児童福祉法 第45条
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- 都道府県は、児童福祉施設の設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。この場合において、その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な生活水準を確保するものでなければならない。
- 2.都道府県が前項の条例を定めるに当たつては、次に掲げる事項については内閣府令で定める基準に従い定めるものとし、その他の事項については内閣府令で定める基準を参酌するものとする。
- 一児童福祉施設に配置する従業者及びその員数
- 二児童福祉施設に係る居室及び病室の床面積その他児童福祉施設の設備に関する事項であつて児童の健全な発達に密接に関連するものとして内閣府令で定めるもの
- 三児童福祉施設の運営に関する事項であつて、保育所における保育の内容その他児童(助産施設にあつては、妊産婦)の適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持並びに児童の健全な発達に密接に関連するものとして内閣府令で定めるもの
- 3.内閣総理大臣は、前項の内閣府令で定める基準(同項第三号の保育所における保育の内容に関する事項に限る。)を定めるに当たつては、学校教育法第二十五条第一項の規定により文部科学大臣が定める幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項並びに認定こども園法第十条第一項の規定により主務大臣が定める幼保連携型認定こども園の教育課程その他の教育及び保育の内容に関する事項との整合性の確保並びに小学校及び義務教育学校における教育との円滑な接続に配慮しなければならない。
- 4.内閣総理大臣は、前項の内閣府令で定める基準を定めるときは、あらかじめ、文部科学大臣に協議しなければならない。
- 5.児童福祉施設の設置者は、第一項の基準を遵守しなければならない。
- 6.児童福祉施設の設置者は、児童福祉施設の設備及び運営についての水準の向上を図ることに努めるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第45条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第45条の条文原文は「都道府県は、児童福祉施設の設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。」で始まります。
- 児童福祉法第45条は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第45条の前の条は児童福祉法第44条の4です。
- 児童福祉法第45条の次の条は児童福祉法第45条の2です。
- 児童福祉法第45条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第45条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第45条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/45
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法45条は、児童福祉施設の設備と運営の基準を都道府県が条例で定めると規定する。職員配置・居室面積・保育内容等は内閣府令の基準に従う必要がある。
Q · 保育園の先生の人数や部屋の広さの最低基準って、誰が決めているの?
都道府県の条例。ただし職員数や面積は国の基準が下限
児童福祉法45条1項により、児童福祉施設の設備と運営の基準は都道府県が条例で定めます。ただし同条2項により、職員の員数、居室・病室の床面積、保育内容や安全確保などは内閣府令の基準に「従う」必要があり、これを下回る条例は作れません。その他の事項は国の基準を「参酌」すれば足りるため、自治体ごとに差が出ます。設置者には条例基準の遵守義務があり(5項)、違反には都道府県知事が46条で改善勧告や事業停止命令を出せます。
解説
保育園の見学で「園庭が狭い」「先生が少ない」と感じたとき、それが違法なのか合法なのかを判断する物差しは、国が一律に決めているわけではない。児童福祉法45条1項は、保育所も乳児院も児童養護施設も、その設備と運営の基準を「都道府県の条例」で定めると命じている。つまりあなたの子どもが通う園の最低ラインは、国会でも厚労省でもなく、あなたが住む都道府県の議会が決めている。ただし完全な自由ではない。2項が基準を二階建てにしていて、職員の配置人数、居室の床面積、保育の内容や安全確保といった子どもの発達に直結する項目は内閣府令の基準に「従う」(下回れない)、それ以外は「参酌する」(参考にすればよい、独自判断可)と書き分けている。この「従うべき基準」と「参酌すべき基準」の二文字の違いが、あなたの子どもの生活空間の広さと、保育士一人が見る子どもの人数を左右している。そして5項、設置者にはこの基準の遵守義務がある。基準割れは園の努力目標違反ではなく、法令違反である。
法的な位置づけ
児童福祉法45条は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の制定を都道府県の条例に委任する規定である。条例は児童の身体的、精神的及び社会的な発達に必要な生活水準を確保するものでなければならず、従業者の員数、居室等の床面積、保育内容や安全確保等は内閣府令の基準に従い、その他の事項は同基準を参酌して定める。設置者には遵守義務と水準向上の努力義務が課される。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉施設最低基準とは何ですか?
保育所や児童養護施設などが満たすべき設備と運営の最低ラインです。児童福祉法45条に基づき、現在は都道府県の条例で定められています。
Q2保育所の設備運営基準条例はどこで見られますか?
各都道府県・指定都市・中核市の例規集(公式サイトの条例検索)で公開されています。「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例」等の名称で探します。
Q3児童福祉施設にはどんな施設が含まれますか?
保育所、乳児院、児童養護施設、母子生活支援施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、助産施設などです。種別は児童福祉法7条が定めています。
Q4指定都市や中核市も基準条例を作りますか?
作ります。大都市等の特例により、指定都市・中核市などは都道府県に代わって基準条例を定めるため、同じ県内でも市によって基準が異なることがあります。
Q5保育所の基準はいつから条例で決めるようになりましたか?
2011年の地域主権改革一括法による児童福祉法改正で、国の省令による一律基準から都道府県等の条例へ委任する方式に改められました。
Q6保育所保育指針に法的拘束力はありますか?
告示として定められ、設備運営基準を通じて保育所が遵守すべき保育内容の基準とされています。45条2項3号の「保育の内容」に関わる部分です。
Q7助産施設にもこの基準は適用されますか?
適用されます。助産施設も児童福祉施設であり、45条2項3号は助産施設について妊産婦の適切な処遇と安全確保を従うべき基準の対象としています。
Q8基準を守らない保育所はどうなりますか?
都道府県知事が46条に基づき報告徴収・立入検査を行い、改善勧告、改善命令、さらに事業停止命令を出すことがあります。認可の取消しにつながる場合もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの保育園、先生の数が足りない気がするんですが、どこに言えばいいんですか?
設置者に遵守義務があり(45条5項)、監督権限は都道府県知事にある(46条の立入調査・改善勧告・事業停止命令)。市の保育課に言っても所管外のことがあるので、最初に所管庁を確認する。実務のポイント:配置基準は常時その人数がいることを求める趣旨だが、実務では休憩や事務時間の扱いで見かけ上の人数が変動する。通報するなら「何月何日の何時に、何歳児クラス何人に対し職員何人」という日時入りの記録を添える。抽象的な苦情と日時入りの記録では、監査が入る確率がまったく違う
Q2国の基準より緩い条例って、それ違法じゃないんですか?
職員配置数、居室・病室の床面積、保育内容や安全確保など45条2項1号から3号の「従うべき基準」は下回れないが、それ以外は「参酌すべき基準」で、合理的理由があれば国基準と異なる定めが適法になる。実務のポイント:自治体の基準緩和は待機児童数と連動して動く。緩和のタイミングはパブリックコメントで事前に公示されており、意見提出は誰でもできる。できあがった条例を個別に争うより、この段階のほうが桁違いに通りやすい
Q3認可外保育施設には、この基準は適用されないんですか?
45条の基準は認可を受けた児童福祉施設に対するもので、認可外は別途「認可外保育施設指導監督基準」(通知に基づく指導監督基準)で扱われ、水準は認可基準より緩い。ただし届出義務と立入調査の対象にはなる(59条、59条の2)。実務のポイント:認可外の施設が「国の基準をクリア」と説明するとき、どちらの基準を指しているかは必ず聞く。指導監督基準の適合証明書は掲示義務があるので、掲示されているかを現地で確認するのが最短の見分け方
Q4基準ぴったりの園って、実際どうなんですか?
適法であり、行政は原則として是正指導をしない。45条6項が設置者に水準の向上努力義務を課しているが、これは努力義務で処分の直接の根拠にはならない。実務のポイント:園選びの実務では、基準適合の有無より第三者評価の受審歴と公表結果を見るほうが情報量が多い。受審は任意なので、受けていること自体が6項の向上努力を可視化している一つのシグナルになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保育所の基準は国が全国一律で決めている」と思われているが、2011年の地域主権改革で条例委任へ移行した。国の府令は従うべき基準と参酌すべき基準に分かれ、参酌部分は自治体ごとに異なる。同じ広さの部屋が、県境を越えると適法にも違法にもなりうる
- この条文が「最低基準」を定めていることは知られているが、その深刻さは共有されていない。最低基準は理想像ではなく、割り込めば違法になる床である。基準ぴったりの園は劣悪なのではなく合法であり、行政に通報しても是正指導は入らない。園選びで戦うべき争点は、違法かどうかではなく、床から何センチ上かという話になる
- 「基準を守らせるのは保護者が園に言うこと」という前提自体がずれている。45条5項の遵守義務は設置者に課され、その履行を監視するのは都道府県知事の権限(46条の立入調査、改善勧告、事業停止命令)である。あなたが動かすべき相手は園ではなく、監督権を持つ行政庁だ
- 6項の「水準の向上を図ることに努める」を努力義務だから無意味と読む人が多いが、実務では逆に使える。指導監査で「基準は満たしているが向上努力が見られない」という評価軸が存在し、第三者評価受審や改善計画の根拠条文として機能している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の中身 | 45条:設備・運営基準を都道府県条例で定め、設置者に遵守義務を課す | 46条:基準を維持するための報告徴収・立入検査・改善勧告・事業停止命令 59条:認可外施設への報告徴収・立入調査・事業停止・施設閉鎖命令 |
| 対象施設 | 7条に定める児童福祉施設(認可施設) | 45条の基準が適用される児童福祉施設 児童福祉施設の認可を受けていない施設(認可外保育施設等) |
| 主体 | 都道府県(条例制定)、内閣総理大臣(府令基準)、設置者(遵守) | 都道府県知事(監督) 都道府県知事(監督) |
| 保護者から見た使いどころ | 園の実態を比べる「物差し」の根拠 | 行政に是正を求めるときの権限の根拠 認可外施設の問題を通報するときの根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央の設置標準で機構の設備・人員を定める中央集権型で、日本のような都道府県条例への委任構造はとらない
韓国は法律と施行規則で어린이집の設置・人員基準を全国的に定め、中央主導の色合いが強い
ドイツは連邦法で施設運営の許可制を定め、具体的な人員・面積基準は各州の Kita 法に委ねる。日本の条例委任と構造が近い
米国は保育施設の免許基準を州が定め、連邦は補助金の条件として州に最低健康安全基準を求める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入園した保育所で、1歳児クラスの保育士が明らかに足りない日が続いている。都道府県の条例(設備運営基準)を検索し、1歳児は概ね子ども6人に保育士1人という配置基準を確認したうえで、園に説明を求める。それでも改善しなければ、基準を定めた都道府県または指定都市の児童福祉施設担当課に通報する。監査権限は46条にある
- 認可外保育施設の説明会で「うちは国の基準より手厚い」と言われた。ここで問うべきは、その「国の基準」が45条2項の従うべき基準を指しているのか、認可外保育施設指導監督基準を指しているのかだ。後者は認可基準よりかなり緩い。比較対象をすり替えた説明は珍しくない
- もし、あなたが企業主導型や小規模保育の運営側に立ったとしたら? 開設予定地の面積が条例上の乳児室基準を数平方メートル下回っている。国の府令を見れば足りるつもりでいると、認可がおりない。見るべきは都道府県条例の現物であって、府令ではない
- 児童養護施設で暮らしていた人が、当時の居室に6人が詰め込まれていたことを大人になってから調べ直す。45条2項の居室面積基準と、その都道府県条例が当時どう定めていたかは、公文書として遡って確認できる
- 自治体の待機児童対策として、面積基準の緩和が議会に諮られようとしている。パブリックコメントの期限はあと10日。あなたが出せる意見の法的な足場はここにある。1項後段が「児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な生活水準を確保するもの」と条例に枠をはめているからだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 都道府県(指定都市・中核市は当該市)の「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例」を入手し、該当施設種別の職員配置数と居室面積の条項を特定する2. 実際の園児数・職員数・保育室面積を日付入りで記録する。連絡帳、掲示、写真が証拠になる3. まず設置者に書面で説明を求める(5項の遵守義務を明示する) 4. 改善しなければ都道府県の児童福祉施設担当課へ。46条の立入調査、改善勧告、事業停止命令の権限があるのは知事であって市の保育課とは限らない。所管がどこかを最初に確認する
訴えられた側:1. 指摘された項目が従うべき基準なのか参酌すべき基準なのかを条例と内閣府令で切り分ける。参酌基準であれば条例の数値のみが適法性の基準となる2. 基準割れが一時的か構造的かを整理する。欠員補充中の一時的なものと恒常的な人員不足では処分の重さが違う3. 改善計画を自主的に提出する。6項の向上努力義務に沿った行動として評価される4. 認可取消や事業停止は不利益処分であり、行政手続法上の聴聞または弁明の機会がある。ここで黙って受け入れない
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし基準違反に基づく行政処分(改善勧告、事業停止命令、認可取消)を争う場合、処分を知った日の翌日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)、または3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)。施設側の過失で子どもに損害が生じた場合の損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から5年(人の生命・身体侵害、民法724条の2)
学説
地方分権論の整理:従うべき基準は条例内容を直接拘束し下回ることを許さないが、上乗せは許容される。参酌すべき基準は十分参照すれば合理的理由による異なる定めを許す。子どもの安全に関わる項目ほど従うべき基準に置かれるという理解が一般的である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法制定。児童福祉施設の設備及び運営について国が最低基準を定める方式で出発した
- 2.平成23年(2011年) 改正:地域主権改革一括法により、国の省令による一律基準から都道府県条例への委任方式に移行。従うべき基準と参酌すべき基準の区分が導入された
- 3.令和4年(2022年) 改正:こども家庭庁の設置に伴い、基準を定める主体が厚生労働大臣・厚生労働省令から内閣総理大臣・内閣府令に改められた(2023年4月施行)
- 児童福祉法 第46条基準違反に対する立入調査・改善勧告・事業停止命令
- 児童福祉法 第35条児童福祉施設の設置認可、基準適合が認可の前提
- 児童福祉法 第7条児童福祉施設の種別定義、本条の適用範囲を画定
- 児童福祉法 第59条認可外保育施設に対する監督、本条の適用外領域の受け皿
- 児童福祉法 第2条児童の最善の利益の優先、基準解釈の指導理念
- 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律 第13条幼保連携型認定こども園の設備運営基準の特則(通称 認定こども園法)
- 学校教育法 第25条幼稚園教育課程との整合性確保、45条3項が参照
- 子ども・子育て支援法 第34条特定教育・保育施設の運営基準との接続
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