児童福祉法 第46条
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- 都道府県知事は、第四十五条第一項及び前条第一項の基準を維持するため、児童福祉施設の設置者、児童福祉施設の長及び里親に対して、必要な報告を求め、児童の福祉に関する事務に従事する職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその施設に立ち入り、設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第十八条の十六第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
- 3.都道府県知事は、児童福祉施設の設備又は運営が第四十五条第一項の基準に達しないときは、その施設の設置者に対し、必要な改善を勧告し、又はその施設の設置者がその勧告に従わず、かつ、児童福祉に有害であると認められるときは、必要な改善を命ずることができる。
- 4.都道府県知事は、児童福祉施設の設備又は運営が第四十五条第一項の基準に達せず、かつ、児童福祉に著しく有害であると認められるときは、都道府県児童福祉審議会の意見を聴き、その施設の設置者に対し、その事業の停止を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第46条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第46条の条文原文は「都道府県知事は、第四十五条第一項及び前条第一項の基準を維持するため、児童福祉施設の設置者、児童福祉施設の長及び里親に対して、必要な報告を求め、児童の福祉に関する…」で始まります。
- 児童福祉法第46条は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第46条の前の条は児童福祉法第45条の2です。
- 児童福祉法第46条の次の条は児童福祉法第46条の2です。
- 児童福祉法第46条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第46条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第46条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/46
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法46条は、都道府県知事が施設・里親への報告徴収と立入検査、基準未達施設への改善勧告・命令、著しく有害な場合の審議会意見聴取を経た事業停止命令を行えると定める。
Q · 保育園や児童養護施設に問題があるとき、行政はどこまで介入できるの?
検査から事業停止命令まで、四段階で介入できます
児童福祉法46条により、都道府県知事(指定都市・中核市では市長)は、まず施設や里親に報告を求め立入検査ができます(1項)。基準(45条1項)に達しなければ改善勧告、勧告に従わず児童福祉に有害なら改善命令(3項)を出せます。さらに著しく有害な場合は、都道府県児童福祉審議会の意見を聴いたうえで事業停止を命じることができます(4項)。
解説
保育園で子どもが不適切な扱いを受けている、施設の職員配置が明らかに足りない、そう感じたとき、多くの親は「園に言っても変わらない」と諦める。だが児童福祉法46条は、都道府県知事に四段階の介入権限を与えている。報告徴収と立入検査(1項)、改善勧告(3項前段)、改善命令(3項後段)、事業停止命令(4項)。ここで押さえるべきは、階段が一段ずつ上がる構造になっている点だ。勧告は法的拘束力が弱いが、「勧告に従わず、かつ児童福祉に有害」と認められて初めて命令に進む。命令は行政処分(役所があなたや施設に直接下す法的拘束力のある決定)であり、従わなければ罰則の射程に入る。そして4項の事業停止命令だけは、都道府県児童福祉審議会の意見聴取が必須要件になっている。施設を止めるという最も重い判断だけ、知事の一存では打てない設計になっているのだ。あなたが通報する側なら、どの段まで押し上げたいのかで伝え方が変わる。施設側なら、勧告の段階で対応したかどうかが、後の命令・停止の分水嶺になる。
法的な位置づけ
児童福祉法46条は、児童福祉施設および里親に対する都道府県知事の監督権限を定める規定である。45条1項および45条の2第1項の基準を維持するため、報告徴収・質問・立入検査を認め、基準未達の施設には改善勧告、勧告不服従かつ有害な場合は改善命令、著しく有害な場合は児童福祉審議会の意見聴取を経た事業停止命令を段階的に予定する。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉法46条とは何ですか?
都道府県知事が児童福祉施設や里親を監督する権限を定めた条文です。報告徴収・立入検査、改善勧告、改善命令、事業停止命令の四段階で構成されます。
Q2児童福祉施設の立入検査は抜き打ちでできる?
46条1項は事前通告を要件としていません。実務では定期の指導監査は予告されますが、通報を受けた特別監査では予告なしに実施されることもあります。
Q3保育園の改善命令は公表される?
46条自体に公表規定はありませんが、多くの自治体は改善命令や事業停止などの処分をウェブサイトで公表しています。運用は自治体ごとに異なります。
Q4里親も立入検査の対象になる?
なります。46条1項は報告徴収の対象として里親を明記しています。里親には45条の2の基準が適用され、その維持のために報告が求められます。
Q5事業停止命令が出るのはどんな場合?
設備や運営が45条1項の基準に達せず、かつ児童福祉に著しく有害と認められる場合です。都道府県児童福祉審議会の意見聴取が必須です。
Q6認可外保育施設にも児童福祉法46条は適用される?
46条の対象は児童福祉施設(認可施設)です。認可外保育施設への報告徴収・立入検査・勧告等は、別の規定(59条)が根拠になります。
Q7児童福祉施設の最低基準はどこで決まっている?
45条1項に基づき都道府県が条例で定め、国の「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」が職員配置や面積などの基準を示しています。
Q8施設の立入検査を拒否すると罰則はある?
あります。46条1項の報告拒否・虚偽報告、立入検査の拒否・妨害・忌避は、児童福祉法62条の罰則の対象です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保育園の様子がおかしいとき、どこに言えばいいんですか?市役所ですか?
46条1項の権限者は都道府県知事(指定都市・中核市では市長)なので、認可施設の指導監督は都道府県または指定都市の担当課が窓口です。市区町村の保育担当課も入所実務を通じて情報を上げます。実務のポイント:自治体は定期の指導監査を年間スケジュールで回しており、通報が入ると次回監査の重点項目に組み込まれることが多い。即座の立入検査にならなくても、記録として積み上がる意味は大きい
Q2立入検査を断ったらどうなりますか?営業中だから無理と言いたいのですが
46条1項の立入検査は拒否・妨害・忌避が罰則の対象になります(児童福祉法62条)。任意の訪問ではなく法律上の権限行使であり、忙しいという理由は成り立ちません。実務のポイント:検査を拒んだという事実は、その後の勧告・命令の判断で「改善の意思なし」という心証形成に直結する。実務上、検査に協力的だったかどうかが処分の重さを分けている
Q3改善勧告と改善命令って、何が違うんですか?どっちも怖いんですけど
勧告(3項前段)は行政指導で法的拘束力が弱く、原則として取消訴訟の対象になりません。命令(3項後段)は行政処分で、従わなければ4項の事業停止へ進む道が開きます。実務のポイント:勧告は法的には弱いが、次の命令の法定要件そのもの。「勧告に従わず」という事実が積まれる前に改善記録を残せば、命令のハードルを自分で上げられる
Q4事業停止命令が出たら、入所している子どもはどうなるんですか?
4項が都道府県児童福祉審議会の意見聴取を必須にしているのは、まさにこの点を審議させるためです。停止は児童の措置変更(27条)と一体で検討されます。実務のポイント:行政が停止命令をためらう最大の理由は法的要件ではなく受け皿の不足。地域に代替施設がない場合、著しく有害な状態でも停止に踏み切れないことがある。この構造を知っていると、行政の動きの遅さの理由が読める
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政に通報しても勧告止まりで意味がない」と思われがちだが、勧告の真の価値は法的効果ではなく記録が残ることにある。勧告に従わなかったという事実が、次の改善命令の法定要件そのもの(3項後段)。一回目の勧告は無力に見えて、二段目の弾を装填する行為である
- 立入検査は「役所が親切に見に来てくれる」程度の認識でいる施設関係者が多いが、深刻度の理解が足りていない。検査の拒否・妨害・忌避や虚偽報告には罰則が科される(児童福祉法62条)。職員が「今日は忙しいので」と帰してしまう対応そのものが、法的リスクを生む
- 「知事は問題施設をすぐ閉鎖できる」と考えている人がいるが、そもそもの問いの立て方が違う。4項の事業停止は都道府県児童福祉審議会の意見聴取が要件であり、しかも「著しく有害」という高いハードルが課されている。即閉鎖ができないのは行政の怠慢ではなく、入所している子どもの行き場を一夜で奪わないための設計である
- 保護者から見れば「ひどい施設を放置している行政」に見えるが、法律から見れば「基準(45条1項)に達していないこと」を証拠で固めなければ一段も上がれない。この落差が、感情的な訴えだけの通報を空振りさせる。日付・回数・具体的事実という形に変換しないと、行政は動く根拠を持てない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 46条:基準を維持させるための監督権限(検査・勧告・命令・停止) | 45条:児童福祉施設の設備・運営の最低基準の根拠 62条:検査拒否・虚偽報告等に対する罰則 |
| 名宛人 | 施設の設置者・施設長・里親 | 都道府県(条例制定)、間接的に施設 報告拒否・検査妨害等をした者 |
| 法的効果 | 勧告は行政指導、命令・停止は行政処分(審査請求・取消訴訟の対象) | 基準違反が46条発動の要件になる 刑事罰(罰金) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も主管機関による兒少福利機構の輔導・監督・評鑑を定め、違反時は改善期限付き処分や停業を予定する。評鑑制度が前面に出る点が日本と異なる
ドイツは施設運営に許可制を採用し、現地検査(§ 46)と許可の撤回で監督する。日本の事業停止命令に相当する効果を許可の撤回で実現する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 子どもが通う認可保育園で、給食が明らかに少なく、職員がいつも交代で辞めていく。あなたが自治体の担当課に具体的な事実(日付、目撃内容、人数)を書面で伝えると、46条1項の報告徴収・立入検査の端緒になる。「園に言ったが改善されない」という経緯を添えるのが効く
- あなたが小規模な児童養護施設の施設長だとする。ある日、県の職員が来て帳簿書類の検査を求めてきた。これは46条1項の立入検査であり、拒否・妨害・虚偽報告には罰則(児童福祉法62条)がある。任意の訪問と立入検査は法的性質が全く違う。まず職員に身分証明書の提示を求め、検査の根拠条項を確認する
- もし改善勧告を受けたまま3か月放置したら、何が起こる? 3項後段の「勧告に従わず、かつ児童福祉に有害」という要件が揃い、改善命令という行政処分の段階に入る。命令になった瞬間、それは審査請求や取消訴訟の対象となる一方で、公表・指定取消といった別ルートにも火がつく
- 里親として子どもを受け入れているあなたのもとに、都道府県から報告を求める文書が届いた。46条1項は里親も明示的に対象にしている。施設だけの話だと思っていた人は多い。あと2週間で提出期限。何を書き、何を書かないかで、その後の関与の濃さが変わる
- 事業停止命令の予告を受けた施設の経営者。ここで見落としがちなのが、4項が都道府県児童福祉審議会の意見聴取を必須にしている点。この手続を欠いた停止命令は、手続的瑕疵として取消訴訟で争える余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事実を時系列で記録する。日付、時刻、目撃した内容、職員の人数、子どもの発言。記憶ではなくメモと写真2. まず施設に文書で申し入れ、回答を求める。この往復記録が「施設に言っても改善しない」という経緯の証拠になる3. 改善がなければ都道府県または指定都市の児童福祉施設担当課へ。45条1項の最低基準のどの項目が満たされていないかを明示4. 検査後の対応が不十分なら、情報公開請求で指導監査結果を取り寄せ、次の申し入れの材料にする
訴えられた側:1. 立入検査が来たら拒否せず、職員の身分証明書提示を求めたうえで応じる。拒否・虚偽報告は罰則の対象(62条) 2. 検査で指摘された事項は、その場で口頭了解せず記録を取り、書面での指摘内容を確認する3. 勧告を受けたら期限内に改善計画書と実施記録を提出。ここで対応すれば3項後段の命令要件が成立しない4. 改善命令や事業停止命令は行政処分なので、審査請求(行政不服審査法2条)または取消訴訟で争える。4項の停止命令は審議会の意見聴取が経ているかを必ず確認
時効(請求できる期限):改善命令・事業停止命令に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。勧告自体は原則として処分性がなく取消訴訟の対象になりにくいため、争うタイミングは命令の段階になる
学説
通説(行政法):3項前段の勧告は行政指導であり原則として処分性を欠く一方、3項後段の改善命令と4項の事業停止命令は不利益処分にあたり、行政手続法上の意見陳述手続や行政不服審査・取消訴訟の対象となる。
比例原則による段階的監督:46条は勧告から命令、事業停止へと要件を段階的に加重しており、行政庁は違反の程度に応じて最も軽い手段から選択すべきとする比例原則の具体化と理解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法の制定(昭和22年法律第164号)とともに、児童福祉施設に対する監督規定が設けられた。
- 児童福祉法 第45条本条が維持を図る児童福祉施設の最低基準
- 児童福祉法 第18条の16身分証提示等、立入検査手続の準用元
- 児童福祉法 第62条検査拒否・虚偽報告に対する罰則
- 児童福祉法 第8条都道府県児童福祉審議会の設置根拠
- 児童福祉法 第27条事業停止時の児童の措置変更の受け皿
- 行政手続法 第13条不利益処分前の意見陳述手続の保障
- 行政不服審査法 第2条改善命令・停止命令に対する審査請求
- 子ども・子育て支援法 第40条確認施設に対する並行的な指導監督権限
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