刑事訴訟法 第264条
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検察官は、第二百六十二条第一項の請求を理由があるものと認めるときは、公訴を提起しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第264条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第264条の条文原文は「検察官は、第二百六十二条第一項の請求を理由があるものと認めるときは、公訴を提起しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第264条は第二章 公訴に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第264条の前の条は刑事訴訟法第263条です。
- 刑事訴訟法第264条の次の条は刑事訴訟法第265条です。
- 刑事訴訟法第264条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第264条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第264条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/264
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法264条は、付審判請求を理由ありと認めた検察官に公訴提起を義務づける規定。公務員職権濫用罪の不起訴を検察官自身に覆させる準起訴手続の起点となる。
Q · 検察が不起訴にしても、警察官の暴行なら起訴させられるって本当?
本当。付審判が認められれば検察官は起訴を義務づけられます
刑事訴訟法264条により、付審判請求(262条1項)を受けた検察官がその請求を理由があると認めるときは、公訴を提起しなければなりません。これは義務であり裁量ではありません。対象は公務員の職権濫用罪など(刑法193〜196条等)に限られ、検察官が理由なしと判断した場合は裁判所が審判に付すか否かを決します(266条)。一度の不起訴は最終決定ではありません。
解説
警察の取調べで机を叩かれ自白を強要された、留置場で職員に殴られた、役人に権限を濫用されて損害を受けた。あなたが告訴しても、検察官が「不起訴」と決めれば、それで終わり。日本では原則として検察官だけが起訴できる(起訴独占主義)。だが考えてほしい。身内である国家機関の人間を、検察官が本気で被告席に座らせるだろうか。この構造的な利益相反に、法は一つの抜け道を用意した。付審判制度である。公務員の職権濫用系の罪(刑法193条から196条など)について不起訴に不服があれば、あなたは裁判所に「この事件を審判に付せ」と請求できる(262条)。その請求を受け取った検察官が、今度は『理由がある』と認めたとき、264条が発動する。検察官は公訴を提起しなければならない。義務である。一度下した不起訴を、検察官自身の手で覆させる瞬間がここにある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法264条は準起訴手続における検察官の起訴義務を定める規定である。付審判請求(262条)を受けた検察官が、当該請求を理由があると認めるときは、自ら公訴を提起しなければならない。検察官が理由なしと判断した場合は、裁判所が事件を審判に付すか否かを決する(266条)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を即座に確保する 公務員(警察官・刑務官・検察官・その他職員)の職権濫用や暴行を受けたら、診断書・録音・写真・目撃者の連絡先など客観的証拠を時間が経つ前に確保する。記憶が新しいうちに経緯メモを作成する
- 2.公務員職権濫用罪で告訴・告発する 該当する公務員犯罪(刑法193条から196条など)を特定し、告訴状を作成して検察庁または警察に提出する。罪名の選定を誤ると付審判の対象外になるため、対象犯罪に該当するかを確認する
- 3.不起訴通知から7日以内に付審判請求書を提出 不起訴処分の通知(260条)を受けたら、その日から7日以内に、不起訴処分をした検察官へ付審判請求書を提出する(262条2項)。通知開封日にカレンダーへ期限を記入し、徒過を防ぐ
- 4.検察官の再検討と裁判所審理に備える 検察官が理由ありと認めれば264条で起訴される。認めなければ裁判所が審判に付すか否かを判断する(266条)。付審判決定後は指定弁護士が公訴を維持する(268条)ため、並行して国家賠償請求も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1付審判請求はどこに提出するの?
不起訴処分をした検察官に提出します。請求はいったん検察官に戻され、理由ありと認めれば264条で自ら起訴、認めなければ裁判所に送られます(262条)。
Q2付審判の対象になる犯罪は?
刑法193条から196条の公務員職権濫用系の罪と一部の特別法犯罪に限られます。一般の不起訴には使えず、範囲外の請求は入口で却下されます。
Q3付審判請求の期限は?
不起訴処分の通知(260条)を受けた日から7日以内です(262条2項)。この期間を徒過すると制度そのものが使えなくなります。
Q4付審判が認められたら検察官は必ず起訴する?
264条で検察官が理由ありと認めた場合は起訴が義務です。認めなければ裁判所が審判に付すか否かを決します(266条)ので、二段構えになっています。
Q5付審判請求は取り下げられますか?
263条により、付審判の決定があるまでは請求を取り下げることができます。取下げ後は同一事件で再度の請求はできません。
Q6付審判請求に弁護士は必須ですか?
法律上は本人でも請求できますが、対象犯罪の限定や書面要件が厳格なため、刑事・国家賠償に強い弁護士への依頼が実務上は強く推奨されます。
Q7付審判と国家賠償請求は同時にできますか?
別系統なので並行可能です。付審判は刑事責任の追及、国家賠償(国家賠償法1条)は金銭的救済で、証拠を共有しながら同時進行させる例が多いです。
Q8付審判決定が出た事件はどんな扱いになりますか?
裁判所の付審判決定により、その事件は公訴の提起があったものとみなされ、正式な刑事裁判の手続に移行します(267条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察にひどい目に遭わされて告訴したのに不起訴でした。もう泣き寝入りしかないんですか?
公務員の職権濫用系の罪なら、まだ手がある。不起訴の通知(260条)から7日以内に付審判を請求でき(262条)、検察官が再考して理由ありと認めれば264条で起訴に転じる。実務のポイント:付審判が実際に認められる件数は極めて少ないが、請求した事実と検察の不起訴理由が記録に残り、後の国家賠償訴訟(国家賠償法1条)で相手の対応を崩す有力な布石になる。通る確率より、記録を作る価値で動く弁護士は多い
Q2付審判って、よくニュースで聞く検察審査会と何が違うんですか?
検察審査会は抽選で選ばれた一般市民が不起訴の当否を審査し、対象は不起訴全般、起訴相当議決を2回経ると強制起訴になる制度。付審判は対象が公務員職権濫用系の罪に限られ、裁判所が直接事件を審判に付す点が違う(262条・264条)。実務のポイント:一般の不起訴に付審判は使えず、逆に『どちらでも使える』場面はほぼない。最初に土俵を見極めずに請求すると、中身を見られる前に門前払いされる
Q3付審判で裁判になったら、検察官が嫌々でも法廷で立証してくれるんですか?
いや、付審判決定が出た事件では、検察官ではなく裁判所が指定した弁護士(指定弁護士)が公訴を維持する(268条)。最初に不起訴を出した検察官に立証させても本気が期待できないため、別の担い手を置く仕組みだ。実務のポイント:この指定弁護士制度があるからこそ、検察が消極的な公務員犯罪でも実質的な追及が可能になる。264条で検察官が自ら起訴するか、266条で裁判所が付審判決定を出すかで、その後の追行者が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「検察が不起訴にしたら、もう何もできない」と、多くの人が問いの立て方そのものを間違えている。問うべきは『不起訴を覆せるか』ではなく『どのルートで覆すか』だ。相手が公務員の職権濫用なら付審判(262条・264条)、それ以外の不起訴なら検察審査会。あなたの事件がどちらの土俵に乗るかで、使える武器が根本的に違う
- 付審判という制度名は知っていても、その射程の狭さを知らない人が多い。使えるのは刑法193条から196条の公務員職権濫用系と一部の特別法犯罪に限られ、一般の不起訴には一切使えない。範囲を誤解したまま請求すると、中身を審理される前に入口で却下される
- 「裁判所に付審判を請求すれば、すぐ裁判所が審理を始める」と思われがちだが、264条がまず先に立ちはだかる。請求はいったん検察官に戻され、検察官が『理由あり』と認めれば自分で起訴する。検察官が認めなかったとき、そこで初めて裁判所が審理に入る(266条)。二段構えになっているのだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 起訴判断の主体 | 264条:検察官が理由ありと認め自ら起訴 | 266条:検察官が認めず裁判所が審判に付す 247条:検察官のみが起訴できる(起訴独占主義) |
| 効果 | 検察官の公訴提起義務が発生 | 裁判所の決定で公訴提起があったものとみなす 私人による訴追を原則排除 |
| 前提となる手続 | 付審判請求(262条)+ 検察官の理由あり認定 | 付審判請求(262条)+ 検察官の理由なし判断 なし(一般原則) |
| 公訴維持の担い手 | 検察官 | 裁判所が指定する指定弁護士(268条) 検察官 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も不起訴に対し裁判所への請求ルートを設ける。2023年改正で交付審判は『准許提起自訴』へ再構成され、許可後は告訴人が自訴を提起する点が日本の指定弁護士制度と異なる
韓国の裁定申請は対象犯罪を段階的に拡大し、現在は告訴事件全般に及ぶ点で、公務員職権濫用系に限る日本より射程が広い
日本の準起訴手続の母法。ドイツでは高等裁判所が起訴を命じることができ、対象犯罪を限定しない点が日本との大きな違い
フランスは被害者が私訴原告として捜査判事に直接訴え、検察の不起訴を迂回できる。裁判所の付審判決定を介する日本とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取調べ中、刑事に怒鳴られ机を叩かれ、やってもいない罪を認めろと長時間迫られた。あなたは特別公務員暴行陵虐罪(刑法195条)で告訴したが、検察は不起訴。ここで諦めれば本当に終わる。だが付審判を請求し、検察官が再考して『理由あり』と認めれば、264条で起訴へ転じる。最初の門前払いは、最終決定ではない
- もし、家族が留置場で職員に暴行され、検察がその職員を不起訴にしたら、あなたに何ができる? 不起訴の通知が届いてから動ける時間はわずか7日。この7日を逃すと、付審判というルートそのものが永久に閉ざされる
- あなたが公務員で、職権濫用の告訴を受けた側だとする。検察が一度は不起訴にしたから安心、とはいかない。相手が付審判を請求し、検察官が翻意すれば、264条であなたは被告人になる。不起訴は終結ではなく、再点火されうる火種だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公務員(警察官・刑務官・検察官・その他職員)の職権濫用や暴行を受けたら、診断書・録音・写真・目撃者の連絡先など証拠を即座に確保2. 該当する公務員犯罪(刑法193条から196条)で告訴・告発を行う3. 不起訴になったら、260条の通知を受けた日から7日以内に、不起訴処分をした検察官へ付審判請求書を提出(262条) 4. 検察官が理由ありと認めれば264条で起訴、認めなければ裁判所が審理に入る(266条)。刑事・国家賠償に強い弁護士へ早期に相談すること
訴えられた側:1. 不起訴を終結と油断せず、付審判請求の有無を確認する2. 請求があれば、検察官の再検討と裁判所審理に備え、職務の正当性を示す記録(職務日誌・指示系統・法的根拠)を整理3. 付審判決定が出れば指定弁護士が公訴を維持する(268条)ので、通常の弁護人選任を急ぐ4. 並行して国家賠償請求(国家賠償法1条)が起こされるリスクも視野に入れる
時効(請求できる期限):付審判請求は、不起訴処分の通知(260条)を受けた日から7日以内に、処分をした検察官へ請求書を提出しなければならない(262条2項)。この7日は徒過すると制度そのものが使えなくなる重い期間である。264条による検察官の判断自体に法定の期限はないが、入口の7日がすべてを決める
学説
通説:準起訴手続は起訴独占主義(247条)の例外として、公務員職権濫用罪に対する司法的統制を担う制度と位置づけられる。264条は検察官の自己修正を一段かませる折衷設計であり、検察官が理由ありと認めない場合に初めて裁判所の付審判判断(266条)に進むと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 改正:現行刑事訴訟法の全部改正に伴い、旧法の準起訴手続を引き継ぐ形で262条以下に整備。264条は付審判請求を理由ありと認めた検察官の公訴提起義務を明文化した。
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