刑事訴訟法 第261条
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検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第261条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第261条の条文原文は「検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請…」で始まります。
- 刑事訴訟法第261条は第二章 公訴に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第261条の前の条は刑事訴訟法第260条です。
- 刑事訴訟法第261条の次の条は刑事訴訟法第262条です。
- 刑事訴訟法第261条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第261条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第261条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/261
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法261条は、不起訴処分について告訴人・告発人・請求人が請求すれば、検察官は速やかにその理由を告げなければならないと定める。この理由は検察審査会申立ての土台となる。
Q · 告訴したのに不起訴になったとき、その理由を検察官に聞けるの?
告訴人等が請求すれば検察官は理由を告げる義務がある
刑事訴訟法261条により、告訴人・告発人・請求人が請求したときは、検察官は速やかに不起訴の理由を告げなければなりません。告げられるのは主に「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「起訴猶予」といった区分で、捜査記録そのものの開示ではありません。ただし請求して初めて発生する権利であり、黙って待っても理由書は届きません。この区分が、次に検察審査会へ進むのか付審判請求(刑訴262条)へ進むのか、何の証拠を補強すべきかを決める設計図になります。
解説
勇気を振り絞って告訴した。半年待って届いたのは「不起訴」と書かれた一枚の通知。理由は何も書いていない。多くの人はここで肩を落とし、運が悪かったと諦める。だが刑事訴訟法261条を知っている人は、まったく違う動きをする。この条文は、告訴人・告発人・請求人が「請求すれば」検察官は不起訴にした理由を速やかに告げなければならない、と定めている。なぜこの一行が決定的か。検察官が不起訴にした理由には「証拠不十分(嫌疑なし・嫌疑不十分)」と「起訴猶予(証拠はあるが起訴を見送った)」がある。この二つは似て非なるもので、次にあなたが取るべき手が真逆になる。理由を聞き出さないまま検察審査会(一般市民11名が不起訴を再審査する制度)に申し立てても、的外れな主張で終わる。理由という設計図を手に入れて初めて、再挑戦の精度が上がる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法261条は不起訴理由の告知を定める規定であり、検察官が告訴・告発・請求のあった事件について公訴を提起しない処分をした場合に、告訴人・告発人・請求人の請求があったときは、速やかにその理由を告げる義務を負う旨を規定する。処分結果の通知(刑訴260条)と並び、被害者側が事後の不服申立てを行うための情報基盤として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分が請求権者かを確認する まず自分が「告訴人・告発人・請求人」のいずれかであることを確認する。単に被害届を出しただけでは261条の理由告知請求権は生じない。必要なら告訴に切り替え、告訴状を作成して受理させる
- 2.不起訴処分の通知を受ける 刑訴260条に基づき、不起訴処分の結果の通知を請求して受け取る。通知書は付審判請求の起算点になり得るため、受領日を記録し原本を保管する
- 3.書面で理由の告知を請求する 261条に基づき、書面で不起訴理由の告知を請求する。口頭での回答で済まされないよう書面回答を求め、回答(嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予の区分)を文書で保管する
- 4.理由に応じて材料を整える 回答が「嫌疑不十分」なら送金記録・メール・録音などの客観証拠を追加収集し、「起訴猶予」なら被害の重大性・弁償不履行・反省欠如など情状を整理する。この振り分けが次の手続の精度を決める
- 5.検察審査会または付審判請求へ進む 整えた材料で検察審査会へ審査申立てを行う。公務員の職権濫用罪等の場合は、不起訴通知から7日以内に裁判所への付審判請求(刑訴262条)を行う。期限を一日でも過ぎるとその扉は閉じる
よくある質問 AI による整理
Q1不起訴処分とは何ですか?
検察官が事件について公訴を提起しないと決める処分です。嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予などの区分があり、刑訴261条で告訴人等は請求によりその理由を聞けます。
Q2検察審査会への審査申立てに期限はありますか?
検察審査会法には申立期間の明文の定めはありません。ただし証拠の散逸を防ぐため早期に動くべきです。理由を261条で確認してから申し立てると主張の精度が上がります。
Q3付審判請求とは何ですか?
公務員の職権濫用罪など一定の罪について、不起訴に不服のある告訴人等が裁判所に直接審理を求める手続です(刑訴262条)。通知から7日以内という厳格な期限があります。
Q4起訴猶予と嫌疑不十分の違いは何ですか?
嫌疑不十分は証拠が足りないという意味、起訴猶予は証拠はあるが情状で起訴を見送ったという意味です。前者は証拠補強、後者は情状の不当を主張する方向に分かれます。
Q5不起訴の通知はどうやって受け取れますか?
刑訴260条により、告訴人等は請求すれば不起訴処分の結果の通知を受けられます。さらに261条でその理由の告知も請求できます。どちらも自ら請求することが前提です。
Q6不起訴理由の告知請求はどう書きますか?
事件番号・自分が告訴人等である旨・理由の書面告知を求める旨を記載し、担当検察庁に提出します。口頭で済まされないよう、必ず書面での回答を求めるのが実務上の要点です。
Q7不起訴理由として捜査記録まで見られますか?
見られません。261条で告げられるのは嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予といった区分が中心で、捜査記録そのものの開示は別の手続(記録の閲覧等)になります。
Q8告発人でも不起訴理由を聞けますか?
聞けます。261条の請求権者は告訴人・告発人・請求人です。第三者として告発した人や、法人の代表者として告発した場合も、請求により理由の告知を受けられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1不起訴になったんですが、理由を聞いても教えてもらえますか?
あなたが告訴人・告発人・請求人であれば、261条により検察官は請求があったとき速やかに理由を告げる義務があります。ただし告げられるのは「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「起訴猶予」といった区分が中心で、捜査記録そのものが開示されるわけではありません。実務のポイント:理由は口頭で済まされることもあるため、必ず書面での告知を求めること。検察審査会に申し立てる際、この区分が『証拠を足すべきか、情状を争うべきか』という戦略を決める設計図になる。区分を取らずに申し立てる人は的を外す
Q2検察審査会って、申し立てたら本当に起訴されることがあるんですか?
あります。検察審査会は無作為に選ばれた市民11名が不起訴の当否を審査し、『起訴相当』の議決後に検察官が再度不起訴にしても、二度目に起訴議決(8名以上)が出れば、指定弁護士による強制起訴に至ります(検察審査会法)。実務のポイント:審査会を説得する鍵は、261条で得た不起訴理由への反論を、市民にも分かる言葉で組み立てること。法律家でない11名が判断するため、専門用語の応酬より『なぜこの不起訴はおかしいのか』を平易に示した方が議決は動く
Q3告訴と被害届って同じじゃないんですか?
違います。被害届は『被害に遭った事実の申告』にとどまり、告訴は『犯人の処罰を求める意思表示』です。261条で不起訴理由の告知を請求できるのは告訴人等であって、被害届を出しただけの人ではありません(刑訴230条以下)。実務のポイント:警察は事務負担を避けるため被害届で済ませようとすることがある。後で不起訴理由を聞く権利や検察審査会への道を残したいなら、最初から『告訴』として受理させることが分水嶺になる。受理を渋られたら告訴状を作成して提出する
間違えやすい点 AI による整理
- 「不起訴になったらもう何もできない」と思い込んでいる人がほとんどだが、不起訴は終点ではなく分岐点である。理由を聞き出す権利(261条)、市民が再審査する検察審査会、裁判所に直訴する付審判請求、この三段構えの救済ルートが用意されている。諦める前に動ける余地は想像以上に広い
- 理由を聞けば「証拠が足りなかった」程度の話だろうと軽く見られがちだが、その深刻度を理解している人は少ない。「嫌疑不十分」と「起訴猶予」では意味がまるで違う。起訴猶予は『証拠はあったが情状で見送った』という意味で、被害弁償が進んでいない、反省がない、といった事情を補強すれば検察審査会で覆る可能性が現実的に出てくる。同じ不起訴でも、勝ち筋の有無が正反対になる
- 「理由の告知は検察官が親切で教えてくれるもの」と受け身に捉える人が多いが、これは請求して初めて発生する権利である。告訴人・告発人・請求人が自ら請求しなければ、検察官に告知義務は生じない。黙って待っていても理由書は届かない。動いた者だけが設計図を手にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 261条:不起訴理由の告知(請求により理由を告げる義務) | 260条:処分結果の通知(起訴・不起訴の結果を知らせる義務) 262条:付審判請求(裁判所への直接審理請求の手続) |
| 発生の前提 | 告訴人等の請求があること | 告訴人等の請求があること 公務員職権濫用罪等で不起訴、通知から7日以内 |
| 得られるもの | 嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予の区分 | 起訴か不起訴かという結果 裁判所による事件の審判(強制的な審理) |
| 次の一手との関係 | 検察審査会・付審判請求の主張を組み立てる設計図 | 理由告知請求・不服申立ての起点 検察審査会と並ぶ事後救済ルートの一つ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は告訴人が不起訴処分に不服のとき上級検察署へ「再議」を申し立て、棄却後は裁判所へ「交付審判(准許提起自訴)」を声請できる。日本の検察審査会・付審判請求に対応する二段構えの救済。
韓国は259条で告訴人等への不起訴理由告知を、260条以下で裁判所への재정신청(裁定申請)を定める。理由告知と事後救済の構造が日本と近い。
ドイツは § 171で理由を付した不起訴通知を、§ 172で Klageerzwingungsverfahren(強制起訴手続)を定め、被害者が高等裁判所に起訴を求められる。市民審査会ではなく裁判所主導である点が日本と異なる。
米国では検察官の訴追裁量が広く司法審査に服さず、被害者に起訴を強制する権利はない。CVRA は被害者の手続参加・情報提供を保障するにとどまる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが職場の上司からの暴行で診断書を取り、告訴した。半年後に届いたのは不起訴通知だけ。ここで261条に基づき書面で理由の告知を求めると、検察官は「起訴猶予」か「嫌疑不十分」かを答える。前者なら証拠は足りていた、後者なら証拠が弱かった。次にどこを補強して検察審査会に出すか、その分岐がこの一枚で決まる
- もし、あなたの会社が取引先の詐欺的行為で数千万円を騙し取られ、告発したのに不起訴になったとしたら? 法人の代表者として、不起訴理由の告知を求める権利がある。理由が「証拠不十分」なら追加の客観証拠(送金記録、メール、録音)を揃えて検察審査会へ、「起訴猶予」なら被害弁償の不履行を訴えて起訴相当を主張する
- 親族が交通事故で亡くなり、相手は不起訴。遺族として告訴していれば理由を聞ける。「過失なし」と判断されたのか「過失はあるが軽微」なのかで、検察審査会での主張も、並行する民事の損害賠償(民法709条)の戦略も組み立て直せる
- あなたが公務員の職権濫用を告訴し不起訴になった。残された時間は通知を受けてから7日。この場合は検察審査会ではなく、裁判所に直接審理を求める付審判請求(刑訴262条)の道がある。期限を一日でも過ぎれば、その特別な扉は閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分が「告訴人・告発人・請求人」のいずれかであることを確認。単なる被害届だけでは261条の請求権は生じない、告訴に切り替える2. 不起訴通知(刑訴260条で請求できる)を受けたら、261条に基づき書面で理由の告知を請求し、回答を文書で保管3. 回答が「嫌疑不十分」なら客観証拠を追加収集、「起訴猶予」なら被害の重大性や弁償不履行を整理4. その材料で検察審査会へ審査申立て(検察審査会法30条)、公務員の職権濫用等なら通知から7日以内に付審判請求(刑訴262条)
訴えられた側:1. あなたが不起訴になった側でも安心しきらない。検察審査会の再審査や付審判請求で蒸し返される可能性がある2. 不起訴が「起訴猶予」だった場合は、被害者との示談・被害弁償を継続し、再審査で起訴相当に傾かない状況を作る3. 検察審査会から審査開始の連絡や、付審判の手続が始まったら、速やかに弁護人を選任4. 不起訴の理由(嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予)の違いが今後の立場を左右するため、弁護人を通じて検察側の認識を把握しておく
時効(請求できる期限):261条の理由告知請求自体に法定の期限はないが、付審判請求(刑訴262条)は不起訴処分の通知を受けた日から7日以内という厳格な期限がある。検察審査会への審査申立て(検察審査会法)に申立期間の定めはないが、証拠の散逸を防ぐため早期に動くべきである(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:261条の理由告知は、検察官の訴追裁量(起訴便宜主義)を温存しつつ、告訴人等に手続監視の足がかりを与える趣旨と解される。告知される理由は嫌疑なし・嫌疑不十分・起訴猶予の区分が中心で、捜査記録の開示までは含まないが、検察審査会申立てや付審判請求の実効性を支える前提情報として位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、告訴人等への処分結果通知(260条)と並ぶ不起訴理由告知の規定として設けられた。戦後の当事者主義化のもと、被害者側の手続関与を確保する趣旨を含む。
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