児童福祉法 第33条の11
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施設職員等は、被措置児童等虐待その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為をしてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第33条の11は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第33条の11の条文原文は「施設職員等は、被措置児童等虐待その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為をしてはならない。」で始まります。
- 児童福祉法第33条の11は第七節 被措置児童等虐待の防止等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第33条の11の前の条は児童福祉法第33条の10です。
- 児童福祉法第33条の11の次の条は児童福祉法第33条の12です。
- 児童福祉法第33条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第33条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第33条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/33_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法33条の15は、施設職員や里親などに対し、措置された子どもへの虐待だけでなく、心身に有害な影響を及ぼす行為全般を禁止している。
Q · 施設で「虐待とまでは言えない」厳しい指導も、法律違反になるの?
なりうる。心身に有害なら虐待でなくても禁止される
児童福祉法第33条の15は、施設職員等に対し、被措置児童等虐待に加えて「その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為」を禁止しています。そのため、身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待の四類型に当てはまらない過度な叱責、見せしめ、連帯罰なども、子どもの心身に有害であれば禁止の対象になります。職員の教育的な意図は、行為が有害かどうかの評価を覆しません。
解説
児童養護施設や里親家庭で子どもを預かる大人には、一行だけの明快な禁止線が引かれている。「施設職員等は、被措置児童等虐待その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為をしてはならない」。ここで押さえるべきは、禁止の射程が「虐待」で止まっていない点だ。条文は「その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為」まで伸びている。つまり、身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待という四類型(33条の10)の定義に当てはまらなくても、子どもの心身に有害なら、それだけで違反になる。過度な叱責、人前での見せしめ、一律の連帯罰、合理性のない私物没収。「虐待とまでは言えない」という現場の言い訳は、この条文の前では通らない。そしてあなたが職員であれ、親であれ、近所の住民であれ、気付いた人は33条の12で通告義務を負う。守秘義務は通告しない理由にならない。
法的な位置づけ
児童福祉法第33条の15は、施設職員等に対し、被措置児童等虐待(身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待)およびその他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為を禁止する規定である。措置によって施設や里親等に委ねられた児童の心身の安全を、養育を担う者との関係で保障する機能を持つ。
手順
- 1.見た場面をすぐ記録する 日時、場所、関わった職員、具体的な行為、子どもの発言と反応を時系列でメモにする。記憶が鮮明なうちに、その日のうちに書くことが重要
- 2.通告先を選んで伝える 児童相談所、都道府県の児童福祉担当課、市町村のいずれかに通告する。虐待と断定できなくても、心身に有害と思われる行為があれば疑いの段階で伝えてよい
- 3.通告の事実を手元に残す 通告した日時、相手の部署・担当者名、伝えた内容を記録する。後に配置転換や不利益な扱いを受けた場合、時系列の証拠になる
- 4.改善がなければ書面で再度伝える 通告後も状況が変わらない場合、都道府県の担当課に経過を書面で伝え直す。子どもの心身に現に危険があるときは、医療機関の受診記録も並行して残す
よくある質問 AI による整理
Q1被措置児童等虐待とは何ですか?
児童養護施設・里親・一時保護所などに措置された子どもに対し、施設職員等が行う身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待を指します。
Q2児童養護施設の虐待はどこに相談できますか?
児童相談所、都道府県の児童福祉担当課、市町村が窓口です。虐待の確信や証拠がなくても、疑いの段階で通告できます。
Q3里親も施設職員等に含まれますか?
含まれます。里親やその同居人、ファミリーホームの養育者も施設職員等として、本条の禁止規定の対象になります。
Q4施設の連帯罰は違法ですか?
一律の連帯罰が子どもの心身に有害な影響を及ぼす場合、虐待の四類型に当たらなくても本条の禁止行為に該当しうります。
Q5施設内虐待を通告したら解雇されますか?
通告を理由とする解雇その他の不利益な取扱いは児童福祉法で禁止されています。公益通報者保護法による保護も及びえます。
Q6一時保護所での不適切な対応も対象ですか?
対象です。一時保護所の職員も施設職員等に含まれ、保護中の子どもへの有害な行為は本条で禁止されています。
Q7施設内虐待が認定されるとどうなりますか?
都道府県が事実確認のうえ施設への指導や改善措置を行い、状況は児童福祉審議会への報告や公表の仕組みに乗ります。
Q8施設で子どもがけがをしたら賠償請求できますか?
不法行為や安全配慮義務違反を根拠に損害賠償を請求できる余地があります。措置の性質上、国家賠償法が問題になる場合もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1確信がないのに通告して、勘違いだったらどうなりますか?
問題ありません。33条の12の通告は「被措置児童等虐待を受けたと思われる児童を発見した者」が対象で、確信も証拠も要件ではありません。結果的に事実でなくても、正当な通告であれば責任を問われない設計です。実務のポイント:通告をためらう人の大半は「証明できないから」と言いますが、証明は行政側の仕事です。あなたの役割は端緒を渡すことまで。抱え込んだ期間の長さだけが、後から悔いとして残る
Q2職員が通告したら、職場にバレて不利益を受けませんか?
33条の12第5項は、通告をしたことを理由とする解雇その他不利益な取扱いを禁じています。加えて公益通報者保護法の保護対象にもなりえます。実務のポイント:法が守るのは「通告したこと」であって「通告した事実が外に漏れないこと」ではありません。だから通告日時・相手・内容を自分の手元に記録しておくことが決定的に効く。後からシフト変更や配置転換があったとき、時系列が並ぶかどうかで不利益取扱いの立証力が変わる
Q3守秘義務がある職種でも通告していいんですか?
できます。33条の12は、刑法の秘密漏示罪その他の守秘義務に関する法律の規定は通告を妨げるものと解してはならない、と明示しています。医師・看護師・施設職員いずれも同じです。実務のポイント:現場で「守秘義務があるので言えない」と説明されることがありますが、この条文を知っていれば、それが誤りだとその場で指摘できる。実際には守秘義務ではなく、組織内の空気が理由であることが多い
Q4虐待とまでは言えないけど不適切だと思う処遇、これも対象ですか?
対象です。本条は四類型の虐待に加えて「その他被措置児童等の心身に有害な影響を及ぼす行為」を禁じており、灰色帯こそ本条の主たる射程です。実務のポイント:厚生労働省の「被措置児童等虐待対応ガイドライン」は、不適切な関わりの段階から施設が組織的に是正する仕組みを求めています。「虐待か否か」の二分法で議論している施設は、ガイドラインの枠組み自体を読んでいない可能性が高い
間違えやすい点 AI による整理
- 「被措置児童等虐待」の四類型に当たらなければセーフ、と現場で信じられている。だが条文は「その他……心身に有害な影響を及ぼす行為」を並列で禁止している。四類型はあくまで例示的な中核であり、禁止範囲の外縁ではない。定義に当てはめる思考そのものが、この条文の読み方として誤っている
- 多くの人は「施設内虐待があれば当然すぐ止まる」と思っている。問題はその先の深刻度だ。通告を受けた都道府県が調査し(33条の14)、結果を児童福祉審議会に報告し、公表に至るまでには相当の時間がかかる。その間も子どもは同じ施設にいる。制度が動いていることと、目の前の子どもが安全になることは、別の時間軸で進む
- 「施設職員等」の範囲は職員だけだと思われがちだが、条文上は里親、その同居人、一時保護所の職員、小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)の養育者まで広く含まれる(33条の10)。自宅で受託している里親は、自分が「職員等」として規律されていることを意識していないことが多い
- あなたから見れば「厳しいがしつけの範囲」でも、法律から見れば「心身に有害な影響を及ぼす行為」になりうる。この落差が現場の職員を潰す。主観的な教育意図は、行為の有害性の評価を覆さない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象者 | 児童福祉法33条の15:施設職員等(施設職員・里親・一時保護所職員など) | 児童福祉法33条の10:被措置児童等虐待と施設職員等の定義 児童虐待防止法3条:何人も(主に保護者による虐待が想定される) |
| 禁止・規定の範囲 | 四類型の虐待+その他心身に有害な影響を及ぼす行為 | 四類型(身体的・性的・ネグレクト・心理的)を定義 児童虐待の禁止 |
| 条文の性格 | 禁止規範(行為規範) | 定義規定(適用範囲を画する) 一般的禁止規範 |
| 違反の是正手段 | 通告→都道府県の調査・措置 | 本条等の適用範囲を確定する 通告→児童相談所の安全確認・一時保護 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は何人に対しても虐待等の禁止行為を列挙し、教育・社会福祉関係者などに責任通報義務を課す。施設内虐待に限定した独立の禁止規定ではなく、一般的な禁止規定と通報制度の組み合わせで規律する
韓国は禁止行為を包括的に列挙し、施設従事者による違反には加重処罰の仕組みを設けている
ドイツは施設運営許可の要件として児童保護構想を求め、施設内での暴力からの保護を許可制度の中に組み込んでいる
米国は連邦法が州への補助金要件として通告制度の整備を求め、具体的な禁止と調査の手続は州法に委ねている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 児童養護施設で働き始めて三か月。先輩職員が、夕食を残した子に「全員が食べ終わるまで全員立たせる」連帯罰を日常的に課している。虐待の四類型には当てはまらないように見えるが、33条の15の「心身に有害な影響を及ぼす行為」には確実に触れる。あなたが黙認すれば、次に調査が入ったとき、黙認した側として名前が残る
- もしあなたの子どもが一時保護所に入っていて、面会のたびに表情が固くなっていったら? 保護所内での処遇は外から見えない。都道府県には33条の14に基づく調査義務があり、保護者からの通告も33条の12の通告に含まれる。児童相談所に言っても動かないときは、都道府県の担当課、さらに都道府県児童福祉審議会へのルートが残っている
- 里親として五年、一度も手を上げたことはない。だが受託した子が学校で「家に帰りたくない」と漏らし、学校から通告が入った。あなたは調査を受ける側に立つ。ここで重要なのは、通告は「虐待の証明」ではなく「疑いの端緒」で足りるという設計だということ。調査される=有罪ではない。記録と説明の準備が防御になる
- 施設内の不適切処遇を上司に報告したら、翌月からシフトを外された。あと数日で試用期間が終わる。これは公益通報者保護法の射程に入りうる事案で、児童福祉法33条の12第5項は通告者が解雇その他不利益な取扱いを受けないことを定めている。黙る前に、通告日時・相手・内容を記録すること
取るべき行動
被害を受けた側:1. 子ども本人・保護者・職員のいずれの立場でも、まず日時・場所・具体的な行為・子どもの反応を時系列でメモ化する(記憶は三日で輪郭が崩れる) 2. 通告先は児童相談所、都道府県の児童福祉担当課、市町村のいずれでも可(33条の12)。虐待の確信は不要、疑いで足りる3. 通告後に施設側の対応が変わらない場合、都道府県児童福祉審議会への報告ルート(33条の15の2以下の仕組み)を意識して、都道府県担当課に経過を再度書面で伝える4. 子どもの心身に現に危険があるなら、通告と並行して医療記録を残す
訴えられた側:1. 調査は「疑いの端緒」で始まる手続であり、認定と同義ではない。まず事実関係を自分で時系列に再構成する2. 日誌・引継ぎ記録・シフト表・他職員の目撃情報など、客観資料を散逸させない(改変は絶対にしない、それ自体が致命傷になる) 3. 行為の教育的意図ではなく、行為の態様と子どもへの影響という軸で説明を組み立てる。意図の主張だけでは評価は動かない4. 施設の処分(解雇・配置転換)と行政の調査は別軌道。労働問題としての対応も同時に検討する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。通告に期限はなく、事態を知った時点で直ちに行うことが求められる。子どもが被った損害の賠償請求は、不法行為として民法724条・724条の2(人の生命・身体を害する場合は知った時から5年、行為時から20年)、施設側の安全配慮義務違反として債務不履行構成も併用しうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 新設:児童福祉法改正で、被措置児童等虐待の定義、施設職員等による虐待の禁止、発見者の通告、都道府県の調査、公表などの規定群が導入された(平成21年4月施行)
- 児童福祉法 第33条の10被措置児童等虐待と施設職員等の定義
- 児童福祉法 第33条の12発見者の通告義務と通告者の不利益取扱い禁止
- 児童福祉法 第33条の14都道府県による事実確認と措置
- 児童福祉法 第47条施設長等の懲戒権濫用の禁止
- 児童福祉法 第45条施設の設備運営基準による処遇の枠付け
- 児童虐待の防止等に関する法律 第3条保護者による児童虐待の禁止との対をなす規律
- 民法 第709条有害行為による損害の賠償責任の受け皿
- 公益通報者保護法 第3条内部通告した職員の解雇無効の根拠
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