児童福祉法 第34条の12
クイックジャンプ
- 市町村、社会福祉法人その他の者は、内閣府令の定めるところにより、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出て、一時預かり事業を行うことができる。
- 2.市町村、社会福祉法人その他の者は、前項の規定により届け出た事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
- 3.市町村、社会福祉法人その他の者は、一時預かり事業を廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第34条の12は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第34条の12の条文原文は「市町村、社会福祉法人その他の者は、内閣府令の定めるところにより、あらかじめ、内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出て、一時預かり事業を行うことができる。」で始まります。
- 児童福祉法第34条の12は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第34条の12の前の条は児童福祉法第34条の11です。
- 児童福祉法第34条の12の次の条は児童福祉法第34条の13です。
- 児童福祉法第34条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/34_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法34条の12は、一時預かり事業を都道府県知事への事前届出で行えると定める。届出事項の変更は変更の日から一月以内、廃止・休止は事前の届出が必要。
Q · 一時預かり(一時保育)を始めるのに、認可は必要なの?
認可は不要、都道府県知事への事前届出で開業できる
児童福祉法34条の12第1項により、一時預かり事業は認可制ではなく届出制です。市町村、社会福祉法人のほか株式会社や個人でも、内閣府令で定める事項をあらかじめ都道府県知事に届け出れば事業を行えます。届け出た事項が変わったときは変更の日から一月以内(2項)、廃止・休止のときは事前に(3項)届出が必要です。届出後は34条の13の基準遵守義務と、34条の14の報告徴収・立入検査・制限停止命令の対象になります。
解説
子どもを数時間だけ預かるサービスを始めようとするとき、多くの人が「認可が下りなければ違法」だと思い込む。一時預かり事業に認可制度はない。内閣府令で定める事項をあらかじめ都道府県知事に届け出れば、市町村でも社会福祉法人でも、株式会社でも個人でも事業を行える(1項)。入口のハードルはそこまで低い。だが届け出た瞬間、あなたは34条の13の基準遵守義務と、34条の14の報告徴収・立入検査・制限停止命令の射程に入る。逆に届出をせずに始めても、児童福祉法に罰金は用意されていない。代わりに知事が事業そのものの制限・停止を命じられる立場に立つ。届出は入場料ではなく、行政の監督回路につながるスイッチである。
法的な位置づけ
児童福祉法34条の12は、一時預かり事業の開始・変更・廃止・休止に関する届出制を定める規定である。市町村、社会福祉法人その他の者は、内閣府令で定める事項を都道府県知事に事前に届け出ることで事業を行うことができ、届出事項の変更は変更の日から一月以内、廃止・休止は事前の届出を要する。事前審査を伴う認可制ではなく、届出制である点に特徴がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.事業類型を担当課と確定させる 自分の事業が6条の3第7項の一時預かり事業か、認可外保育施設(59条の2)、子育て援助活動支援事業、家庭的保育事業等(34条の15)のどれに当たるかを、書類作成前に都道府県の担当課へ事前相談して確定させる
- 2.内閣府令の基準で自己点検する 届出後は34条の13により内閣府令の基準を守る義務を負う。職員配置、設備、安全管理などを開始前に基準と照合し、不足があれば是正してから届け出る
- 3.開始前に都道府県知事へ届け出る 内閣府令で定める事項を記載した届出書を、事業開始の「あらかじめ」、つまり開始前に都道府県知事へ提出する(1項)。控えを保管し、受理日を記録する
- 4.変更は一月以内、休止・廃止は事前に届け出る 届出事項に変更が生じたら変更の日から一月以内に変更届を出す(2項)。休止・廃止は予定日より前に届け出る(3項)。変更管理の台帳を作り、期限を逃さない
よくある質問 AI による整理
Q1一時預かり事業とは
主として昼間に、家庭での保育が一時的に難しくなった乳幼児を保育所などで一時的に預かり、必要な保護を行う事業です。定義は児童福祉法6条の3第7項にあります。
Q2一時預かり事業 届出先はどこ?
届出先は都道府県知事です(児童福祉法34条の12第1項)。実際の窓口は都道府県の子育て支援・保育担当課になり、書式や添付書類は自治体ごとに確認が必要です。
Q3一時預かり 届出 いつまでに出す?
事業開始の「あらかじめ」、つまり開始前の提出が必要です。開始後に出す事後届出では足りません。準備期間を見込み、早めに担当課へ事前相談するのが実務的です。
Q4一時預かり 変更届 期限は?
届け出た事項に変更が生じたときは、変更の日から一月以内に都道府県知事へ届け出る必要があります(34条の12第2項)。職員体制や設備の変更も対象になりえます。
Q5一時預かり 休止 届出は必要?
必要です。休止・廃止しようとするときは、あらかじめ内閣府令で定める事項を都道府県知事に届け出なければなりません(34条の12第3項)。利用者への告知だけでは足りません。
Q6一時預かり 株式会社でもできる?
できます。条文は「市町村、社会福祉法人その他の者」と定めており、株式会社やNPO法人、個人も主体に含まれます。事前届出と基準遵守が前提です。
Q7一時預かり 無届け 違法?
届出義務に反する状態です。届出義務違反そのものに児童福祉法上の罰則規定はありませんが、都道府県知事は34条の14に基づき事業の制限・停止を命じることができます。
Q8一時預かり 届出済み 調べ方は?
都道府県の子育て支援担当課に事業者名で照会するのが確実です。自治体によっては届出済み事業者の一覧や指導監査結果をウェブで公表しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1知り合いが自宅で数時間だけ子どもを預かって謝礼をもらっています。これも届出がいるんですか?
6条の3第7項の一時預かり事業に当たるなら、本条1項の事前届出が必要である。個人同士の援助を市町村等が仲介する形なら、同条14項の子育て援助活動支援事業の枠に入り、適用条文が変わる。実務のポイント:開業相談では、書類を作る前に都道府県の担当課へ「うちはどの事業類型か」を先に確認する。類型が違えば届出先も基準も別で、作り直しになる。
Q2預け先が急に長期で休みになりました。届出と関係ありますか?
休止は「あらかじめ」都道府県知事に届け出る義務がある(3項)。無断の長期休止なら行政が実態を把握しておらず、34条の14の報告徴収・立入検査の端緒になりうる。実務のポイント:届出済み事業者一覧や指導監査の結果をウェブで公表している自治体が多い。預ける前に事業所名で検索すると、過去の指摘事項まで出てくることがある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出なんて形式だけ」と軽く見ている人は、届出の重さを半分しか知らない。届出をした事業者は34条の13の内閣府令基準を遵守する義務を負い、34条の14で知事の報告徴収・質問・立入検査、さらに基準に適合しなければ改善措置命令、法令違反や不当な処遇があれば事業の制限・停止命令まで受ける。届出は義務の終わりではなく、監督の始まりである
- 「認可を取るべきか、無認可でいくべきか」という問いの立て方そのものが外れている。一時預かり事業に認可という制度はなく、あるのは届出だけ(1項)。認可が問題になるのは家庭的保育事業等(34条の15)や保育所(35条)、認可外保育施設の届出は59条の2であり、自分の事業がどの類型に乗るかを決めないまま認可の可否を考えても答えは出ない
- 保護者から見れば「届出済み=役所のお墨付き」に見える。だが法律上、1項の届出は事前の審査や許可を伴う仕組みではない。お墨付きではなく、行政が監督対象として把握しているという意味に過ぎない。この落差を知らずに「届出済みだから安心」で預け先を決めると、確認すべきだった基準遵守の実態を見ないまま子どもを渡すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 参入の仕組み | 児童福祉法34条の12:一時預かり事業は都道府県知事への事前届出 | 児童福祉法59条の2:認可外保育施設は都道府県知事への届出 児童福祉法34条の11:地域子育て支援拠点事業は社会福祉法の定めによる |
| 届出のタイミング | 開始・休止・廃止は事前、変更は変更の日から一月以内 | 事業開始後の届出(期限は条文・自治体で要確認) 社会福祉法の第二種社会福祉事業の届出ルールに従う |
| 届出後の監督 | 34条の13の基準遵守義務と34条の14の報告徴収・立入検査・制限停止命令 | 59条による報告徴収・立入調査・改善勧告等 社会福祉法上の監督 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は家庭型托育(居家式托育)を主管機関への登記制、托嬰中心等の施設型を設立許可制とし、施設型については日本の届出制より入口規制が厳しい
韓国は保育施設(어린이집)の設置を地方自治体の認可制とし、時間単位の一時保育は公的な아이돌봄サービスが担う比重が大きい
ドイツは家庭的保育(Kindertagespflege)を行うのに少年局の許可(Erlaubnis)を要し、日本の一時預かり届出制より事前審査の色合いが強い
米国は州ごとの許可制が基本で、短時間の預かりや一部の類型に許可免除を認める州もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保育者を増やして受入れ体制を広げた。届け出た事項が変わったのに、書類を出さないまま二か月が過ぎたらどうなる? 変更届は変更の日から一月以内(2項)。過ぎても罰金は来ないが、次の立入検査(34条の14第1項)で必ず指摘され、基準違反と束にされて改善措置命令(同条3項)の材料になる
- 人手が足りず、来月から週二日だけ閉めることにした。利用者に伝えれば足りると思っていた。だが休止は「あらかじめ」知事に届け出る義務がある(3項)
- 駅前のキッズルームに二歳児を預けた翌日、擦り傷についての説明がどうにも曖昧だった。その事業者が都道府県の届出済み一覧に載っているか、34条の13の基準を守る義務を負う立場なのか。それを先に確かめるだけで、話し合いの土台が入れ替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故や不適切な処遇が疑われたら、日付・時刻・説明内容・写真を当日中に記録2. 都道府県の子育て支援担当課に、その事業者が本条1項の届出をしているか照会し、届出済み一覧や指導監査結果の公表を確認3. 34条の13の基準に適合していない疑いを具体的事実として担当課へ情報提供、報告徴収・立入検査(34条の14)につなげる4. 損害賠償は別軌道で民法709条・715条を検討、行政の監督と並行して進める
訴えられた側:1. まず自分の事業が6条の3第7項の一時預かり事業に当たるか、認可外保育施設(59条の2)や子育て援助活動支援事業なのかを担当課と確定させる2. 未届けなら直ちに届出、変更未提出は理由書を添えて速やかに補正3. 立入検査を受けたら拒まず、指摘事項ごとに改善計画と期限を文書化4. 制限・停止命令(34条の14第4項)が出たら不服申立ての期限管理を最優先、命令の前提事実に誤りがあれば証拠を添えて争う
時効(請求できる期限):事業の開始、廃止、休止はいずれも「あらかじめ」、つまり事前の届出(1項、3項)。届け出た事項の変更は変更の日から一月以内(2項)。届出義務違反そのものに児童福祉法の罰則規定は置かれていないが、34条の14第4項の制限・停止命令の対象になる。命令を受けた場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟は6か月(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)こども家庭庁関連整備法、令和5年(2023年)4月1日施行 保育行政の所管が厚生労働省からこども家庭庁へ移り、委任先の表記が「厚生労働省令」から「内閣府令」に改められた。届出の相手方は都道府県知事のまま
- 平成20年(2008年)児童福祉法改正 一時預かり事業が子育て支援事業として法定化され、都道府県知事への届出制が導入された。ただし現行の第34条の12という条番号に至るまでの位置変更の経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 新設:児童福祉法改正で一時預かり事業が子育て支援事業として法定化され、都道府県知事への届出制が導入された。現行の条番号に至る経緯は要確認
- 2.令和4年(2022年) 改正:こども家庭庁設置に伴う関係法律の整備(令和5年4月1日施行)で、委任先が「厚生労働省令」から「内閣府令」に改められた
- 児童福祉法 第6条の3一時預かり事業の定義(第7項)
- 児童福祉法 第34条の13届出事業者が負う内閣府令基準の遵守義務
- 児童福祉法 第34条の14報告徴収・立入検査・制限停止命令
- 児童福祉法 第34条の11隣接事業は社会福祉法の届出に乗る対比
- 児童福祉法 第59条の2認可外保育施設の事後届出との棲み分け
- 子ども・子育て支援法 第59条地域子ども・子育て支援事業としての財政支援
- 社会福祉法 第2条一時預かり事業は第二種社会福祉事業
- 社会福祉法 第69条第二種社会福祉事業は事後届出、本条は事前届出
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