公認会計士法 第34条の2(指示)
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内閣総理大臣は、公認会計士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は公認会計士が行う第二条第一項の業務が著しく不当と認められる場合において、当該公認会計士が行う同項の業務の適正な運営を確保するために必要であると認められるときは、当該公認会計士に対し、必要な指示をすることができる。
この条文の基本情報
指示とは何ですか?
定義指示とは、公認会計士法第34条の2に定められた規定で、「内閣総理大臣は、公認会計士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は公認会計士が行う第二条第一項の業務が著しく不当と認められる場合において、当該…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の2(指示)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の2の条文原文は「内閣総理大臣は、公認会計士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき、又は公認会計士が行う第二条第一項の業務が著しく不当と認められる場合において、当該…」で始まります。
- 公認会計士法第34条の2は第五章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の2の前の条は公認会計士法第34条です。
- 公認会計士法第34条の2の次の条は公認会計士法第34条の2の2です。
- 公認会計士法第34条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の2は、会計士の法令違反や監査証明業務の著しく不当な運営があるとき、内閣総理大臣が業務の適正化に必要な指示をできると定める。
Q · 違法なことをしていなくても、会計士は金融庁から処分を受けることがあるの?
監査が著しく不当なら「指示」の対象になりうる
公認会計士法34条の2により、内閣総理大臣(実務上は権限の委任を受けた金融庁長官)は、公認会計士が法令に違反したときだけでなく、監査証明業務(2条1項)が著しく不当と認められ、業務の適正な運営を確保するために必要なときにも、必要な指示を出せます。指示は29条の懲戒(戒告・業務停止・登録抹消)とは別の措置で、業務を続けながら是正を求めるものです。ただし、指示後に同じ問題が繰り返されれば、懲戒の判断で不利に働きえます。
解説
監査法人の名前が新聞に載るのは、たいてい「業務停止」のときだ。だがその手前には、ほとんど報道されない段階がある。それが本条の「指示」である。内閣総理大臣は、公認会計士に対して必要な指示を出すことができる。実際には、権限の委任を受けた金融庁長官が出す。発動条件は二つある。一つは、公認会計士法やこの法律に基づく命令に違反したとき。もう一つは、監査証明業務(2条1項)が「著しく不当」で、業務を適正に運営させるために必要なときである。見落としてはならないのは後者だ。違法でなくても、監査の進め方がひどければ対象になる。指示は懲戒(29条:戒告、2年以内の業務停止、登録抹消)ではない。ただし一般には行政処分(役所が相手に直接義務を課す具体的な決定)と解されている。あなたが会計士なら、指示書は「次は懲戒もありうる」という予告として読むべきだ。改善計画の中身で、次の処分を避けられるかが決まる。あなたが監査を受ける会社の側なら、担当会計士が指示を受けた事実は、監査の質と監査人交代のリスクを示すサインである
法的な位置づけ
公認会計士法34条の2は、公認会計士が同法もしくは同法に基づく命令に違反したとき、または監査証明業務(2条1項)が著しく不当と認められ、その適正な運営の確保に必要と認められるときに、内閣総理大臣が当該公認会計士に必要な指示をすることができる旨を定める規定である。29条の懲戒とは別の、業務継続を前提とした是正措置として位置づけられる。
手順
- 1.指示の根拠を特定する 指示書を読み、根拠が「法令・命令違反」か「監査証明業務の著しく不当な運営」かを特定する。どちらかで反論と改善の焦点が変わる
- 2.期限を逆算して方針を決める 改善報告の期限と、審査請求(3か月)・取消訴訟(6か月)の期限を並べ、争うか改善に集中するかを早期に決める。弁護士と費用対効果を検討する
- 3.再発防止の仕組みを含む改善計画を作る 個別の是正だけでなく、調書作成、審査体制、品質管理の仕組みを見直す。各項目に期限、責任者、検証方法を入れる
- 4.実施記録を残して報告する 改善の実施状況を日付つきで記録し、期限までに報告する。この記録は、問題が再発したときに改善努力を示す資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士法34条の2の指示とは何ですか?
公認会計士の法令違反や著しく不当な監査証明業務に対し、内閣総理大臣が業務の適正化に必要な指示を出す措置です。懲戒とは別に定められています。
Q2会計士への指示は誰が出すのですか?
条文上の主体は内閣総理大臣ですが、実務上は権限の委任を受けた金融庁長官が出します。検査は公認会計士・監査審査会などが担います。
Q3監査が「著しく不当」とはどんな場合ですか?
法律上の定義はありません。監査基準や品質管理基準からの乖離の程度、問題の反復性・組織性、監査意見の信頼性への影響などから総合的に判断されると考えられます。
Q4指示を受けても監査業務は続けられますか?
続けられます。指示は業務停止ではなく、業務を続けながら是正を求める措置です。ただし改善が不十分なら、29条の懲戒に進む可能性があります。
Q5指示に従わないとどうなりますか?
本条の指示に違反すれば「この法律に基づく命令」違反などとして、懲戒の判断に影響しうると考えられます。改善報告を怠ることは避けるべきです。
Q6会計士への指示に不服申立てはできますか?
行政処分と解される場合、審査請求(知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(6か月以内)を検討できます。適用関係は弁護士に確認が必要です。
Q7担当会計士が指示を受けたら会社は監査人を交代すべき?
直ちに交代が必要とは限りません。改善計画の内容と実施状況を確認し、監査役等による会計監査人の評価や再任判断の材料として扱うのが現実的です。
Q8監査法人にも34条の2の指示は出されますか?
34条の2の対象は公認会計士個人です。監査法人に対する処分は同法の監査法人に関する章に別の規定があり、根拠条文が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1指示を受けたら、名前って公表されるんですか?
金融庁は29条の懲戒処分について、処分内容を公表する運用をとっている。指示の公表の扱いは事案や運用によって変わりうるので、指示書や当局で確認する必要がある。実務のポイント:公表されなくても、検査の記録としては残る。次回の検査や協会の品質管理レビューでは、前回の指摘事項が重点的に確認されやすい。「表に出なかったから終わり」と考えた会計士ほど、次の検査で厳しい結果になる
Q2違法じゃないのに「著しく不当」って、どこで線を引くんですか?
本条に定義はない。実務では、監査基準や品質管理基準からどれだけ外れているか、問題が一回限りか反復的・組織的か、監査意見の信頼性にどこまで影響したかが総合的に見られる。金融庁が公表している懲戒処分の考え方(処分基準)も手がかりになる。実務のポイント:当局が重く見るのは、一回のミスより「仕組みとして防げない状態」である。改善報告では、個別の是正より再発防止の仕組みを先に書く
Q3指示と業務停止って、結局何が違うんですか?
指示(34条の2)は、業務を続けながら是正を求める措置である。業務停止は29条の懲戒で、一定期間は監査証明業務ができなくなる。登録抹消になれば資格を失う。実務のポイント:指示にどう対応したかは、問題が再発したときの懲戒判断で、改善しようとしたかどうかの証拠として読まれる。指示対応の記録は、将来の自分を守る弁護資料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「違法なことはしていないから行政処分は受けない」という問いの立て方自体が誤りである。監査証明業務(2条1項)については、法令違反がなくても「著しく不当」と認められ、適正な運営のために必要と判断されれば、それだけで指示の要件を満たす。合法か違法かの二択で自分の監査を点検していると、本条の後半を丸ごと見落とす
- 指示が懲戒より軽いことは多くの会計士が知っている。だが、その後の影響の重さまで知っている人は少ない。指示を受けた後に同じ問題が繰り返されれば、「改善の機会を与えられたのに是正しなかった」事情として、懲戒の判断で重く見られうる。指示は終わりではなく、記録が始まる日である
- 会計士の側は「最終的な監査意見は正しかった」と考える。法律が見ているのは結論ではなく「業務の運営」だ。結論がたまたま正しくても、手続、調書、品質管理の運営がずさんなら対象になりうる。結論で弁明しようとする会計士と、プロセスを問う当局の視点のずれが、改善報告を空回りさせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の性格 | 34条の2:業務を続けながら是正を求める指示 | 29条:懲戒(戒告・2年以内の業務停止・登録抹消) 30条:虚偽又は不当の証明に対する懲戒 |
| 発動要件 | 法令・命令違反、又は監査証明業務が著しく不当で適正化に必要なとき | 30条・31条等の懲戒事由に該当するとき 故意又は相当の注意を怠って虚偽・不当な証明をしたとき |
| 業務への影響 | 業務継続可。改善計画・報告が求められうる | 業務停止中は監査証明業務不可、抹消なら資格喪失 故意なら業務停止又は登録抹消、過失なら戒告又は業務停止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も主管機關が会計師を監督し、懲戒制度を置く。本条のような懲戒前の指示に相当する規定の有無・条番号は要確認
韓国は金融委員会・証券先物委員会が監査人への措置を行う。日本と同様、段階的な監督手段を持つ
ドイツは職業団体(WPK)と APAS による二層の監督体制。職業監督上の措置が段階的に定められている
米国は PCAOB が検査・調査・懲戒を担う。行政機関ではなく独立の非営利法人が監督する点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- IPO 準備中に、担当の公認会計士が金融庁から指示を受けたと知ったら、会社の監査はどうなる? 指示は業務停止ではないので、監査は続けられる。だが改善が不十分なまま問題が再発すれば、29条の業務停止もありうる。上場申請期の監査意見が宙に浮かないよう、代替監査人の候補を今のうちに当たっておく価値がある
- あなたは個人事務所で中小法人の監査を受けている。忙しさを理由に監査調書(監査で何をどう確かめたかの記録)の作成を後回しにしてきた。検査で調書の不備がまとめて見つかり、指示を受けた。虚偽の証明をしたわけではない。それでも「著しく不当」の要件は満たしうる
- 監査報酬を前年の半額で受けた。その分、手続を削った。ここが「著しく不当」の入口になりうる
- 指示書で改善状況の報告を求められ、期限まで残り30日。同じ日付で、審査請求の期限(処分を知った日の翌日から3か月)も進んでいる。争うのか、改善報告に全力を注ぐのか。今週中に方針を決めないと、両方とも中途半端に終わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 監査の質に疑問を持った監査役、投資家、従業員は、調書がない、手続が省略されたといった具体的事実を日付付きの時系列で記録する2. 金融庁や公認会計士・監査審査会の情報受付窓口に情報提供する。懲戒事由については、誰でも32条1項に基づいて措置を求められる3. 会社側は、監査役等と会計監査人の評価や交代(会社法340条、344条)を協議する4. 社内の公益通報制度との関係を踏まえ、実名にするか匿名にするかを選ぶ
訴えられた側:1. 指示の根拠が「法令違反」と「著しく不当」のどちらかを特定する。どちらかで反論の焦点が変わる2. 事前に弁明の機会があれば、事実誤認と改善済みの事項を書面で示す3. 改善計画には期限、責任者、検証方法を入れ、実施した記録を残す4. 不服があれば審査請求や取消訴訟も選べる。ただし、監督当局との継続的な関係を考え、弁護士と費用対効果を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。指示に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。指示書で改善報告の期限が示された場合は、その期限が実際のデッドラインになる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条の指示は、懲戒(29条)に至らない段階で業務の是正を促す監督手段と理解されている。相手方に義務を課す性質から行政処分と解するのが一般的だが、個別の不服申立ての可否は事案ごとに確認を要する。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要検証) 監査の品質確保を目的とした公認会計士法改正で、懲戒より軽い監督手段として新設されたとみられる。新設年と施行日は人による検証が必要
- 公認会計士法 第2条指示の対象となる監査証明業務の定義
- 公認会計士法 第29条懲戒の種類(戒告・業務停止・登録抹消)
- 公認会計士法 第30条虚偽又は不当の証明に対する懲戒
- 公認会計士法 第31条法令違反等に対する懲戒(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第32条懲戒の手続と何人もの措置要求
- 金融商品取引法 第193条の2上場会社等の財務書類の監査証明義務
- 行政手続法 第13条不利益処分前の意見陳述手続(適用関係要確認)
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