刑事訴訟法 第247条
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公訴は、検察官がこれを行う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第247条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第247条の条文原文は「公訴は、検察官がこれを行う。」で始まります。
- 刑事訴訟法第247条は第二章 公訴に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第247条の前の条は刑事訴訟法第246条です。
- 刑事訴訟法第247条の次の条は刑事訴訟法第248条です。
- 刑事訴訟法第247条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第247条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第247条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/247
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法247条は「公訴は、検察官がこれを行う」と定め、刑事裁判を起こせるのは検察官のみとする起訴独占主義の根拠規定である。被害者に公訴提起権はない。
Q · 詐欺の被害届を出したら、犯人は必ず裁判にかけられるの?
いいえ。起訴できるのは検察官だけで、被害者に権限はない
刑事訴訟法247条により、日本で人を刑事裁判にかける公訴提起は検察官だけが行えます(起訴独占主義)。被害者が被害届や告訴を出しても、それは検察官に判断材料を渡す行為にすぎず、起訴するか否かの最終決定権は検察官にあります。さらに証拠が十分でも起訴猶予にできる裁量(248条)まで持ちます。ただし不起訴になっても、市民で構成される検察審査会への審査申立てで覆せる道があり、起訴相当の議決が二度出れば強制起訴されます。
解説
あなたが詐欺に遭い、犯人も証拠も特定できている。警察に被害届を出し、告訴もした。それでも犯人が法廷に立つとは限らない。刑事訴訟法247条はたった一文、「公訴は、検察官がこれを行う」。この一文が意味するのは、日本で人を刑事裁判にかけられるのは検察官ただ一人だということだ。被害者であるあなたにも、その権限はない。これを起訴独占主義と呼ぶ。さらに検察官は、証拠が十分でも「起訴しない」と判断できる裁量(248条、起訴猶予)まで握っている。つまりあなたの事件が裁判になるか否かは、検察官一人の判断に委ねられている。だが、ここで引き下がる必要はない。検察官の不起訴判断を、市民で構成される検察審査会がひっくり返せる制度があり、2009年からはその議決に法的拘束力まで与えられた。この条文を知る者と知らぬ者では、不起訴通知を受け取ったあとの動きがまるで違う。
法的な位置づけ
刑事訴訟法247条は起訴独占主義を定める規定であり、公訴の提起を国家機関である検察官のみに認める。被害者や私人による直接の公訴提起を排除し、刑罰権の発動を検察官に集中させることで、刑事訴追の公正と統一を確保する基本原則を構成する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.被害届ではなく告訴状として提出する 単なる被害届ではなく「告訴状」として提出する。告訴なら検察官に処分通知義務(260条)と理由告知義務(261条)が生じ、不起訴になっても処分結果と理由を知ることができる
- 2.不起訴通知が来たら理由を確認する 不起訴処分通知が届いたら、検察官に不起訴理由の告知を請求する(261条)。理由が「嫌疑不十分」か「起訴猶予」かで、その後の検察審査会での戦い方がまるで変わる
- 3.検察審査会へ審査を申し立てる 確認した不起訴理由に的を絞って追加資料をそろえ、検察審査会へ審査申立てを行う。起訴相当または不起訴不当の議決を狙う。起訴相当が二度出れば強制起訴に至る
- 4.対象犯罪なら付審判請求も検討する 公務員の職権濫用罪など対象犯罪であれば、不起訴の告知を受けた日から7日以内に裁判所へ付審判請求(262条)を行う。期限が極めて短いので即時に動く
よくある質問 AI による整理
Q1起訴独占主義とは何ですか?
公訴の提起を検察官だけに認める原則です。刑事訴訟法247条が根拠で、被害者や私人は直接人を起訴できず、刑罰権の発動を国家機関である検察官に集中させています。
Q2起訴と不起訴の違いは何ですか?
起訴は検察官が刑事裁判を求めて公訴を提起すること、不起訴は裁判にかけない判断です。不起訴には嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予などの理由があります。
Q3検察審査会とは何ですか?
検察官の不起訴処分の当否を、くじで選ばれた市民11名が審査する機関です。起訴相当の議決が二度出ると、検察官の意向に関わらず強制起訴されます。
Q4起訴猶予とは何ですか?
証拠が十分でも、反省・被害弁償・前科の有無などを考慮して検察官が起訴しない判断です。刑事訴訟法248条が根拠で、起訴便宜主義と呼ばれます。
Q5国家訴追主義とは何ですか?
犯罪の訴追を私人ではなく国家機関が担う原則です。日本は国家訴追主義を採り、その担い手を検察官に独占させる起訴独占主義(247条)を組み合わせています。
Q6検察官が起訴するまでの流れは?
警察等の捜査→検察官への送致→検察官による補充捜査と証拠評価→起訴・不起訴の判断、という流れです。起訴は検察官だけが決定します(247条)。
Q7不起訴処分通知書が届いたらどうすればいい?
まず不起訴理由(嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予)を確認し、その理由に的を絞って追加資料をそろえ、検察審査会へ審査申立てするのが次の一手です。
Q8起訴独占主義に例外はありますか?
あります。公務員の職権濫用罪など一部の犯罪では、裁判所に審判を求める付審判請求(262条)が可能で、起訴独占の例外として機能します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被害届を出せば、犯人は必ず起訴されるんですよね?
いいえ。被害届も告訴も、検察官に「起訴を判断する材料」を渡す行為にすぎません。起訴するか否かの最終決定権は検察官だけが持ちます(247条)。しかも証拠が十分でも、反省や被害弁償を考慮して起訴猶予にできます(248条)。実務のポイント:告訴と被害届は法的に別物で、告訴には検察官の処分通知義務(260条)と理由告知義務(261条)が発生します。単なる被害届だと、いつのまにか不起訴になっても通知すら来ないことがある。本気で罪に問いたいなら、被害届ではなく告訴状として出すのが鉄則です
Q2不起訴になったら、もう打つ手はないんですか?
あります。検察審査会への審査申立て(検察審査会法)で、市民11名が不起訴の当否を審査します。2009年以降は、起訴相当の議決が二度出れば検察官の意向に関係なく強制起訴される仕組みになりました。実務のポイント:審査会で起訴相当・不起訴不当の議決を引き出すには、先に不起訴理由(嫌疑なし/嫌疑不十分/起訴猶予)を確認し、その理由に的を絞った追加資料を出すこと。理由を知らずに感情だけで「とにかく起訴して」と訴えても、議決はまず動きません
Q3検察官が起訴を独占しているなら、裁判所に直接訴えることはできないんですか?
原則できませんが、例外が一つあります。公務員の職権濫用罪など一部の犯罪に限り、不起訴に不服があれば裁判所に審判を求める付審判請求(準起訴手続、262条)が可能です。実務のポイント:付審判請求は対象犯罪が極めて限定され(刑法193条から196条等)、しかも不起訴告知から7日という短い期限があります。一般の詐欺や暴行では使えないので、その場合は検察審査会ルートになる。どちらのルートが使えるかを最初に見極めるのが弁護士の腕の見せどころです
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「被害届を出した=犯人が裁かれる」だが、法律から見れば被害届も告訴も「検察官に判断材料を渡した」にすぎない。起訴するかしないかの最終決定権は検察官にあり、この落差を知らずに「なぜ放置されるのか」と苦しむ被害者は驚くほど多い
- 検察官に起訴裁量があることは知っていても、その裁量がどれほど広いかを知らない人が多い。証拠が十分でも、被疑者の反省・被害弁償・前科の有無などを総合して起訴猶予にできる(248条)。有罪が確実な事件ですら、検察官の判断一つで裁判にならないことがある
- 「検察が不起訴にしたらもう終わり」と思われているが、終わりではない。検察審査会への申立て(検察審査会法)で市民11名が再審査し、起訴相当の議決が二度出れば、検察官の意向に関係なく強制起訴される。実際に強制起訴で公判が開かれた事件は複数ある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 247条:起訴独占主義(公訴は検察官のみ) | 248条:起訴便宜主義(起訴猶予の裁量) 262条:付審判請求(起訴独占の例外) |
| 決定権者 | 検察官(公訴提起権を独占) | 検察官(起訴・不起訴の裁量) 裁判所(請求があれば審判に付す) |
| 被害者・私人の立場 | 直接の公訴提起はできない | 起訴猶予を覆すには検察審査会へ 対象犯罪に限り裁判所へ直接請求できる |
| チェック装置 | 検察審査会・付審判請求 | 検察審査会(不起訴の当否審査) 裁判所の審判付与決定(7日以内の請求) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も検察官による公訴提起(国家訴追主義)を採るが、日本が廃止した自訴制度(第319条)が併存し、私人が直接起訴できる点で異なる
韓国も国家訴追主義・起訴独占主義を採る。検察の不起訴に対するチェックとして再定수사·재정신청などの制度がある
ドイツは検察庁に公訴提起権を認める Offizialprinzip を採りつつ、原則として Legalitätsprinzip(起訴法定主義)を基本とし、日本の起訴便宜主義と対照的
米国は検察官の広範な訴追裁量を認め、重罪は大陪審の起訴(indictment)を要する州・連邦がある。私人訴追はほぼ存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが詐欺の被害届を出して半年、ある日届いた一通が「不起訴処分通知書」だったら? 犯人は罪に問われない。だがこの紙は終点ではなく、検察審査会への申立てという次の入口でもある
- あなたが車で人身事故を起こした。被害者は厳罰を望んでいるが、あなたが誠実に示談し被害弁償を済ませれば、検察官は起訴猶予(248条)にできる。起訴されるか否かは、起訴前のあなたの動き方で大きく変わる
- ニュースで「検察審査会が起訴相当を議決」と聞いて、なぜ検察が決めたことを素人が覆せるのか不思議に思ったことはないか。その答えが、この条文の起訴独占主義と、それをチェックする例外装置にある
- 公務員に職権を濫用された。この種の事件は、不起訴でも裁判所に直接審判を求める付審判請求(262条)ができる。だが請求は不起訴処分の告知を受けた日から7日以内。猶予はほとんどない
- あなたが告発した汚職事件で、検察が政治的配慮から動かないこともある。だが起訴独占の裏返しとして、市民11名の検察審査会がその判断を二度否定すれば、検察官役の指定弁護士が強制起訴する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 単なる被害届ではなく「告訴状」として提出する。告訴なら検察官に処分通知義務(260条)と理由告知義務(261条)が生じ、不起訴でも理由を知れる2. 不起訴通知が来たら、まず理由(嫌疑なし/嫌疑不十分/起訴猶予)を確認3. その理由に的を絞って追加資料をそろえ、検察審査会へ審査申立てし起訴相当議決を狙う4. 公務員の職権濫用など対象犯罪なら、不起訴告知から7日以内に付審判請求(262条)も検討する
訴えられた側:1. 起訴されるか否かは検察官の判断(247条)と裁量(248条)次第なので、起訴前の段階こそ勝負どころ2. 被害者との示談・被害弁償を起訴前に成立させ、起訴猶予の材料をつくる3. 取調べでは弁護人を選任し、不利益な供述を避ける4. 不起訴になっても検察審査会で覆る可能性があるため、示談書には宥恕(許すという意思)の文言を入れ、被害者に処罰感情がないことを書面で残す
時効(請求できる期限):247条自体に期限はない。ただし不起訴に対する付審判請求は不起訴告知の日から7日以内(262条)。親告罪の告訴は原則として犯人を知った日から6か月以内(235条)であり、告訴期間を過ぎると検察審査会ルートも事実上閉ざされる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:247条の起訴独占主義は、国家訴追主義のもとで訴追権を検察官に集中させ、私的制裁や乱訴を防いで訴追の公正と統一を確保する原則と理解される。248条の起訴便宜主義と一体で広範な訴追裁量を基礎づけ、その濫用を検察審査会・付審判請求が事後的に点検する構造とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により247条として起訴独占主義を明文化。国家訴追主義の担い手を検察官に一元化した
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