児童福祉法 第25条の3
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- 協議会は、前条第二項に規定する情報の交換及び協議を行うため必要があると認めるときは、関係機関等に対し、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めることができる。
- 2.関係機関等は、前項の規定に基づき、協議会から資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力の求めがあつた場合には、これに応ずるよう努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第25条の3は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第25条の3の条文原文は「協議会は、前条第二項に規定する情報の交換及び協議を行うため必要があると認めるときは、関係機関等に対し、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めること…」で始まります。
- 児童福祉法第25条の3は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第25条の3の前の条は児童福祉法第25条の2です。
- 児童福祉法第25条の3の次の条は児童福祉法第25条の4です。
- 児童福祉法第25条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第25条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第25条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/25_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法25条の3は、要保護児童対策地域協議会が関係機関等に資料・情報の提供等を求めることができ、求められた機関は応ずるよう努める義務を負うと定める。
Q · 要対協から子どもの情報を求められたら、必ず出さないといけないの?
出す努力義務はあるが罰則はない。同意なしで提供できる
児童福祉法25条の3第2項により、関係機関等は協議会からの資料・情報の提供や意見の開陳の求めに「応ずるよう努めなければならない」とされています。努力義務であり罰則はありません。一方、この求めは法令に基づくものなので、個人情報保護法上の「法令に基づく場合」(民間は27条1項1号、行政機関等は69条1項)に当たり、保護者の同意がなくても提供できます。
解説
虐待が疑われる子どもについて、学校・病院・保育所・警察・児童相談所がバラバラに情報を持っている。その断片をつなぐのが要保護児童対策地域協議会(要対協)だ。児童福祉法25条の3は、この協議会に「関係機関に資料・情報・意見を出せと求める権限」を与え、求められた側には「応ずるよう努めなければならない」という努力義務を課す。ここがあなたの生活に刺さる。あなたが学校の教員、小児科の看護師、保育士、スクールカウンセラーなら、協議会から照会が来たとき「個人情報保護法があるので出せません」は原則通らない。個人情報保護法27条1項1号「法令に基づく場合」に該当し、本人(保護者)の同意なしに提供して構わないからだ。逆にあなたが保護者の立場なら、自分の知らないところで学校・病院・自治体の情報が一つのテーブルに集約されていることになる。ただし努力義務であり罰則はない。出さない機関に強制する手段は、この条文にはない
法的な位置づけ
児童福祉法25条の3は、要保護児童対策地域協議会の情報収集権限を定める規定である。協議会は、前条2項の情報交換・協議に必要と認めるとき、関係機関等に資料・情報の提供、意見の開陳その他の協力を求めることができ、求められた関係機関等はこれに応ずるよう努める義務(努力義務)を負う。
手順
- 1.照会の根拠条文を確認する 協議会(または調整機関)からの照会が児童福祉法25条の3に基づくものかを文書または口頭で確認し、照会元・対象児童・求められている資料の範囲を記録する
- 2.組織内で法的根拠を共有して決裁を取る 個人情報保護法の「法令に基づく場合」(民間は27条1項1号、行政機関等は69条1項)に当たることを明示し、担当者個人の判断ではなく組織の決裁として提供可否を決める
- 3.事実と評価を分けて資料を作成する 提供する記録は、観察した事実(日時・発言・受傷部位など)と専門職としての評価を区別して記載する。必要な範囲を超える情報は含めない
- 4.提供の事実を自組織でも記録する 提供した内容・日時・相手方・決裁者を自組織の記録に残す。後の検証や保護者からの問い合わせに備え、提供の経緯を説明できる状態にしておく
よくある質問 AI による整理
Q1要保護児童対策地域協議会とは?
虐待を受けている子どもなど要保護児童について、学校・病院・児童相談所・警察などの関係機関が情報を共有し、支援方針を協議するため自治体に置かれる会議体です(児童福祉法25条の2)。
Q2要対協の情報提供の根拠条文は?
児童福祉法25条の3です。1項で協議会が関係機関等に資料・情報の提供を求める権限を、2項で関係機関等がこれに応ずるよう努める義務を定めています。
Q3個人情報保護法の「法令に基づく場合」とは?
法律などに根拠がある提供のことで、本人同意なしの第三者提供が許されます。要対協の照会は児童福祉法25条の3に基づくため、これに当たります。
Q4要対協 照会 断れる?
法的には断っても罰則はありません。2項は努力義務にとどまるためです。ただし重大事案の検証報告書で対応の経緯が記録されることがあります。
Q5病院のカルテを要対協に出すのは守秘義務違反?
協議会の求めに応じた提供は法令に基づく行為と整理されるのが一般的で、正当な理由のある提供と考えられています。院内の決裁手順は事前に整えておくのが安全です。
Q6要対協で共有された情報は外に漏れない?
協議会の構成員には守秘義務があり(児童福祉法25条の5)、違反には刑事罰があります。共有された情報を協議会外へ漏らすことは禁じられています。
Q7要対協の個別ケース検討会議とは?
特定の子どもについて、直接関わる担当者が集まり、具体的な支援内容や役割分担を決める会議です。協議会の運営の中でもっとも実務的な場です。
Q8保護者は要対協の情報共有を止められる?
同意は要件ではないため、共有自体を止めるのは困難です。誤った情報がある場合は、根拠資料を添えて訂正を求めるのが現実的な対応です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1学校が「保護者の同意がないから出せない」と言うんですが、本当にそうなんですか?
違います。協議会からの求めは25条の3という法令に基づくもので、個人情報保護法27条1項1号の例外に当たり、本人同意は不要です。実務のポイント:自治体の要対協実務マニュアルには、この点がほぼ必ず明記されています。組織が渋るときは、当該自治体が公表している要対協設置運営要綱を印刷して示すのが最短ルート。担当者個人の判断ではなく、自治体自身が出した文書だから反論しにくい
Q2協力を断ったら、何かペナルティはありますか?
本条2項は努力義務で、罰則も行政処分もありません。ただし重大事案が発生すると、都道府県または国による検証(児童虐待の防止等に関する法律4条5項)が行われ、報告書に経緯が記載されます。実務のポイント:検証報告書は自治体サイトで公表され、機関名が特定可能な形で残ることがある。法的制裁ゼロと、レピュテーション上の帰結ゼロは全く別の話で、実務家はここを冷静に見ている
Q3協議会のメンバーになると、何か縛られるんですか?
守秘義務がかかります(25条の5)。違反すると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です(25条の5関係の罰則規定、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この守秘義務は退任後も継続します。NPO や民生委員として構成員に指定された人が、地域の井戸端会議でうっかり話すケースが実際にある。指定を受けた時点で、その会議で聞いた話は一生外に出せないと理解しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「個人情報保護法があるから、子どもの情報は勝手に出せない」と信じている現場職員は極めて多い。実際は逆で、協議会からの求めは個人情報保護法27条1項1号「法令に基づく場合」に該当し、本人同意なしの提供が適法になる。誤った法令理解による情報の出し渋りこそが、過去の死亡事例検証で最も繰り返し指摘されてきた要因だ
- この条文の「努めなければならない」を知っている人でも、努力義務の深刻度を測り損ねている。罰則がないのは事実だが、重大事案では都道府県・国による検証報告書が公表され、対応しなかった機関名と経緯が記載される。法的サンクションがゼロであることと、組織が無傷であることは全く別の話だ
- 「協力を求められる側になったら、情報を出して終わり」と思いがちだが、視点を変えると景色が違う。協議会の構成員になった時点で、あなたは25条の5の守秘義務の名宛人に変わる。外へ出す義務(努力義務、罰則なし)と、外に漏らさない義務(罰則あり、1年以下の拘禁刑)が同時にかかる。重いのは後者のほうだ
- 「うちは民間の NPO だから関係ない」という前提自体が誤っている。25条の2第1項の関係機関等には、地方公共団体の機関だけでなく、医療機関、学校、児童福祉施設、そして民間団体も含まれうる。協議会が構成員として指定すれば、民間であっても照会の相手方になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 25条の3:協議会が関係機関等に協力を求める権限と応諾の努力義務 | 25条の2:協議会の設置と所掌(情報交換・協議) 25条の5:協議会構成員の守秘義務 |
| 義務の強さ | 努力義務(罰則なし) | 地方公共団体の設置努力義務 法的義務(違反には刑事罰) |
| 情報の流れ | 関係機関等 → 協議会へ流入させる | 協議会内で交換・協議する 協議会から外へ漏らさない |
| 名宛人 | 協議会(権限)と関係機関等(努力義務) | 地方公共団体 協議会を構成する関係機関等の職員・構成員(退任後も含む) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では教育・医療・社会福祉等の関係者に通報義務を課し、主管機関を中心に関係機関の連携を図る。協議会型の会議体よりも主管機関主導の色が強い
ドイツは地域の児童保護ネットワークを法定し、守秘義務を負う職業者から少年局への情報提供の要件と手順を明文で定める
フランスは守秘義務を負う専門職間で、子どもの保護に必要な範囲で秘密情報を共有することを明文で認める
米国は連邦補助金の要件を通じて州に多機関チームや情報共有の仕組みを求め、具体的な運用は州法に委ねられている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 小学校の担任として、欠席の多い児童の家庭状況を市の要対協から照会された。校長は「保護者の同意がないと個人情報は出せない」と言う。だが25条の3の求めは法令に基づく照会であり、個人情報保護法27条1項1号で同意は不要。ここで躊躇した数週間が、子どもの命の時間を削る
- もし、あなたが勤務する小児科に不自然な打撲痕の子が来て、通告(25条)した後はどうなる? 協議会が立ち上がり、あなたのカルテ記載が「資料又は情報の提供」の対象になる。診療録に「転倒したと母が述べる」と書くか「母の説明と受傷部位が整合しない」と書くかで、後の判断が変わる
- 保護者の立場で、児童相談所の職員から「学校とも保育所とも話しました」と言われて初めて、自分の家庭が複数機関で共有されていたと知った。不快感は当然だが、情報共有自体は違法ではない。争う軸は共有の事実ではなく、共有された情報の正確性のほうにある
- NPO の子ども食堂スタッフとして協議会の構成員に指定された。この瞬間から守秘義務(25条の5)が乗り、違反すれば1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。「協力を求められる側」に入るとは、罰則付きの沈黙義務を背負うことでもある
- 月曜に個別ケース検討会議が入っている。あと3日で、あなたの部署が持つ記録を出すか出さないかを決めねばならない。出さない選択に罰則はない。だが後に重篤事案になり検証報告書が公表されたとき、「関係機関 A は情報提供を行わなかった」と記載される。法的制裁はなく、社会的制裁だけが来る
取るべき行動
被害を受けた側:子どもの周囲にいる立場なら、1. 気付いた事実を日付・時刻・具体的記述で残す(評価と事実を分けて書く) 2. まず児童相談所または市町村へ通告(25条、虐待の確証は不要、疑いで足りる) 3. 協議会から照会が来たら、個人情報保護法27条1項1号を根拠に提供可能と組織内で共有4. 提供した内容・日時・相手方を自組織でも記録し、後の検証に備える
訴えられた側:保護者として情報共有に不満がある場合、1. 共有自体は適法なので、そこを争っても実益は薄い2. 争うべきは共有された情報の正確性。誤った記載があれば、根拠資料を添えて訂正を求める3. 児童相談所の措置(一時保護、施設入所)に不服があれば、審査請求(行政不服審査法)または行政訴訟の道がある4. 28条の家庭裁判所審判に進む場合は、早期に弁護士へ。手続の初期段階で提出された記録が、以後の判断の土台になる
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし協議会の個別ケース検討会議は日程が先に決まるため、実務上はその期日が事実上の締切になる。守秘義務違反(25条の5違反)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期5年未満の罪)
学説
実務上の一般的理解:本条2項は応諾を努力義務にとどめ強制手段を置かない一方、協議会側には25条の5で罰則付き守秘義務を課す。情報の流入は促し、流出は厳しく防ぐという非対称な設計と理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:児童福祉法改正により要保護児童対策地域協議会が法定化され、協議会の設置・守秘義務などと併せて本条が設けられた
- 児童福祉法 第25条の2要保護児童対策地域協議会の設置と所掌
- 児童福祉法 第25条の5協議会構成員の守秘義務、罰則付き
- 児童福祉法 第25条要保護児童発見者の通告義務
- 児童福祉法 第25条の4要保護児童対策調整機関の役割
- 児童福祉法 第28条家庭裁判所の承認による施設入所措置
- 児童虐待の防止等に関する法律 第13条資料又は情報の提供に関する特則
- 個人情報の保護に関する法律 第27条法令に基づく場合の第三者提供の例外
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