刑事訴訟法 第159条
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- 裁判所は、検察官、被告人又は弁護人が前条の証人尋問に立ち会わなかつたときは、立ち会わなかつた者に、証人の供述の内容を知る機会を与えなければならない。
- 2.前項の証人の供述が被告人に予期しなかつた著しい不利益なものである場合には、被告人又は弁護人は、更に必要な事項の尋問を請求することができる。
- 3.裁判所は、前項の請求を理由がないものと認めるときは、これを却下することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第159条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第159条の条文原文は「裁判所は、検察官、被告人又は弁護人が前条の証人尋問に立ち会わなかつたときは、立ち会わなかつた者に、証人の供述の内容を知る機会を与えなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第159条は第十一章 証人尋問に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第159条の前の条は刑事訴訟法第158条です。
- 刑事訴訟法第159条の次の条は刑事訴訟法第160条です。
- 刑事訴訟法第159条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第159条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第159条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/159
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法159条は、裁判所外の証人尋問に立ち会えなかった者へ証言内容を知る機会を保障し、予期しない不利益な供述には追加尋問の請求を認める規定である。
Q · 弁護人が証人尋問に立ち会えなかった証言は、もう争えないの?
立ち会えなくても証言を知り追加尋問を請求できます
刑事訴訟法159条1項により、裁判所外の証人尋問に立ち会えなかった検察官・被告人・弁護人には、裁判所が証人の供述内容を知る機会を必ず与えなければなりません。その供述が被告人に予期しない著しい不利益なものであれば、被告人または弁護人は更に必要な事項の追加尋問を請求できます(同条2項)。ただし裁判所は理由がないと認める請求を却下できるため(同条3項)、なぜ追加尋問が必要かを具体的に示すことが分かれ目になります。
解説
重病で入院中の証人、高齢で法廷に来られない目撃者。裁判では、証人が出廷できない事情があるとき、裁判官が病院や自宅まで出向いて尋問することがある(刑訴法158条、裁判所外の証人尋問)。問題は、その場に検察官・被告人・弁護人がいなかったときに起きる。159条は、立ち会えなかった者に対し、証人が何を語ったかを知る機会を、裁判所に必ず与えさせる。さらにその証言が、被告人にとって予期しない著しく不利な内容だったとき、被告人または弁護人は「もう一度、必要な事項を尋問させてくれ」と請求できる。これは反対尋問権、つまり自分に不利な証人に問い返す憲法上の権利(憲法37条2項)を、あなたがその場にいなくても守るための安全装置だ。この一手を知らずに見過ごすと、あなたを陥れる証言が、問い返されないまま証拠として固められる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法159条は、裁判所外で行われる証人尋問に当事者が立ち会えなかった場合の手続的保障を定める規定である。裁判所は立会いのなかった者に証言内容を知る機会を与える義務を負い、予期しない著しい不利益な供述については被告人または弁護人に追加尋問の請求権を認める。裁判所は理由がないと認める請求を却下できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.立会いできない時点で期日変更・尋問方法変更を申し立てる 弁護人や被告人が証人尋問に立ち会えないと分かった時点で、期日変更や尋問方法の変更を申し立てる。立ち会って直接反対尋問する機会は、後から書面で証言を知るより圧倒的に重い
- 2.証言内容を知る機会が与えられたか確認する 立ち会えなかった証人尋問について、裁判所から証言内容を知る機会が与えられたか確認する(刑訴法159条1項)。与えられていなければ、その旨を記録に残し是正を求める
- 3.尋問調書・録音を取り寄せ精査する 尋問調書や録音を取り寄せ、証言内容を精査する。自分の認識と食い違う点、予期しなかった点を弁護人と即座に洗い出す
- 4.予期しない著しい不利益な証言に追加尋問を請求する 予期しない著しい不利益な証言があれば、159条2項で追加尋問を請求し、矛盾点や証言の信用性を突く。なぜ必要かを具体的に示し、証拠調べ終結前に動く。却下されても(同条3項)却下の不当性を記録に残す
よくある質問 AI による整理
Q1裁判所外の証人尋問とは何ですか?
証人が重病・高齢・遠隔地などで出廷できないとき、裁判官が病院や現地に出向いて行う尋問です(刑訴法158条)。159条はその際の立会い保障を定めます。
Q2証人尋問に立ち会えなかったら証言内容はどう確認しますか?
刑訴法159条1項により、裁判所が立ち会えなかった者へ供述内容を知る機会を与えなければなりません。尋問調書や録音を取り寄せて精査します。
Q3追加尋問の請求はいつまでにすべきですか?
明文の期限はありませんが、当該証言が証拠として取り調べられ弁論が終結する前に行う必要があります。証言を知った時点から速やかに動くのが鉄則です。
Q4予期しない著しい不利益な供述とは何ですか?
立ち会えなかった側が想定していなかった、有罪方向に強く働く証言を指します。159条2項の追加尋問請求権が発生する要件です。
Q5追加尋問の請求は必ず認められますか?
認められません。裁判所は理由がないと認める請求を却下できます(159条3項)。なぜ必要かを具体的に示せるかが分かれ目です。
Q6159条違反は控訴理由になりますか?
なりえます。証言内容を知る機会が与えられないまま証拠調べが進んだ場合、手続違反として控訴・上告で原判決を覆す梃子になりえます。
Q7ビデオリンク方式の証人尋問でも立会いは保障されますか?
ビデオリンク方式(刑訴法157条の6)でも当事者の立会いと証言内容の保障という同じ問題が動きます。立会い機会の確保が重要です。
Q8反対尋問権とは何ですか?
自分に不利な証人へ問い返す権利で、憲法37条2項が刑事被告人に保障します。159条はこの権利を当事者不在の尋問でも守る安全装置です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士が証人尋問に行けなかったら、その証言はもう争えないんですか?
争えます。刑訴法159条1項により、立ち会えなかった側には裁判所が証言内容を知る機会を必ず与えなければなりません。その証言が予期しない著しい不利益なら、同条2項で追加の尋問を請求できます。実務のポイント:弁護人が立ち会えなかった事実だけでなく、証言内容を知る機会が実際に与えられたかを記録で確認すること。手続が踏まれていなければ、それ自体が控訴理由になりうる
Q2そもそも法廷の外で証人尋問なんてやるんですか?
やります。証人が重病・高齢・遠隔地などで出廷できないとき、裁判官が病院や現地に出向いて尋問します(刑訴法158条、裁判所外の証人尋問)。性犯罪被害者がビデオリンク方式で別室から証言する制度(157条の6)も同じ系譜です。実務のポイント:裁判所外尋問は被告人の反対尋問権が物理的に薄まりやすい場面。立ち会えるなら万難を排して立ち会う、それが調書で後から読むより圧倒的に有利
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判は全部、自分のいる法廷の中で進む」と思い込んでいる人が多いが、その前提自体が誤っている。証人が出廷できない事情があれば、尋問は法廷の外、病院や自宅、別室のビデオリンクで行われる。あなたのいない場所で、あなたに不利な証言が記録されていることがある
- 立ち会えなかった証言を「後で調書で読める」ことは知っていても、その調書がそのまま有罪の決め手になりうる深刻さを多くの人が見落としている。読めることと、問い返せることは別物だ。読むだけでは反対尋問にならない
- 「追加尋問を請求すれば必ず認められる」と思いがちだが、159条3項で裁判所は理由がないと認めれば却下できる。請求すれば自動的に再尋問できるわけではなく、なぜ必要かを具体的に示せるかが分かれ目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 場面 | 159条:裁判所外尋問に立ち会えなかった後の事後保障 | 158条:裁判所外で証人を尋問する手続そのもの 157条の6:ビデオリンク方式による証人尋問 |
| 守られる権利 | 証言内容を知る機会 + 追加尋問請求権 | 出廷困難な証人からの証拠取得 被害者保護と反対尋問権の両立 |
| 請求の可否 | 予期しない不利益なら追加尋問を請求可(裁判所は却下可) | 尋問の要否は裁判所が決定 別室・遮へい等の方式を裁判所が決定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者・弁護人の在場権を明文化し、法院外での証人訊問を認める。在場できない場合の事後保障の運用は日本と近い
韓国も当事者の証人尋問参与権を保障する。参与の機会を欠いた尋問の証拠能力が問題となる構造は日本と類似
ドイツは裁判官による尋問への当事者の立会権を定め、立会機会の事前通知を要求する。事前通知重視の点で日本より手続的に厳格
米国は対質条項により、反対尋問の機会を欠いた供述証拠の使用を原則禁止する。事後の追加尋問より事前の対質機会を絶対視する点で発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが傷害事件の被告人。決定的な目撃者が末期がんで入院しており、裁判官が病院で尋問することになった。だがその日、弁護人は別事件の公判と重なり立ち会えなかった。後日、尋問調書を読むと、その証人は「あなたが先に手を出した」と証言していた。これこそ予期しない著しい不利益、刑訴法159条2項で追加尋問を請求すべき場面だ
- 立ち会えなかった証人尋問の内容を、裁判所が教えてくれなかったらどうなる? その手続違反は、後の控訴理由になりうる
- 高齢の証人の尋問が来週、あなたの入院日程と重なって立ち会えない。あと数日で、立会いを諦めるか、期日変更を申し立てるかを決めなければならない。立ち会えなくても159条が後から証言を知る機会を保障するが、その場での反対尋問に勝るものはない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 立ち会えなかった証人尋問について、裁判所から証言内容を知る機会が与えられたか確認する(刑訴法159条1項)。与えられていなければ、その旨を記録に残し是正を求める2. 調書・録音を取り寄せ、証言内容を精査する3. 予期しない著しい不利益な証言があれば、159条2項で追加尋問を請求する4. 機会が与えられないまま証拠調べが進んだ場合は、手続違反として異議を述べ、控訴審での主張に備える
訴えられた側:1. 調書で証言内容を確認したら、自分の認識と食い違う点、予期しなかった点を弁護人と即座に洗い出す2. 著しく不利益な部分について、刑訴法159条2項の追加尋問を請求し、矛盾点や証言の信用性を突く3. 請求が却下されても(同条3項)、却下の不当性を記録に残す4. 証拠調べ終結前に動くこと、固定された証言を後から覆すのは桁違いに難しい
時効(請求できる期限):159条2項の追加尋問請求に明文の期限はないが、当該証言が証拠として取り調べられ弁論が終結する前に行う必要がある。証言内容を知った時点から速やかに、遅くとも証拠調べ終了前に請求するのが鉄則。終結後は事実上請求が困難になる
学説
通説:159条は形式的な立会権の保障にとどまらず、立ち会えなかった当事者に証言を知る機会と追加尋問請求権を与えることで、憲法37条2項の反対尋問権を実質的に保障する規定と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い新設。戦後の当事者主義・反対尋問制度の導入を受け、裁判所外尋問における当事者の手続保障を明文化した。
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