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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第183条

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  1. 告訴、告発又は請求により公訴の提起があつた事件について被告人が無罪又は免訴の裁判を受けた場合において、告訴人、告発人又は請求人に故意又は重大な過失があつたときは、その者に訴訟費用を負担させることができる。
  2. 2.告訴、告発又は請求があつた事件について公訴が提起されなかつた場合において、告訴人、告発人又は請求人に故意又は重大な過失があつたときも、前項と同様とする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第183条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第183条の条文原文は「告訴、告発又は請求により公訴の提起があつた事件について被告人が無罪又は免訴の裁判を受けた場合において、告訴人、告発人又は請求人に故意又は重大な過失があつたときは…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第183条は第十五章 訴訟費用に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第183条の前の条は刑事訴訟法第182条です。
  7. 刑事訴訟法第183条の次の条は刑事訴訟法第184条です。
  8. 刑事訴訟法第183条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第183条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第183条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/183

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法183条は、告訴・告発・請求で起訴された被告人が無罪・免訴となり、告訴人らに故意または重大な過失があれば、裁判所がその者に訴訟費用を負担させられると定める。

Q · 告訴して相手が無罪になったら、私が費用を払うことになるの?

故意・重過失の告訴なら、あなたが費用を払う側になりえます

刑事訴訟法183条により、告訴・告発・請求で起訴された事件で被告人が無罪または免訴となり、告訴した側に故意または重大な過失があったとき、裁判所はその者に訴訟費用を負担させることができます。2項では起訴に至らなかった場合も同じ扱いです。負担対象には鑑定費用・証人旅費・国選弁護人報酬などが含まれ、数十万円規模になることもあります。さらに虚偽告訴罪(刑法172条)や損害賠償(民法709条)の足がかりにもなります。

解説

警察に「被害届」を出すのと「告訴」をするのは、法的にまったく別物だ。そして多くの人が知らないのは、告訴・告発・請求をした者が、後で金を払わされる側に回りうるという事実である。刑事訴訟法183条はこう定める。告訴・告発・請求によって起訴された事件で、被告人が無罪または免訴(手続打ち切り)になり、しかも告訴した側に故意または重大な過失があったとき、裁判所はその者に訴訟費用を負担させることができる。2項では、そもそも起訴されなかった場合にも同じ扱いを認める。つまり、確たる根拠もなく、あるいは相手を陥れる意図で刑事告訴を打てば、相手が無罪になった瞬間、あなたが鑑定費用・証人日当・国選弁護費用まで支払わされる立場になりうる。「告訴はタダで相手を脅せる武器」という思い込みが、最も危険な誤解だ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法183条は、告訴・告発・請求に基づき公訴が提起された事件において被告人が無罪または免訴の裁判を受け、かつ告訴人・告発人・請求人に故意または重大な過失があった場合に、裁判所がその者へ訴訟費用を負担させることを認める規定である。2項は公訴が提起されなかった場合にも同様の負担を認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.告訴前に証拠を固める 感情ではなく客観的事実で構成する。被害の日時・場所・物的証拠・目撃者を整理し、故意・重過失と評価されない根拠を備える。証拠が薄いまま告訴に踏み込まない
  2. 2.告訴か被害届かを選び分ける 処罰意思が固く証拠があるなら告訴、不確かなら被害届にとどめる。被害届は捜査のきっかけにすぎず183条の費用負担リスクがほぼないため、迷う段階では被害届が安全
  3. 3.弁護士に告訴状を点検させる 故意・重過失と評価されない記述になっているか、一定の法律関係に対応した特定がされているかを専門家に確認させてから提出する
  4. 4.事実誤認に気づいたら早期に取消す 起訴前であれば告訴の取消しが可能。捜査が本格化する前の自発的取消しは『誠実に訂正した』証拠となり、故意・重過失の認定リスクを大きく下げる
  5. 5.無罪を得た側は判決時に費用負担を主張する 被告人として無罪・免訴を得たら、判決の局面で183条による告訴人への費用負担を求める意見を述べる。並行して188条の2の費用補償も別途請求する

よくある質問 AI による整理

Q1告訴人の費用負担とは何ですか?

根拠なく告訴・告発・請求した者が、被告人の無罪・免訴後に故意・重過失を認められると、訴訟費用を負担させられる制度です。刑事訴訟法183条が根拠です。

Q2告訴して相手が無罪になったらどうなりますか?

通常は何も起きませんが、告訴に故意または重大な過失があったと判断されると、183条により鑑定費用や国選弁護報酬などの訴訟費用を負担させられます。

Q3告訴の費用負担はいくらくらいですか?

鑑定費用・証人旅費・国選弁護人報酬などが対象で、事件によっては数十万円規模になることもあります。範囲は刑事訴訟費用等に関する法律が定めます。

Q4告訴と告発の違いは何ですか?

告訴は被害者本人らが行う処罰要求、告発は第三者が行う処罰要求です。いずれも183条の費用負担の対象となり、故意・重過失があれば責任を負います。

Q5虚偽告訴罪と費用負担はどう違いますか?

費用負担(183条)は手続費用を払わせる民事的不利益、虚偽告訴罪(刑法172条)は刑罰です。悪質な告訴では両方が同時に問われることがあります。

Q6重大な過失とはどの程度の不注意ですか?

わずかな注意で誤りを避けられたのに著しく怠った状態を指します。単なる軽過失では費用負担の対象にならず、線引きは事案ごとに判断されます。

Q7不起訴でも費用を払わされますか?

起訴されなかった場合でも、183条2項により告訴人らに故意・重過失があれば費用負担を命じられる可能性があります。起訴の有無は決め手になりません。

Q8無罪になった被告人は費用補償を受けられますか?

無罪が確定した被告人は刑事訴訟法188条の2により国から費用補償を受けられます。これは告訴人への183条とは別ルートで並走します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1被害届を出すのと告訴するの、何がそんなに違うんですか?

被害届は『こういう被害に遭った』という事実の申告で、捜査のきっかけにすぎず、出した人が費用を負担するリスクはほぼありません。告訴は『犯人を処罰してほしい』という正式な意思表示で、刑訴230条以下に根拠があり、183条の費用負担の対象になります。実務のポイント:警察は告訴の受理に慎重で、証拠が薄いと『まず被害届で』と誘導することが多い。これは警察の都合だけでなく、根拠の薄い告訴があなた自身を183条のリスクに晒すのを避ける意味もある。告訴に踏み込む前に、証拠の厚みを冷静に見極めること

Q2感情的になって告訴したけど勘違いでした。もう取り消せませんか?

起訴前なら告訴の取消しが可能です。早く取り消すほど、あなたに故意や重大な過失があったとの評価を避けやすくなります。ただし一度取り消すと、同じ事件で再度告訴することは原則できません(刑訴237条)。実務のポイント:取消しのタイミングが183条の費用負担や虚偽告訴罪の成否に直結する。捜査が本格化する前の自発的な取消しは『誠実に訂正した』証拠になり、リスクを下げる。気づいた瞬間に弁護士へ相談し、書面で取消すのが安全

Q3無実なのに告訴されて無罪になりました。かかった費用は取り返せますか?

二つのルートがあります。一つは183条で、告訴人に故意・重過失があれば、その者に訴訟費用を負担させる命令を裁判所に求める道。もう一つは188条の2で、無罪が確定した被告人が国から費用補償を受ける道です。実務のポイント:この二つは別ルートで並走させられる。さらに相手の告訴が悪質なら、刑法172条の虚偽告訴罪で刑事告訴し、民法709条で慰謝料を請求する三段構えが組める。無罪判決をゴールにせず、判決直後にこれらを一気に仕掛けるのが回収の定石

間違えやすい点 AI による整理

  • 「告訴は被害者の正当な権利だから、何があっても自分は守られる」と信じている人が多い。だが183条は、その権利を濫用した者にだけブレーキをかける。権利があることと、その行使に責任が伴わないことは別問題だ。故意・重過失という線を越えれば、被害者だったはずのあなたが費用を払う立場に転落する
  • 「費用負担なんて滅多に命じられない、条文だけの飾りだろう」と軽く見られがちだが、問題はその深刻度だ。一度命じられれば、鑑定費用・証人旅費・国選弁護人報酬まで含み、額が数十万円規模になることもある。さらにこの命令は、後続の虚偽告訴罪・名誉毀損・損害賠償請求の格好の足がかりになる。単独で軽く見ると、その後の連鎖を見誤る
  • 「告訴と被害届は同じようなもの」と思っているなら、その前提が誤っている。被害届は捜査のきっかけにすぎず、出した人に費用負担のリスクはほぼない。告訴は処罰を求める正式な意思表示で、183条の射程に入る。あなたが本当に問うべきは『告訴すべきか被害届で足りるか』であって、『どう告訴するか』ではない
比較の観点この条文ほかの条文
誰が費用を負担するか183条:故意・重過失のある告訴人・告発人・請求人181条:刑の言渡しを受けた被告人
184条:上訴・再審請求等を棄却・取下げした検察官以外の者
前提となる結末被告人が無罪・免訴、または不起訴(2項)被告人が有罪で刑を言い渡された
上訴・再審等が棄却または取下げされた
主観要件故意または重大な過失が必要主観要件は不要(有罪が前提)
主観要件は不要
言渡しの手続185条:本案の裁判で言い渡す185条:本案の裁判で言い渡す
186条:決定で言い渡す

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑法第169条(誣告罪)・刑事補償法

台湾は告訴人への直接の費用負担規定より、誣告罪による刑事責任と無実者への刑事補償で対応する点が日本と異なる。

韓国
대한민국 형법 제156조(무고죄)

韓国も虚偽告訴を刑罰(무고죄)で抑止する構造が中心で、費用負担というより刑事責任で濫訴を抑える。

ドイツ
StPO § 469

ドイツ刑事訴訟法469条は、故意または重大な過失により虚偽の告発をした者に費用を負担させると明文化しており、日本183条と発想・要件が極めて近い。

アメリカ
Malicious prosecution(コモンロー)

米国は刑事手続内の費用負担規定より、悪意ある訴追を不法行為として民事で賠償させる枠組みが中心。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 別れ際にもめた相手を「暴行された」と告訴したが、防犯カメラで嘘が割れて相手は不起訴。もし告訴に故意や重大な過失が認められたら、あなたが捜査に要した訴訟費用を負担させられる側になる。さらに虚偽告訴罪(刑法172条)と民事の損害賠償(民法709条)が同時に襲ってくる
  • 会社の同僚を「横領した」と告発したが、裏付けゼロの思い込みだった。被告人が無罪判決を受け、あなたの告発が重大な過失と判断されると、183条で費用負担命令が下る。職場の私怨で打った告発が、自分の財布に跳ね返る
  • もし、あなたが告訴の取り下げを迷っているとしたら? 起訴後に「実は記憶違いだった」と気づいても、すでに動いた捜査・公判の費用は消えない。早く動くほど、故意・重過失の認定リスクは下がる
  • 親族間の相続トラブルで、感情に任せて相手を「文書偽造だ」と告訴。証拠不十分で不起訴に終わったとき、2項により、起訴すらされなくても費用負担を命じられる可能性が残る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 告訴前に証拠を固める:被害の客観的記録、日時、目撃者、物的証拠を揃え、感情ではなく事実で構成する2. 告訴か被害届かを選び分ける。処罰意思が固く証拠があるなら告訴、不確かなら被害届にとどめる方が183条のリスクを避けられる3. 弁護士に告訴状を点検させ、故意・重過失と評価されない記述にする4. 告訴後に事実誤認に気づいたら、捜査が進む前に速やかに告訴を取り消す。早期取消は故意・重過失の認定リスクを大きく下げる

訴えられた側:1. 無罪・免訴・不起訴を勝ち取ったら、相手の告訴に故意または重大な過失があった証拠(私怨の動機、矛盾する供述、捏造された証拠)を集める2. 無罪判決の際、裁判所に183条による告訴人への費用負担を求める意見を述べる3. 並行して刑法172条(虚偽告訴罪)の告訴と、民法709条による損害賠償請求を検討する4. 自分が無罪となった被告人なら、188条の2による費用補償(国からの補償)も別途請求できる、これと183条は別ルートで並走させる

時効(請求できる期限):費用負担は、無罪・免訴等の裁判をする際にその裁判で言い渡される(刑訴185条)。本案の裁判で費用負担の言渡しがなかった場合の手続には限りがあるため、無罪判決の局面でその場で主張するのが鉄則。特定の消滅時効はないが、判決のタイミングを逃すと事実上の機会を失う(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:183条が単なる過失ではなく『重大な』過失を要求するのは、告訴権を過度に萎縮させないためと解されている。権利の入口は広く認めつつ、悪質・著しく軽率な濫用にのみ費用負担という不利益を課す均衡設計と位置づけられる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、告訴人・告発人・請求人の費用負担を定める規定として置かれた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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