児童福祉法 第33条の6
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- 都道府県は、その区域内における第六条の三第一項各号に掲げる者(以下この条において「児童自立生活援助対象者」という。)の自立を図るため必要がある場合において、その児童自立生活援助対象者から申込みがあつたときは、自ら又は児童自立生活援助事業を行う者(都道府県を除く。次項において同じ。)に委託して、その児童自立生活援助対象者に対し、内閣府令で定めるところにより、児童自立生活援助を行わなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、その他の適切な援助を行わなければならない。
- 2.児童自立生活援助対象者であつて児童自立生活援助の実施を希望するものは、内閣府令の定めるところにより、入居を希望する住居その他内閣府令の定める事項を記載した申込書を都道府県に提出しなければならない。この場合において、児童自立生活援助事業を行う者は、内閣府令の定めるところにより、児童自立生活援助対象者の依頼を受けて、当該申込書の提出を代わつて行うことができる。
- 3.都道府県は、児童自立生活援助対象者が特別な事情により当該都道府県の区域外の住居への入居を希望するときは、当該住居への入居について必要な連絡及び調整を図らなければならない。
- 4.都道府県は、第二十五条の七第一項第三号若しくは第二項第四号、第二十五条の八第四号若しくは第二十六条第一項第六号の規定による報告を受けた児童又は第三十三条第十七項第二号の規定による報告を受けた満二十歳未満義務教育終了児童等について、必要があると認めるときは、これらの者に対し、児童自立生活援助の実施の申込みを勧奨しなければならない。
- 5.都道府県は、児童自立生活援助対象者の住居の選択及び児童自立生活援助事業の適正な運営の確保に資するため、内閣府令の定めるところにより、その区域内における児童自立生活援助事業を行う者、当該事業の運営の状況その他の内閣府令の定める事項に関し情報の提供を行わなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第33条の6は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第33条の6の条文原文は「都道府県は、その区域内における第六条の三第一項各号に掲げる者(以下この条において「児童自立生活援助対象者」という。」で始まります。
- 児童福祉法第33条の6は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第33条の6の前の条は児童福祉法第33条の5です。
- 児童福祉法第33条の6の次の条は児童福祉法第33条の6の2です。
- 児童福祉法第33条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第33条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第33条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/33_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法33条の7は、都道府県に対し、児童自立生活援助対象者から申込みがあれば児童自立生活援助を行う義務を課す。やむを得ない事由があっても、その他の適切な援助が必要。
Q · 自立援助ホームに申し込んだのに県に断られたら、もう打つ手はないの?
原則は県の義務。断られても代替援助の義務は残る
児童福祉法33条の7第1項は、児童自立生活援助対象者から申込みがあれば、都道府県が自ら又は事業者に委託して児童自立生活援助を行わなければならないと定めています。やむを得ない事由があって実施できない場合でも、ただし書により「その他の適切な援助」を行う義務は残ります。また第3項により、特別な事情があれば他県の住居への入居についても連絡調整を求められます。
解説
18歳で施設を出た若者が、保証人もなく、貯金もなく、いきなり家賃を払う生活に投げ出される。その落下を止めるために作られたのが児童自立生活援助(自立援助ホーム)であり、この条文はその実施を都道府県の「義務」として書いている。注目すべきは主語と語尾だ。「都道府県は……行わなければならない」。裁量的な福祉サービスではなく、申込みがあれば実施が原則である。しかも2024年4月施行の改正で、従来あった「満20歳未満」「22歳年度末まで」という年齢の上限が撤廃され、対象は第6条の3第1項各号に掲げる者へと組み替えられた。つまり「誕生日が来たから打ち切り」という運用は、もう条文の建て付けではない。さらに第4項、児童相談所などから報告を受けた子どもに対し、都道府県は申込みを「勧奨しなければならない」。黙っていても案内が来るはずの制度であり、来なかったこと自体が問える。
法的な位置づけ
児童福祉法33条の7は、児童自立生活援助の実施に関する規定であり、都道府県に対し、第6条の3第1項各号に掲げる児童自立生活援助対象者から申込みがあった場合に、自ら又は事業者への委託により援助を実施する義務を課す。あわせて申込手続、区域外入居の調整、申込みの勧奨及び情報提供の義務を定める。
手順
- 1.退所日・解除日を確定させて申込意思を伝える 施設退所日や一時保護解除日が決まったら、都道府県の児童福祉担当(実務上は児童相談所経由が早い)に、児童自立生活援助を申し込みたいと明確に伝える
- 2.申込書を作成して都道府県に提出する 入居を希望する住居などを記載した申込書を都道府県に提出する。本人が動けない場合は、自立援助ホーム運営事業者に依頼して代行提出してもらう(33条の7第2項後段)
- 3.他県の住居を希望する場合は特別な事情を伝える 加害者から離れる必要があるなど特別な事情があれば、区域外の住居への入居を希望する旨と理由を伝え、第3項の連絡調整を求める
- 4.断られたら理由と代替援助を書面で求める 実施できないと言われた場合、やむを得ない事由の内容と、ただし書に基づくその他の適切な援助の内容を書面で示すよう求め、日付・担当者名・回答を記録する
よくある質問 AI による整理
Q1自立援助ホームとは何ですか?
児童養護施設の退所者など、家庭で暮らせない若者が共同生活をしながら就労や生活の自立を目指す住まいです。児童福祉法上は児童自立生活援助事業として位置づけられています。
Q2自立援助ホームの申込み先はどこですか?
申込書の提出先は都道府県です(児童福祉法33条の7第2項)。市区町村ではない点に注意が必要で、実務上は児童相談所を経由すると話が早く進みます。
Q3自立援助ホームは誰が利用できますか?
児童福祉法第6条の3第1項各号に掲げる者が対象です。義務教育を終えた後、措置解除等により家庭や施設を離れた若者などが想定されています。
Q4自立援助ホームの費用はいくらかかる?
条文に金額の定めはなく、食費や生活費などの実費負担を求めるのが一般的です。額は運営事業者や自治体により異なるため、入居前に確認が必要です。
Q5大学や専門学校に通いながら自立援助ホームに住める?
通学中でも、第6条の3第1項各号の対象者に該当し自立を図るため必要があれば利用の余地があります。年齢の一律上限は2024年4月施行の改正で撤廃されました。
Q6他の県の自立援助ホームに入居できますか?
特別な事情により区域外の住居を希望するときは、都道府県が入居について必要な連絡・調整を行う義務があります(33条の7第3項)。
Q7自立援助ホームの情報はどこで調べられる?
都道府県には、区域内の事業者や運営状況などの情報を提供する義務があります(33条の7第5項)。県のウェブサイトや児童福祉担当課で確認できます。
Q8自立援助ホームと生活保護は併用できる?
個別事情によります。生活保護法4条の他法他施策優先の原則との調整が問題となるため、福祉事務所と都道府県の双方に確認するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自立援助ホームって、何歳まで住めるんですか?
2022年改正法(2024年4月施行)で年齢による一律の区切りが撤廃され、対象は第6条の3第1項各号の定める者に整理されました。自立の見込みによる個別判断が基本になります。実務のポイント:自治体の配布資料やウェブページの更新は法改正に数年遅れることが珍しくありません。古い年齢制限が書かれた紙を見せられても、それは条文ではなく印刷物です。根拠条文を出して確認を求めると、担当者が本庁に照会する流れになります
Q2県の窓口で「空きがない」と言われたら、もう終わりですか?
終わりではありません。第1項ただし書は、やむを得ない事由がある場合でも「その他の適切な援助を行わなければならない」と定めています。実施ができないことと、何もしないことは条文上まったく別です。実務のポイント:自立援助ホームの空き状況は都道府県単位で把握されており、第3項は区域外入居の連絡調整義務まで定めています。自分の県が満床でも、隣県との調整は行政側の仕事です。「県内に空きがない」は、調整をしない理由になりません
Q3親の同意がないと利用できないんでしょうか?
本条は「その児童自立生活援助対象者から申込みがあつたとき」と定めており、申込主体は本人です。親権者の同意を実施要件とする文言はありません。実務のポイント:そもそも親元にいられない事情を抱えた人のための制度であり、親の同意を前提にすれば制度が機能しません。窓口で親への連絡を打診された場合、虐待等の事情があればその旨を明確に伝えること。児童相談所が関与している記録があると、話の通り方が変わります
Q4支援団体の職員です。本人が役所に行けない場合、どうすればいいですか?
第2項後段により、児童自立生活援助事業を行う者は、本人の依頼を受けて申込書の提出を代行できます。内閣府令の定めに従う必要がありますが、本人の来庁は必須ではありません。実務のポイント:この代行規定を知らない自治体窓口担当者は実在します。条文番号(33条の7第2項)を示せるかどうかで、その場で受理されるか出直しになるかが分かれる。窓口に行く前に、条文の該当部分を印刷して持参する支援者が実務では強い
間違えやすい点 AI による整理
- 「自立援助ホームは20歳まで、頑張っても22歳の年度末で終わり」という理解が支援現場にも根強く残っているが、2022年改正法(2024年4月施行)で年齢上限の一律区切りは撤廃され、対象は第6条の3第1項各号の定める者に整理された。古い解説書や自治体パンフレットの記述を前提に諦めている人が、今も相当数いる
- この制度を知っている人でも、「福祉サービスだから役所の裁量で断られても仕方ない」と受け止めがちだ。だが条文の語尾は「行わなければならない」である。断るには「やむを得ない事由」が要り、その場合でも「その他の適切な援助」の義務は消えない。裁量の幅と義務の存在を混同すると、交渉の足場をまるごと手放すことになる
- 「申込みは本人が役所に行くもの」という前提そのものが条文とずれている。第2項後段は事業者による代行提出を認めている。本人が役所に行けないほど疲弊していることこそ、この制度が想定している状態である
- 本人から見れば「相談に行ったが断られた」という一つの出来事だが、法律から見ればそれは申込みに対する不実施の判断であり、行政の対応として説明責任が生じる場面だ。この落差に気付かないまま、記録も残さず帰ってしまう人が多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の中身 | 33条の7:申込みに基づく児童自立生活援助(自立援助ホーム)の実施 | 33条:児童相談所長等による一時保護 26条:児童相談所長の措置・報告 |
| 開始のきっかけ | 対象者本人の申込み(事業者の代行提出も可) | 児童相談所長等の判断(本人の申込みを要件としない) 通告・送致等を受けた児童相談所長の判断 |
| 本条との関係 | 報告を受けた者への申込み勧奨義務(第4項) | 一時保護に関する報告が勧奨の起点の一つ(33条17項2号) 26条1項6号の報告が勧奨の起点の一つ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも、安置期間満了や18歳到達で安置を離れた少年に対する自立生活適応支援を政府の施策として定める。日本のように申込みに基づく実施義務の形式ではなく、施策列挙型である
韓国は保護終了児童の自立支援を国と地方自治体の責務として定め、住居・就業・教育等の支援を規定する
ドイツは成年到達後も原則21歳まで、個別事情により延長して若年成人への援助を行い、援助終了後のフォローアップ(Nachbetreuung)も明文化している
米国は連邦補助金プログラムとして、里親養育から離れる若者の住居・教育・就労支援を州に実施させる。給付型であり申込みに対する個別の実施義務規定とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 児童養護施設を退所したばかりで、アルバイトは決まったが家賃を払える収入がない。役所の窓口で「自立援助ホームは空きがない」と言われた。だが条文上、実施は都道府県の義務であり、やむを得ない事由がある場合でも「その他の適切な援助」を行う義務が残る。空きがないは、何もしない理由にならない
- 虐待を受けて家を出た19歳。住民票のある県ではなく、加害親から離れた別の県に住みたい。第3項は、特別な事情により区域外の住居への入居を希望するとき、都道府県に連絡調整を義務づけている。県境は、逃げる理由がある人には壁ではない
- 自立援助ホームを運営する NPO の職員として、入居希望の若者が役所の書類作成でつまずいている。第2項後段により、事業者は本人の依頼を受けて申込書の提出を代行できる。この一文を知っているかどうかで、その子が制度に届くか脱落するかが決まる
- もし、児童相談所から一時保護解除の報告が上がっている子どもに、都道府県が何の案内もしなかったとしたら? 第4項は勧奨を義務としている。不作為のまま子どもが路上に出た場合、その経緯の記録は後の検証で決定的な意味を持つ
- 支援団体の相談員として、明日退所予定の子の住まいがまだ決まっていない。残り時間は一日。申込書の提出先は市区町村ではなく都道府県であり、事業者代行という近道がある。窓口を間違えて一日を失うことが、その子の野宿の一夜になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 退所日・保護解除日が確定した時点で都道府県の児童福祉担当(児童相談所経由が実務上早い)に連絡し、児童自立生活援助の申込意思を明確に伝える2. 自力で動けないなら自立援助ホーム運営事業者に相談、第2項後段の代行提出を依頼する3. 加害者から離れるため他県の住居を希望する場合は、特別な事情として第3項の連絡調整を明示的に求める4. 断られたら理由と代替援助の内容を記録し、県の福祉担当部署へ相談を上げる。やり取りの日付・担当者名・回答内容をメモに残すこと
訴えられた側:行政・事業者側の立場であれば:1. 申込みがあった時点で受理記録を残し、実施可否と判断理由を文書化する2. 実施できない場合は「やむを得ない事由」の該当性と、ただし書に基づく代替援助の内容を必ずセットで記録する3. 第4項の報告を受けた対象者について、勧奨の実施状況を台帳で管理する4. 第5項の情報提供義務(事業者一覧・運営状況の公表)の履行状況を点検する。不作為の記録欠落が、後の検証で最も重い問題になる
時効(請求できる期限):本条自体に申込期限や時効の定めはない。ただし不実施の判断を行政処分として争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。実務上、処分性の有無で争い方が分かれるため、早期に弁護士または支援団体へ相談すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正法、令和6年(2024年4月1日)施行 年齢による一律の区切りを撤廃し、対象を第6条の3第1項各号に掲げる者へ再編。あわせて所管移管に伴い「厚生労働省令」の文言が「内閣府令」へ改められた。改正回数の詳細は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 改正:児童福祉法改正により、自立援助ホームが児童自立生活援助事業として法律上に位置づけられた
- 2.平成28年(2016年) 改正:大学等に就学中の者について、22歳に達する日の属する年度の末日まで対象とする範囲の拡大が図られた
- 3.令和4年(2022年) 改正:2024年4月1日施行。年齢による一律の上限を撤廃し、対象を第6条の3第1項各号に掲げる者へ再編した
- 4.令和5年(2023年) 改正:こども家庭庁の発足に伴い、委任先が「厚生労働省令」から「内閣府令」に改められた
- 児童福祉法 第6条の3児童自立生活援助事業と対象者の定義
- 児童福祉法 第33条一時保護、第4項の報告の発生源
- 児童福祉法 第26条児童相談所長の措置、勧奨義務の起点
- 児童福祉法 第33条の6本条の直前規定、自立支援の枠組み
- 児童福祉法 第25条の7要保護児童対策地域協議会からの報告
- 生活保護法 第4条他法他施策優先、住宅扶助との適用調整
- 子ども・若者育成支援推進法 第2条困難を抱える若者支援の基本理念
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