刑事訴訟法 第185条
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裁判によつて訴訟手続が終了する場合において、被告人に訴訟費用を負担させるときは、職権でその裁判をしなければならない。この裁判に対しては、本案の裁判について上訴があつたときに限り、不服を申し立てることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第185条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第185条の条文原文は「裁判によつて訴訟手続が終了する場合において、被告人に訴訟費用を負担させるときは、職権でその裁判をしなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第185条は第十五章 訴訟費用に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第185条の前の条は刑事訴訟法第184条です。
- 刑事訴訟法第185条の次の条は刑事訴訟法第186条です。
- 刑事訴訟法第185条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第185条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第185条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/185
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法185条は、被告人に訴訟費用を負担させるとき裁判所が職権で裁判すると定める。費用負担への不服は本案について上訴があるときに限り申し立てられる。
Q · 有罪判決の主文に「訴訟費用は被告人の負担とする」と書かれていたら、費用だけ別に争えますか?
有罪なら費用負担、それだけを単独では争えません
刑事訴訟法185条により、訴訟手続が裁判で終了し被告人に訴訟費用を負担させるときは、裁判所が職権でその裁判をします。費用負担の裁判に不服があっても、本案(有罪・無罪や量刑)について上訴したときに限り、あわせて不服を申し立てられます(185条後段)。費用部分だけを単独で争う道はありません。本案を争わない場合の現実的な手段は、判決確定後20日以内の執行免除の申立て(刑訴法500条)に絞られます。
解説
国選弁護人をつけて裁判を受け、有罪判決が言い渡された。判決の最後に「訴訟費用は被告人の負担とする」という一文が付いている。多くの人はここで初めて気付く。国選弁護はタダではなかったのだ、と。刑事訴訟費用には、国選弁護人の報酬、証人や鑑定人の旅費日当、通訳費用などが含まれ、有罪になればその全部または一部があなたに請求されうる(刑訴法181条)。185条が定めるのは、その費用負担を裁判所が判決と同時に職権で決めるという手続だ。そしてここが見落とされやすい。費用負担の裁判に納得できなくても、それだけを単独で争うことはできない。本案(有罪か無罪か、量刑)について上訴したときに限って、費用の不服も申し立てられる。有罪は受け入れるが費用だけ高すぎる、という不満の出口は、判決確定後の執行免除の申立て(刑訴法500条)に絞られる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法185条は訴訟費用負担の裁判手続を定める規定であり、訴訟手続が裁判により終了し被告人に訴訟費用を負担させるときは、裁判所が職権でその裁判を行う旨を規定する。費用負担の裁判への不服申立ては、本案の裁判に対する上訴に付随してのみ可能であり、独立して争うことはできない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.判決主文の「訴訟費用」の一文と金額を確認 判決を聞いた瞬間、刑の重さだけでなく主文末尾の「訴訟費用は被告人の負担とする」の有無と、後日届く算定通知の金額を確認する。国選弁護費用・証人旅費・鑑定・通訳費の内訳を把握する
- 2.本案を争う実益があるか検討 有罪・量刑そのものを争う実益があるか弁護人と検討する。実益があるなら、本案上訴に費用負担の不服を抱き合わせる(185条後段の制約を逆手に取る)
- 3.本案を争わないなら執行免除を準備 本案を争わないが支払いが困難なら、判決確定後20日以内に刑訴法500条の執行免除を申し立てる。無資力の疎明資料を添付する
- 4.次回以降は判決前に無資力資料を提出 有罪が見込まれる局面では、量刑審理の段階で無資力の疎明資料を弁護人経由で提出し、裁判所が費用を負担させない裁量(刑訴法181条但書)を使う余地をつくる
よくある質問 AI による整理
Q1刑事の訴訟費用には何が含まれますか?
国選弁護人の報酬、証人・鑑定人の旅費日当、通訳費用などが含まれます(刑事訴訟費用等に関する法律2条)。有罪になると、その全部または一部が被告人に請求されえます。
Q2訴訟費用を職権で裁判するとはどういう意味ですか?
当事者の申立てを待たず、裁判所が判決と同時に費用負担を自ら決めることです(刑訴法185条前段)。被告人が負担を求められても、別途の手続を経ずに主文で確定します。
Q3訴訟費用の負担に不服があるときはどうすればいいですか?
本案の裁判について上訴したときに限り、あわせて費用負担の不服も申し立てられます(185条後段)。費用だけを単独で控訴することはできません。
Q4無罪なら訴訟費用は払わなくていいですか?
刑訴法181条は有罪・刑の言渡しを前提とするため、無罪判決では原則として被告人に費用を負担させません。費用負担の主文も付きません。
Q5共犯者がいる場合の訴訟費用は誰が払いますか?
共犯者には訴訟費用を連帯して負担させることができます(刑訴法182条)。誰がいくら負うかが争点になることもあります。
Q6略式命令でも訴訟費用は請求されますか?
略式手続で罰金が確定する場合でも、訴訟費用の負担が付くことがあります。命令書の主文を確認し、見落とさないことが大切です。
Q7訴訟費用の執行免除はいつまでに申し立てますか?
貧困で納付が困難なときは、判決確定後20日以内に執行免除を申し立てます(刑訴法500条)。起算点を過ぎると道が閉ざされます。
Q8訴訟費用が払えないとどうなりますか?
そのままでは執行の対象になりますが、無資力を疎明して500条の執行免除を申し立てれば、負担の執行を免れられる場合があります。判決前に無資力資料を準備すると効果的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国選弁護人って無料じゃないんですか?
無料とは限りません。資力がなくて国選弁護人がついても、有罪判決を受けると、その報酬は訴訟費用として被告人に請求されうる(刑訴法181条、185条)。無罪なら国庫負担、有罪でも貧困で納付困難が明らかなら裁判所が負担させないこともある。実務のポイント:有罪が見えている事件では、判決前に無資力の疎明資料(課税証明、生活保護受給証明など)を弁護人経由で出しておくと、裁判所が費用を負担させない裁量(181条但書)を使う余地が生まれる。請求が来てから慌てるより前倒しが効く
Q2有罪は受け入れます。でも費用が高すぎるので、費用だけ控訴できますか?
できません。185条後段により、訴訟費用負担の裁判に不服を申し立てられるのは、本案(有罪・無罪や量刑)について上訴したときに限られます。費用だけを単独で控訴する道はない。実務のポイント:残る現実的な手は刑訴法500条の執行免除の申立て。判決確定後20日以内に、貧困で納付できないことを疎明すれば、費用負担の執行を免れられる場合がある。本案を争う実益がないなら、上訴より500条を狙うのが定石
間違えやすい点 AI による整理
- 「国選弁護人は無料だから費用は関係ない」と思い込んでいるが、有罪判決を受ければその報酬は訴訟費用として被告人に請求されうる(刑訴法181条、185条)。無料なのは無罪のとき、または貧困で納付困難が明らかなときに限られる
- 「費用が高すぎるから費用だけ控訴したい」という問いの立て方そのものが誤っている。185条後段により、本案について上訴しない限り、費用負担の裁判だけを単独で争う道はない。問うべきは「本案ごと争う実益があるか、それとも500条の執行免除を狙うか」である
- 訴訟費用に国選弁護費用が含まれることは知っていても、証人尋問・鑑定・通訳の費用まで積み上がる深刻さを知らない人が多い。争点が多く複雑な事件ほど費用は膨らみ、有罪ならその全部が自分に跳ね返ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 185条:費用負担の裁判を職権で行う手続 | 181条:有罪の場合に費用を負担させる実体的根拠 500条:費用負担の執行免除の申立て手続 |
| 不服・救済の方法 | 本案上訴があるときに限り不服申立て可(185条後段) | 181条但書で貧困を理由に不負担とする裁量 判決確定後20日以内に執行免除を申立て |
| 単独で争えるか | 費用だけを単独で争うことはできない | 本案の有罪判断に付随して判断される 本案を争わなくても独立に申立て可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も刑事の訴訟費用の範囲と負担を法定する。被告人に負担させる場面は限定的で、運用は日本と細部で異なる
韓国も有罪の被告人に訴訟費用を負担させる規定を置き、貧困等の事情を考慮する点で日本と類似する
ドイツは有罪判決を受けた被告人が原則として手続費用を負担する。免除・軽減は別の規定で扱う
米国は連邦・州ごとに扱いが分かれ、有罪の被告人に court costs を賦課できるが、無資力者への配慮は制度ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 万引きで起訴され、お金がないので国選弁護人をつけてもらった。有罪判決の主文の最後に「訴訟費用は被告人の負担とする」。後日届いた通知には国選弁護人の費用として数万円。タダだと思っていた制度が、有罪と引き換えに請求書に変わる
- もし、有罪の結論には納得しているが、訴訟費用の負担額だけが重すぎると感じたら、どう動く? 費用部分だけを切り出して争う道は閉ざされている(185条後段)。本案ごと上訴して費用も争うか、貧困を理由に判決確定後20日以内に執行免除を申し立てるか(刑訴法500条)、残された時間は限られている
- 略式手続で罰金が確定。略式命令にも訴訟費用の負担が付くことがある。気付かないまま納付通知に従う。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決主文の「訴訟費用」の一文と金額(または後日の算定通知)を確認する2. 本案(有罪・量刑)を争う実益があるか検討し、あるなら控訴期間14日以内に上訴して費用も併せて争う3. 本案を争わないが支払いが困難なら、判決確定後20日以内に刑訴法500条の執行免除を申し立て、無資力の疎明資料を添える4. 国選弁護人だった場合も、弁護人に費用の内訳と免除の可能性を確認する
訴えられた側:1. 無罪判決なら訴訟費用は原則として被告人に負担させられない(刑訴法181条は有罪・刑の言渡しが前提) 2. 有罪が見込まれる局面では、量刑審理の段階で無資力を疎明し、181条但書の不負担の裁量を引き出す3. 不要不急の証人尋問・鑑定は費用を膨らませ有罪時に跳ね返るため、立証の費用対効果を弁護人と詰める4. 共犯事件では連帯負担(刑訴法182条)に注意し、誰がいくら負担するかを争点化する
時効(請求できる期限):費用負担の裁判への不服申立ては本案の上訴に従う(刑訴法185条後段)、控訴期間は判決宣告の日から14日。本案を争わない場合の執行免除の申立ては判決確定後20日以内(刑訴法500条)。いずれも起算点を一日でも過ぎると道が閉ざされる(最新の改正状況をご確認ください)
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