公認会計士法 第34条の7(設立の手続)
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- 監査法人を設立するには、その社員になろうとする者が、共同して定款を定めなければならない。この場合において、その社員になろうとする者のうちには、五人以上の公認会計士である者を含まなければならない。
- 2.会社法第三十条第一項の規定は、監査法人の定款について準用する。
- 3.定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
- 一目的
- 二名称
- 三事務所の所在地
- 四社員の氏名及び住所
- 五社員の全部が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
- 六社員の出資の目的(有限責任社員にあつては、金銭その他の財産に限る。)及びその価額又は評価の標準
- 七業務の執行に関する事項
- 4.無限責任監査法人を設立しようとする場合には、前項第五号に掲げる事項として、その社員の全部を無限責任社員とする旨を記載しなければならない。
- 5.有限責任監査法人を設立しようとする場合には、第三項第五号に掲げる事項として、その社員の全部を有限責任社員とする旨を記載しなければならない。
この条文の基本情報
設立の手続とは何ですか?
定義設立の手続とは、公認会計士法第34条の7に定められた規定で、「監査法人を設立するには、その社員になろうとする者が、共同して定款を定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の7(設立の手続)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の7の条文原文は「監査法人を設立するには、その社員になろうとする者が、共同して定款を定めなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の7は第一節に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の7の前の条は公認会計士法第34条の6です。
- 公認会計士法第34条の7の次の条は公認会計士法第34条の8です。
- 公認会計士法第34条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の7は、公認会計士5人以上を含む社員が共同で定款を定めて監査法人を設立すると定め、社員全員が無限責任か有限責任かの別を定款に記載させる。
Q · 監査法人って何人いれば作れるの?
公認会計士5人以上を含む社員で定款を作れば設立できる
公認会計士法34条の7により、監査法人は社員になろうとする者が共同で定款を定めて設立します。社員のうち5人以上は公認会計士でなければならず、公認会計士でない特定社員はこの頭数に入りません。定款は会社法30条1項の準用により公証人の認証が必要です。また定款には社員全員を無限責任社員とするか有限責任社員とするかを記載する必要があり、途中の形はありません。
解説
公認会計士が5人集まり、定款を書けば監査法人ができる。数字だけ見るとそう読めるが、本当の重みはその後にある。定款の第3項第5号では、社員全員を無限責任社員にするのか、全員を有限責任社員にするのかを選ばなければならない。混ぜることはできない(4項・5項)。無限責任を選べば、監査の失敗で法人が払いきれない賠償を負ったとき、パートナー個人の自宅や預金まで追及を受けうる。有限責任を選べば個人の財産は守られやすくなるが、別に内閣総理大臣の登録などの重い規制を受ける(34条の24、現行効力を要確認)。さらに会社法30条1項の準用により、定款は公証人の認証(公証役場で定款が正式に作成されたことを確認してもらう手続)を受けなければ効力が生じない。独立を考えている会計士にとって、定款の一行は自分の家族の財産をどこまで差し出すかの宣言である。監査を受ける企業の側も、契約前に相手が無限か有限かを確認すれば、事故が起きたとき誰から回収できるかがはっきりする。
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の7は、監査法人の設立手続を定める規定である。社員になろうとする者が共同して定款を作成し、そのうち5人以上は公認会計士でなければならない。定款は会社法30条1項の準用により公証人の認証を要し、目的・名称・事務所所在地・社員の責任形態・出資・業務執行に関する事項を必要的記載事項とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公認会計士の社員5人以上を確保する 社員になろうとする者のうち公認会計士が5人以上いることを確認する。特定社員は頭数に入らず、社員全体に占める公認会計士の割合にも下限がある点を確認しておく
- 2.無限責任か有限責任かを決める 社員全員を無限責任社員とするか有限責任社員とするかを決める。有限責任を選ぶ場合は出資を金銭その他の財産に限り、登録・財務規制への対応も見込む
- 3.必要的記載事項を備えた定款を作成する 目的・名称・事務所所在地・社員の氏名住所・責任形態の別・出資の目的と価額または評価の標準・業務の執行に関する事項の7項目を漏れなく記載し、社員になろうとする者が共同で定める
- 4.公証役場で定款の認証を受ける 会社法30条1項の準用により、公証人の認証を受ける。認証がなければ定款は効力を生じないため、公証役場と事前に日程と必要書類を調整する
- 5.設立の登記と届出を行う 主たる事務所の所在地で設立の登記をして監査法人を成立させ、その後に法令所定の届出・登録手続を行う(期限・様式は最新の規定を確認)
よくある質問 AI による整理
Q1監査法人とは何ですか?
公認会計士法に基づき、財務書類の監査証明業務を組織的に行うために公認会計士が共同して設立する法人です。設立には公認会計士5人以上が必要です。
Q2監査法人の設立に必要な人数は?
社員になろうとする者のうち、公認会計士が5人以上必要です(公認会計士法34条の7第1項)。公認会計士でない特定社員は5人の数に含まれません。
Q3監査法人の定款に書かなければならないことは?
目的、名称、事務所の所在地、社員の氏名・住所、社員全員が無限責任か有限責任かの別、出資の目的と価額、業務の執行に関する事項の7項目が最低限必要です。
Q4監査法人の定款に公証人の認証は必要?
必要です。公認会計士法34条の7第2項が会社法30条1項を準用しており、公証人の認証を受けなければ定款は効力を生じません。
Q5無限責任監査法人と有限責任監査法人の違いは?
無限責任は社員全員が法人の債務について個人でも責任を負いうる形、有限責任は社員全員の責任が出資額を基本とする形です。有限責任には別途登録等の規制があります。
Q6監査法人の社員が5人未満になったらどうなる?
公認会計士である社員が5人未満になり、そのまま6か月間5人以上に戻らなければ監査法人は解散します(34条の18第2項)。補充の期間は限られています。
Q7監査法人はいつ成立する?
定款の作成と認証だけでは成立せず、主たる事務所所在地で設立の登記をすることで成立します(34条の9、現行規定を要確認)。成立後は所定の届出も必要です。
Q8有限責任社員は労務や信用で出資できる?
できません。有限責任社員の出資の目的は金銭その他の財産に限られます(34条の7第3項6号)。労務出資や信用出資は認められていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税理士とか弁護士も社員に入れたら、5人の数に入りますか?
入らない。本条1項が求めるのは「五人以上の公認会計士である者」である。公認会計士でない者は特定社員として社員になれる場合があるが(34条の4)、頭数要件は満たせない。実務のポイント:特定社員を入れた場合も、社員全体に占める公認会計士の割合に下限がある(内閣府令で75%とされている、最新の改正状況をご確認ください)。人数を増やして体制を厚く見せようとすると、この割合の制限に引っかかる。
Q2有限責任監査法人にしておけば、監査で失敗しても個人の財産は絶対に安全ですか?
絶対ではない。有限責任監査法人でも、特定の監査業務を担当した社員は、その業務から生じた債務について重い責任を負う仕組みがある(34条の10の6等、現行効力を要確認)。実務のポイント:有限責任化で守られるのは、主に担当していない社員である。自分が署名した案件については、無限責任と同じような緊張感が残ると考えておくべきだ。
間違えやすい点 AI による整理
- 「監査法人は株式会社と同じように、出資した分だけ責任を負えばよい」と思われがちだが、無限責任監査法人の社員は法人の債務について個人として連帯責任を負いうる。有限責任を選べるようになったのは平成19年(2007年)改正以後であり、今も無限責任監査法人は存在する
- 「5人いれば監査法人を作れる」という理解は半分しか正しくない。5人は設立時だけでなく存続の条件でもあり、公認会計士の社員が5人未満になって6か月続けば法人は解散する(34条の18第2項)。ぎりぎり5人で始めた法人は、1人が辞めるたびに解散までのカウントダウンを抱えることになる
- 外から見ると、定款は設立書類の一つにすぎず、ひな形を写せば済む事務作業に見える。法律の側から見れば、全員無限か全員有限かの選択は、出資の種類(有限責任社員は金銭その他の財産に限られる)、登録義務、財務規制までまとめて決める分岐点である。この落差に気付かないまま公証役場へ行くと、設立後に定款変更と規制対応をやり直す羽目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 34条の7:設立時の定款作成と社員要件 | 34条の18:公認会計士社員5人未満6か月での解散 34条の24:有限責任監査法人の登録 |
| 5人要件の意味 | 設立の前提条件(公認会計士5人以上) | 存続の条件(割り込んだら6か月以内に回復が必要) 直接の定めなし |
| 責任形態との関係 | 全員無限か全員有限かを定款に記載 | 責任形態を問わず適用 全員有限を選んだ法人に追加規制 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では会計師事務所の形態として個人・合署・聯合・法人の各形態が定められており、法人形態の会計師事務所は日本の監査法人に相当する位置付けとなる(具体的な人数要件は要確認)
韓国では会計法人(회계법인)が日本の監査法人に相当し、一定数以上の公認会計士を要件とする点で類似する(人数要件は要確認)
ドイツでは会社形態を用いた監査法人(Wirtschaftsprüfungsgesellschaft)が承認制で認められ、既存の会社形態の責任制度を利用する点で日本の特別法人型と異なる
米国の大手会計事務所は州法上の LLP 形態を利用するのが一般的で、上場企業監査には PCAOB への登録が必要となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大手監査法人で10年働いた4人の会計士が、独立して地方の上場準備企業向けに小さな監査法人を作ろうとしている。5人目が見つからない限り、定款を書いても監査法人は作れない。公認会計士以外の特定社員を何人入れても、この「5人」の頭数には入らない
- あなたが5人で立ち上げた監査法人で、1人が病気で退任した。公認会計士の社員が4人に減ったまま6か月が過ぎると、法人は自動的に解散する(34条の18第2項)。残り時間で後任を探し、社員として迎える手続を終えなければならない
- IPO を控えた CFO のあなたが、報酬の安い中小監査法人と契約しようとしている。相手が有限責任監査法人なのか無限責任監査法人なのか、確認したことはあるだろうか? 監査の失敗で株主訴訟が起きたとき、どこまで責任を追及できるかがそこで分かれる
取るべき行動
被害を受けた側:監査を受ける企業や、監査報告書を信頼した投資家の立場であれば、まず相手法人の名称に「有限責任」の文字があるかと、登記簿上の社員構成を確認する。無限責任監査法人なら、法人が払いきれない損害について社員個人への請求も検討できる。有限責任監査法人なら、業務を担当した社員の責任の範囲と、法人の賠償資力(保険・供託など)を確認する。監査の失敗が疑われる段階で、監査契約書と監査報告書の写しを保全しておく。
訴えられた側:設立する側であれば、公認会計士の社員5人を確保した上で、全員無限か全員有限かを最初に決める。有限責任を選ぶなら、出資は金銭その他の財産に限られ、別に登録や財務規制への対応が必要になる点を見込んでおく。定款は公証人の認証を受けて初めて効力が生じるので、公証役場との事前調整を早めに始める。設立後も社員が5人を割ったときの補充計画を用意しておく。
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限や時効はない。ただし公認会計士である社員が5人未満となってから引き続き6か月間5人以上に戻らなければ、その時点で監査法人は解散する(34条の18第2項)。設立後の届出期限など関連手続の期間は34条の9の2等で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(平成20年(2008年)施行) 有限責任監査法人制度の導入に伴い、社員の全部が無限責任社員か有限責任社員かの別を定款記載事項とし、有限責任社員の出資を金銭その他の財産に限る規定を整備した(詳細な条文変更は人的検証が必要)
改正の年表
- 1.昭和41年(1966年) 新設:公認会計士法改正により監査法人制度が創設され、公認会計士が共同して法人を設立し組織的に監査を行う仕組みが導入された
- 2.平成19年(2007年) 改正:有限責任監査法人制度の導入に伴い、社員全部が無限責任か有限責任かの別を定款記載事項とし、有限責任社員の出資を金銭その他の財産に限る規定を整備(平成20年施行、詳細は人的検証が必要)
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