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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第320条

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  1. 第三百二十一条乃至第三百二十八条に規定する場合を除いては、公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠とすることはできない。
  2. 2.第二百九十一条の二の決定があつた事件の証拠については、前項の規定は、これを適用しない。但し、検察官、被告人又は弁護人が証拠とすることに異議を述べたものについては、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第320条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第320条の条文原文は「第三百二十一条乃至第三百二十八条に規定する場合を除いては、公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠と…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第320条は第四節 証拠に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第320条の前の条は刑事訴訟法第319条です。
  7. 刑事訴訟法第320条の次の条は刑事訴訟法第321条です。
  8. 刑事訴訟法第320条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第320条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第320条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/320
裁判例 27件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法320条は、321条以下の例外を除き、公判期日の供述に代えた書面や公判外の又聞きを証拠とすることを禁じる伝聞法則を定める。反対尋問を経ない証拠を原則排除する。

Q · 警察で取られた供述調書って、そのまま裁判の証拠になるんですか?

原則できません。不同意なら本人を証人尋問にかけます

刑事訴訟法320条の伝聞法則により、321条から328条の例外に当たらない限り、公判期日の供述に代えた書面や又聞きは証拠にできません。検察官が供述調書を証拠請求しても、被告人側が「不同意」とすれば、書いた本人が法廷に召喚され、反対尋問にかけられます。逆に被告人側が同意すれば、その書面は証拠になります(326条)。署名は終着点ではなく、証拠意見をどう述べるかで証拠の運命が決まります。

解説

警察署の取調室で、刑事が読み上げる文章にあなたが署名押印した一枚の紙。供述調書と呼ばれるそれは、後で法廷であなたを縛る縄になりうる。だが多くの人が知らない決定的な事実がある。刑事訴訟法320条は、原則としてその書面をそのまま証拠にすることを禁じているのだ。条文はこう言う。法廷で本人が話す代わりに書面を証拠にすること、あるいは「あの人がこう言っていた」という又聞きを証拠にすることは、原則できない。これが伝聞法則だ。なぜ禁じるのか。書面や又聞きは、その場で反対尋問にかけられない。本当にそう言ったのか、勘違いではないか、嘘ではないか、誰も突っ込めない。あなたが知るべきは、検察官が供述調書を証拠請求してきたとき、あなた側が「不同意」と一言述べれば、原則その紙は証拠から外れ、書いた本人が法廷に呼び出され、あなたの弁護人の反対尋問に晒されるという仕組みだ。紙のままなら反論できないが、人として法廷に立たせれば崩せる。その分岐点を握るのが、この一条である。

法的な位置づけ

刑事訴訟法320条は伝聞法則を定める規定であり、321条から328条の例外に当たる場合を除き、公判期日の供述に代えて書面を証拠とすること、及び公判期日外の他人の供述を内容とする供述を証拠とすることを禁じる。反対尋問を経ない証拠の信用性を排し、証拠裁判主義と被告人の防御権を担保する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.検察官請求の証拠一覧を入手して精査 弁護人を通じて検察官が証拠請求した供述調書・書面の一覧を入手し、一通ずつ内容と立証趣旨を確認する。機械的な一括同意を避けるための前提作業
  2. 2.一通ずつ同意・不同意を判断 争いのない無害な書面は同意して審理を早め、不利で崩せそうな証言は不同意とする(326条)。記憶が曖昧・利害関係あり・誘導の疑いのある証人の調書を狙って不同意にする
  3. 3.不同意とした証人の尋問を請求 不同意とした調書については、書いた本人の法廷召喚と反対尋問を求める。自分の供述調書は322条の任意性・特信性を争えるか弁護人と検討する
  4. 4.証拠調べ前に証拠意見を陳述 証拠調べ手続に入る前の証拠意見陳述の段階で同意・不同意を述べる。公判前整理手続がある事件は早期に方針を固める。いったん同意した書面は撤回が困難(326条)

よくある質問 AI による整理

Q1伝聞法則とは何ですか?

反対尋問を経ない書面や又聞きを原則として証拠にできないとするルールです。刑事訴訟法320条が根拠で、321条以下に例外が定められています。

Q2伝聞証拠の例外にはどんなものがありますか?

被告人以外の者の供述書面(321条)、被告人の供述書面(322条)、当然に証拠能力のある公的書面(323条)、当事者が同意した書面(326条)などが例外です。

Q3供述調書はなぜそのまま証拠にできないのですか?

書面は法廷で反対尋問にかけられず、誤りや誘導を確かめられないためです。320条はその場で吟味できない証拠を原則排除しています。

Q4証人審問権は誰に保障されていますか?

刑事被告人です。憲法37条2項が保障し、刑事訴訟法320条の伝聞法則がそれを手続として具体化しています。

Q5非伝聞とは何ですか?

供述内容の真実性ではなく、その発言が存在した事実自体を立証するために用いる証拠です。要証事実との関係で伝聞か否かが切り替わります。

Q6伝聞法則は民事裁判にも適用されますか?

適用されません。320条は刑事訴訟の規定で、民事訴訟では伝聞証拠も自由心証の範囲で証拠になりえます。

Q7公判前整理手続で証拠意見はいつ述べますか?

公判前整理手続に付された事件では、その手続内で同意・不同意の証拠意見をまとめます。判断の機会が事実上前倒しされます。

Q8録音録画は調書の信用性にどう影響しますか?

取調べの録音録画が義務付けられた事件では、調書と映像が食い違うと調書の信用性が大きく揺らぎます。任意性を争う重要な材料になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1警察で調書にサインしちゃったけど、もう裁判で覆せないですよね?

そうとは限りません。あなた自身の供述調書は刑訴法322条の対象で、任意になされたものか、署名当時に特に信用すべき情況があったかが争点になります。検察官がその調書を証拠請求しても、弁護人が任意性を争えば、証拠能力の有無が法廷で判断されます。実務のポイント:取調べの録音録画(可視化)が義務付けられた事件では、調書と映像が食い違うと調書の信用性が一気に揺らぐ。サインした内容と実際の取調べのやり取りが違うと感じたら、まず録音録画の有無を弁護人に確認させる

Q2証人が「怖いから法廷に出たくない」と言ったら、調書だけで裁判が進むんですか?

原則は進みません。320条の伝聞法則と憲法37条2項の証人審問権により、被告人側が不同意とすれば証人尋問が必要です。ただし証人保護のため、ビデオリンク方式・遮へい・付添い(刑訴法157条の4以下)で出廷負担を減らす制度があります。実務のポイント:被告人側が不同意としても、321条1項の例外(証人が死亡・所在不明・国外など)に当てはまれば調書が例外的に証拠になる。だから検察官は「証人が出られない事情」を作りにいくことがある。その事情が本物かを争うのが弁護側の腕の見せ所

Q3『同意』と『不同意』って、どっちを選べばいいんですか?

内容を争わない無害な書面は同意して審理を早め、争いたい不利な証言は不同意として証人尋問に持ち込む、という使い分けが基本です(326条)。不同意とすれば書いた本人を法廷で反対尋問できます。実務のポイント:弁護経験の差が最も出るのがこの選別です。全部同意して楽に終わらせる弁護人と、崩せる証人を狙って不同意を打つ弁護人とでは、無罪を取れる確率がまるで違う。国選・私選を問わず、証拠意見の方針を事前にどう立てているか弁護人に質問してみるとよい

Q4又聞き(伝聞)でも証拠になる場合があるって本当ですか?

本当です。321条から328条に例外が並んでおり、相手方が同意した書面(326条)、当然に信用性の高い公的書面(323条、戸籍・公正証書など)、緊急時の供述などは伝聞でも証拠になります。実務のポイント:実務では『その供述があった事実』自体を立証する非伝聞か、『供述内容が真実だ』と立証する伝聞かの線引きで攻防が起きる。同じ発言でも立証趣旨を変えると伝聞の壁を越えられることがあり、検察官はこの組み替えを使ってくる。立証趣旨が何かを必ず確認する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「警察で署名した供述調書は、そのまま裁判の証拠になる」と思い込んでいる人がほとんどだ。だが320条の原則は逆で、調書はそのままでは証拠にできない。検察官が証拠請求し、被告人側が同意して初めて証拠になる(326条)。不同意とすれば、書いた本人を法廷に呼んで証言させ、反対尋問にかけることになる。署名は終着点ではなく、争いの出発点にすぎない
  • 伝聞法則の存在は知っていても、その威力の大きさを多くの人が見誤っている。これは単なる手続ルールではなく、刑事裁判の証拠構造を根本から決める基盤だ。不同意ひとつで証拠の山が証人尋問の戦場に変わり、調書を作った刑事や曖昧な記憶の目撃者が法廷で試される。事件の勝敗が、しばしばこの一条の運用で決まる
  • 「又聞き(伝聞)かどうか」を、ただ書面か口頭かで判断できると思われがちだが、問いの立て方そのものが浅い。同じ供述でも、その内容の真実性を証明するために使うなら伝聞だが、「そういう発言があった」という事実自体を立証するなら伝聞ではない(非伝聞)。何を証明するための証拠かによって、伝聞か否かが切り替わる。この区別を取り違えると、争える証拠を見逃す
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容320条:伝聞証拠の原則排除(伝聞法則そのもの)321条:被告人以外の者の供述書面の伝聞例外
326条:当事者の同意による書面の証拠能力
証拠能力が認められる条件321条以下の例外に該当する場合のみ供述不能・特信性など情況的保障の要件充足
相手方の同意 + 相当と認める場合
被告人側の関与原則排除のため不同意で証人尋問に持ち込める供述不能等の事情を検察官が立証
同意した時点で原則撤回困難
典型的な場面目撃者の供述調書を証拠請求された場面証人が死亡・所在不明・国外にいる場面
争いのない無害な書面を効率処理する場面

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第159條

台湾は2003年改正で英米型の伝聞法則を全面導入。日本法を強く参照し、原則排除+例外列挙の構造が類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제310조의2

韓国も伝聞証拠の証拠能力を原則として制限し、調書の証拠能力に関する規定を整備。日本法と近い構造をとる

ドイツ
StPO § 250(直接主義)

ドイツは独立の伝聞法則を持たず、裁判所が直接証拠を取り調べる直接主義で機能。職権主義のため運用と射程は日本と異なる

アメリカ
Federal Rules of Evidence Rule 802・連邦憲法修正6条

米国は hearsay rule と対面条項(Crawford v. Washington, 2004で testimonial 供述を厳格化)により伝聞・対面を強く規律する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが傷害事件で被告人になった。検察官が「目撃者 A の供述調書」を証拠請求してくる。中身はあなたに不利な内容だ。ここで弁護人が「不同意」と述べれば、A 本人が法廷に召喚され、反対尋問にかけられる。記憶が曖昧だったり、調書が刑事の誘導で作られていたりすれば、その場で証言は崩れる。紙のままなら反論不能、人にすれば突き崩せる。この一語の選択で有罪無罪が動く
  • 取調べであなた自身が署名した供述調書。後で「あんな内容、言わされただけだ」と気付いても、すでにサインしている。だが320条と322条の組み合わせで、その調書が任意になされたものか、特信性があるかが争点になる。署名した瞬間に終わりではない、まだ法廷で争う余地が残されている
  • もし、あなたの裁判で検察官が「被害者は怖がって法廷に出たくないと言っている」と主張し、調書だけで済ませようとしたら? あなたには反対尋問の機会を求める権利がある。憲法37条2項が保障する証人審問権が、この320条の背骨だ。被害者保護とあなたの防御権がぶつかる現場で、裁判所はビデオリンクなどの折衷策を探る
  • 友人が刑事事件に巻き込まれ、あなたに相談してきた。「警察で書いた調書、もうどうにもならないよね?」と。あなたは三分で説明できる。検察官が証拠請求したとき弁護人が同意するか不同意とするか、そこが分かれ道で、不同意なら証人尋問に持ち込める、と。知っているかどうかで、その友人の弁護方針が変わる
  • あと数日で証拠調べ期日。弁護人から「検察官請求の調書、同意しますか不同意としますか」と聞かれる。ここで安易に同意すると、その書面はそのまま証拠になり、後から証人尋問を求めるのは極めて難しくなる。時間に追われた一瞬の判断が、裁判の構図を固定する

取るべき行動

被害を受けた側:1. あなたが被害者・告訴人で、自分の供述調書が証拠になる場合、弁護人や検察官と「被告人側が不同意とすれば証人として法廷に立つ可能性がある」点を事前に確認2. 証人尋問が避けられない事情(精神的負担、二次被害の恐れ)があれば、ビデオリンク方式・遮へい措置・付添い(刑訴法157条の4以下)を検察官経由で申し入れる3. 調書作成時から、後の証人尋問で揺らがないよう、記憶が鮮明なうちに正確な内容で署名する4. 被害者参加制度(刑訴法316条の33以下)の利用も検討

訴えられた側:1. 検察官が請求した供述調書・書面の一覧を弁護人と精査し、一通ずつ同意・不同意を判断、機械的な一括同意は避ける2. 反対尋問で崩せそうな証人(記憶曖昧、利害関係、誘導の疑い)の調書は不同意とし、本人の法廷召喚と反対尋問を求める3. 自分の供述調書については、任意性・特信性(322条)を争えるか弁護人と検討4. これらは証拠調べに入る前の証拠意見の段階で決まる、公判前整理手続がある事件では早期に方針を固める

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。伝聞証拠への同意・不同意の意見は、証拠調べ手続における証拠意見陳述の段階で述べる必要があり、いったん同意した書面は原則として撤回が困難(326条)。公判前整理手続に付された事件では、その手続内で証拠意見をまとめるため、判断の機会は事実上前倒しされる

学説

通説:320条の伝聞法則は反対尋問を経ない供述証拠の証拠能力を原則否定する。伝聞か否かは要証事実との関係で決まり、供述内容の真実性を立証趣旨とする場合に伝聞となる。321条以下の例外は供述不能や特信性など信用性の情況的保障を要件として証拠能力を回復させる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、戦後の当事者主義・公判中心主義の導入とともに英米法型の伝聞法則を採用。反対尋問権を手続的に保障する基盤規定として設けられた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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