刑事訴訟法 第158条
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- 裁判所は、証人の重要性、年齢、職業、健康状態その他の事情と事案の軽重とを考慮した上、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、必要と認めるときは、裁判所外にこれを召喚し、又はその現在場所でこれを尋問することができる。
- 2.前項の場合には、裁判所は、あらかじめ、検察官、被告人及び弁護人に、尋問事項を知る機会を与えなければならない。
- 3.検察官、被告人又は弁護人は、前項の尋問事項に附加して、必要な事項の尋問を請求することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第158条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第158条の条文原文は「裁判所は、証人の重要性、年齢、職業、健康状態その他の事情と事案の軽重とを考慮した上、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、必要と認めるときは、裁判所外にこれを…」で始まります。
- 刑事訴訟法第158条は第十一章 証人尋問に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第158条の前の条は刑事訴訟法第157条の6です。
- 刑事訴訟法第158条の次の条は刑事訴訟法第159条です。
- 刑事訴訟法第158条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第158条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第158条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/158
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法158条は、証人が出廷困難なとき、裁判所が裁判所外で又は証人の現在場所で尋問できると定める。実施には両当事者の意見聴取と尋問事項の事前告知を要する。
Q · 証人が病気や高齢で法廷に来られないとき、その証言はどうやって取るの?
裁判官が証人のいる場所まで出向いて尋問できる
刑事訴訟法158条により、証人が病気・高齢などで出廷困難な場合、裁判所は証人の重要性・年齢・職業・健康状態と事案の軽重を考慮し、検察官と被告人側の意見を聴いた上で、裁判所外に証人を召喚するか、証人の現在場所(病室・自宅・施設)まで出向いて尋問できます。実施前に尋問事項を知る権利(2項)、追加質問を請求する権利(3項)が当事者に保障され、立ち会えなかった場合も159条で意見陳述ができます。
解説
事件の鍵を握る証人が、末期がんで入院していて法廷の証言台まで来られない。あるいは唯一の目撃者が高齢で寝たきり、施設から一歩も動けない。証言が取れなければ真相は闇に消えるのか。刑事訴訟法158条は、そこに非常口を用意している。裁判所は証人の重要性、年齢、職業、健康状態と事案の軽重を天秤にかけ、検察官と被告人側の意見を聴いた上で、裁判所の外に証人を呼び出すか、その人がいる場所(病室、自宅、施設)まで裁判官の方が出向いて尋問できる。だがこれは諸刃の剣だ。あなたが被告人なら、公開の法廷ではなく密室に近い場所で、自分に不利な証言が固められる危険がある。だからこそ本条は2項で、尋問事項を事前に知る機会をあなたに保障し、3項で、必要な追加質問を請求する権利をあなたに与えている。証人がどこにいようと、あなたの反対尋問権は消えない、ここが急所だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法158条は裁判所外尋問を定める規定であり、証人が病気・高齢等で出廷困難な場合に、裁判所が証人を裁判所外へ召喚し、又は証人の現在場所で尋問することを認める。実施には諸事情と事案の軽重の考慮、及び検察官・被告人・弁護人の意見聴取を要件とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.意見を聴かれる段階で態度を決める 検察官側が裁判所外尋問を申請したら、裁判所が意見を聴く段階で公開法廷での尋問を求めるか外部尋問を受け入れるかを判断する。健康状態を理由とする申請には診断書など客観資料の確認を求める
- 2.尋問事項の事前開示を請求する 外部尋問を受け入れる場合でも、2項に基づき尋問事項を事前に知る機会を必ず請求する。相手が用意した筋書きを把握することが反対尋問準備の前提になる
- 3.追加質問を準備し尋問に立ち会う 開示された尋問事項を分析し、3項に基づき必要な追加質問を組み立てる。157条の立会権を行使し、可能な限り尋問に立ち会って反対尋問を行う
- 4.立ち会えないときは159条で意見陳述する やむを得ず立ち会えなかった場合は、尋問結果を記載した書面の告知を受けた後、速やかに159条に基づき意見陳述と必要な取調べを請求する。立ち会えない=放棄ではない
よくある質問 AI による整理
Q1裁判所外尋問とは何ですか?
証人が出廷困難なとき、裁判所が裁判所外に証人を召喚するか、証人のいる場所まで出向いて尋問する制度です。刑事訴訟法158条が根拠です。
Q2証人が入院中でも証言は取れますか?
取れます。158条により裁判官が病室まで出向いて尋問できます。出廷できないことは証言を諦める理由になりません。
Q3裁判所外尋問はどんなときに認められますか?
証人の重要性・年齢・職業・健康状態と事案の軽重を考慮し、裁判所が必要と認めたときです。検察官と被告人側の意見聴取も要件です。
Q4裁判所外尋問に被告人は立ち会えますか?
157条の立会権により立ち会えます。立ち会えなかった場合も159条で尋問結果への意見陳述と取調べ請求ができます。
Q5裁判所外尋問の証言は法廷の証言より弱いですか?
適法な手続を踏んでいれば弱くありません。意見聴取と尋問事項の事前告知を経た調書は公判廷の証言に準じる証拠価値を持ちます。
Q6ビデオリンク方式と裁判所外尋問は違いますか?
違います。ビデオリンク方式(157条の6)は法廷と別室を映像で結ぶ方法、裁判所外尋問(158条)は裁判所が外部へ出向く方法です。
Q7裁判所外尋問の前に尋問事項は教えてもらえますか?
2項により、裁判所はあらかじめ検察官・被告人・弁護人に尋問事項を知る機会を与えなければなりません。
Q8尋問事項に追加で質問できますか?
3項により、検察官・被告人・弁護人は告知された尋問事項に加えて、必要な事項の尋問を請求できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証人が来られないってだけで、裁判所が外で尋問するのは被告人に不利じゃないですか?
確かに公開法廷の証言台に立たせるのと比べれば、外部尋問は公開性が下がります。だからこそ158条は無条件では認めず、証人の重要性・年齢・職業・健康状態と事案の軽重を考慮し、検察官と被告人側の意見を聴くことを要件にしています。実務のポイント:実務では、健康状態を理由とする申請でも、裁判所は診断書など客観資料を求めることが多い。弁護人が「本当に出廷不能か」を診断書ベースで争えば、安易な外部尋問を法廷尋問に引き戻せる余地がある
Q2裁判所外の尋問に立ち会えなかったら、その証言は無効にできますか?
立ち会えなかっただけでは無効になりません。ただし159条が、立ち会わなかった当事者に尋問結果を記載した書面への意見陳述と、必要な事項の取調べを請求する権利を保障しています。これを行使せず放置すると、証言はそのまま証拠として固まります。実務のポイント:この159条の意見陳述・取調べ請求は、実質的な第二の反対尋問の機会です。調書を精読して矛盾点を洗い出し、追加の証人尋問や反証を請求できる。立ち会えなかったことを嘆くより、この権利を使い切る方が結果を動かす
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「証人が法廷に来られないなら、その証言は使えない」に見える。だが法律から見れば「証人が動けないなら、裁判所の方が動けばよい」となる。この視点の落差を知らないと、出せたはずの有利な証言を自分から取り下げてしまう
- 立会権(157条)があることは知っていても、裁判所外尋問に立ち会えなかった場合の備えまでは多くの人が知らない。実は159条が、立ち会わなかった当事者に尋問結果を記載した書面への意見陳述と、必要な取調べの請求権を保障している。立ち会えなかった=泣き寝入り、ではない
- 「裁判所外でやった尋問は、法廷の証言より証拠価値が低い」と思われがちだが、これは誤り。意見聴取・尋問事項の事前告知という手続を踏んで適法に行われた裁判所外尋問の調書は、公判廷での証言に準じる証拠価値を持つ。場所が病室か法廷かで重みが変わるわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 証言の場所 | 158条:裁判所外(病室・自宅・施設等)または裁判所外への召喚 | 157条の6:法廷と同一構内の別室(ビデオリンク) 163条:受命・受託裁判官の所在地 |
| 想定する事情 | 証人が病気・高齢等で出廷困難 | 性犯罪被害者等の精神的負担の軽減 証人が遠隔地にいる等の手続的便宜 |
| 当事者の関与 | 意見聴取+尋問事項の事前告知+追加質問請求権 | 映像・音声を相互に伝えながら尋問・反対尋問 立ち会わなかった場合は159条で補完 |
他国ではどう定めているか 4 か国
証人が出頭できない等の場合に、その所在又は所在地の裁判所で尋問できる点で158条と同趣旨。台湾も当事者の在廷・反対尋問の機会を要件とする
韓国も法院外での証人尋問を認める。当事者の参与権を保障する構造は日本と類似する
ドイツは公判への出頭が長期間困難な証人について、受命・受託裁判官による尋問を認める。職権主義の系譜が色濃い
米国は例外的事情がある場合に公判前の証言録取(deposition)を認める。対面権(Confrontation Clause)との緊張関係が常に問題となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが傷害事件で起訴され、唯一の目撃証人が事故で入院中。検察官が病室での裁判所外尋問を申請してきた。あなたが何も言わなければ、あなたのいない病室で証言が固まる。しかし意見を聴かれた段階で「尋問事項を事前に開示せよ」「追加質問を準備する」と動けば、反対尋問の主導権は手元に残る
- もし、あなたの側の有利な証人が遠方の施設にいて、長距離移動に耐えられない体だったら? このまま証言を諦めるしかないのか。実は逆で、158条はその証人の現在場所まで裁判所を動かす根拠になる。証人が来られないことが、証言を出せない理由にはならない
- 公判が大詰め、判決まであと二回の期日しかない。重要証人が急病で出廷不能。時間切れで証言なしのまま結審するか、それとも158条で病床尋問に切り替えるか。この分岐を弁護人と即決しないと、証言ごと案件の山場が流れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが被害者・証人で、病気や高齢で法廷に行けない場合、まず弁護士または検察官に健康状態を伝え、診断書を用意する2. 裁判所外尋問(158条)やビデオリンク方式(157条の6)など、出廷せずに証言する方法があると申し出る3. 尋問の場所・日時・立会人を事前に確認し、付添い(157条の2)や遮へい措置(157条の4)の希望があれば伝える4. 体調が許す範囲を正直に申告、無理な尋問で証言が不正確になる方が双方にとって損
訴えられた側:1. 検察官側が裁判所外尋問を申請したら、意見を聴かれる段階で態度を決める。公開法廷での尋問を求めるか、外部尋問を受け入れるか2. 受け入れる場合でも、2項に基づき尋問事項の事前開示を必ず請求する3. 開示された事項を分析し、3項で必要な追加質問を準備、できる限り尋問に立ち会う4. やむを得ず立ち会えないときは、159条に基づき尋問結果の書面への意見陳述と、必要な取調べ請求を忘れない。立ち会えない=異議を放棄、ではない
時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。手続上の時限が急所となる。裁判所外尋問の実施前に意見を聴かれた段階で意見を述べ、立ち会わなかった場合は尋問結果の書面の告知を受けた後、速やかに159条の意見陳述・取調べ請求を行う必要がある。実施後に持ち出しても、固まった証言を覆すのは格段に難しくなる
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