児童福祉法 第57条の5
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- 租税その他の公課は、この法律により支給を受けた金品を標準として、これを課することができない。
- 2.小児慢性特定疾病医療費、障害児通所給付費等及び障害児入所給付費等を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
- 3.前項に規定するもののほか、この法律による支給金品は、既に支給を受けたものであるとないとにかかわらず、これを差し押さえることができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第57条の5は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第57条の5の条文原文は「租税その他の公課は、この法律により支給を受けた金品を標準として、これを課することができない。」で始まります。
- 児童福祉法第57条の5は第七章 雑則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第57条の5の前の条は児童福祉法第57条の4の2です。
- 児童福祉法第57条の5の次の条は児童福祉法第58条です。
- 児童福祉法第57条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第57条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第57条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/57_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法57条の9は、同法の支給金品への課税を禁じ、医療費や障害児給付費を受ける権利の譲渡・担保提供・差押えを禁止する。支給済みの金品も差押えできない。
Q · 親に借金があったら、子どもの障害児通所給付費や医療費の給付は差し押さえられるの?
差押えできない。念書で譲っても効力はない
児童福祉法57条の9第2項により、小児慢性特定疾病医療費、障害児通所給付費等、障害児入所給付費等を受ける権利は、譲渡・担保提供・差押えができません。第3項はその他の支給金品について、支給の前後を問わず差押えを禁じています。ただし預金口座に入金され他の資金と混ざると、差押命令自体は出ることがあるため、民事執行法153条の範囲変更の申立て等で争うことになります。
解説
借金の取り立てで口座を差し押さえられた。だが、その口座に振り込まれている障害児通所給付費や小児慢性特定疾病医療費は、法律上、誰にも差し押さえられない。児童福祉法57条の9はそう宣言している。しかも税金もかからない(1項)、他人に譲れない・担保に入れられない(2項)、既に受け取ったものも含めて差押え禁止(3項)。この三段構えの意味を、あなたは実務の場面で知っておくべきだ。借金を抱えた親のもとにいる子どもの療育費が、親の債務で消えてはならない。給付は「親の財産」ではなく「子どもの生活を成り立たせる原資」だという判断が、この条文の背骨にある。ただし実務上の落とし穴がある。銀行口座に入金された瞬間に他の預金と混ざると、外形上は単なる預金債権に見えるため、差押命令が形式的に出てしまうことがある。そのとき戦う根拠がこの条文だ。
法的な位置づけ
児童福祉法57条の9は、同法に基づく給付の保護を定める規定である。第1項は支給金品を標準とする租税その他の公課の賦課を禁じ、第2項は小児慢性特定疾病医療費・障害児通所給付費等・障害児入所給付費等の受給権の譲渡・担保提供・差押えを禁止し、第3項はその他の支給金品について支給の前後を問わず差押えを禁止する。
手順
- 1.給付金の入金を特定する 通帳またはネットバンキングの明細から、給付金の入金日・金額・振込元(自治体名)を特定し、印刷して蛍光ペンで印を付ける
- 2.差押命令の内容を確認する 差押命令の正本で事件番号・債権者名・差押えの対象範囲・執行裁判所を確認し、銀行(第三債務者)への送達日を控える
- 3.執行裁判所に申立てを行う 給付金由来の部分が差押禁止債権に当たることを理由に、民事執行法153条に基づく差押禁止債権の範囲変更(差押命令の取消し)を申し立てる。債権者の取立て前に動くことが重要
- 4.法テラス・福祉窓口に並行して相談する 法テラスや自治体の福祉担当窓口に相談し、弁護士の援助や生活再建の支援制度を同時に確保する
よくある質問 AI による整理
Q1障害児通所給付費は差し押さえられる?
差し押さえられません。児童福祉法57条の9第2項が、障害児通所給付費等を受ける権利の差押えを禁止しています。
Q2小児慢性特定疾病医療費 差押え 禁止の根拠は?
児童福祉法57条の9第2項です。小児慢性特定疾病医療費を受ける権利は、譲渡・担保提供・差押えのいずれもできません。
Q3児童福祉法の給付金に税金はかかる?
かかりません。57条の9第1項が、同法による支給金品を標準として租税その他の公課を課すことを禁じています。
Q4給付金が振り込まれた口座が差し押さえられたらどうする?
入金履歴で給付金部分を特定し、執行裁判所に差押禁止債権の範囲変更(民事執行法153条)を申し立てます。早く動くほど有利です。
Q5差押禁止債権とは何ですか?
法律で差押えが禁じられた債権のことです。民事執行法152条の一般規定のほか、児童福祉法57条の9のような個別法の規定があります。
Q6障害児入所給付費を担保にお金を借りられる?
借りられません。57条の9第2項が担保提供を禁止しており、担保設定の合意をしても効力は認められません。
Q7親が自己破産したら子どもの療育給付はどうなる?
差押禁止の財産は原則として破産財団に属さず、自由財産として手元に残ります。管財人には本条を根拠に説明します。
Q8児童福祉法の給付金は差押え禁止 いつまで守られる?
本条に期間の定めはありません。第3項は支給前・支給後を問わず差押えを禁じていますが、預金と混ざると特定が難しくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1口座に入ってしまった給付金も本当に守られるんですか?
3項が「既に支給を受けたものであるとないとにかかわらず」差押えできないと明言しています。ただし口座で他の資金と混ざると外形上は普通の預金債権に見えるため、差押命令自体は出ることがあります。実務のポイント:実務では給付金専用の口座を分けておくと、差押禁止部分の特定が一気に容易になり、裁判所での主張が通りやすくなる。弁護士が最初に聞くのはこの口座管理の話である
Q2生活が苦しいので、給付を受ける権利を担保にお金を借りられませんか?
2項が担保提供を禁止しているため、その担保設定は効力を持ちません。貸す側もそれを承知していれば貸付けを断ります。実務のポイント:この禁止は受給者を縛るためではなく、受給者を守るための設計である。もし『受給権を担保に』と持ちかけてくる業者がいたら、その時点で法を知らないか、知った上で無効を承知で圧力をかけているかのどちらかであり、貸金業登録の確認から入るべき相手だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「差押え禁止なら、口座を押さえられることはない」と考えるのは前提が違う。裁判所は差押命令を出す段階で、その預金がどの給付由来かを審査しない。命令は出る。出た後に受給者側が民事執行法153条の差押命令取消しの申立て等で戦う、という順序になる。守られているのは結果であって、手続の入口ではない
- 「本人が同意すれば譲渡できる」という発想も誤り。2項の譲渡禁止は当事者の合意で外せない強行規定である。受給者が『返済に充てます』と念書を書いても、その合意に法的効力を与えない構造になっている
- 1項の非課税を「所得税だけ」と理解している人が多いが、条文は「租税その他の公課」と書いている。地方税も、社会保険料算定の基礎としての扱いも、広く射程に入る。範囲の広さを知っている人と知らない人では、行政窓口での確認事項の数が変わる
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も現金給付の請求権について差押・譲渡・担保を禁じ、さらに給付専用口座の預金を差押禁止とする仕組みを持つ。預金の混在問題に立法で対応している点が日本より一歩進んでいる
韓国は受給品・受給権の差押えを禁止し、さらに受給専用口座の預金も差押禁止とする規定を置いている
ドイツは社会給付の譲渡・差押えを原則制限し、口座については差押保護口座(P-Konto)の制度で保護する
米国は社会保障給付の譲渡・差押えを連邦法で禁止し、口座への直接振込分について保護額を自動算定する運用がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 障害のある子どもを育てながら、夫の事業の連帯保証で数百万円の負債を負った。ある日、銀行口座が凍結される。だが通所給付費は本来差押え禁止。口座の入出金履歴で「給付金の入金分」を特定できれば、差押えの取消しまたは範囲の変更を求める道がある
- もし、生活保護と障害児入所給付費を両方受けている世帯に、消費者金融から「給付金で返済してください」と言われたら? 給付を受ける権利は譲渡も担保提供もできない(2項)。返済に充てるよう強要する合意自体、法的な裏付けがない
- 親が破産手続に入った。子どもの小児慢性特定疾病医療費は破産財団に組み込まれるのか。差押禁止債権は原則として自由財産の側に残る。破産管財人に説明を求められたとき、この条文の条番号を言えるかどうかで話の進み方が変わる
- 税務署から「この入金は所得ではないのか」と確認が来た。あと10日で回答期限。1項は公課を課せないと明言している。回答書にこの条文を引けば、それ以上の追及は通常止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通帳またはネットバンキングの明細で、給付金の入金日・金額・振込元(自治体名)を特定し印刷する2. 差押命令の正本を確認し、事件番号と債権者名を控える3. 執行裁判所に対し、差押禁止債権に当たることを理由とする差押命令の取消し・変更の申立てを行う(民事執行法153条) 4. 同時に法テラスまたは自治体の福祉担当窓口へ相談、生活再建の支援制度と並行して動く
訴えられた側:1. 債権者側であれば、給付金由来の預金への差押えは取消しの対象となる可能性が高いことを前提に回収計画を立てる2. 受給者から「給付金で返す」という念書を取っても2項により効力は否定されうるため、それを回収の根拠にしない3. 給付以外の収入源(給与、事業収入)を対象に、法定の差押禁止範囲を守った上で執行を組み立てる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし差押命令に対する不服申立ては執行手続の進行に強く拘束されるため、命令の送達を受けたら直ちに動く必要がある。給付費の返還請求権など金銭債権一般については、一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:受給権の譲渡・担保・差押え禁止は、給付を子どもの医療と療育という目的に拘束するための強行規定であり、受給者本人の同意によっても排除できない。
実務上の有力な見解:給付金が預金に転化した後も、入金の経緯から給付由来部分を特定できる場合には、差押禁止の趣旨を及ぼし、範囲変更等によって保護すべきとする。
- 児童福祉法 第19条の2小児慢性特定疾病医療費の支給根拠
- 児童福祉法 第21条の5の2障害児通所給付費の支給根拠
- 児童福祉法 第24条の2障害児入所給付費の支給根拠
- 児童福祉法 第57条の5本条の括弧書きが指す関連規定
- 民事執行法 第152条差押禁止債権の一般規定との関係
- 民事執行法 第153条差押命令の取消し・範囲変更の手続
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第13条同種給付の差押禁止規定(通称 障害者総合支援法)
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