児童福祉法 第34条の6
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都道府県知事は、障害児通所支援事業等、児童自立生活援助事業又は小規模住居型児童養育事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、その事業に関し不当に営利を図り、若しくはその事業に係る児童の処遇につき不当な行為をしたとき、又は障害児通所支援事業者が第二十一条の七の規定に違反したときは、その者に対し、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第34条の6は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第34条の6の条文原文は「都道府県知事は、障害児通所支援事業等、児童自立生活援助事業又は小規模住居型児童養育事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処…」で始まります。
- 児童福祉法第34条の6は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第34条の6の前の条は児童福祉法第34条の5です。
- 児童福祉法第34条の6の次の条は児童福祉法第34条の7です。
- 児童福祉法第34条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第34条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/34_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法第34条の6は、障害児通所支援事業等の運営者が法令違反や不当な営利、児童への不当な処遇をしたとき、都道府県知事が事業の制限又は停止を命じられると定める。
Q · 放課後等デイサービスが不正をしたら、都道府県は事業を止められるの?
止められます。法令違反や不当な営利・処遇が根拠になります
児童福祉法第34条の6により、都道府県知事は、障害児通所支援事業等、児童自立生活援助事業又は小規模住居型児童養育事業を行う者が、法令や処分に違反したとき、事業に関し不当に営利を図ったとき、児童の処遇につき不当な行為をしたとき等に、事業の制限又は停止を命ずることができます。詐欺罪の立証は不要で、処分前には行政手続法に基づく弁明の機会が付与されるのが通常です。
解説
放課後等デイサービス、児童発達支援、ファミリーホーム、自立援助ホーム。これらを運営する事業者にとって、都道府県知事が握っている最も鋭い一手がこの条文である。指定取消(第21条の5の24など)ばかりが恐れられるが、その手前に「事業の制限又は停止」という命令が存在することを知らない経営者は多い。発動事由は四つ。法令・命令・処分違反、不当な営利、児童の処遇についての不当な行為、そして障害児通所支援事業者による第21条の7(あっせん・調整への協力義務等)違反。注目すべきは二つ目と三つ目だ。「不当に営利を図った」「処遇につき不当な行為をした」。ここには具体的な数値基準も列挙もない。送迎加算の水増し、形だけの個別支援計画、児童への不適切な言動。監査でこれらが拾われたとき、行政はこの抽象的な文言を根拠に事業を止められる。あなたが運営者なら、この条文は「いつ抜かれるか分からない刀」として常に頭上にある。あなたが利用者の保護者なら、通報先と根拠条文を握ることになる。
法的な位置づけ
児童福祉法第34条の6は、都道府県知事による事業の制限・停止命令を定める規定である。対象は障害児通所支援事業等、児童自立生活援助事業及び小規模住居型児童養育事業を行う者であり、法令等違反、事業に関する不当な営利、児童の処遇に関する不当な行為、又は障害児通所支援事業者による第21条の7違反を発動事由とする。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉法34条の6とは?
障害児通所支援事業等やファミリーホーム、自立援助ホームの運営者に対し、都道府県知事が事業の制限又は停止を命じられる根拠規定です。
Q2放課後等デイサービス 事業停止 理由は?
法令・処分違反、事業に関する不当な営利、児童の処遇についての不当な行為、第21条の7違反の四つが条文上の発動事由です。
Q3事業停止命令 期間 どれくらい?
条文に期間の定めはなく、知事が違反の程度に応じて定めます。停止期間中も家賃や人件費は発生するため、実質的な打撃は大きくなります。
Q4放デイ 加算 不正請求 どうなる?
報酬の返還に加え、「不当に営利を図った」と評価されれば本条の制限・停止命令の対象になりえます。悪質な場合は指定取消も検討されます。
Q5事業停止命令 取り消し 争える?
争えます。処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法第18条)か、6か月以内の取消訴訟(行政事件訴訟法第14条)が選択肢です。
Q6ファミリーホーム 事業停止 子どもはどうなる?
措置児童については、都道府県が措置変更を行い、別の里親や施設等へ移ることになります。子どもの生活環境が大きく変わる点に注意が必要です。
Q7児童発達支援 不適切な対応 どこに相談?
都道府県(指定権者)の障害福祉主管課へ書面で申し出ます。虐待に当たる可能性があれば児童相談所又は市町村への通告も並行して行います。
Q8弁明の機会の付与 とは?
停止命令などの不利益処分の前に、事業者が書面で反論や是正状況を示せる行政手続法上の手続です。処分の重さを左右する重要な場面です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1監査で加算の返還を求められました。お金を返せば事業停止は避けられますか?
返還は是正の一部にすぎず、それだけで停止が回避される保証はない。本条は「不当に営利を図った」ことを事由とし、返還の有無を要件にしていない。実務のポイント:行政が重く見るのは金額そのものより、組織的か個人の誤りか、発覚後に自主点検をしたか、である。指摘前に自主的に過誤申立てを出していた事業所と、指摘されて渋々返した事業所では、同じ金額でも処分の重さが変わる
Q2事業停止命令が出たら、今通っている子どもたちはどうなりますか?
障害児通所支援なら保護者が他事業所へ契約を切り替え、市町村が支給決定の範囲で調整する。措置児童のいるファミリーホームや自立援助ホームなら、都道府県が措置変更を行う(第27条等)。実務のポイント:行政が停止命令をためらう最大の理由が、この受け皿問題である。地域に代替事業所が乏しい地域では、停止ではなく改善命令や一部制限にとどまることがある。自事業所の地域における代替性は、弁明の場で語る価値のある事実である
Q3「事業の制限」って、停止とどう違うんですか?
制限は事業の一部を絞るもので、新規受入れの停止や特定サービス類型の停止などが想定される。停止は事業全体を一定期間止める。条文は両方を知事の裁量に置いており、違反の程度に応じて選択される。実務のポイント:弁明の段階で「新規受入停止であれば在籍児童への影響を回避できる」と代替案を自ら提示する事業者がいる。処分の選択肢を行政に委ねきるより、実行可能な中間案を出す方が結果として軽い処分に落ち着くことがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「不当に営利を図った」とは詐欺レベルの悪質な不正請求のことだと思われがちだが、条文はそこまで要求していない。詐欺罪(刑法第246条)の構成要件も、介護報酬の不正請求の立証も不要である。行政が「不当」と評価できれば足りる。この落差を知らずに「立証できないだろう」と高を括った事業者が、刑事事件にならないまま事業を止められる
- 事業停止と指定取消を同じものと捉えている人が多い。実務上は別物で、停止命令は期間を定めた一時的なもの、取消は指定そのものの消滅である。ただし停止期間中も人件費と家賃は出ていき、利用児童は他事業所へ流れ、職員は辞める。3か月の停止が、実質的に廃業と同義になる事業所は珍しくない。軽い処分だと安心してはならない
- 利用者側から見れば「行政が動いてくれないなら泣き寝入り」に見える。だが法律から見れば、あなたは処分を求める申出人であって、行政には調査権限(第34条の7など)がある。この落差を埋めるのは、あなたが提出する記録の具体性である。日時、発言、目撃者を伴う申出と、「対応が悪い気がする」という申出では、行政の動き方が根本的に違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 第34条の6:違反事業者に対する事業の制限・停止命令 | 第34条の5:報告徴収・立入検査(処分の前提となる調査) 第46条:児童福祉施設に対する同種の監督・停止権限 |
| 対象 | 障害児通所支援事業等、児童自立生活援助事業、小規模住居型児童養育事業を行う者 | 本条と同じ事業を行う者 児童福祉施設の設置者 |
| 処分の性質 | 不利益処分(制限・停止) | 調査権限(処分そのものではない) 改善勧告・命令・事業停止等の不利益処分 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも主管機関が福利機構の違反に対し改善命令、停業等の処分を段階的に科す構造があり、日本と同様に利用者の受け皿確保が課題となる
韓国では児童福祉施設の違反に対し事業停止や施設閉鎖命令が定められ、行政処分の段階構造は日本と類似する
ドイツでは施設運営に事前の運営許可を要し、児童の福祉が脅かされる場合に許可の撤回や措置命令が可能とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 放課後等デイサービスを2事業所運営している。実地指導で「送迎していない日にも送迎加算を算定していた」と指摘された。返還請求だけで済むと思っていたら、都道府県から弁明の機会の付与通知が届く。不当営利として事業停止命令の検討に入っている合図である。ここから先は返還交渉ではなく、行政手続法上の防御戦になる
- うちの子が通う児童発達支援で、職員が子どもに「またあんたか」と怒鳴っていたと別の保護者から聞いた。虐待通告(児童虐待の防止等に関する法律第6条)とは別に、この条文の「児童の処遇につき不当な行為」として都道府県に申し出る道がある。虐待認定まで至らないグレーな処遇でも、行政が動く根拠になりうる
- ファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)を夫婦で営んでいる。措置児童5名を預かっている最中に停止命令が出たら、子どもたちはどこへ行くのか。答えは、都道府県が措置変更をする。つまり子どもは別の施設へ移される。あなたの事業の適法性の問題が、その子の生活の全部を動かす
- もし、監査当日に過去3年分の個別支援計画の提出を求められ、半分が児童発達支援管理責任者の押印なしだと判明したらどうなる? 単なる書類不備ではなく、計画未作成=サービス提供の根幹を欠いた状態と評価されうる
- 弁明書の提出期限まであと10日。この期間に何を出すかで、停止命令になるか改善勧告で止まるかが分かれる。改善計画書、再発防止策、責任者の処分内容、返還スケジュール。この10日を「弁護士を探す期間」に使い切ると、中身のない弁明書が出ていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 児童への不適切な処遇を把握したら、日時・場所・発言内容・目撃者をその日のうちに記録する。記憶は48時間で崩れる2. 身体的虐待・ネグレクトに該当しうるなら、児童相談所または市町村へ通告(児童虐待の防止等に関する法律第6条)。通告は義務であり、間違っていても責任は問われない3. 並行して都道府県の障害福祉主管課へ、この条文を根拠に事業者への指導を求める申出を書面で行う4. 他の保護者と連名にすると、単発の相性問題ではなく事業所の構造問題として扱われやすくなる
訴えられた側:1. 弁明の機会の付与通知が来たら、提出期限を最優先で確保し、行政手続法上の手続であることを前提に対応する2. 指摘事項を「争う点」と「認めて是正する点」に分け、認める部分は是正済みの証拠(改訂した規程、実施した研修、返還の入金記録)を日付入りで添付する3. 全面否認は、証拠がある場合を除いて心証を悪化させる4. 処分が出た場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法第18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法第14条)。執行停止の申立ても併せて検討する
時効(請求できる期限):この条文自体に権限行使の期間制限はない。処分を受けた側の期限が決定的で、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内かつ処分の日の翌日から1年以内(行政不服審査法第18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法第14条)。弁明書の提出期限は通知書に記載された日(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(行政法):本条の「不当に営利を図り」「不当な行為」は不確定概念であり、要件認定と処分選択には知事の裁量が認められるが、比例原則及び裁量権の逸脱・濫用の審査に服すると解される。
- 児童福祉法 第21条の7本条の発動事由となる協力義務
- 児童福祉法 第34条の5報告徴収・立入検査、処分の前提となる調査権
- 児童福祉法 第34条の7事業者への調査・指導監督の枠組み
- 児童福祉法 第34条の3障害児通所支援事業等の届出義務
- 児童福祉法 第46条児童福祉施設に対する同種の制限・停止権限
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明の機会の付与
- 行政不服審査法 第18条処分に対する審査請求の期間制限
- 児童虐待の防止等に関する法律 第6条不当な処遇が虐待に至る場合の通告義務
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