刑事訴訟法 第263条
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- 前条第一項の請求は、第二百六十六条の決定があるまでこれを取り下げることができる。
- 2.前項の取下をした者は、その事件について更に前条第一項の請求をすることができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第263条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第263条の条文原文は「前条第一項の請求は、第二百六十六条の決定があるまでこれを取り下げることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第263条は第二章 公訴に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第263条の前の条は刑事訴訟法第262条です。
- 刑事訴訟法第263条の次の条は刑事訴訟法第264条です。
- 刑事訴訟法第263条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第263条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第263条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/263
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法263条は、付審判請求を第266条の決定があるまで取り下げられると定める。ただし一度取り下げた者は、同じ事件について再び請求できない。
Q · 付審判の請求って、一度取り下げたらもう出せないんですか?
はい。取り下げると同じ事件で二度と請求できません。
刑事訴訟法263条1項により、付審判請求は第266条の裁判所の決定があるまで取り下げることができます。ただし同条2項により、取り下げた者は同一事件について再び付審判請求をすることはできません。新証拠が出ても出し直しは効かないため、示談や圧力に押されて取下書にサインすると、検察の不起訴に挑む唯一の手続を自ら永久に終わらせることになります。取下げは決定が出る直前まで慎重に判断すべきです。
解説
検察官が公務員の職権濫用などの罪について不起訴を決めたとき、告訴人や告発人はそれを裁判所に審判してくれと請求できる(付審判請求、262条)。検察の不起訴という分厚い壁を、市民が自力で突き崩せる数少ない仕組みだ。263条はその請求を途中で引っ込める場合のルールを定める。裁判所の決定(266条)が出るまでなら取り下げられる、ここまでは穏当に見える。だが二項を見落とすと取り返しがつかない。一度取り下げた者は、同じ事件について二度と付審判請求ができない。示談話や圧力に押されて取下書にサインした瞬間、あなたが検察の判断に挑むための唯一の切符は永久に消える。やり直しは効かない、一発勝負の引き金なのだ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法263条は、付審判請求の取下げに関する規定である。第262条1項の請求は第266条の裁判所の決定があるまで取り下げることができ(1項)、取下げをした者は同一事件について再度の付審判請求をすることができない(2項)。取下げは手続を終結させ、再請求を遮断する効果を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取下げを迫られてもその場でサインしない 相手方や代理人から取下書への署名を求められても、その場で応じない。263条2項により取下げは再請求を永久に封じるため、即答は避けて持ち帰る
- 2.263条2項の再請求禁止効果を確認する 取り下げると同一事件について二度と付審判請求ができないことを条文で確認する。やり直しが効かない一回限りの手続であると認識する
- 3.示談条件と付審判認容時の結果を比較する 相手方が提示する示談金・謝罪などの条件が、付審判が認められて起訴・有罪に至った場合に得られる結果と釣り合うかを冷静に比較する
- 4.新証拠は取り下げず決定前に裁判所へ提出する 決定的な新証拠が出た場合、取り下げて出し直すのではなく、係属中の手続を生かしたまま266条の決定が出る前に裁判所へ提出する
- 5.別ルートの可否を弁護士に相談する 取下げを検討する前に、検察審査会への申立てなど別ルートが残るかを弁護士に確認する。両ルートの使い分けには解釈の幅があるため専門家の助言を得る
よくある質問 AI による整理
Q1付審判請求とは何ですか?
検察官が公務員の職権濫用などの罪を不起訴にしたとき、告訴人・告発人が事件を裁判所の審判に付すよう求める手続です(刑訴262条)。準起訴手続とも呼ばれます。
Q2付審判の取下げはいつまでできますか?
刑訴263条1項により、第266条の裁判所の決定があるまで取り下げられます。決定が出た後は取り下げることができません。
Q3付審判請求は誰ができますか?
告訴または告発をした者が請求できます。対象は刑法193条以下の公務員職権濫用罪などに限られ、すべての不起訴に使えるわけではありません。
Q4付審判の対象になる犯罪は何ですか?
公務員職権濫用罪(刑法193条)、特別公務員職権濫用罪(194条)、特別公務員暴行陵虐罪(195条)などに限定されます。一般の犯罪は対象外です。
Q5付審判請求を取り下げる書面はどう作りますか?
取下書を作成し、付審判請求を係属させている裁判所に提出します。提出時点で再請求が封じられるため、内容と提出時期は弁護士と確認すべきです。
Q6付審判が認められたらどうなりますか?
裁判所が事件を審判に付す決定をすると(刑訴267条)、公訴の提起があったものとみなされ、裁判所が指定する指定弁護士が公訴を維持します(268条)。
Q7準起訴手続と付審判は同じものですか?
同じ手続を指します。検察官の不起訴を裁判所の審判に付して起訴に準じた扱いとすることから、準起訴手続とも付審判手続とも呼ばれます。
Q8付審判請求に費用はかかりますか?
請求自体に高額な手数料は要しませんが、弁護士に依頼する場合の費用や、新証拠の収集費用がかかります。取下げ後は費用が無駄になる点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1付審判請求って、一度取り下げてもまた出し直せないんですか?
出し直せません。263条2項が、取り下げた者は同じ事件について再び付審判請求できないと明記しています。取下げは266条の決定が出るまでなら可能ですが(同条1項)、いったん引っ込めれば終わりです。実務のポイント:実務では相手方が示談と引き換えに取下げを求めてくるが、取り下げた瞬間にあなたの交渉力はゼロになる。サインは決定が出る直前まで引き延ばすほど有利になる
Q2取り下げたら、検察審査会にも持ち込めなくなりますか?
263条2項が封じるのは付審判請求の再請求であって、検察審査会への申立てを直接禁じる規定ではありません。ただし同じ不起訴処分について両ルートをどう使い分けるかは整理が必要で、実務上、解釈が分かれる場面もあります。実務のポイント:付審判は公務員職権濫用など限られた罪にしか使えないが、検察審査会はほぼ全ての不起訴を対象にできる。取下げを迫られたら、別ルートが残るかを弁護士に必ず確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 取り下げられること自体は知っている人も多いが、その取下げが永久に再請求を封じることまで意識している人は少ない。263条1項の取り下げられるという安心感が、2項の二度とできないという落とし穴を覆い隠している
- 不利になったら取り下げてやり直せばいい、という発想自体が誤っている。付審判手続に仕切り直しは存在しない。問うべきはどう取り下げるかではなく、本当に取り下げてよいのかだ
- 取り下げれば検察への不服はすべて消えると思われがちだが、263条2項が封じるのは付審判請求の再請求だけ。検察審査会という別ルートが残るかどうかは、また別の問題として整理が必要になる(実務上、両ルートの適用範囲の整理に解釈の幅がある)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 局面 | 263条:付審判請求の取下げ | 262条:付審判請求の申立て 266条:付審判するか否かの裁判所の決定 |
| 効果 | 手続を終結させ、同一事件の再請求を遮断(2項) | 検察官の不起訴を裁判所の審判に乗せる手続を開始 棄却なら手続終了、付審判決定なら267条で公訴提起擬制 |
| 時期・主体 | 266条の決定前まで、請求者の自由意思で取下げ可 | 不起訴を知った日から原則7日以内に告訴・告発人が請求 請求を受けた裁判所が職権で判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も告訴人が不起訴に対して裁判所へ審査を求める手続を持つ。近年『准起訴』へ改称され、対象と要件が見直されている
韓国の재정신청は対象犯罪が段階的に拡大され、日本の付審判より広い不起訴を裁判所審査に乗せられる点で運用が異なる
ドイツの起訴強制手続は日本の付審判の母法にあたる。被害者が検察の不起訴に対し上級検察庁を経て裁判所へ申し立てる二段構えである
米国では起訴は検察の広範な裁量に委ねられ、私人が起訴を強制する直接の手続は原則として存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 警察官の暴行で大怪我をしたのに検察は身内を不起訴。あなたは付審判を請求した。すると相手方の代理人が見舞金を提示し、これで取り下げてくれと迫る。返事の期限は一週間。だが取り下げれば263条2項で二度と請求できない。見舞金とこの切符のどちらが重いかを、今週中に決めねばならない
- もし付審判請求をした後に決定的な新証拠が出てきたら、いったん取り下げて出し直せるのか。答えは否。263条2項により再請求は封じられる。新証拠は取り下げず、係属中の手続の中で266条の決定が出る前に裁判所へ提出するのが正解だ
- あなたは不起訴になった公務員。だが告発人が付審判を請求してきた。弁護人は言う。これが穏便に終わるのは、棄却決定が出るか、相手が自ら取り下げるかのどちらかだ、と
- 友人が市役所職員の職権濫用を告発したが不起訴。付審判を請求したものの、役所側の圧力に疲れて、もう取り下げると言い出した。あなたが263条2項を知っていれば、取り下げたら二度と出せないぞの一言で、友人を踏みとどまらせられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取下げを求められても、その場でサインしない。263条2項により再請求は一切できなくなると肝に銘じる2. 相手方の提示条件(示談金・謝罪)が、付審判が認められた場合に得られる結果と釣り合うか冷静に比較する3. それでも取り下げるなら、必ず書面で示談内容を確定させてから取り下げる4. 新証拠が出たなら取り下げず、266条の決定が出る前に裁判所へ提出して手続を生かす
訴えられた側:1. 付審判請求を取り下げさせる権限はあなたにはなく、取下げは請求者の自由意思に委ねられる(263条1項) 2. 不当な圧力で取下げを迫れば強要罪等の新たな犯罪を構成しうるので、絶対に避ける3. 手続が266条の棄却決定で終わるよう、弁護人を通じて事実関係を裁判所へ丁寧に説明する4. 付審判決定(267条)が出れば公訴提起とみなされ、指定弁護士(268条)が訴追にあたる。早期の防御準備が要る
時効(請求できる期限):取下げができるのは266条の決定があるまで(263条1項)。決定が出た後は取り下げられない。決定後に付審判決定(267条)が出れば公訴提起とみなされ、手続は刑事裁判へ移行する
学説
通説:263条2項の再請求禁止は、請求者の処分権(取下げの自由)を認めつつ、被請求者の地位の安定と裁判所の負担軽減のために手続の一回性を確保する趣旨と解される。取下げは266条の決定前に限り、決定後は取下げの余地がない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、付審判請求(準起訴手続)とその取下げ・再請求禁止の規定が設けられた。
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