行うことができるよう、同法第二十一条第一項に規定する子ども・若者支援調整機関と連携を図るよう努めるものとする。
- 7.市町村の設置した協議会(市町村が地方公共団体(市町村を除く。)と共同して設置したものを含む。)に係る要保護児童対策調整機関は、内閣府令で定めるところにより、専門的な知識及び技術に基づき前二項の業務に係る事務を適切に行うことができる者として内閣府令で定めるもの(次項及び第九項において「調整担当者」という。)を置くものとする。
- 8.地方公共団体(市町村を除く。)の設置した協議会(当該地方公共団体が市町村と共同して設置したものを除く。)に係る要保護児童対策調整機関は、内閣府令で定めるところにより、調整担当者を置くように努めなければならない。
- 9.要保護児童対策調整機関に置かれた調整担当者は、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修を受けなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第25条の2は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第25条の2の条文原文は「地方公共団体は、単独で又は共同して、要保護児童(第三十一条第四項に規定する延長者及び第三十三条第十九項に規定する保護延長者を含む。」で始まります。
- 児童福祉法第25条の2は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第25条の2の前の条は児童福祉法第25条です。
- 児童福祉法第25条の2の次の条は児童福祉法第25条の3です。
- 児童福祉法第25条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第25条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第25条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/25_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法25条の2は、地方公共団体が関係機関等で構成する要保護児童対策地域協議会を置くよう努めると定め、協議会内での情報交換と支援協議を認めている。
Q · 学校や病院が、親の同意なしに子どもの情報を市役所と共有していいの?
要対協の枠内なら法律に基づく情報交換として認められる
児童福祉法25条の2第2項は、要保護児童対策地域協議会が支援対象児童等に関する情報の交換と支援内容の協議を行うと定めています。学校・保育所・医療機関・児童相談所などの構成員は、この法定の枠内で情報を共有できます。一方、構成員には25条の5で罰則付きの守秘義務が課され、協議会の外に情報を漏らすことは禁じられています。設置自体は1項で努力義務とされ、設置時は3項により公示されます。
解説
虐待が疑われる子どもがいると、学校・保育園・病院・警察・児童相談所がそれぞれ断片的な情報を握ったまま動く。その断片を一つのテーブルに集めて突き合わせる法的な場所が、要保護児童対策地域協議会(要対協)である。あなたが保育士でも、担任でも、小児科の看護師でも、民生委員でも、この協議会の構成員になった瞬間、守秘義務の壁を越えて情報を出せるようになる。ここが決定的な点だ。普段なら「個人情報だから言えない」で止まる情報が、要対協の枠内では合法的に共有できる(児童福祉法25条の3、25条の5の守秘義務と裏表の関係)。逆に、あなたが支援を受ける側の親であれば、自分の知らないところで学校と市役所と病院が自分の家庭の話をしていることを意味する。同意なしで。それが違法ではないと法が定めている。この協議会の存在を知っているかどうかで、通告した後に「何も起きていない」のか「動いているが見えないだけ」なのかの読み方が変わる。
法的な位置づけ
要保護児童対策地域協議会とは、児童福祉法25条の2に基づき地方公共団体が設置に努める合議体であり、関係機関・関係団体・児童福祉関連職務の従事者等で構成される。要保護児童、要支援児童及びその保護者、特定妊婦に関する情報交換と支援内容の協議を行い、長が指定する要保護児童対策調整機関が事務を総括する。
よくある質問 AI による整理
Q1要保護児童対策地域協議会とは?
児童福祉法25条の2に基づき、学校・保育所・医療機関・児童相談所などが虐待や養育困難の家庭の情報を共有し、支援を協議する地域の会議体です。
Q2要対協の設置は義務ですか?
法律上は努力義務です(25条の2第1項「置くように努めなければならない」)。ただし実務上はほぼすべての市町村が設置しています。
Q3要保護児童と要支援児童の違いは?
要保護児童は保護者のいない児童や保護者に監護させることが不適当な児童、要支援児童は保護者の養育を支援することが特に必要な児童を指します。
Q4特定妊婦とはどんな人ですか?
出産後の養育について出産前から支援が特に必要と認められる妊婦です。要対協の支援対象に含まれ、妊娠中から支援計画が検討されます。
Q5要保護児童対策調整機関はどこにありますか?
協議会を設置した自治体の長が構成機関から一つだけ指定します(4項)。多くは市町村の子ども家庭担当課やこども家庭センターが担います。
Q6要対協は18歳以上も対象になりますか?
1項により、31条4項の延長者や33条19項の保護延長者も要保護児童に含まれるため、18歳を超えても支援対象に残る場合があります。
Q7要対協の会議に保護者は参加できますか?
本条は保護者の参加権を定めていません。構成員は関係機関等です。ただし調整機関に支援内容や見直し時期を尋ね、事情を説明することはできます。
Q8要対協の調整担当者に資格は必要ですか?
市町村設置の協議会では専門的知識を持つ調整担当者の配置が必要(7項)で、内閣総理大臣が定める基準の研修受講が義務付けられています(9項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1通告したことが、その親にバレたりしませんか?
通告者を特定させる情報を漏らすことは禁じられている(児童虐待の防止等に関する法律7条)。要対協の構成員には25条の5で罰則付きの守秘義務が課され、会議で得た情報を外に出せば処罰対象になる。実務のポイント:それでも家庭の状況から「園しか知り得ない情報」が出ると推測されることはある。だから通告時に「通告者の匿名性に配慮してほしい」と明示的に伝え、その旨を担当者に記録させておく。記録に残っているかどうかで、後の対応の慎重さが変わる
Q2要対協って、結局ただの会議でしょう? 何か強制力があるんですか?
協議会そのものに立入りや保護の強制権限はない。権限を持つのは児童相談所(33条の一時保護、28条の家庭裁判所申立て)である。協議会の機能は情報を束ね、誰がどう動くかを決める調整にある(2項、5項)。実務のポイント:実務上、重大事案の分岐点は「代表者会議」ではなく「個別ケース検討会議」で決まる。要対協は三層構造(代表者会議・実務者会議・個別ケース検討会議)で運用されており、実際にそのケースが動くかどうかは個別ケース検討会議が開かれたかで判断する
Q3民生委員とか PTA 役員でも、この会議のメンバーになれるんですか?
1項は関係機関、関係団体、児童の福祉に関連する職務に従事する者その他の関係者と定めており、民生委員・児童委員、主任児童委員、NPO なども構成員になりうる。ただし構成員になれば25条の5の守秘義務が及び、違反には罰則がある。実務のポイント:構成員として正式に指名されているかどうかで、情報を受け取れる範囲が法的に変わる。ボランティアで関わっている人は、自分が構成員として登録されているかを調整機関に確認しておくと、後で「聞いていない」という情報の断絶を防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「個人情報保護法があるから、学校は子どものことを市役所に話せない」と信じている人が多い。逆である。要対協の構成員となった関係機関は、協議会の枠内で情報を提供できるよう法が設計されている。むしろ守秘義務は25条の5で協議会の外に漏らすことを罰則付きで禁じる方向に働く。情報を出さないことが子どもを守る、という前提そのものが誤っている
- 要対協の存在は知っていても、その設置が努力義務にすぎないことを知っている人は少ない。1項は「置くように努めなければならない」である。実務上ほぼ全市町村が設置しているが、法的には義務ではなく、調整担当者の配置も市町村は義務(7項)、都道府県は努力義務(8項)と段差がある。あなたの地域の要対協がどこまで人的に整備されているかは、自治体ごとに実際に差がある
- 親の側から見ると「勝手に自分の家庭が議題にされる不当な仕組み」だが、法の側から見ると「複数機関が同じ危険信号を持ちながら誰も全体像を見ていないまま子どもが死ぬ事態を防ぐ仕組み」である。この見え方の落差が、支援を受け入れるか拒絶するかの分岐点になる。拒絶した記録自体が、その後の対応の重さを決める材料として残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 児福法25条の2:関係機関の情報共有と支援協議の場を設ける | 児福法25条:要保護児童を発見した者の通告義務 児福法33条:児童相談所長等による一時保護 |
| 強制力 | 協議会自体に立入り・保護の強制権限はない | すべての国民に通告義務(罰則なし) 保護者の同意なく一時保護できる |
| 主体 | 地方公共団体(設置は努力義務)と調整機関 | 要保護児童を発見した者 児童相談所長・都道府県知事 |
| 情報の扱い | 協議会内での情報交換を認め、外部漏示は25条の5で禁止 | 通告は守秘義務違反とならない方向で解釈される 保護の要否判断のための調査・記録 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は通報後に地方主管機関が各機関と連携して支援する仕組みで、日本のような法定協議会の常設は規定されていない
ドイツは児童保護のための地域ネットワーク構築を法定しており、多機関連携の発想が日本の要対協に近い
フランスは県単位のCRIPが懸念情報を一元的に集約する。集約先を一つに定める点で調整機関の指定と共通する
米国は連邦補助金を通じて州に多職種チームの整備を促す仕組みで、運用は州ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保育園で、同じ子の腕に三週間連続であざを見つけた。園長に報告したら「様子を見ましょう」と言われた。あなたが取るべき次の一手は園内協議ではなく、市町村の児童福祉担当課への通告(25条)である。通告が入れば要対協の個別ケース検討会議にかかり、学校・保健センター・児相の情報が一本化される。園内で抱えている限り、そのあざの記録は誰の目にも届かない
- 自分の子のことで市役所から呼び出された親の立場ならどうか。「関係機関で情報を共有させていただきました」と言われ、学校の担任も病院の記録も市の保健師のメモも、すべて一つの会議で読まれていたと知る。同意書にサインした覚えはない。だが25条の2第2項が情報交換を協議会の職務と定めているため、これは違法ではない
- もし、あなたが自治体の職員で、要対協を設置していない市町村にいるとしたら? 本条は「置くように努めなければならない」という努力義務であって、義務ではない。設置していない自治体では、虐待情報は各課がバラバラに持ったまま連携せず、重大事案が漏れる。あなたの住む自治体が設置済みかどうかは、3項の公示で確認できる
- 妊娠に誰にも相談できないまま、健診も受けずに臨月を迎えた人がいる。この「特定妊婦」も要対協の支援対象である。出産後の虐待リスクが高いと判断されると、生まれる前から支援計画が組まれる。支援と監視は、法律上は同じ仕組みの表と裏だ
- 児童養護施設を出る18歳の子が、あと3か月で措置解除になる。本条は31条4項の延長者・33条19項の保護延長者まで要保護児童に含めており、18歳を超えても協議会の対象に残る。「18歳で切れる」という前提で支援計画を組むと、退所直後の空白期間に子どもが落ちる
取るべき行動
被害を受けた側:支援を受ける側、または通告する側いずれも、まず自治体の要対協設置の有無を3項の公示(自治体ホームページや広報)で確認する。通告は市町村の児童福祉担当課、児童相談所、または児童相談所虐待対応ダイヤル189へ。通告者の情報は保護される(児童福祉法25条の2第5項に基づく調整機関の運用、及び児童虐待の防止等に関する法律7条)。通告後は日付・相手方の部署名・担当者名を記録し、2週間動きがなければ調整機関に進捗を照会する
訴えられた側:虐待を疑われた保護者の立場では、まず自分の家庭が要対協のケースとして扱われているかを市町村の担当課に確認する。次に、誰がどの情報を共有しているのか、支援計画の内容と見直し時期を尋ねる。全面的な面会拒否や連絡遮断は、リスク評価を引き上げる方向にしか働かない。事実に誤りがあれば書面で反論を出し、記録に残す。児童相談所の一時保護に納得できない場合は、行政不服審査法に基づく審査請求や、家庭裁判所の手続(28条の承認申立てに対する対応)を弁護士と検討する
時効(請求できる期限):本条に特定の期限規定はない。ただし児童虐待の防止等に関する法律に基づき、市町村や児童相談所は通告を受けてから原則48時間以内に子どもの安全確認を行う運用(安全確認の48時間ルール、厚生労働省通知に基づく運用指針)がとられている。一時保護の期間は原則2か月(児童福祉法33条3項)で、延長には家庭裁判所の承認が必要な場合がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:児童福祉法改正により要保護児童対策地域協議会の制度を新設し、関係機関の情報交換と守秘義務の枠組みを法定化
- 2.平成20年(2008年) 改正:協議会の対象を要支援児童及び特定妊婦に拡大
- 3.平成28年(2016年) 改正:市町村設置の協議会の調整機関に専門職である調整担当者の配置と研修受講を義務付け
- 4.令和4年(2022年) 改正:こども家庭センターを連絡調整の相手方として明記するなど、市町村の相談支援体制と連動させる改正
- 児童福祉法 第25条要保護児童発見者の通告義務、協議会が動く起点
- 児童福祉法 第25条の3協議会による関係機関への資料・情報提供の求め
- 児童福祉法 第25条の5協議会構成員の罰則付き守秘義務、情報共有の裏面
- 児童福祉法 第33条児童相談所長による一時保護、協議会にない強制権限
- 児童福祉法 第28条保護者の意に反する措置の家庭裁判所承認
- 児童虐待の防止等に関する法律 第7条通告者を特定させる情報の漏示禁止
- 児童虐待の防止等に関する法律 第6条虐待を受けたと思われる児童の通告義務の特則
- 子ども・若者育成支援推進法 第19条子ども・若者支援地域協議会との協働の相手方
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