刑事訴訟法 第188条の7
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補償の請求その他補償に関する手続、補償と他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡又は差押え及び被告人又は被告人であつた者の相続人に対する補償については、この法律に特別の定めがある場合のほか、刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)第一条に規定する補償の例による。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第188条の7は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第188条の7の条文原文は「補償の請求その他補償に関する手続、補償と他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡又は差押え及び被告人又は被告人であつた者の相続人に対する補償につい…」で始まります。
- 刑事訴訟法第188条の7は第十六章 費用の補償に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第188条の7の前の条は刑事訴訟法第188条の6です。
- 刑事訴訟法第188条の7の次の条は刑事訴訟法第189条です。
- 刑事訴訟法第188条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第188条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第188条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/188_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法188条の7は、無罪判決後の費用補償の手続や相続人への補償、補償を受ける権利の譲渡・差押えについて、刑事補償法第1条の補償の例によると定める準用規定である。
Q · 無罪になったのに弁護士費用が戻らない?費用補償の請求手続はどうなっているの?
刑事補償法の例に準じて国に請求でき、相続人も請求可能です
刑事訴訟法188条の7は費用補償に関する準用規定です。補償の請求手続、他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡・差押え、被告人であった者の相続人への補償について、この法律に特別の定めがある場合を除き、刑事補償法第1条に規定する補償の例によると定めます。つまり無罪判決後の費用補償の細目は刑事補償法の枠組みに従い、本人が亡くなっても相続人が請求でき、権利の差押えも法律上想定されています。請求には無罪確定後6箇月の期限があります。
解説
無実だったのに起訴され、何十回も裁判所に通い、私選弁護人に数百万円を払い、最後にようやく無罪を勝ち取った。さて、その間に使った金は誰が返してくれるのか。多くの人はここで「自腹で泣き寝入り」と思い込む。違う。刑事訴訟法188条の2以下に費用補償という制度があり、出頭の旅費・日当・宿泊料、そして弁護人への報酬を国に請求できる。そして188条の7は、その細かな手続、補償を受ける権利を譲り渡せるか差し押さえられるか、あなたが亡くなった場合に相続人が請求できるかまで、すべて刑事補償法の例にならうと定める。一見地味な準用規定だが、ここを知らないと、無罪判決という最大の勝利の直後に、6箇月という期限を見落として補償請求権そのものを失う。勝った後にもう一度負ける人が、現実にいる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法188条の7は費用補償に関する準用規定であり、補償の請求手続、他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡・差押え、被告人であった者の相続人に対する補償について、刑事訴訟法に特別の定めがある場合を除き、刑事補償法第1条に規定する補償の例によると定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.無罪確定日を正確に記録する 無罪判決の言渡し後、上訴がなければ14日で確定する。費用補償の請求期限は確定後6箇月であり、起点を間違えると致命的なので、確定日をカレンダーに記入し期限を逆算する
- 2.費用の証憑を集める 公判のたびの交通費・宿泊費の領収書、弁護人報酬の契約書と領収書を一枚残らず収集する。弁護人報酬は国選弁護の基準で算定されるため、私選の相場との差は戻らないと理解しておく
- 3.無罪判決をした裁判所に費用補償を請求する 無罪の判決をした裁判所に対し、費用補償の請求書を提出する。弁護人がまだ受任中であれば、判決の場で一緒に段取りを組むのが最も確実。手続の細目は刑事補償法第1条の例による
- 4.本人死亡時は相続人として請求する 費用補償を請求する前に本人が亡くなった場合でも請求権は消えない。相続人が地位を引き継ぎ、相続を証する書面を添えて国に費用補償を請求できる
よくある質問 AI による整理
Q1費用補償とは何ですか?
無罪判決を受けた者が、出頭の旅費・日当・宿泊料や弁護人報酬を国に請求できる制度です。刑事訴訟法188条の2以下が定め、188条の7が手続を刑事補償法に準用しています。
Q2費用補償はどこに請求すればいいですか?
無罪の判決をした裁判所に対して請求します。検察官の上訴が排斥された場合は当該上訴審の裁判所が判断します。請求は決定で行われます。
Q3費用補償と刑事補償法はどう関係しますか?
刑事訴訟法188条の7が、請求手続・損害賠償との関係・権利の譲渡差押え・相続人への補償を、刑事補償法第1条の補償の例によると準用しています。細目は刑事補償法に従います。
Q4費用補償は相続人も請求できますか?
請求できます。188条の7は被告人であった者の相続人に対する補償を正面から想定しており、本人が補償請求前に亡くなっても相続人が国に請求できます。
Q5費用補償を受ける権利は差し押さえられますか?
差押えの対象になりえます。188条の7が準用する刑事補償法は、補償を受ける権利の譲渡・差押えを想定しており、本人に渡る前に債権者が差し押さえる場合があります。
Q6費用補償と国家賠償は同時に請求できますか?
両軌道があり得ます。費用補償は防御費用を、国家賠償は公務員の違法行為による損害を対象とします。188条の6が両者の調整を定め、二重取りにならないよう範囲を切り分けます。
Q7費用補償の対象になる費用は何ですか?
出頭に要した旅費・日当・宿泊料と、弁護人に支払った報酬・費用です。弁護人報酬は国選弁護の基準で算定されるため、私選で払った相場以上の差額は対象外です。
Q8費用補償の決定に不服があるときはどうしますか?
費用補償は裁判所の決定で行われ、決定に対しては即時抗告などの不服申立てが想定されます。具体的な手続は事案により異なるため弁護人に確認するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無罪になったら、弁護士に払ったお金は全部戻ってくるんですか?
全額は戻りません。刑事訴訟法188条の2の費用補償で戻るのは、出頭の旅費・日当・宿泊料と、弁護人報酬のうち国選弁護の基準で算定した額です。私選で相場以上を払っていれば、その差額は自己負担のままです。実務のポイント:私選弁護人に高額を払って無罪を勝ち取っても、補償で戻るのは国選基準分だけ。この差を契約時に説明しない弁護士もいるので、受任の段階で「無罪なら費用補償でどこまで戻るか」を確認しておくと、後の落差に驚かずに済む
Q2請求を忘れていて、気付いたら半年近く経っていました。まだ間に合いますか?
無罪確定後6箇月以内なら間に合います(刑事訴訟法188条の3第2項)。1日でも過ぎると、どれだけ正当でも請求は受理されません。必ず確定日を起点に逆算してください。実務のポイント:無罪を勝ち取った直後は安堵で気が緩み、この期限を見落とす人が驚くほど多い。弁護人の受任は判決確定で一区切りつくため、誰も期限を教えてくれないまま6箇月が過ぎる。判決の日にカレンダーへ期限を書き込むのが、唯一にして最強の防御
間違えやすい点 AI による整理
- 「無罪になったのだから、かかった費用は当然全額戻る」と考える時点で、問いの立て方が間違っている。費用補償で戻るのは、出頭の旅費・日当・宿泊料と、弁護人報酬のうち国選弁護の基準で算定した額に限られる。私選で相場以上を払った分の差額は、原則として戻らない
- 費用補償は自動的に支払われると思われているが、違う。無罪判決をした裁判所にあなた自身が請求して初めて手続が始まる。黙っていれば一円も来ない
- 期限があることは何となく知っていても、その深刻さを知らない人が多い。6箇月を1日でも過ぎれば、どれだけ正当な請求でも門前払いになる。知らなかったでは済まされず、勝訴の余韻に浸っているうちに権利が静かに消える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 補償の対象 | 費用補償:出頭の旅費・日当・宿泊料、弁護人報酬(国選基準で算定) | 刑事補償:抑留・拘禁や刑の執行に対する補償(日数単価) 国家賠償:国・公務員の違法行為による損害全般 |
| 根拠法 | 刑事訴訟法188条の2〜188条の7(手続は刑事補償法に準用) | 刑事補償法 国家賠償法1条 |
| 請求の起点・期限 | 無罪確定後6箇月以内(188条の3第2項) | 無罪確定から3年以内(刑事補償法7条) 損害・加害者を知った時から3年等(民法準用) |
| 故意・過失の要否 | 不要(無罪確定で原則発生) | 不要(抑留・拘禁の事実で発生) 必要(公務員の故意・過失が要件) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無罪確定者等への補償を刑事補償法で定める。費用補償の発想は日本と近いが、防御費用そのものの補償範囲は制度設計が異なる
韓国は刑事訴訟法本体に無罪判決の費用補償を明文化し、形事補償法と並立する。請求期限や算定基準を法定する点で日本と類似
ドイツは無罪時の費用負担を StPO § 467で原則国庫負担とし、訴追措置による損失は StrEG で補償する二層構造をとる
米国は原則として無罪でも弁護士費用は自己負担。連邦の不当訴追事案で例外的に弁護士費用回収を認める制度があるにとどまる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 無罪判決が確定して安堵していたら、いつの間にか半年が過ぎようとしている。費用補償の請求期限は確定後6箇月。あと数週間でこの請求権は消える。私選弁護人に払った報酬の一部すら、取り戻せなくなる
- もし、無罪を勝ち取った父が、補償請求をする前に亡くなったらどうなる? 請求権は消えない。相続人であるあなたが、父に代わって国に費用補償を請求できる。188条の7はその相続人への補償を正面から想定している
- あなたに借金があり、無罪判決後に費用補償請求権が生まれると知った債権者が、その請求権を差し押さえようと動いてくる。補償を受ける権利は差押えの対象になりうる。あなたの手に渡る前に、債権者が先回りすることがある
- 私選で300万円払った。補償で戻ってきたのは数十万円。国選弁護の基準で算定されるからだ。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無罪判決が確定したら、まず確定日を正確に記録する。請求期限は確定後6箇月、起点を間違えると致命的2. 出頭時の旅費・日当・宿泊料の記録、弁護人報酬の領収書を全部集める3. 無罪判決をした裁判所に費用補償の請求書を提出。弁護人がまだ受任中なら一緒に段取りを組むのが確実4. 補償額は国選弁護の基準で算定されるため、私選報酬との差額は戻らないと覚悟しておく5. 国家賠償も狙える事案なら、188条の6を踏まえ別軌道で検討する
訴えられた側:現在被告人として裁判中なら、無罪を見据えて今から証拠を整えておく。1. 公判のたびの交通費・宿泊費の領収書を一枚残らず保管2. 私選弁護人との報酬契約書を保管、ただし戻るのは国選基準分と理解しておく3. 万一あなたが判決前後に亡くなっても、相続人が費用補償を請求できることを家族に伝えておく4. 無罪確定後6箇月の期限を、判決の瞬間からカウントする意識を持つ
時効(請求できる期限):費用補償の請求は、無罪の裁判が確定した後6箇月以内(刑事訴訟法188条の3第2項)。控訴がなければ判決言渡しから14日で確定し、そこから6箇月の時計が回り始める。期限経過後は正当な請求でも受理されない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:188条の7は費用補償の固有の手続規定を最小限にとどめ、請求手続・損害賠償との調整・権利の譲渡差押え・相続人補償を刑事補償法第1条の例に委ねる準用規定と理解される。実務は刑事補償法の枠組みを基準に運用される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:刑事訴訟法等の改正により費用補償制度(188条の2〜188条の7)を新設。無罪判決を受けた者の防御費用を国が補償する枠組みを導入し、手続等を刑事補償法に準用する188条の7を置いた
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