児童福祉法 第59条
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- 都道府県知事は、児童の福祉のため必要があると認めるときは、第六条の三第九項から第十二項まで若しくは第三十六条から第四十四条まで(第三十九条の二を除く。)に規定する業務を目的とする施設であつて第三十五条第三項の届出若しくは認定こども園法第十六条の届出をしていないもの又は第三十四条の十五第二項若しくは第三十五条第四項の認可若しくは認定こども園法第十七条第一項の認可を受けていないもの(前条の規定により児童福祉施設若しくは家庭的保育事業等の認可を取り消されたもの又は認定こども園法第二十二条第一項の規定により幼保連携型認定こども園の認可を取り消されたものを含む。)については、その施設の設置者若しくは管理者に対し、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員をして、その事務所若しくは施設に立ち入り、その施設の設備若しくは運営について必要な調査若しくは質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させなければならない。
- 2.第十八条の十六第三項の規定は、前項の場合について準用する。
- 3.都道府県知事は、児童の福祉のため必要があると認めるときは、第一項に規定する施設の設置者に対し、その施設の設備又は運営の改善その他の勧告をすることができる。
- 4.都道府県知事は、前項の勧告を受けた施設の設置者がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
- 5.都道府県知事は、第一項に規定する施設について、児童の福祉のため必要があると認めるときは、都道府県児童福祉審議会の意見を聴き、その事業の停止又は施設の閉鎖を命ずることができる。
- 6.都道府県知事は、児童の生命又は身体の安全を確保するため緊急を要する場合で、あらかじめ都道府県児童福祉審議会の意見を聴くいとまがないときは、当該手続を経ないで前項の命令をすることができる。
- 7.都道府県知事は、第三項の勧告又は第五項の命令をするために必要があると認めるときは、他の都道府県知事に対し、その勧告又は命令の対象となるべき施設の設置者に関する情報その他の参考となるべき情報の提供を求めることができる。
- 8.都道府県知事は、第三項の勧告又は第五項の命令をした場合には、その旨を当該施設の所在地の市町村長に通知するものとする。
- 9.都道府県知事は、第五項の命令をした場合には、その旨を公表することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第59条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第59条の条文原文は「都道府県知事は、児童の福祉のため必要があると認めるときは、第六条の三第九項から第十二項まで若しくは第三十六条から第四十四条まで(第三十九条の二を除く。」で始まります。
- 児童福祉法第59条は第七章 雑則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第59条の前の条は児童福祉法第58条です。
- 児童福祉法第59条の次の条は児童福祉法第59条の2です。
- 児童福祉法第59条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第59条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第59条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/59
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法59条は、届出や認可のない保育施設等について、都道府県知事が報告徴収・立入調査・改善勧告を行い、必要なら事業停止や施設閉鎖を命じられると定める。
Q · 無認可の保育施設って、行政はちゃんと調べているの?
調べている。無届・無認可こそ立入調査の対象
児童福祉法59条1項は、届出や認可のない児童福祉施設等を対象に、都道府県知事が設置者へ報告を求め、職員に立入調査・質問をさせる権限を定めています。改善勧告に従わなければその旨を公表でき(4項)、必要なら事業停止・施設閉鎖も命じられます(5項)。子どもの生命・身体に緊急の危険があれば、審議会の意見聴取を経ずに命令できます(6項)。
解説
認可を取っていない保育施設は、行政の目が届かない空白地帯にある。そう思っている親は多い。だが児童福祉法59条は、まさにその「届出も認可もしていない施設」だけを狙い撃ちにして、都道府県知事に立入調査権を与えている。無認可であることが逃げ道になるどころか、この条文のターゲットになる条件そのものだ。知事は設置者に報告を求め、職員を施設に立ち入らせ、設備や運営を調査・質問させることができる。改善勧告に従わなければ公表され、最終的には事業停止・施設閉鎖を命じられる。しかも子どもの生命・身体の安全に緊急性があるときは、本来必要な都道府県児童福祉審議会の意見聴取すら飛ばして命令が打てる。あなたが預け先の情報を求めるとき、見るべきは施設のパンフレットではない。都道府県が公表した勧告リストである。
法的な位置づけ
児童福祉法第59条は、届出又は認可を欠く児童福祉施設等(認可外保育施設を含む)に対する都道府県知事の監督権限を定める規定である。報告徴収、立入調査、改善勧告、勧告不服従の公表、事業停止・施設閉鎖命令および他の都道府県知事への情報提供要求を内容とし、閉鎖命令には原則として都道府県児童福祉審議会の意見聴取を要する。
よくある質問 AI による整理
Q1認可外保育施設とは
児童福祉法上の保育所としての認可を受けていない保育施設の総称です。ベビーホテルや事業所内の託児施設などが含まれ、児童福祉法59条の監督対象となります。
Q2認可外保育施設 立入調査 頻度
国の認可外保育施設指導監督基準に基づき、原則として年1回以上の立入調査を行う運用とされています。通報などがあれば随時調査も行われます。
Q3無認可保育園 通報 どこに
施設所在地の都道府県(政令市・中核市では市)の保育担当課が窓口です。児童福祉法59条の調査権限を持つ行政に事実を伝えることが出発点になります。
Q4認可外保育施設 勧告 公表 どこで見られる
勧告に従わなかった施設の公表(59条4項)や事業停止命令の公表(9項)は、各都道府県・市のウェブサイトで行われます。自治体名と「認可外保育施設」で検索できます。
Q5立入調査 拒否 できる?
正当な理由なく拒否・妨害すれば罰則の対象になります。調査を拒んだ事実は、その後の勧告や命令の判断でも不利に働きます。
Q6認可外保育施設 閉鎖命令 いつ出る
児童の福祉のため必要と認められたとき、原則として都道府県児童福祉審議会の意見を聴いたうえで出されます。緊急時は意見聴取なしで即時に出されることもあります。
Q7認可取消し後も営業 違法?
認可を取り消された施設も59条1項の括弧書きにより調査対象に残ります。運営実態に問題があれば、改善勧告や閉鎖命令の対象になります。
Q8ベビーシッター 児童福祉法59条 対象?
施設を持たず個人宅へ派遣する形態は59条の施設監督になじみにくく、対象外となりやすい領域です。利用時は事業者の届出状況を別途確認しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無認可の保育所って、行政は何もチェックしてないんですか?
逆で、59条1項は届出も認可もしていない施設を名指しで調査対象にしている。知事は報告を求め、職員に立ち入らせ、設備と運営を調査・質問させることができる。実務のポイント:無認可施設には定期的な立入調査の運用があり、その結果は自治体が一覧で公表している。パンフレットより先にこの一覧を見る保護者は、ほとんどいない
Q2危ないと思っても証拠がないと通報しても無駄ですよね?
無駄ではない。調査の発動要件は「児童の福祉のため必要があると認めるとき」であり、違法の立証は通報者に求められていない。7項では他の都道府県知事への情報提供要求もできる。実務のポイント:同一事業者が複数県で施設を運営している場合、一県での通報が他県の情報照会につながることがある。広域展開の事業者ほど、この7項が効く
Q3改善勧告を受けたら、もう施設名は公表されてしまうんですか?
4項は勧告に従わなかったときに公表できると定めている。勧告を受けた時点で自動的に公表されるわけではなく、従わなかったことが公表の条件だ。実務のポイント:この構造上、勧告から公表までの改善実施期間が事実上の猶予になる。ここで改善計画と実施記録を積み上げた施設と、抗弁に時間を使った施設とで、その後の命令段階の扱いが分かれる
間違えやすい点 AI による整理
- 「無認可=行政の管轄外」という理解は、前提そのものが逆立ちしている。59条は無認可であることを要件として調査権を発動する。認可施設には別途46条の監督があり、どちらにも行政の目は入る。逃げ場があるのではなく、入口が二つあるだけだ
- 施設の問題を知った保護者の多くは「証拠がないと通報しても動いてもらえない」と考えるが、知事の調査発動要件は「児童の福祉のため必要があると認めるとき」であり、違法の立証は通報者の仕事ではない。調査して事実を確定するのが行政の役割である
- 勧告や命令の存在は知られていても、その深刻度は理解されていない。5項の事業停止・施設閉鎖命令は原則として都道府県児童福祉審議会の意見聴取を経るが、6項は子どもの生命・身体に緊急性があるとき、その手続を飛ばすことを認めている。行政手続としては極めて重い例外で、その日のうちに施設が閉まりうるということだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象施設 | 児童福祉法59条:届出・認可のない施設(認可取消し施設を含む) | 児童福祉法46条:認可を受けた児童福祉施設 児童福祉法58条:認可施設のうち認可取消しの対象となるもの |
| 主な行政手段 | 報告徴収・立入調査・改善勧告・公表・事業停止・施設閉鎖命令 | 報告徴収・立入検査・改善勧告・改善命令・事業停止命令 認可の取消し |
| 制度上の位置づけ | 認可制度の外側にある施設を拾い上げる安全網 | 認可制度の内側での継続的な監督 認可制度から外す最終処分(取消し後は59条の対象へ移行) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも托嬰中心や幼兒園は設立許可制で、未立案での運営は行政の監督・処分の対象となる。許可制と未許可施設への監督を組み合わせる構造は日本と共通する
韓国は어린이집の設置に地方自治体の認可を要し、認可外での保育施設運営を規制する。認可制を中心とする点で日本と近い
ドイツは保育施設の運営に事前の運営許可(Betriebserlaubnis)を要し、所管官庁による現地調査や運営禁止の権限を定める。無許可を前提とした事後監督より事前許可に重心がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 認可保育園に落ち、駅前の「無認可ですが定員に空きがあります」という施設を見学した。園内は清潔に見えたが、あなたが確認すべきは内装ではなく、その施設が都道府県に届出を出しているか、過去に勧告や公表を受けていないかだ。59条4項に基づく公表情報は、自治体のサイトで探せる
- 深夜も預かるベビーホテルで、うつ伏せ寝による死亡事故の報道が出た。同種の施設を利用している親から相談を受けたあなたは、都道府県の窓口に情報提供できる。知事が調査に入る端緒の多くは、内部告発と保護者からの通報である
- あなたが小規模な託児サービスを始めた側だとしたら。「認可を取っていないから行政とは無関係」という理解は逆である。59条1項の対象は、まさに届出も認可もしていない施設。立入調査を拒めば罰則(62条)の射程に入る
- 認可取消しを受けた施設が、看板を替えて営業を続けている。取消し後も59条1項括弧書きで調査対象に残る仕組みだ
- 知事から改善勧告を受けた。従わなければ施設名が公表される。公表されれば入園予約は即座に止まる。次の入園シーズンまであと数週間、改善計画を出すか、事業停止命令まで進むかの分岐点に立っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 施設での事故や不適切な保育を把握したら、日時・状況・子どもの様子を記録し、写真や連絡帳を保全する2. 都道府県の児童福祉主管課(保育担当)へ情報提供し、59条1項の調査を求める。立証責任は通報者にない3. 並行して市町村にも相談。8項により知事は勧告・命令をした場合に所在地市町村長へ通知する仕組みがある4. 身体的被害があれば医療記録を確保し、損害賠償(民法709条、715条)は別軌道で検討する
訴えられた側:1. 立入調査には協力する。拒否・妨害は罰則の対象であり、非協力の事実自体が勧告・命令の判断材料になる2. 報告徴収に対しては事実を正確に、記録とともに提出する3. 勧告を受けたら、公表(4項)までの間に改善計画を策定し実施状況を報告する。ここが実質的な最終防衛線4. 事業停止・閉鎖命令が出た場合、行政不服審査法に基づく審査請求または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):本条に特有の期間制限は定められていない。ただし事業停止・施設閉鎖命令は行政処分であり、不服申立ては処分を知った日の翌日から起算して審査請求3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟6か月(行政事件訴訟法14条)。損害賠償請求は民法724条の時効に従う
- 児童福祉法 第35条児童福祉施設の届出・認可、本条の適用対象を画す
- 児童福祉法 第46条認可施設に対する監督権限、本条と表裏の関係
- 児童福祉法 第58条認可取消し、取消後も本条の調査対象に残る
- 児童福祉法 第59条の2認可外施設の設置届出義務と情報公表
- 児童福祉法 第8条都道府県児童福祉審議会の設置根拠
- 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律 第17条認定こども園の認可、本条が参照する要件(通称 認定こども園法)
- 行政手続法 第13条不利益処分における意見陳述手続の一般則
- 行政事件訴訟法 第3条停止命令・閉鎖命令に対する取消訴訟の根拠
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