公認会計士法 第24条(特定の事項についての業務の制限)
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- 公認会計士は、財務書類のうち、次の各号の一に該当するものについては、第二条第一項の業務を行なつてはならない。
- 一公認会計士又はその配偶者が、役員、これに準ずるもの若しくは財務に関する事務の責任ある担当者であり、又は過去一年以内にこれらの者であつた会社その他の者の財務書類
- 二公認会計士がその使用人であり、又は過去一年以内に使用人であつた会社その他の者の財務書類
- 三前二号に定めるもののほか、公認会計士が著しい利害関係を有する会社その他の者の財務書類
- 2.前項第三号の著しい利害関係とは、公認会計士又はその配偶者が会社その他の者との間にその者の営業、経理その他に関して有する関係で、公認会計士の行なう第二条第一項の業務の公正を確保するため業務の制限をすることが必要かつ適当であるとして政令で定めるものをいう。
- 3.国家公務員若しくは地方公務員又はこれらの職にあつた者は、その在職中又は退職後二年間は、その在職し、又は退職前二年間に在職していた職と職務上密接な関係にある営利企業の財務について、第二条第一項の業務を行つてはならない。
この条文の基本情報
特定の事項についての業務の制限とは何ですか?
定義特定の事項についての業務の制限とは、公認会計士法第24条に定められた規定で、「公認会計士は、財務書類のうち、次の各号の一に該当するものについては、第二条第一項の業務を行なつてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第24条(特定の事項についての業務の制限)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第24条の条文原文は「公認会計士は、財務書類のうち、次の各号の一に該当するものについては、第二条第一項の業務を行なつてはならない。」で始まります。
- 公認会計士法第24条は第四章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第24条の前の条は公認会計士法第23条です。
- 公認会計士法第24条の次の条は公認会計士法第24条の2です。
- 公認会計士法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法24条は、本人や配偶者が役員等である会社、本人が使用人である会社、著しい利害関係のある会社の監査を会計士に禁じる。役員等・使用人は退任後1年間も対象。
Q · 会計士は前に勤めていた会社の監査を担当できるの?
退職から1年以内なら監査はできない
公認会計士法24条1項2号により、公認会計士は、現在または過去1年以内に使用人として勤めていた会社の財務書類について、監査証明業務(2条1項の業務)を行ってはなりません。本人や配偶者が役員・財務の責任ある担当者である会社や、政令で定める著しい利害関係のある会社も同様です。一方、税務相談やアドバイザリーなどの非監査業務は本条の対象外です。
解説
監査では、数字を読む目より先に「誰が読んでいるか」が問われる。公認会計士法24条は、公認会計士が監査証明(2条1項の業務、つまり決算書に専門家のお墨付きを与える仕事)をしてはならない相手を三つ定めている。一つ目は、本人か配偶者が役員、またはそれに準ずる立場や財務の責任ある担当者である会社。二つ目は、本人が使用人として雇われている会社。三つ目は、株式保有など政令で定める「著しい利害関係」がある会社である。役員と使用人については、過去1年以内にその立場にあった場合もアウトになる。さらに3項は、元公務員が、退職前2年間に就いていた職と職務上密接な関係にある営利企業を、退職後2年間は監査できないと定める。見落とされがちなのは、本条が禁じているのは「監査」だけで、税務やコンサルは対象外だという点だ。あなたが株主でも経営者でも転職を考えている会計士でも、決算書の信頼性を疑うときに最初にたどる糸はここにある。
法的な位置づけ
公認会計士法24条は、公認会計士の監査証明業務に関する業務制限を定める規定である。本人または配偶者が役員等である会社、本人が使用人である会社(過去1年以内を含む)、および政令で定める著しい利害関係のある会社の財務書類の監査を禁止し、元公務員には退職後2年間、職務上密接な関係にある営利企業の監査を禁じる。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士法24条とは何ですか?
公認会計士が利害関係のある会社の監査証明業務を行うことを禁じる規定です。役員・使用人・著しい利害関係・元公務員の4類型を定めています。
Q2会計士の独立性とは何ですか?
監査人が被監査会社から精神的にも外観上も独立していることです。公認会計士法24条は、その外観上の独立性を法律で担保する代表的な規定です。
Q3監査人の利害関係 何年空ければいい?
役員等や使用人だった関係は、その立場を離れてから1年間は監査できません。元公務員は退職後2年間、密接な関係にある営利企業を監査できません。
Q4会計士が監査先の株を持つのは違法?
株式の保有は政令(公認会計士法施行令7条)が定める著しい利害関係の典型類型として扱われ、監査証明業務が禁止されうります。保有数の多寡ではなく関係の類型で判断します。
Q5配偶者が監査先の役員だと監査できない?
できません。配偶者が役員、これに準ずる者、または財務に関する事務の責任ある担当者である会社の監査は、24条1項1号により禁止されています。
Q6公認会計士法24条に違反するとどうなる?
31条に基づく懲戒(戒告、2年以内の業務停止、登録の抹消)の対象になりえます。個人で会計監査人を務める場合は会社法337条3項の欠格事由にも関わります。
Q7元公務員の会計士は監査できない?
退職前2年間に在職していた職と職務上密接な関係にある営利企業については、退職後2年間、監査証明業務を行えません(24条3項)。それ以外の企業は対象外です。
Q8会計士の独立性違反はどこに相談できる?
まず会社の監査役・監査等委員に書面で問い合わせるのが一般的です。強い疑いがあれば、公認会計士・監査審査会や日本公認会計士協会への情報提供も選択肢になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元いた会社の税務顧問なら、辞めてすぐでも引き受けていいんですか?
本条が制限するのは2条1項の監査証明業務だけなので、税務顧問は本条の対象外である。ただし税理士業務を行うには税理士登録が必要になる(税理士法3条)。また、監査している会社から継続的に報酬を受けると、別途利害関係が問題になる。実務のポイント:大手監査法人は、協会の倫理規則に基づく内部の独立性規程で、法律より広く担当を外す運用をとることが多い。法的にOKでも、事務所のルールで弾かれる前提で動くべきだ。
Q2親が監査先の取締役なんですけど、これってアウトですか?
24条1項1号が対象にしているのは本人と配偶者なので、親は条文上直接の対象ではない。ただ、2項に基づく政令(公認会計士法施行令7条)にどこまでの関係が含まれるかは、各号で確認する必要がある。実務のポイント:監査法人の年次の独立性確認では、親族の勤務先まで申告させるのが通例である。条文の文言だけで「セーフ」と判断して黙っていると、後で事務所内の規程違反として扱われるリスクの方が大きい。
Q3監査法人が監査する場合も、同じルールなんですか?
監査法人については34条の11が別に業務制限を定めており、法人自体の利害関係や、社員(パートナー)の関係に応じて制限がかかる。個人の会計士に適用される24条とは別の条文である。実務のポイント:M&Aで監査先が別の企業グループに入った瞬間、法人や社員の既存の利害関係が新たに問題になり、期の途中で監査人の交代を迫られることがある。買収の発表前に独立性を確認する動きが、実務では水面下で走っている。
間違えやすい点 AI による整理
- 「会計士は元勤務先の仕事を一切受けられない」と思われがちだが、本条が禁じるのは2条1項の監査証明業務だけである。税務相談やアドバイザリー(2条2項の業務)は本条の対象外になる。そのうえで、大会社等の監査人に限り、24条の2が監査と非監査業務の同時提供を制限する。二段構えの仕組みである。
- 配偶者の地位が問題になることは知っていても、どれほど深刻かを知らない人は多い。配偶者が昇進しただけで監査人の資格が問われ、個人で会計監査人を務めていれば会社法337条3項の欠格事由にまでつながる。家庭内の人事が、会社の決算承認手続の土台を揺らすのである。
- 「株は何株までなら持ってよいか」という問いは、立て方そのものがずれている。著しい利害関係の中身は政令が関係の種類ごとに定めており、株主であること自体を類型として挙げる構造になっている(細目は公認会計士法施行令7条で要確認)。さらに日本公認会計士協会の倫理規則は、より広く独立性を問題にする。「少額だから大丈夫」は通用しないと考えるべきだ。
- 元公務員の側から見れば「天下りではなく、専門性を活かしているだけ」かもしれない。だが法律が見るのは、退職前2年間の職務とその企業の結びつきだけである。本人の誠実さは判断材料にならない。この落差に気付かないまま独立開業すると、最初の大口案件で足をすくわれる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制対象 | 24条:個人の公認会計士 | 24条の2:大会社等を監査する公認会計士 34条の11:監査法人 |
| 禁止される行為 | 利害関係のある会社の監査証明業務 | 監査証明業務と一定の非監査業務の同時提供 法人または社員に利害関係のある会社の監査証明業務 |
| 主な判断基準 | 役員・使用人・配偶者・政令上の著しい利害関係・元公務員 | 被監査会社が大会社等であること+非監査業務の種類 法人自体の関係と社員(パートナー)の関係 |
| 期間の要素 | 役員等・使用人は過去1年、元公務員は退職後2年 | 同一会計期間中の同時提供 条文と政令の各類型による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は法律上の業務禁止に加え、職業団体の道徳規範で独立性を詳細に規律する二層構造をとる
韓国も公認会計士法に職務制限規定を置き、利害関係のある会社の監査を制限する点で日本と類似する
ドイツは商法典で決算監査人の除外事由を定め、出資関係や会社での従事歴などを列挙する
米国は SEC 規則で監査人の独立性を包括的に定め、SOX 法は監査人から被監査会社幹部への就任に冷却期間を設ける
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 監査法人に転職して半年。次の期の担当リストに前職の会社名があった。退職から1年経っていない以上、あなたはその監査チームに入れない(24条1項2号)。
- 妻が取引先メーカーの経理部長に昇進した。夫であるあなたがずっと担当してきたその会社の監査は、どうなるのか? 配偶者が「財務に関する事務の責任ある担当者」になれば1号に当たりうる。次の監査契約の更新まで、あと3週間しかない。
- 上場を目指すスタートアップのCFOが、監査人候補の会計士に「うちのストックオプション、少し持っていただけませんか」と持ちかけた。悪気のない囲い込みでも、出資や株式保有による関係は著しい利害関係の典型で、受け取った瞬間に監査人の資格が揺らぐ。
- 金融庁で地方銀行の検査を担当していた職員が退官し、会計士として独立した。退職前2年間に検査していた銀行から監査を頼まれても、退職後2年間は引き受けられない(24条3項)。
- 株主総会の招集通知を読んでいて、個人で会計監査人を務める会計士が、半年前までその会社の経理部員だったと気付いた。単なるゴシップでは済まない。会社法337条3項の欠格事由に直結する話である。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 有価証券報告書の監査報告書や招集通知で、担当会計士の氏名を確認する2. その会計士の前職や役員歴、配偶者の地位を公開情報と照らし合わせる3. 疑問があれば、会社の監査役(または監査等委員)に書面で問い合わせ、株主総会でも質問する4. 独立性の欠如が強く疑われるなら、公認会計士・監査審査会や日本公認会計士協会への情報提供を検討する。監査の有効性が争点になるため、会社法に詳しい弁護士への相談が近道である
訴えられた側:1. 指摘された関係が、1項1号(役員等)、2号(使用人)、3号(施行令の著しい利害関係)、3項(元公務員)のどれに当たるかを特定する2. 退職日・就任日・株式の取得日など、時点を示す資料を揃えて1年・2年の起算点を精査する3. 該当するなら直ちに担当を外れ、監査法人の品質管理部門に報告する4. 31条の懲戒(戒告、2年以内の業務停止、登録の抹消)に備え、自主的な申告と是正の記録を残す。これが処分の重さに影響しうる
時効(請求できる期限):役員・財務の責任ある担当者・使用人だった関係は、その立場を離れてから1年間は監査できない(24条1項1号・2号)。元公務員は、退職後2年間、退職前2年間に在職していた職と職務上密接な関係にある営利企業を監査できない(同3項)。違反に対する懲戒手続には除斥期間(一定期間が過ぎると手続を始められなくなる期限)が設けられている(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:監査人の独立性は精神的独立性と外観的独立性からなり、24条は後者を外形的基準と期間により機械的に担保する規定と理解される。実質的に公正であっても、外形に該当すれば業務は禁止される。
- 公認会計士法 第2条制限対象となる監査証明業務の定義
- 公認会計士法 第24条の2大会社等の非監査業務の同時提供制限
- 公認会計士法 第28条の2監査関与者の被監査会社幹部就任制限
- 公認会計士法 第34条の11監査法人の特定事項についての業務制限
- 公認会計士法 第31条法令違反に対する懲戒処分
- 会社法 第337条監査できない会計士の会計監査人欠格
- 金融商品取引法 第193条の2特別の利害関係のない者による監査証明
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