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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第323条

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  1. 第三百二十一条から前条までに掲げる書面以外の書面は、次に掲げるものに限り、これを証拠とすることができる。
  2. 一戸籍謄本、公正証書謄本その他公務員(外国の公務員を含む。)がその職務上証明することができる事実についてその公務員の作成した書面
  3. 二商業帳簿、航海日誌その他業務の通常の過程において作成された書面
  4. 三前二号に掲げるもののほか特に信用すべき情況の下に作成された書面

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第323条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第323条の条文原文は「第三百二十一条から前条までに掲げる書面以外の書面は、次に掲げるものに限り、これを証拠とすることができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第323条は第四節 証拠に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第323条の前の条は刑事訴訟法第322条です。
  7. 刑事訴訟法第323条の次の条は刑事訴訟法第324条です。
  8. 刑事訴訟法第323条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第323条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第323条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/323
裁判例 13件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法323条は伝聞法則の例外として、公務員作成書面・業務上作成書面・特信書面の三類型に限り、反対尋問なしで証拠能力を認める。

Q · 手元にある書類は、刑事裁判でそのまま証拠にできるの?

原則できない。323条の三類型に当たる書面だけが伝聞例外として通る

刑事裁判では、法廷外で作られた書面は伝聞法則(320条)により原則として証拠能力がありません。作成者を法廷で反対尋問できないからです。例外を定めるのが323条で、(1) 公務員が職務上作成した書面(戸籍謄本など)、(2) 業務の通常の過程で作成された書面(商業帳簿・航海日誌・カルテなど)、(3) これらに準じ特に信用すべき情況の下で作成された書面の三類型に限り、反対尋問なしで証拠能力が認められます。ただし訴訟に備えて事後的に作った帳簿は『業務の通常の過程』を欠き、例外から外れます。

解説

あなたが事件の被害者として、加害者とのLINEのやり取りを印刷して裁判所に出したとする。ところが刑事裁判では、法廷の外で作られた書面は原則として証拠にできない。これが伝聞法則(320条)だ。書面を作った人を法廷で反対尋問できない以上、その内容が本当かを確かめる術がないからである。では世のあらゆる書面が証拠から弾かれるのか。そうではない。323条は、性質上ウソが入り込みにくい三種類の書面に「例外の通行証」を与える。戸籍謄本のように公務員が職務上作る書面、商業帳簿や航海日誌のように日々の業務で淡々と記録される書面、そしてそれらに準じて特に信用できる状況で作られた書面だ。これらは反対尋問なしでも証拠として通る。あなたが争いの中でどの書面を出せば最初の関門を突破できるか、逆にどの書面を相手に弾かせるか、その地図がこの一条に畳み込まれている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法323条は、伝聞法則の例外を定める規定である。321条から前条までに掲げる書面以外の書面のうち、公務員が職務上証明できる事実について作成した書面、商業帳簿や航海日誌など業務の通常の過程で作成された書面、及びこれらに準じ特に信用すべき情況の下で作成された書面の三類型に限り、反対尋問を経ずに証拠能力が認められる。

よくある質問 AI による整理

Q1伝聞法則とは何ですか?

法廷外で作られた供述や書面を原則として証拠から排除する刑事裁判の原則です(320条)。作成者を反対尋問できず内容の真偽を確かめられないことが理由で、被告人の証人審問権(憲法37条)を守る仕組みです。

Q2刑事訴訟法323条の三類型とは?

(1) 公務員が職務上作成した書面、(2) 商業帳簿・航海日誌など業務の通常の過程で作成された書面、(3) これらに準じ特に信用すべき情況で作成された書面の三つです。性質上ウソが入りにくいため伝聞例外として証拠能力が認められます。

Q3公正証書は刑事裁判で証拠になりますか?

なります。公正証書謄本は公務員(公証人)が職務上作成した書面として323条1号に当たり、反対尋問を経ずに証拠能力が認められます。戸籍謄本や登記事項証明書も同じ扱いです。

Q4診療録(カルテ)は証拠として使えますか?

業務の通常の過程で作成される書面として2号で証拠能力が認められやすいです。ただし医師が後から書き足した私的メモ部分は業務性や信用情況を欠くとして争う余地が残ります。

Q5伝聞例外は何条にありますか?

刑事訴訟法321条から328条が伝聞例外の規定です。321条は供述録取書、322条は被告人の供述書面、323条は公文書・業務書面など、326条は当事者の同意、328条は弾劾証拠を定めます。

Q6証拠能力と証明力の違いは?

証拠能力は『その書面を法廷に出せるか』、証明力は『裁判官をどれだけ説得できるか』です。323条で証拠能力が認められても、内容をどこまで信じるかは別の判断であり、審理の入口に立っただけです。

Q7同意書面(326条)とは何ですか?

当事者が証拠とすることに同意した書面は、伝聞でも証拠能力が認められる制度です。証拠決定前に異議を述べないと擬制同意とみなされ、伝聞書面が法廷に居座ってしまうため注意が必要です。

Q8業務の通常の過程で作成された書面とは?

商業帳簿・航海日誌・運行記録・診療録のように、日々の業務で機械的・継続的に記録される書面を指します。連続性が信用性の根拠で、途中で筆跡や形式が変わる帳簿は信用性を争われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1LINEのやり取りって、刑事裁判で証拠になりますか?

自動的にはなりません。LINEの履歴は法廷外で作られた書面に近く、伝聞法則(320条)で原則排除されます。323条の三類型にも当てはまりにくい。実務では326条で相手方の同意を取るか、本人を証人として呼んで内容を確認する形で証拠化します。実務のポイント:スクショは「改ざんの容易さ」を理由に信用性を争われやすい。投稿者名・日時・送受信の文脈が分かる形で、できればトーク履歴のエクスポート機能を使って一括保存しておくと、後の証拠能力の議論で格段に有利になる

Q2商業帳簿が証拠になるなら、後から都合よく作った帳簿も通っちゃうんですか?

通りません。2号が証拠能力を認めるのは『業務の通常の過程において作成された書面』だからです(323条2号)。訴訟に備えて事後的に作った帳簿は、この『通常の過程』を欠き、例外から外れます。実務のポイント:裁判所は帳簿の連続性(毎日・毎取引ごとに継続して付けられているか)を重視する。途中で筆跡やフォーマットが変わる、特定の取引だけ詳細に書かれている帳簿は、その部分の信用性を集中的に攻撃される。日常的に淡々と付けられた記録ほど強い

Q33号の『特に信用すべき情況』って、結局どう判断されるんですか?

作成された状況が、ウソや誤りの入り込む余地が極めて少ないと言えるかで判断されます(323条3号)。作成の動機に利害がない、機械的・定型的に作られている、作成時期が事件と無関係、といった事情が積み重なるほど認められやすい。実務のポイント:3号は1号・2号に準じる『受け皿』条項で、適用範囲は実務上かなり限定的に運用される。気象観測記録や定型的な公的統計などが典型例。安易に3号で押し込もうとすると弾かれるので、まず1号・2号に当たらないかを先に検討するのが筋(実務上、解釈が分かれる場面もあるため、争点になりそうなら早めに専門家へ)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「書面さえあれば証拠になる」と思い込んでいる人が大半だが、刑事裁判の出発点はその真逆だ。法廷外で作られた書面は原則として証拠能力がない。あなたが立証すべきなのは「書面が存在すること」ではなく「その書面が伝聞例外の枠に入ること」。問いの立て方そのものがずれていると、証拠集めの方向を最初から間違える
  • 323条の三類型は知っていても、その信用性が「無条件」だと誤解している人がいる。2号の商業帳簿でも、訴訟に備えて事後的に都合よく作った帳簿は「業務の通常の過程」を欠き、例外から外れる。条文の見出しだけ覚えて、各号の要件の重さを見落とすと、肝心の場面で足をすくわれる
  • 「証拠能力さえ認められれば勝てる」と考えがちだが、証拠能力(法廷に出せるか)と証明力(裁判官をどれだけ説得できるか)は別物だ。323条で書面が法廷に入っても、その内容をどこまで信じるかは別の判断。あなたから見れば「証拠になった=認められた」だが、裁判所から見れば「審理の入口に立っただけ」、この落差を見誤ると油断する
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる書面323条:公文書・業務書面・特信書面(供述書面以外)321条:証人・参考人の供述録取書・供述書面
322条:被告人の供述を録取した書面
証拠能力の要件三類型のいずれかに該当すれば原則として証拠能力あり供述不能・相反供述・特信情況など個別要件が必要
不利益な事実の承認、または特信情況下の任意性が必要
反対尋問の要否不要(性質上ウソが入りにくく信用性が高いため)原則として必要、要件を満たした場合に例外的に不要
被告人自身の供述のため反対尋問の問題は生じにくい
典型例戸籍謄本、公正証書謄本、商業帳簿、航海日誌、カルテ検察官面前調書(検面調書)、証人の供述録取書
被疑者の自白調書

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第159條之4

台湾も公務員職務上の紀錄文書・業務上の文書・その他可信文書を伝聞例外とし、日本323条とほぼ同一の三分類を採る。日本法の影響が色濃い

韓国
대한민국 형사소송법 제315조

韓国は『当然に証拠能力がある書類』として公権的証明文書・業務上通常文書・その他特に信用すべき情況下の文書を列挙。日本法を経由した同型の構造

ドイツ
StPO § 256

ドイツは口頭主義を重視するが、官庁の証明書や医師の診断書等は朗読により証拠化できる。伝聞法則そのものは採らず、直接主義の例外として構成する点が異なる

アメリカ
Federal Rules of Evidence 803(6), 803(8)

米国の business records exception・public records exception が323条2号・1号の直接の母法。記録の作成過程の規則性を信用性の根拠とする発想が共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし明日、あなたが営む店の売上帳簿を検察に証拠として差し出されたら? 商業帳簿は2号でほぼ自動的に証拠能力を得る。日々淡々と付けた記録ほど、法廷では裏切れない。提出される前の数日間で、改ざんの痕跡や記載の整合性を自分でも精査しておくべきだ
  • 投資詐欺の被害に遭い、相手が作った「運用報告書」を証拠にしたい。これは公文書でも商業帳簿でもないが、3号の「特に信用すべき情況」を立証できれば証拠になる。逆に言えば、その情況を示せなければ、手元にあっても法廷には出せない
  • あなたの会社の業務日報が、あなたに不利な証拠として法廷に出された。2号の業務書面は反対尋問を経ずに通る。作成者を呼び出して証言を崩す王道戦法が、そもそも封じられている
  • 交通事故で相手側が病院のカルテを証拠提出してきた。診療録は業務の通常過程で作られる書面として証拠能力が認められやすい。だが医師が後から書き足した私的なメモ部分は、業務性や信用情況を欠くとして争う余地が残る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の主張を支える書面を、性質ごとに仕分ける。公務員作成(戸籍謄本、登記事項証明書など)は1号、業務記録(帳簿、日報、カルテ)は2号、それ以外で信用性の高いものは3号を狙う2. 3号狙いの書面は、作成時期・目的・作成者の中立性をメモで補強し、事後作成という反論を先回りで潰す3. LINEやメールなど伝聞例外に当てはめにくい書面は、326条の相手方同意を取りに行くか、作成者本人の証人申請で補う4. 検察官・被害者支援の弁護士と、どの証拠がどの号で通るかを早期に詰める

訴えられた側:1. 相手(検察)が請求してきた書面が323条のどの号に当たるかを精査し、要件を欠くものは証拠能力を争う2. とくに2号は「業務の通常の過程」、3号は「特に信用すべき情況」がカギ。捜査の過程で作られた書面や事後的な作文は、ここを突いて排除を求める3. 証拠決定の前に必ず意見を述べる。沈黙は326条の擬制同意とみなされ、争う権利を失う4. 証拠能力を覆せない場合は、証明力(内容の信用性)の段階で記載の矛盾や作成者の利害を弾劾する(328条の活用も検討)

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。争う期限は手続上のもので、書面の証拠請求に対する意見陳述(公判前整理手続または証拠決定の前)の段階を逃すと、伝聞でも証拠能力が認められてしまう。証拠調べが始まる前のこの一瞬が勝負どころ

学説

通説:323条の三類型は、いずれも性質上信用性が類型的に高く、反対尋問で吟味する実益が乏しい書面に限って伝聞例外を認めたものと解される。2号は『業務の通常の過程』という継続性・機械性が信用性を担保し、3号は1号・2号に準じる受け皿条項として限定的に運用される。証拠能力と証明力は峻別され、本条で証拠能力が認められても内容の信用性は別途判断される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、英米法の伝聞法則とその例外を導入。320条で伝聞証拠を原則排除し、323条で公文書・業務書面・特信書面の三類型を伝聞例外として明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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