児童福祉法 第34条の14
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- 都道府県知事は、前条の基準を維持するため、一時預かり事業を行う者に対して、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事業を行う場所に立ち入り、設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第十八条の十六第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
- 3.都道府県知事は、一時預かり事業が前条の基準に適合しないと認められるに至つたときは、その事業を行う者に対し、当該基準に適合するために必要な措置を採るべき旨を命ずることができる。
- 4.都道府県知事は、一時預かり事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくはその事業に係る乳児若しくは幼児の処遇につき不当な行為をしたときは、その者に対し、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第34条の14は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第34条の14の条文原文は「都道府県知事は、前条の基準を維持するため、一時預かり事業を行う者に対して、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事業…」で始まります。
- 児童福祉法第34条の14は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第34条の14の前の条は児童福祉法第34条の13です。
- 児童福祉法第34条の14の次の条は児童福祉法第34条の15です。
- 児童福祉法第34条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/34_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法34条の19は、都道府県知事が一時預かり事業者に報告を求め、立入検査し、基準不適合なら改善命令、違反や不当営利・不当処遇があれば事業の制限・停止を命じられると定める。
Q · 一時預かりの預け先に問題がありそうなとき、行政は何ができるの?
都道府県知事が立入検査・改善命令・停止命令を出せる
児童福祉法34条の19により、都道府県知事は一時預かり事業者に報告を求め、職員に質問や立入検査をさせることができます(1項)。基準に適合しなければ改善を命じ(3項)、法令違反、不当な営利、乳幼児への不当な処遇があれば事業の制限・停止を命じられます(4項)。ただしすべて「できる」規定で定期検査の義務はないため、具体的事実を添えた情報提供が検査のきっかけになります。
解説
一時預かり事業には、認可保育所のような事前審査がない。届出さえ済ませれば、明日から他人の子どもを預かれる。では基準が守られているかを誰が確かめるのか。その答えが本条である。都道府県知事は報告を求め、職員に関係者へ質問させ、事業所に立ち入って設備も帳簿も検査できる(1項)。基準に合わなければ改善を命じ(3項)、法令違反・不当な営利・子どもへの不当な処遇があれば、事業そのものを制限し停止させられる(4項)。ただしあなたが握っておくべき急所は、すべて「できる」と書かれている点だ。行政に定期検査の義務はない。誰も何も言わなければ、その事業所には何年も誰も入らない。預け先に覚えた違和感を、感想ではなく日時と人数という事実に変換して自治体へ届けること。それが、この条文のスイッチを外から入れる唯一の現実的な方法である。
法的な位置づけ
児童福祉法34条の19は、一時預かり事業に対する都道府県知事の監督権限を定める規定である。前条の基準を維持するための報告徴収・質問・立入検査(1項)、基準不適合時の改善命令(3項)、法令違反・不当な営利・乳幼児の不当な処遇を理由とする事業の制限又は停止命令(4項)を段階的に定め、2項で身分証明書の携帯と犯罪捜査目的の否定を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.違和感を事実として記録する 預けた当日のうちに、日時、保育者の人数、預かられていた子どもの人数、職員の発言、けがの部位と写真を記録する。「不安」ではなく、基準の項目に対応する事実として書き残す
- 2.市町村と都道府県の両方へ書面で情報提供する 市町村の子育て支援担当と、本条1項の権限を持つ都道府県の児童福祉担当へ同じ内容の書面を出す。可能なら他の保護者と時期をそろえて、独立した複数の事実として届ける
- 3.虐待が疑われる場合は別の回線を同時に開く 本条の検査は犯罪捜査ではない(2項による準用)。けがや虐待の疑いがあるときは、児童相談所(189)、医療機関の受診、必要に応じて警察への相談を並行して進める
- 4.事業者側:報告要求の段階で改善計画を出す 報告要求や立入検査を受けたら、検査官の身分証明書を確認し、提出書類の控えを残す。指摘事項には命令が出る前に自主的な改善計画を提出する
- 5.事業者側:聴聞で主張を尽くし、不服申立期間を守る 制限・停止命令の前に行われる聴聞(行政手続法13条)では、弁明書と証拠をそろえて主張を尽くす。処分後は審査請求3か月、取消訴訟6か月の期間を管理する
よくある質問 AI による整理
Q1一時預かり事業とは何ですか?
保護者の急な用事やリフレッシュなどで家庭での保育が一時的に難しいとき、乳幼児を短時間預かる事業です。児童福祉法に定義があり、届出で始められます。
Q2一時預かり 立入検査 誰がする?
児童福祉法34条の19第1項により、都道府県知事の命を受けた当該職員が行います。職員は身分証明書を携帯し、関係者の請求があれば提示しなければなりません。
Q3一時預かり 事業停止命令 どんなとき?
法令やそれに基づく処分に違反したとき、事業に関し不当に営利を図ったとき、預かる乳幼児の処遇について不当な行為をしたときです(同条4項)。
Q4一時保育の苦情 どこに言えばいい?
監督権限は都道府県知事にありますが、日常の相談窓口は市町村の子育て支援担当であることが多いため、両方へ同じ内容を書面で出すのが確実です。
Q5一時預かり 立入検査は抜き打ち?
条文上、事前通知の要否は定められていません。実務の運用は自治体によって異なり、予告なしで行われる場合もあります。
Q6一時預かりの改善命令に従わないとどうなる?
改善命令も「この法律に基づく処分」にあたるため、違反すれば4項により事業の制限・停止命令の対象になり得ます。
Q7一時預かり 立入検査 拒否できる?
拒否・妨害や虚偽の報告は罰則の対象になり得ます。犯罪捜査ではないため令状は不要とされますが、身分証明書の提示を求めることはできます。
Q8一時預かりの行政処分に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または処分を知った日から6か月以内の取消訴訟で争えます。処分前の聴聞で主張を尽くすことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1預け先が心配なんですが、どこに言えば本当に動いてくれるんですか?
本条1項で報告徴収と立入検査の権限を持つのは都道府県知事である。一方、日常の相談窓口は市町村であることが多く、窓口が二重になっている。迷ったら両方に同じ書面を出すのが確実。実務のポイント:「不安です」では情報提供止まりで記録に残りにくい。「◯月◯日◯時、保育者1名で乳児5名」のように基準の項目に対応する事実を書くと、行政は基準不適合の端緒として処理せざるを得なくなる
Q2立入検査を断ったら、どうなりますか?
検査の拒否・妨害や虚偽報告は児童福祉法上の罰則の対象であり(罰則の条番号は近年の改正で動いているため、最新の改正状況をご確認ください)、さらに4項の「この法律に基づく処分に違反したとき」として制限・停止命令の材料にもなる。実務のポイント:2項が準用する第18条の16第3項により、この検査は犯罪捜査ではない。警察対応と同じ身構え方は不要だが、提示された身分証明書と提出書類の控えは必ず残すこと。何を見せたかが後の聴聞で争点になる
Q3人員も面積も基準を全部満たしています。それでも停止になることはありますか?
ある。4項は基準違反とは別に「不当に営利を図った」「児童の処遇につき不当な行為をした」を独立の事由として置いているためだ。何が不当かは条文に定義がなく、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:だからこそ、キャンセル料・延長料金・追加オプションの設計根拠を文書で残しておく価値がある。聴聞(行政手続法13条)の場で料金の合理性を即座に説明できる事業者と、その場で考え始める事業者とでは、結論が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 立入検査という制度があることは多くの人が知っている。知られていないのはその深刻度だ。1項も3項も4項も、すべて語尾は「できる」。行政に定期的に見回る義務はどこにも書かれていない。つまり苦情も事故も起きなければ、開業から数年間、誰一人その保育室に入らないという状態が法律上は完全に正常である
- 「行政に通報すれば、警察のように調べて証拠を押さえてくれる」という前提そのものが誤っている。2項が準用する第18条の16第3項は、立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと定める。虐待が疑われる場面では、行政検査とは別に児童相談所と警察という回線を同時に開かないと、集まった事実は刑事手続へ渡らない
- 事業者から見れば「基準の数字さえ満たしていれば停止はない」。だが法律から見れば違う。4項は基準違反とは独立に「不当に営利を図った」「児童の処遇につき不当な行為をした」を停止事由として並べている。人員も面積も満点でも、料金の取り方や子どもへの接し方ひとつで事業が止まりうる。この落差が、コンプライアンスを数値表だけで管理している事業者を潰す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 34条の19:届出制の一時預かり事業 | 46条:認可を受けた児童福祉施設(保育所等) 59条:認可外保育施設 |
| 調査権限 | 報告徴収・関係者への質問・立入検査(1項) | 報告徴収・立入検査 報告徴収・立入調査 |
| 是正の手段 | 勧告の段階はなく、基準適合のための措置を直接命令(3項) | 改善勧告を経て改善命令 改善勧告と、従わない場合の公表 |
| 最終手段 | 事業の制限又は停止命令(4項) | 事業停止命令 事業停止命令・施設閉鎖命令 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は居家式托育(在宅保育)を登記制とし、直轄市・県(市)の主管機関が訪問・指導・監督する。届出型の参入と事後監督という構造は日本と近い
ドイツは施設運営に事前の許可(Erlaubnis)を求め、州青少年局が現地での審査を行う。事前許可を重視する点で届出制の日本と対照的
米国は州の許認可制度が中心で、連邦補助の条件として州に検査の実施を求める仕組みがある。検査頻度を連邦レベルで条件づける点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同じ説明が三度続いたら、それは偶然か? 一時預かりに預けた日だけ、子どもの膝にあざができる。園は毎回「転びました」と言う。この違和感を行政に届けるとき、必要なのは感想ではなく、預けた日付、その時間帯にいた職員の人数、預かっていた子どもの人数である。1項の立入検査は、そういう具体的事実の集積からしか始まらない
- 予告なく、都道府県の職員が玄関に立つ。帳簿と勤務表を出せと言われ、頭が真っ白になる。まず身分証明書の提示を求めてよい、それは2項が準用する規定であなたに保障された権利だ
- 聴聞の通知書が届いた。予定されているのは事業の停止命令、出頭日まであと10日。この10日を「言い訳を考える時間」に使うか「弁明書と改善計画を作り、専門家を探す時間」に使うかで、来月その園に子どもがいるかどうかが変わる。聴聞で出さなかった主張は、後の取消訴訟で驚くほど通りにくくなる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 違和感を覚えた当日の夜に記録する。日時、保育者の人数、預かられていた子どもの人数、職員の発言そのまま。記憶は一週間で壊れる2. 市町村の子育て支援担当と、都道府県の児童福祉担当(本条1項の権限者)の両方へ書面で出す。窓口が分かれているため片方だけだと止まりやすい3. 「不安です」ではなく基準に対応する事実を書く4. けがや虐待の疑いがあるなら、行政ルートとは別に児童相談所(189)と医療機関の受診記録を同時に走らせる
訴えられた側:1. 検査官には身分証明書の提示を求め(2項が準用する第18条の16第2項)、氏名・所属・日時を控える2. 当日出せない資料は「いつまでに提出する」と回答し、拒否と受け取られる空白を残さない3. 改善命令(3項)が出る前に、指摘事項への改善計画を自発的に提出する4. 制限・停止命令(4項)の前には聴聞がある(行政手続法13条)。ここで出さなかった主張は後の取消訴訟でほぼ通らない
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし制限・停止命令を受けた場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項、処分の日の翌日から1年で失権)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項、処分の日から1年)。聴聞の通知は行政手続法15条により相当な期間をおいて行われるが、実務上は期日まで2週間前後のことが多い
学説
行政調査論:本条1項の立入検査は、拒否に罰則を科す間接強制型の行政調査に分類される。刑事手続への転用は禁止されるため、得られた資料を犯罪捜査に用いることの可否が問題となる
- 児童福祉法 第34条の18本条が維持を図る一時預かり事業の基準(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第18条の16本条2項が準用する身分証明書提示義務と捜査転用禁止
- 児童福祉法 第6条の3一時預かり事業の定義規定(同条第7項、現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第46条児童福祉施設に対する同一構造の監督権限
- 児童福祉法 第59条認可外保育施設に対する立入調査と停止命令
- 行政手続法 第13条制限・停止命令前の聴聞または弁明の機会の付与
- 行政不服審査法 第18条命令に対する審査請求期間の制限
- 行政事件訴訟法 第14条命令取消訴訟の出訴期間の制限
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